■気の迷い■


新・金パナ(赤金パナ) 性能評価試験

「100円ショップアルカリ乾電池性能評価試験」をまだご覧に
なられていない方は先にお読みになる事をお勧めします。

 前回の100円ショップアルカリ乾電池性能評価試験では、パナソニックのアルカリ乾電池・通称「金パナ」の神話が崩れ去りました。

 しかし心の中に一つの疑問が残っていました。

 金パナは最近リニューアルして『赤金パナ』に生まれ変わったのです。

 もしかしたら『赤金パナ』は凄く高性能で、従来の「金パナ」は既にパナソニックの中では時代の遺物だったのではないのか?
 保存年数5年化などの改良は加えられているものの、オキシライド乾電池の開発などで実は「金パナ」は古い技術のまま年数を数えてしまっている旧式な電池ではないのだろうか?
 パッケージに「当社比約2割性能アップ」とまで書いているという事は、旧金パナとの比較では1.2倍の高性能を発揮してくれると期待…してもいいのだろうか?

 昔は最強!と言われ、金パナ伝説まで打ち立てた電池のあの実験結果の低性能ぶりを見た後では本当に何か呪いでもかけられているのではないかと疑ってしまうほどです。

 そこで今回、パナソニックの新型アルカリ乾電池。そのデザインも従来の金と黒から赤色のグラデーションが鮮やかになった『赤金パナ』を購入して放電実験を行ってみることにしました。

 果たして『赤金パナ』は前回の金パナの屈辱を拭い去る事ができるのでしょうか!?

・・・・・・しかしその前に!

 実験をする前に、実験そのものよりもっと「気になる」点を発見!!
 パッケージに描かれている性能比較グラフ、これが実に胡散臭いのです。
 実際にグラフの長さを計ってみたら、新電池で性能アップした部分は57%もあるのです!
 ちょっと誇張しすぎじゃないですか?
 松下社内じゃ20%の事を3倍の長さのグラフに描くのでしょうか。
 もし、0%点が左のほうの見えていない場所に有るグラフだとか(だったら開始点が何%か記載されているべき)、好意的解釈をしてもちょっと苦しい過剰宣伝ですね。

 実験を開始する前に、既に暗雲が立ち込めてきた予感・・・

 本記事では松下金パナの新型を「赤金パナ」と表記します。
 ネット等では「赤パナ」と呼ばれている場合がありますが、「松下の赤」といえば「マンガン赤」電池のことですので、本ページでは混同しないようアルカリ電池の赤は「赤金パナ」と表記します。


■ 実験方法

 前回の100円ショップアルカリ乾電池性能評価試験と同じく、2本直列で2Ω固定負荷で放電します。
 放電終止電圧は1.5V(1本あたり0.75V)に設定します。

 ログ取りはやはり同じくデジタルテスターの液晶表示をCMOSカメラで一定間隔で撮影し、データ化します。

(近日中に4CHデータロガーを購入して、4本同時に測定できるように拡張する予定です)
*** 2006/6 データロガー購入、新実験スタートしました *** 詳しくは↓↓↓こちら
この記事より後に追加した「有名メーカー製アルカリ電池性能評価実験」
更に詳しく赤金パナほかについて比較調査しています。ぜひご覧下さい。


■ 実験対象

 さて実験に使用する電池ですが、ホームセンターで購入した『赤金パナ』です。

 比較対象として、前回の実験で使用した「旧金パナ」「ショップQQ電池」「富士通G」の放電結果を比べてみます。

パナソニック 赤金パナ パナソニック 旧 金パナ

498円/4本 @124.5円
松下電池製(日本製)
04−2011

428円/4本 @107円
松下電池製(日本製)
08−2010
QQショップ 富士通G

104円/4本 @26円
FDK(OEM)
02−2011

378円/4本 @94.5円
FDK製(日本製)
01−2011


■ 測定結果

 測定結果のグラフです。(グラフの原寸画像は[こちら]をクリック)

グラフ作成 2006/6/15


■ 15分電圧

 前回同様、放電開始から15分の時点での電圧を比較します。

15分時点の電圧 順位
2本直列、負荷2Ω
順位 電池写真 名称 15分
電圧
2V迄
時間
1.5V迄
時間
得点
単価 使用期限
1 赤金パナ 2.35V 0:58:30 1:17:00 5
124.5円(489/4) 04-2011
2 QQショップ 2.32V 1:03:30 1:29:00 3
26円(104/4) 02-2011
3 富士通「G」 2.28V 0:59:45 1:38:30 1
94.5円(378/4) 01-2011
4 旧金パナ 2.25V 0:55:45 1:14:00 0
107円(428/4) 08-2010

 おお! 遂にパナソニック製電池が一位に輝く時が来ました!!
 『赤金パナ』が堂々トップの電圧です。
 同社の旧金パナとは0.1Vの差が開いています。

 しかしグラフからわかるように、この電圧優位性も20分を過ぎたあたりから他の電池に次々と抜かれています。
 比較基準を「放電から15分」としたために赤金パナがトップに立てましたが、赤金パナはスタートダッシュには強く、持続力という点では他の電池より弱いということが伺えます。
 これは定抵抗負荷での放電のため、高い電圧を保った電池ではそれだけ流れる電流も多くなり、より早くエネルギーを消耗してしまっているからではないでしょうか。


■ 2V迄時間

 電圧が2Vまで下がる時間(電子機器のバッテリー切れ警告まで)に着目します。

2V迄の時間 順位
2本直列、負荷2Ω
順位 電池写真 名称 15分
電圧
2V迄
時間
1.5V迄
時間
得点
単価 使用期限
1 QQショップ 2.32V 1:03:30 1:29:00 5
26円(104/4) 02-2011
2 富士通「G」 2.28V 0:59:45 1:38:30 3
94.5円(378/4) 01-2011
3 赤金パナ 2.35V 0:58:30 1:17:00 1
124.5円(489/4) 04-2011
4 旧金パナ 2.25V 0:55:45 1:14:00 0
107円(428/4) 08-2010

 持続時間では富士通勢に軍配が上がりました。

 赤金パナと富士通Gではほぼ僅差ですので、単に時間だけではなく、開始からの電圧が高かったぶんの性能も合わせると赤金パナのほうが上のようです。


■ 1.5V迄時間

 1.5Vまでの時間に着目します。

1.5V迄の時間 順位
2本直列、負荷2Ω
順位 電池写真 名称 15分
電圧
2V迄
時間
1.5V迄
時間
得点
単価 使用期限
1 富士通「G」 2.28V 0:59:45 1:38:30 5
94.5円(378/4) 01-2011
2 QQショップ 2.32V 1:03:30 1:29:00 3
26円(104/4) 02-2011
3 赤金パナ 2.35V 0:58:30 1:17:00 1
124.5円(489/4) 04-2011
4 旧金パナ 2.25V 0:55:45 1:14:00 0
107円(428/4) 08-2010

 富士通Gの粘り勝ちといったところでしょうか。

 30分過ぎからはパナソニックの電池はどちらもほぼ同じ形の放電カーブを描いています。


■ 総合評価

 3つの調査の各電池の得点を合計し、総合順位を決定します。

総合評価
順位 電池写真 名称 15分
電圧
2V迄
時間
1.5V迄
時間
得点
単価 使用期限
1 QQショップ 2.32V 1:03:30 1:29:00 11
26円(104/4) 02-2011
2 富士通「G」 2.28V 0:59:45 1:38:30 9
94.5円(378/4) 01-2011
3 赤金パナ 2.35V 0:58:30 1:17:00 7
124.5円(489/4) 04-2011
4 旧金パナ 2.25V 0:55:45 1:14:00 0
107円(428/4) 08-2010

 この比較でもQQショップのアルカリ単三電池が1位です。
 パナソニックの新型電池『赤金パナ』をもってしても、4本99円(104円)のこの電池には遠く及びませんでした。

 製造年月日を見ても、決して赤金パナが古いものではありません。
 出だしの高電圧維持能力は、今回の実験が室温25度の環境で行ったために高い電圧が保持できたのか、元々の赤金パナのパフォーマンスなのかは判断に苦しむ所ですが、同社のオキシライド乾電池の性能に似たものがありますので、赤金パナの出だしの良さは性格によるものだと考えるべきでしょう。

 ミニ四駆の場合、タミヤの公式レギュレーションではオキシライド電池は使用禁止ですのでオキシライドの初期電圧の高さの恩恵には与れませんが、赤金パナでモーターを回した場合はどうなのか?
 初期電圧の高さで定評のエネループと比べるとどうなのか、そしてインテレクト等の高電圧タイプのラジコン専用ニッケル水素電池などとの比較は?
 このあたりの調査も追って行いたいと思います。


■ おまけ、アルカリ電池の容量

 ニカド電池やニッケル水素電池には「容量」が明記されています。
 「2000mAh」や「2700mAh」と書かれているのがそれです。

 2000mAhなら、
[追加]
 400mAの電流を5時間流せる容量だということです。
[追加ここまで]
 2000mAの電流を約1時間流せます。
 200mAしか流さないなら10時間電流を流し続けられます。
定格容量について
 「この部分の表現が間違っている」との苦情を頂きました。
 メーカーが行っているJIS規格上での容量は0.2C放電で5時間放電できる事を意味します。
 ですので「2000mAhの電池では400mAで5時間流せる物」と書かなければならず、2000mAで1時間や200mAで10時間と書いてはいけないとのご指摘です。
 しかしながら、一般の方が電池を使用するのに「0.2C」と書いても最初はなんのことだかわからないでしょうし、このコーナーでは「充電池とアルカリ電池では使用状況により使える容量に差がある」という事を説明できれば良いので、一般の方の理解しやすいよう2000を簡単に割り切れる数で2000mAと200mAの時、そしてその違いはほぼ10倍と比率がほぼ一定という事をわかりやすく説明したものです。また数値はほぼ一定の比率を保つ範囲の電流値にしており、極端に電池の維持時間が変わるような範囲では示していません。
 ですので20Aや100A、1000Aとかの電池として現実的ではない放電電流で使用する事は本ページ中ではどこにも記述しておらず、そのような突飛な使用条件の場合の事を知りたい方は各電池メーカーにお尋ねください。
 この下で引用掲載しています松下電池様のグラフのように、実際に家庭にありうる機器での使用範囲程度の電池使用で説明しているもので、想像上の機器や単に理論上で並外れた数値での使用に関しては説明していません。

 ではなぜアルカリ乾電池にはこのような容量表示がされていないのでしょうか?
 アルカリ電池でも容量表示があればどのくらい使えるのかが分かって便利だとは思いませんか?

 しかし実はアルカリ・マンガン電池には容量を書けない理由があるのです。
 それは、使う電流によって容量が変わってしまうのです。

● 電池の種類と電流による容量の変化

 このグラフは松下電器の資料(ニッケル水素電池共通情報)より引用したものです。

 電池のメーカー、種類などによって細かな数値は変わってきますが、おおむねアルカリ電池/ニッケル水素充電池の消費電流による容量の変化はこのグラフのような関係となります。

 ニッケル水素電池は流す電流にほとんど関係なく、電池に蓄えた電気を一定の容量で放出できます。

 それに対してマンガン・アルカリ電池は電流が少ないほど大容量(ながもち)で、大電流で使用すると取り出せる電気の量が少なくなります。
 グラフにはありませんが、マンガン電池の場合は大電流用途にはほとんど使用できません。

 逆に、微小な電流で使用するのであれば、マンガン電池はニッケル水素充電池の数十倍以上の時間、電流を流し続けることができますので、クォーツ時計などのわずかしか電流を流さないけれどもずっと使い続ける機器には非力に見えるマンガン電池のほうが適していることがわかるでしょう。

 このグラフでは、アルカリ電池とニッケル水素電池の適性の境目は、約100mA程度の消費電流のポイントになることがわかります。
 100mAというと小型ラジオやLED4〜6個程度の懐中電灯くらいでしょう。これより大電流を消費する機器ではアルカリ電池よりニッケル水素電池(2000mAh以上)のほうが長持ちするようですね。
※ この点に関しては、「アルカリ電池の小電流での放電実験」で
詳しく追跡してゆく予定です。現在鋭意実験中です。

 それでは、今回実験したアルカリ乾電池はニッケル水素充電池のように容量を表すとしたらどれくらいなのでしょうか?
 放電時の電圧と負荷抵抗が分かればオームの法則で計算すれば流れている電流の値は求められます。
 その電流値を時間で積算してやれば、電池の容量値を求めることができます。

 ニッケル水素電池と同じく(2本で)2.0Vを終止電圧として、放電開始から2.0Vを切るまでの電流値を積算したのが次の表です。

1Ω負荷放電時の容量 (一本1Vまでの概算)
順位 電池写真 名称 容量(概算)
単価 使用期限
1 QQショップ 1192 mAh
26円(104/4) 02-2011
2 富士通「G」 1117 mAh
94.5円(378/4) 01-2011
3 赤金パナ 1108 mAh
124.5円(489/4) 04-2011
4 旧金パナ 1034 mAh
107円(428/4) 08-2010

 どうでしょうか?
 1A程度の電流での放電では、各電池ともに1000mAh強の容量だという計算結果になりました。

 かなり大雑把な言い方になりますが、デジカメなど大電流機器ではアルカリ電池はエネループ(min1900mAh)やパナループ(min2000mah)の半分くらいの能力だと考えられます。

 大電流が流れるのは液晶画面をONにしていたり、撮影して画像処理をする時だけで、撮影の合間に液晶画面を切っていたりする時間が長いと消費電流は少なくなりますからアルカリ電池でも持ち時間は多少は長くなります。逆に連続して撮影を続ける場合はアルカリ電池は不利になりますね。


記事掲載: 2006年6月11日



赤金パナの性能については
でも比較実験を行っています。
 このページの実験とあわせてご覧下さい。




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「おまけ、アルカリ電池の容量」に関して

 ニッカド電池等に表示されているのは、「定格容量」であって、JIS C 8712:2006の1.3.16により、5時間率と規定されています。
 つまり2000mAhとは、(規定のパラメータのもとで)「400mAの電流を5時間流せる」という意味であり、「2000mAを1時間流すこと」更に、このコラムの冒頭の考えを延長して「20Aなら6分間、100Aなら1分12秒流せる」というようなことは、化学反応の速度や発熱等から考えて不可能です。
 一方アルカリ乾電池についてはJIS C 8511:2004の付表により、「持続時間」について規定はありますが断続放電又は高抵抗での24時間連続放電等とこのページの主旨にあわないものと考えます。

 アルカリ電池と二次電池を「低抵抗短時間放電」という条件で比較した実験は大きな意義があるとは思いますが、このコラムの中の
・「定格容量」の定義
・「化学電池は使う電流によって容量は変る」
の二点については見直しが必要でしょう。
sim 様
お返事  JIS規格の定格容量の測定方法についてはよく存じています。

 本文中の2000mA/200mAでの時間表記は定格の0.2C放電時と放電時間比では数分単位くらいでしか誤差の無い範囲であり、2000mA放電時と200mA放電時を比較して約10倍と言っているのは実測経験に基づいた記述ですので間違いではありません。
 もし0.2C放電と1C放電、また0.1C放電との放電容量に何割もの大きな違いがある電池があれば、それは不良品です。
 sim様のように「たとえ1秒でもでも短くなるものは違う」とお考えの方にはたいへん不愉快な思いをさせてしまい申し訳ございません。

 JIS規格など読んだ事も無く、コンビニやスーパー、電器店で特に気にする事無く乾電池を買っているような方を対象に、よりわかりやすくする意図で電池の容量と放電時間の関係を書いている説明なのですが、そこに「厳密にはxxxmA放電の際にはxxx%減衰し、更にxxAではxx%未満になります。」というふうな数値を示しての説明が必要でしょうか?
 引用していますグラフでも家庭内で100Aの使用があるとは考えていないものですから、0〜1A程度の現実的な機器での使用に際しての特性を示しています。
 本ページの実験でも家庭内使用を前提に、一部のラジコン等での単4電池の5〜10A放電などという特殊な使用方法までは話しの中に入れないようにしていますが、そういう所まで微に入り細に入り全てを書かないと電池の特性については説明不足という事ですね。

 今回投稿頂きまして、はじめて20Aや100Aの放電についても説明しておかないと危険だという事がよくわかりました。ご指導に従い注釈を追加させて頂きます。
 私の気付かない所に気付かせて頂きまして本当にありがとうございました。
お返事 2007/4/3
 
 新・金パナ性能評価試験ですが、この試験方法だと、パナ電池の本来の性能が出せないと思いますよ。
 試験方法のスペックは、パナソニックが一般公表しているスペックを満たしていません。データシートのアドレスを下に載せます。[こちら]
 アルカリ電池を2オーム固定で試験すること自体が間違っていると思います。
 今度は是非、最低でも数百オームで試験を行なってみて下さい。

 蛇足ですが、アルカリ電池は、無負荷になった時に、電圧が若干復活します。試験が終了後の電池の電圧の復活度?が、100均と金パナでは、違うと思いますよ。
 私も多少電池の容量の変化を視た経験がありますが、金パナは決して容量の少ない電池ではないですよ。少なくても、100均よりはかなりいい結果だったような、、、。
 以上です。失礼しました。
レオン 様
お返事  レオン様はじめまして

 貴重なご意見ありがとうございます。
 「パナ電池の本来の性能」をなにをもって規定するかで電池の性能の評価基準が変わってくると思います。
 たとえば引用されているメーカー(松下)のデータシートは「OEM用電池」のデータシートであり、「金パナ」のデータシートではないというところに本当の『基準』であると判断できる根拠が無いのです。
 同一メーカーの出している類似商品のデータシートですので、特定の商品の評価にそのまま適用するわけにはゆかない部分がある一方、それ以外にデータが公開されていない以上は同一メーカーの類似商品も似たような特性・性能・使用方法であると考えるべき(考えるしか無い)であることはレオン様のご指摘の通りです。

 しかし「データシートに無いから」といって、この使用方法が電池の性能の評価に大きく間違った結果になるとは考えられません。
 実はパナの電池(オキシライド等)のパッケージに書かれている比較実験方法が今の「CIPA準拠(デジカメ等の間欠使用)」になる前は「定電流放電(連続放電)」となっていたのはあまり知られていないようです。
 今回の実験とよく似た条件でも使用することは考えられているはずなので本実験もそれほどメーカーの想定条件から外れているとは思えないのです。

 別ページで紹介している模型モーターでの使用、単3電池使用の電動工具類などでは今回の2本直列2オーム負荷と同等かそれ以上の電流が流れるものも多くあり、それらの機器の説明書にはアルカリ乾電池の使用を推奨するとの記述がありますので、実験方法・負荷などを明記して公開しています本実験はそういう機器で使用した際に似た使用方法として各電池の性能を評価しているものです。
 高負荷装置に対応した「ハイパワー」を謳う商品ですので、「モーターを連続して回す用途は想定外で貧弱です」とはメーカーも言えないですよね。

 これとは別の低消費電流(ラジオ等での使用に類似)での比較実験は別実験として行っています。「気の迷い」の今後の予定表にも掲載していますので、実験結果の公開をお待ちください。富士通からアルカリ電池の新シリーズが発売されたこともあり、一日の気温の変化が少なくなる秋頃にまとめて再実験を行ってからの公開になるかもしれません。

 アルカリ・マンガン電池の間欠使用をした場合の復活の様子につきましても、有名メーカー製アルカリ電池の性能比較の実験で間欠使用の際の実験結果としてその一部を掲載しています。電池(赤金パナ)の性能評価については本ページだけではなく、あわせて他の実験ページもご覧いただけましたら幸いです。

お返事 2006/8/18

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