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※ Part-1,Part-2ページを統合しました (06/10/12)
100円ショップアルカリ乾電池性能評価試験で次回の予定としていました「有名メーカー製アルカリ電池性能評価試験」を行いました。
ここ最近の流れとして、各メーカーのアルカリ電池はデジカメ用途にあわせた高性能化が進んでいます。大電流をより効率良く取り出せるような改良が加えられ、更に大容量化された新電池が次々と発表されています。一見すると同じ電池でも、順次改良されて中身が変わってるものもあります。(おかげで店頭で古い在庫を買わされることも・・・) 日々進化を遂げるアルカリ乾電池の性能は製造各社で大きな違いはあるのでしょうか? 2006年7月現在で購入できる有名メーカー製アルカリ電池を量販店で購入し、その性能をみてみることにしましょう。 更に今回は通常の「大電流連続放電実験」とミニ四駆レースでの使用を想定した「間欠使用復活性能実験」を行います。
実験に使用する電池は次の通りです。(2006年7月現在の各社最新製品)
●写真からメーカー公式サイトにリンクしています
●価格は4本パック品の、ある量販店店頭購入時価格です ※ 市販されている全ての電池を購入して試験できない事をご理解、ご了承ください。 ※ 電池の性能は個体差、また製造ロットにより多少異なります。本試験は今回購入した品での比較であり、全ての同一種類電池の性能を厳密に指し示すデータではありません。 ※ 電池性能は製造日からの経過日数により低下します(100円ショップアルカリ乾電池性能評価試験内の「電池の消費期限」囲み記事参照)。なるべく製造日から時間が経っていない電池を購入していますが、多少の日数差があることをご了承ください。 アルカリ電池の世界では、「青=大電流向け高性能電池」「赤=通常用途用汎用電池」という色分けが暗黙の了解になりつつあるようですね。 一時期は「金=高性能アルカリ」「それ以外=通常アルカリ」という風潮でしたが、いつの間にか「金はアルカリの代名詞」的なカラーリングの製品が多くなり、金の中で差別化を図らなければならないようになってしまったようです。しかしなんだか全て松下のカラーリングが他社でも踏襲されていってるような・・・? (マンガンの黒・赤もそうだったし…) 松下panasonicと日立maxellの2社の電池を主に扱っている某電器量販店の電池コーナーは真っ青と真っ赤に見事に色分けされていて、一見すると松下panasonicと日立maxellの2社の別電池が並んでいるようには見分けが付きませんでした。(どっちの売り場に見えたかは…)
![]() 単3電池を同時に4本、「定抵抗負荷放電(1Ω)」と「定電流放電(0〜1A)」のいずれかの任意の設定で放電させることができます。 今回は強力懐中電灯やミニ四駆のモーター等と同じような状況が再現できる「1オーム定抵抗負荷放電」で実験を行います。終止電圧の設定は1.00Vとします。 自作放電器Type-Gにはデータロガー[K8047]を接続し、ノートPCで電圧を記録します。 最近の電池メーカーが電池の評価試験に使用しているデジカメを想定したCIPA規格準拠の放電方法(撮影と休憩を一定間隔で繰り返す)とは異なりますので、メーカーが宣伝している通りの性能差にならないことも考えられますが、前回行った100円ショップアルカリ乾電池性能評価試験の結果とも比較しやすいように定抵抗放電法で試験します。 (前回の2本2Ωとは違い、1本1Ω放電ですので細微な違いはあります)
※ CIPA準拠の試験方法に似たテストとして、ミニ四駆レースでの使用を想定した間欠使用状態での試験をPART-2で行っています。
測定結果のグラフです。
※ データは5秒間隔で記録したものを30秒間隔に変換(6サンプル毎平均化)しています。 ※ 電圧分解能が3V/8ビットのため多少カクカクしたグラフとなっています。 ※ 放電実験実施2006年7月4日、室温28度C(+−1度C)。 ▼グラフをクリックすると拡大表示
やはりオキシライド電池はアルカリ電池とは同じカテゴリで比較できない別電池だということがわかりますね。 豆電球やモーター使用機器では通常のアルカリ電池より高い電圧(1.7V)で高性能を発揮しますが、機器の定格(設計)電流より多い過電流、また発熱の増加などで故障の原因となったり機器の寿命を縮める可能性もありますので使用には注意が必要です。 電圧の高い電池は、電源部にパルス式のDC−DCコンバータを使用した機器(デジカメ等)では、高い電圧ゆえに消費電流が少なく済み、より長時間の機器駆動が可能となりますので、このグラフでの持続時間とは異なるより長時間の耐久性能を発揮します。 それ以外の電池に関して、電圧だけを見ればこのグラフを見る限り大きな性能差があるようには見えません。 持続時間はかなりの差があるようです。 グラフが密集していて良くわかりませんので、1.0V以上の部分の拡大グラフにしてみましょう。(以後オキシライド電池・ニカド電池・ニッケル水素電池は省きます) ▼グラフをクリックすると拡大表示
STAMINA EX(SONY)は全般的に奮いません。4本104円のQQアルカリにも負けています。そのQQアルカリは100均電池対決では健闘するも、有名メーカー電池との対比ではごく普通のアルカリ電池性能といった感じです。(これが104円で買えるところは相変わらず凄いですが) ダイナミック(maxell)は前半は中くらいの性能を発揮していますが、後半は伸びがありませんでした。 QQアルカリ、STAMINA EX、ダイナミックは、ほぼメーカーの設計意図通りに今回実験に使用した電池の中では大電流用途には向かないものに分類できます。(SONYは???) (だからと言って小電力に向いているかどうかは別問題なのでまた別の機会に実験を)
▼グラフをクリックすると拡大表示
![]() この中ではパワーチャンプ(タミヤ)とRSPEC(富士通)が前半は他との差が大きく開いています。 開封後のフルパワー状態から高い電圧を維持している初期の時間を特に使用したいミニ四駆・ダンガン用電池のパワーチャンプですが、他の残っている電池に比べると電圧が低くその差がマシンのスピード差に大きく現われそうです。(値段相応?、同じ製造元のRSPECと比べてみてもそんなに安くは無いんですけど…しかも電圧で常に負けてるし) RSPEC(富士通)は同社のGDRシリーズの中では低消費電力向け電池という位置付けですので、GDの二本に比べると後半の延びは良いのですが、電流値の大きな前半の電圧が低くなっています。性格づけが非常によくわかる結果となりました。
▼グラフをクリックすると拡大表示
![]() 初期点電圧の高さでは赤金パナ(松下)がトップですが、中盤の落ち込みは見逃せません。(また後半延びますが) 「メカが目覚める!」イプシアルファ(maxell)は使用開始直後のパンチが足りないものの、20分時点では盛り返してトップに踊り出ています。パンチが無かったぶんパワーを長いスパンで維持しているようで、終止電圧までの維持時間も4本の中では最も長くなっています。平均的にパワーを分散させつつの持久戦型の使用には良いかもしれません。 富士通DGRシリーズ中のDRANGE(富士通)は、大消費電力用電池を謳っていますが1A放電ではその威力を発揮できずにいるのでしょうか? 全体を通して同社の中電力向け平均型GPLUSと甲乙つけがたいグラフを描いています。 GPLUS(富士通)は20分時点で一度落ち込んでいますが全体としてはDRANGEより高い電圧を出しているなど、このクラスの消費電流ではDRANGEよりはGPLUSのほうが適しているという感じがします。(値段差を考えれば安いほうでよい)
この4本は今回の実験では僅差
この4本のデータを見る限り、0.01V〜0.02V程度の差しか現われていませんので、家庭用機器での使用ではまず差は感じられないでしょう。 ミニ四駆レースではこの0.01Vの差がモータの回転数の数rpmの差となり、一周20〜100メートルといったコースを周回した時点でのわずか数センチの走行距離差が勝負を分けることもあるので見逃すことができません。(もちろん途中でクラッシュしたりコースアウトしなければ…) 【Part-1 総評】 有名メーカー製アルカリ電池では、電池のランク(用途向け設計)毎に分類すれば、ほぼ各社の製品間に使用中に体感できるほどの性能差は無いと言って良いと思います。 100円ショップアルカリ乾電池性能評価試験では、高価(?)な有名メーカー製電池と、100円くらいで買える電池との性能差を探るという「安い電池でも性能は良いのか?」という疑問に答えましたが、今回の有名メーカー製アルカリ電池の比較では、その性能差はほぼ設定ランク差程度のわずかな差であり、目的別に合った種類の電池を購入すれば良いということであまり面白みの無い結果となりました。 デジカメ用途など目的に合わせて特化されている各社の最もランクの高い電池は、今回の1A放電試験よりもっと大きな電流(しかも継続では無くパルス放電)で使用した際にその性能を他電池より発揮できるように調整されているように思えます。(でないと今回のデータでは1つ下の電池との差が少なすぎる…) 少し前までは単3電池で1A以上の消費電流の機器なんてほとんど無かったものですが、時代の流れと共に電池をとりまく環境も激しく変わって来ているようですね。
Part-1 大電流連続放電試験に続き、part-2ではミニ四駆レース向け比較と銘打って試験を行いたいと思います。
Part-1 大電流連続放電試験では、1A程度(以上)の電流を流し続けるいわば「耐久試験」でした。 ミニ四駆レースではそのものズバリ「耐久レース」型の使用をした際での性能を評価したものと言えます。 しかし通常の公式レース、また街角レースでは「耐久レース」が行われるのは稀で、ほとんどが「タイムアタック」または「勝ち抜き戦」形式でコース周回スピードを競うものです。 どちらの場合も実際に走行するのはスタートからゴールまでわずか数十秒、早いものではわずか10秒程度で勝負が決まってしまいます。 そういった短期決戦タイプの電池使用では使う電池によって差が出るのか? そして差がある場合はどの電池が優位なのかを本実験では検証してみたいと思います。
Part-1 大電流連続放電試験のものと同じです。
但しオキシライド電池は公式に使用禁止の為テスト対象から外しています。
![]() Part-1実験と同じ1Ω固定抵抗による放電を行います。 Part-1実験と違うのは、本実験はミニ四駆レースを想定した「間欠放電」を行い、間欠放電による「アルカリ電池の回復力」がどのようなものか、またそれは「レースに影響するのか?」、「回復力に電池による差があるのか?」などを調べます。 ミニ四駆レースでは、「タイムアタック」または「勝ち抜き戦」や「総当たり戦」でマシンをコースを周回走行させます。一周20〜100メートル程度のコースをマシンが走行するのはわずか数秒〜30秒程度です。 そして一度走ったら、「トーナメント形式で敗退」しない限りは次に自分の順番が回って来るまでは時間待ち(休憩やセッティングの見直し)となります。 次に順番が回って来るまでの時間はレースによって様々で、2〜3分後に走らせる事もあれば、30分以上待たされる事もあります。 レースによっては電池交換ができる場合もありますが、今回は「電池交換禁止」レースで同じ電池を毎回使うものとしてテストを行います。 本試験では一回の走行サイクル(走行+待ち時間)を10分とし、「走行時、モーターONの時間は30秒」「待ち時間は9分30秒」の条件で試験を行います。
12回繰り返した後に、2時間後の状態を確認する為に13回目の放電試験を行い、更にその後59分30秒の休止を取った後に「1時間休止での回復状態試験」を行います。
この試験方法では連続的に電流を流す実験とは異なり、デジカメを想定したCIPA規格準拠の放電方法(撮影と休憩を一定間隔で繰り返す)に似た使用条件となり、細かい部分では異なりますが「デジカメ用大容量、パルス放電に強い」などを謳う最新型電池がその性能を発揮してくれるのではないかという期待ができます。 CIPA規格の試験では電池の休憩時間(回復させる時間)は1時間ですので、今回の試験の最後の1回は1時間休止をさせて10分休止の場合との差も見てみましょう。
測定結果のグラフです。
これは2時間まで13回放電の試験結果です。 ※ 電圧分解能が3V/8ビットのため多少カクカクしたグラフとなっています。 ※ 放電実験実施2006年7月8日、室温28度C(+−1度C)。 ▼グラフをクリックすると拡大表示
やはりラインが密集して見づらいので、拡大グラフを作ってみましょう。 ▼グラフをクリックすると拡大表示
アルカリ電池の開放電圧が休止期間中に徐々に回復している様子がよくわかります。 それに対して、ニカド電池・ニッケル水素電池はほとんど回復曲線は描かずに放電停止時の開放電圧を保っているようです。 この事から、アルカリ電池は休ませればある程度回復するので間欠使用に向いている。ニカド・ニッケル水素充電池は休ませなくても連続使用出来る能力がある。という電池の性質が伺えます。 各電池共に未使用で能力いっぱいの状態(充電池はフル充電)の状態ですので、アルカリ電池は1.5V以上で電圧が高く、ニカド電池は1.4V程度からスタートという各電池の公称電圧の差がそのまま現われています。
3回目までは赤金パナ(松下)の回復力がトップで、4回目で意外とRSPEC(富士通)が目立ちはじめ、後半になるとDRANGE(富士通)がすぐ後を追います。
ここから中くらいの位置にある数本はほぼ同程度で、それより下のランクの3本との間に大きな溝が開いています。 イプシアルファ(maxell)の回復状況が最低です。高負荷タイプなので放電後の回復力も高いと思ったのですが…。 続いてパワーチャンプ(タミヤ)、QQアルカリの2本が回復が遅いですね。 しかしちょっと待ってください。 STAMINA EX(SONY)のグラフをよく見てください。 開放時電圧の回復電圧を見る限り赤金パナ等と同じ電圧まで回復していますが、放電時の最低電圧を見ると全ての電池の中で最も低い電圧となっています。 これは「内部抵抗が高い電池」に見られる傾向で、何も負荷を繋いでいない状態では電池の起電力(アルカリなら1.5V)に近い電圧を示しますが、いざ使用して電流を流すと電池の内部抵抗が大きいとそこで電圧が下がり、電池外部で取り出せるエネルギーが少なくなってしまいます。 「大電流対応」を謳う電池は内部抵抗面での改良がされていて、大電流を流してもそれに比例して大きくなる内部抵抗でのエネルギーロスを少なくしています。 また、電池の内部抵抗は本当に電池の中に抵抗が一個入っているのではなく、電池の中の化学物質の性質で起きる抵抗効果で、電池が新しい時は内部抵抗が少なく、古くなってくる(使用して内部の化学反応が弱くなる)と見かけ上の内部抵抗が上がりこれが電流を流れ難くする性質があります。 弱った電池や、基本性能上内部抵抗が高い電池は、テスター等で無負荷状態で電圧を測ると無負荷で微小な電流しか流さないので内部抵抗の影響を受けずに1.5Vくらいの高い電圧を示しますが、「いざ機器に入れて使用を始めたらあっというまに電池が切れてしまった」なんて事になるのですね。 ということで、開放電圧の回復能力の比較はこれくらいにして、実際にレースに関係する放電時電圧を比較してみましょう。
上のグラフでは放電30秒に対して開放9分30秒と圧倒的に開放時間のほうが長くて、放電時の詳しい状況がわかりません。
そこで開放時のグラフは消去して、電時の状況のみをグラフ化してみました。(eneloopは削除) ▼グラフをクリックすると拡大表示
放電中の様子でも、ニカド電池の電圧が低いことと、STAMINA EXが連続放電時と同じく奮わない事が見て取れます。 グラフのいちばん右を見てください。 1時間休止の後の回復状況が、明らかに10分休止のものより少し大きく回復している様子がわかりますね。 全体としては10分程度の休止ではそれほど大きな回復力は発揮されないような感じもしますので、また別の機会にCIPA規格に準拠した試験を行いたいと思います。 このグラフでは各サイクルの最初に放電開始時の電圧(開放電圧)があり、そこが大きな山になっていて比較し辛いので更にその部分を削除し、放電中の電圧のみをグラフに残します。 この時点でニカド1000(タミヤ)とSTAMINA EXは省きます。 ▼グラフをクリックすると拡大表示
グラフが重なっている部分が多いので、少し分けて比べてみましょう。同一メーカーで複数の電池がある場合の各電池の性格の比較もできるようグループ分けをしました。 ● 予選
● 決勝戦 予選を突破した4本の電池のグラフです。 ▼グラフをクリックすると拡大表示
決勝戦はグラフ上での差が見やすいよう、各メーカーの中での高性能な電池のみの対比を行いました。 決勝進出していない電池もデータでは決勝進出電池とほぼ同じ性能の物がありますので、各電池の性質などは次の寸評を参考にしてください。
これらの電池はグラフの各所で約0.01Vの差しか無いので、この程度の差には測定誤差も含まれますので、今回の条件のレースを想定した間欠放電ではランクBの4本はどの電池にも性能差はほとんど無いと言ってもいいでしょう。
【Part-2 総評】 Part-1の大電流連続放電試験の結果とかなり違う結果になった電池もあり、たいへん興味深い測定データが取れました。 「30秒間だけの瞬発力」が各電池からどれくらい引き出せるのか、また各電池が連続使用と間欠使用でどのような性格を現すのかを調べ、「どの電池が良い/悪い」は使用用途によって変わることがこの実験でもよくわかりましたね。
間欠使用のグラフを見てもわかると思いますが、アルカリ電池は休ませれば少しだけ体力を回復します。
具体的にどれくらいの差があるのかを比較グラフにして確認してみましょう。 ▼グラフをクリックすると拡大表示
実験Part-2の間欠放電グラフがPart-1の連続放電グラフより上のほうにあり、同じ電力消費時間であっても休憩を入れて回復させたほうがパワーが長持ちする様子がはっきりとわかりますね。 アルカリ乾電池などを普通の家庭で使用する場合、一度に放電しきってしまうような使い方では無く、「少し使っては機器の電源を切ってまたこんど使う」ような使い方のほうが多いと思います。 そういう断続的な使用では、アルカリ電池(マンガン電池)の回復特性はおおいに効果があるということですね。
イプシアルファは今回試験した電池群の中で唯一消費期限が2年(*)の少し古い規格の製品です。(他は全て5年)
(*) イプシアルファに明確な消費期限2年表示はありませんが、
消費期限が切れた瞬間に使えなくなるのでは無く、消費期限内であればJIS規格で規定した性能を保持しているというものですが、やはり出来たてホヤホヤの電池と消費期限が切れる直前の電池では性能に差が現われると予想されます。量販店の最新入荷品が約2年先期限ですので2年と判断します 実は今回の実験用に探して最初に知人と一緒に購入したイプシアルファは2006年8月が消費期限で、あと一ヶ月で期限が来ます。(ソ●マップの電池売り場に1個だけ残っていた奴。見た目そっくりなオキシライド電池の棚に間違って置かれていた、単なる不良在庫っぽい…) これでは気持ち良く比較実験ができないので、別途新しいイプシアルファを探しにいくつかの量販店を回り、ヨドバシ梅田店のデジカメ売り場に大量にあるのを見つけて品定めをして最も新しいものを買ってきました。(他にヤマダ電器labi1なんばなんて腐るほど山積み状態で売っています。本当に多すぎて売れ残って期限切れで腐りそうなくらい…) 各社の電池は5年対応に合わせてパッケージに大きく「消費期限5年」と表示していたり、パッケージに期限を印刷するか、電池に印字されている消費期限が見えるようにパッケージに穴を空けるなどの工夫がされています。 期限が切れる直前のイプシアルファはそういう期限を確認できないパッケージで、買っても封を切って電池を取り出してみないことには消費期限が分らない旧デザイン品でした。 買ってから消費期限切れスレスレ品であることに気付き、メーカーHPに行って新デザインの物に変わっているという事を知ったわけで、かなり痛手を食らいました。 同じ電池をまた買わなければならないという高い(?)勉強代を支払ったおかげで、次にオキシライド電池を買う時にはちょっと賢くなっていました。 近所のホームセンターコー●ンでオキシライド電池を買おうとした時に、電池販売コーナーでオキシライド電池を手にとってレジに並びました。 そしてふとレジ横の棚にあるオキシライド電池を見ると、電池コーナーで表示されていた価格と全然違う値段が表示されていたのです。 パッと見た目は電池のデザインに変わりはなく、青を基調としたパッケージもほとんど同じに見えます。 不審に思いレジでPOSに通してもらって値段を確認すると、やっぱり値段が違います。 これはおかしい! 店員に確認してもらい、レジ横のオキシライド電池を電池売り場まで持っていってよく見比べてみたところ、ビミョーにパッケージのデザインが違うことが判明。 並べて見比べてみてはじめて気付くくらいの相違で、レジ横に置いていたほうが新デザイン(少し高い)。電池売り場で山積のほうは旧デザイン(少し安い)の古い在庫品の山だったのです。パッケージ裏に印刷されている形式番号も確かに末尾のアルファベットが違う… 危うく古いほうの電池を買うところでした。 並べて置いていたら新・旧の違いに気付きますが、わざと売り場別に分けて置いているあたりにかなり作為的なものを感じます。 まだ赤になっていない金パナも大量に売っている店ですから、一時に大量に仕入れて仕入れ原価を安くし、日々の販売数はそれほど多くなくて在庫を抱えていそうなホームセンター等で電池を買う時にはかなり注意が必要ですね。 でも、5年対応でパッケージの外からも消費期限が見れるようになってからの電池なら買う前に消費期限を確認することができるので、100均電池比較の結論で書いた通り「電池は生物(なまもの)」だと思ってしっかりと期限を確認して買うようにしましょう。 雑談が長くなってしまいましたが、せっかく「期限切れスレスレ」なんていう面白い電池が手に入ったわけですので、これはこれで実験に活用してみない手はありません(笑) 急遽『期限切れ電池と出来たてホヤホヤ電池に激しい差はあるのか!? 同一メーカー同一電池比較実験』を追加してみました。 (デザインが変わってるので厳密には同一電池とは言い難いですが…)
▼グラフをクリックすると拡大表示
ここ2年以内のデザイン変更時に多少の性能アップも図られていると考えても、せいぜい+20%くらいの性能アップで、今までの実験結果を見てもわかるように1A放電実験ではメーカー(他社)の言う+20%の差というものはそれほど大きな差としてはグラフには現われませんでした。しかしこれはどうでしょう? 明らかに弱っています。・・・いや、弱すぎ! まさかここまで露骨に差が開くとは思ってもみませんでした。 出来たてホヤホヤの電池と、消費期限切れに近い電池ではこれほどの差が出ることがわかれば、やっぱり「電池は生物(なまもの)」。 購入する時は消費期限に気をつけて購入しましょう。 記事掲載: 2006年7月6日 変更更新: 2006年10月12日
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