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車・バッテリーレスの原チャリにHIDランプを付ける
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初めまして、ここを見つけてすがりつきました。
バッテリーレスの原チャリに、HID ランプを取り付けようと、格闘しています。低回転では、ストロボ発光、中回転以上では、正常発光します。電圧は、各回転で14.4V〜14.7V有ります。バラストの動作電圧は9V〜16Vと表示されてます。車両は、HONDA CRM50Nです。R.Rは、新電元SH542-12 3.3と表示されてます。そこで質問なのですが、3A程度のバッテリーをキャパシタ?のように利用したいのですが、当該R.Rに、バッテリーをつなぐとAC,Gに逆流して危険とありましたので、R.Rの出力側+との間に10A位のダイオードを介してバッテリーを接続すれば、良いのでは?と考えましたが、あまりにも単純すぎて、何か落とし穴があるのかがきがかりです。この方法で解決できるか、お教え下さい。(問題ありの場合は、SH686-12辺りを用意してバッテリー有の電装に改造します)どうぞよろしくお願いします。
間もなく五十路 様
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お返事 |
そのバイクのライトコイルの発電量と、レギュレータ・レクチファイヤSH542-12の中身(回路構成とか定格電流とか)がよくわかりませんので断定はできませんが、ダイオードで追加バッテリー以降を分離してやるのは別に電気的には問題は無いと思います。
SH542-12の出力電圧は元々車両での鉛バッテリー充電用電圧に制限されているようですし、「バッテリーをつなぐな」的な注意書きは見つけることができませんでしたがそういう注意書きがあるとすると何か内部で逆流してしまうような不都合があるのでしょう。ダイオードで逆流しないようにすれば問題は無いはずてず。
ライトOFFの状態で走っている間に鉛バッテリーを充電しておいて、ライトON時にエンジン低回転の際の発電量不足(チラチラと光る程度のパルス状にしか発電しない)を鉛バッテリーで補うことはできると思います。
ライトコイルの発電量が少なくて、鉛バッテリーをつけても(本来付いているライト球より)大食いなHIDライトONで走行するとすぐに鉛バッテリーが放電してしまって過放電になって鉛バッテリーが痛むとか、そういう不都合はあるかもしれません。
ライトコイルと点火コイルが直列になっていて、ライト出力で大きな電流を取ると点火コイル出力の電圧が下がって燃焼に不具合が出るとか、そういう何かがあるかもしれません。
そのあたりはバイク個別の問題なので、実物を持っていないので私は測定も何もできません。
交換するHIDの消費電力が元のライト球とあまり変わらないのであれば、電力・消費電流による不具合などもほとんど無いとは思います。
ダイオード・鉛バッテリーを接続することでライトコイル/R.Rをすぐに壊してしまう事は無いとは思いますが、追加改造後しばらくは注意しながら走行してみてください。
SH542-12の内部回路図や定格について書かれているHPなどをご存知の方は間もなく五十路様に教えてあげてください。
お返事 2010/6/30
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投稿 7/11 |
お返事頂きありがとうございました。点灯までは、行きました。
実用上には、幾分熟成時間が必要です。色々弄り倒そうと思います。暫く楽しめそうです。ご助言有難うございました。
またお世話になると思いますのでよろしくお願いします。
間もなく五十路 様
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殺菌灯のタイマースイッチを電子回路無しで!(有りも)
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こんにちは、お世話になります。
以前より自分の思うような回路はないかと(自分では作れない)探していましたが解らず、今日に至っています。
それは殺菌用のボックスですが、普段は2枚の扉が閉まっていて、一方でも扉が開いても殺菌灯は点きませんが、扉が閉まれば殺菌灯が付いて10分〜30分(可変可能に)で消灯し、また開けても消灯のままで閉じると決めた時間点灯するの繰り返しです。点灯中に扉を開ければ、消灯する。
これを出来るだけ小さく単純に出来ないかと思っています。(基板の必要無い)解るでしょうか?
堰口 義正 様
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お返事 |
回路をご自分で組み立てできないという事で「基板の必要ない」とのご希望という事、一応使えそうな部品はあります。
そういう用途では「FA機器」(FA=ファクトリィ・オートメーション)という工業用・制御用の電気部品を使う場合が多く、電子部品で自作するのではなく最初から各種の機能が入ったタイマーや制御用の装置を購入して配線・組み立てして機械を作ります。
しかし、電子部品で自作すれば1000円もかからない回路・目的の品でも、FA機器用の完成品を買えば部品が一個数千円もするのは覚悟しておいてください。なにしろ油やホコリまみれで振動や高温があたりまえの工場の中でも壊れない強固な特殊部品なのですから。
▼クリックすると拡大表示
殺菌灯の電源電圧が書かれていないので何をお使いなのかはわかりませんが、普通はAC100Vで紫外線灯を点灯させる殺菌灯をお使いでしょうから、回路はAC100Vでそのまま動くものとします。
● ドアスイッチ
扉が閉まっているかどうかを判別するのは「マイクロスイッチ」を使用します。
マイクロスイッチと言っても電子回路基板に載せる数mm角の超小型スイッチのことではなく、工場や工業機械に付ける人のこぶし大以上ある大きなスイッチよりは小さく少しの力で働くスイッチという意味で名付けられた、工業用のスイッチです。大きさは3センチほどあります。
マイクロスイッチの押しボタン部分は小さくて軽い力で押し込め、機械の動きやドアの開閉でスイッチを動かす物です。
特に金属製の「レバー」が付いている物がドアの開閉で操作しやすいのでそういう物を使用したほうが殺菌ボックスのドア部にスイッチをとりつける工作が楽でしょう。
回路図ではOMRONのドア用小型電源スイッチであるDT2型マイクロスイッチ(カタログPDF)を使用する風に書いています。
別に他社の別製品でも、殺菌灯の消費電流より大きな電流容量のマイクロスイッチであればなんでも構いません。
スイッチを各扉に一個ずつ、2個直列に接続することで「両方が閉まっている状態でのみ電源ON」にします。
どちらか片方、または両方の扉を開けると電源はOFFになります。
扉が2枚共閉じていないと有害な殺菌灯の紫外線ランプは光らない仕掛けです。
● タイマーリレー
「10分〜30分で自動的にOFF」のご希望を叶えるのはOMRONのソリッドステート・タイマ H3Y型(カタログPDF)です。
「電源ONから一定時間後にリレーが切り替る」機能の単一時間タイマーです。時間は60分型の場合は2分〜60分の間で任意の時間をセットしておくことができます。
H3Yは電源が入るとリレーはまだ動かず、指定の時間が経過するとリレーがカチリと切り替ります。切り替ったら電源が切れるまでそのままです。
電源が切れるとリセットされます。また次に電源が入るとタイマーが動作して一定時間後にリレーが切り替ります。
つまり、「ドアを閉めた→電源ON」になったら殺菌灯の電源を入れて、H3Yタイマーが作動して一定時間経ったらリレーで殺菌灯を切る回路にすればよいだけです。
リレーのN.C.接点(通常はON接点)で殺菌灯と電源を繋いでおき、タイマーが働いてN.C.接点が切れたら殺菌灯も消えるような接続にします。
使う部品はたった3つ。
しかも基板や電子部品のハンダづけや組み立ては必要ありません。
マイクロスイッチとタイマーリレーの各端子に必要な配線をハンダづけするだけです。
各端子はどこなのかは製品のPDF資料をよく見て間違わないようにしてください。
なにしろAC100Vを使用する回路ですから、間違ってショートする配線にしてしまったら火を噴きます。
お返事 2010/6/28
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投稿 |
早々のご返事ありがとうございます。感激です。
今まで悩んでいたのが、こんなにすぐに解決するとは!
でもこんな部品も有るんですね、早々に探して作ります。
ありがとうございました。
ちなみにこれを電子回路にすればかなり複雑でしょうか?
4つのボックスが有りますので、1つ位は作っても良いかも!
堰口 義正 様
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お返事 |
電子回路で作れば、タイマー用IC一個とその周辺部品が数個、リレーとドライバ回路、あとはもう少し部品が必要かもしれませんが、多分基板上の部品だけだと1000円前後ですね。
電源がAC100Vなので5Vか12V程度のACアダプターも買うとして600〜1000円くらい。ケースに入れるとか見栄えを良くするなら数百円のケースを買うのもいいかもしれません。
マイクロスイッチはそのまま同じ物を買って使うのでスイッチ部のねだんは変わりませんが、タイマーはOMRONの完成品を買うよりは安くなります。
タイマー関係は過去にたくさん回路図がありますから、そんな感じの回路図を見てご自分で部品を買って組み立てにチャレンジされるのでしたらお申し付けください。
お返事 2010/6/29
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投稿 |
お世話になります。やはり1度作ってみようと思います。
2年ほど前に遅延連動コンセント(木工関係のHPより)を作りました。この程度であれば回路は解ると思います。もし複雑であればご教授いただいてがんばりたいと思います。よろしくお願いいたします。
堰口 義正 様
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お返事 |
それでは、今回は一応ご希望通りの回路図は提示していますので、急がずに次に暇になった時に考えて掲載させて頂きます。
お返事 2010/6/30
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お返事 |
他の方の優先順位が下がりましたので、先にこちらを。
OMRONのH3Yと全く同じ端子数・機能の回路で「電源ONから一定時間後にリレーが作動する回路」を1つ考えましたが、なにもそこまで全く同じ物を作らなくても目的を達成できればいいので、こちらのタイマー回路のほうが部品数が少なく済むのでこちらのほうを掲載します。
▼クリックすると拡大表示
タイマー部分はいつものようにタイマーIC 555でワンショットタイマーを作ります。
よくある555タイマー回路と違うのは「入力が入ったらタイマー動作」(ここまでは同じ)「入力が切れたらタイマーを中断する」という中断機能が必要な点です。
普通に555でタイマーを作ったら、一度タイマー動作をはじめたら時間が来るまで途中で止めるという使い方はあまりしませんからRESET端子はVccにつなぎっぱなしの回路が多いです。
しかし今回は途中でもリセットが必要なのでドアスイッチ入力を「リセットをする」ほうに重きをおいて、ドアが開いている時(や故障・断線した場合)にはリセットして出力を絶対にONにはしないという安全装置的な回路にしています。
でも、555はドアを閉めて「リセットを解除」しただけではタイマーは動作しません。
トリガ端子にトリガ信号を入れてやらない限りはタイマーは待機したままなので出力装置を動かすことはできません。
そこで、「(ドアが閉じられて)リセットが解除されたら、一定時間の間トリガーパルスを入力する回路」というものを作ってトリガがかけられるようにします。
そのあたりがトランジスタ(2SC1815)で作っている微分回路あたりです。
これでドアが閉じた瞬間に555タイマーを起動して、目的の時間だけタイマー動作をさせることができます。
タイマー時間はVR1で最大約40分程度まで調節できます。(電解コンデンサの誤差などで多少は違います)
555の出力には秋月電子の「ソリッド・ステート・リレー(SSR)キット 25A(20A)タイプ [K-00203]」を繋いでAC100Vのスイッチングを行います。
別に普通のリレーでもいいのですが、このソリッドステートリレーはスナバレス設計と言ってAC100VをON/OFF時に発生するノイズが発生しないようになっていてまわりにノイズで悪影響が出ないのが良いです。なにより安いですし(^^;
さてこれで
・ドアが閉じたら一定時間タイマーが働き殺菌灯点灯
・設定時間が過ぎたら殺菌灯消灯
・途中でドアを開けたら殺菌灯は消灯、タイマーもリセット
・次にドアを開けたらまたタイマー動作
というご希望のドアスイッチ式の点灯タイマーになりました。
回路の電源はDC 5Vですので、AC100VからはACアダプター等で5Vにしてください。秋月の通販でも600円程度です、お店によってはジャンク品等ではもっと安い掘り出し物が有るかもしれません。
お返事 2010/7/1
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投稿 |
優先的にお返事いただき、恐縮いたします。
また丁寧に動作説明も含めた解説でありがとうございます。
さっそくこの日曜日にでも、日本橋に行ってきます。
ありがとうございました。
堰口 義正 様
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お返事 |
日本橋で部品調達するなら、ソリッドステートリレーはPanasonicかOMRONの完成部品を購入するとよいでしょう。
関西にお住まいの方は秋月電子のキットは秋月電子の通販か何かで入手しなければならず、送料+代引き手数料が800円かかりますからいくら安いキットでも少し元の価格が高い目の大阪で売られている普通の部品を買ったほうが安い場合があります。
明日(7/2)共立電子の「シリコンハウス共立」「テクノベース共立」が別ビルに移転してリニューアルオープンしますので、電子部品売り場が何階になるのか現時点ではわかりませんが、そちらで以下の部品を購入されるとよいかもしれません。
・OMRON ソリッドステートリレー G3MB-202P DC5V [ZC機能] 495円
負荷AC125V 2A (200W)まで
・OMRON ソリッドステートリレー G3MC-201P DC5V [ZC機能] 395円
負荷AC125V 1A (100W)まで
※ 但し蛍光灯・モーターのように起動時に大きな電流が流れる物は機器の消費電流表示の数倍の容量のリレーが必要です
ちなみに、OMRONのH3Y AC100V 60sタイプはOMRON通販でなくても共立電子のネット通販店で取り扱い(これ 3780円)がありました。
特殊部品なので店頭には無いと思いますが、ほかにも日本橋で制御機器を売っている専門店などで店頭での取り扱いがあると思います。
お返事 2010/7/1
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投稿 |
ありがとうございます。
さすがに良くご存知で、本日息子が(歳がばれますが)シリコンハウスに行きました。私もデジットかシリコンハウスと思っています。ソリッドステートリレーですが、殺菌灯(20W2本)の起動時の電流がOMRONの2A(200W)で大丈夫でしょうか?
フォトサイリスタとトライアックで作ろうと思っていましたが・・
しかしすごい知識と情報力ですね、それをもったいぶることなく
公開される心に感動いたしました。
堰口 義正 様
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お返事 |
昨日、移転OPENしたシリコンハウスに行ってきました。
さすがに売り場配置が変わると買い物にもひと苦労です(^^;
SSRの完成品やキットを買わなくても、フォトトサイリスタとトライアックの組み合わせで自作されるのは問題は無いですよ。
結局、完成しているか、自分で部品を買って組み立てるかの違いです。
「気の迷い」では秋月のキットやメーカー品をお勧めしているのは、このページ上部に書いている通り「AC100Vに関する工作は危険なので電子部品を使って作るようなものは扱わない」というルールにしているからです。
タイマー回路で低電圧用のFETを使ったスイッチ回路でさえ、FETの足の配線を間違えて「動きません」という非公開の質問が何度も舞い込んでいます。
そしてよくよく聞き出すと部品の足を間違えて配線ミス、ハンダ不良、がほとんどです。
そういう初心者の方が読まれているネットのページで、AC100V関係を自分で部品を組み合わせて何かする回路なんか載せた日には・・・火が出ました、爆発しました、どうしてくれるんですか?・・なんて言葉が沢山帰って来るのは目に見えています。
ですから、最低限AC100Vの場合はそれを扱うべく完成されているリレーとか、秋月のキットなど「そのメーカーの指示の元、説明書通りに繋ぐだけ」の部品・製品しかご紹介しないことにしています。
その部品を使って何か失敗したなら、その部分は「気の迷い」の責任ではなくその部品供給メーカーと自作した人の間の責任問題になるからです。
ですから、私の提示する回路図では秋月のSSRキットや、普通のリレーを使っているような回路を「ご自分の意志と知識と技術力!(と責任)」でフォトサイリスタとトライアックを使ったSSRを自作する方向に変更されるのは何ら問題はありません。(キット・完成品のSSRの中身と一緒です)
そういう回路図はネットにごろごろ転がっているでしょう。
それに対して「変更しても構いませんか?」と聞かれる程度まではいいですが、「変えたら(失敗して)動かなくなりました」というご自身の責任範囲を私に押し付けるような事さえなければ大丈夫です。
蛍光灯の件ですが、20Wの蛍光灯なら突入で(瞬間ですが)数Aは流れます。2本だとその2倍。
OMRON ソリッドステートリレー G3MB-202Pの場合、定格で「投入電流 30A (60Hz、1サイクル)」と書かれていますので、モーターや蛍光灯などで通常運転時に2Aまでで、突入電流がその数倍程度の機器であれば余裕で対応できます。20W蛍光灯が2本なら範囲内です。
心配でしたら、やはり秋月のSSRキットや個別部品でSSRを自作されて、通常電流で20A程度、突入で100A以上を許容するSSRを使われるのが心理的に穏やかにすごせるようになるのでそうするほうがいいかもしれませんね。
毎日使われる機器でしたら、「いつか壊れるんじゃないのか?」と心配しながら使うより、「壊れないように作った!」という自信で安心して使えるほうがいいでしょう。
お返事 2010/7/3
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投稿 |
何から何までありがとうございました。
Wの低い(6W2本)のは完成品で、20Wは自作でやってみます。
結局すべて回路で作ることにしました、これだけご教授いただくと作らないとね!また作成には十分注意し、チェックしますので。
最後にSSR(omuron)の耐用年数は定格内使用(放熱は少し難)でどのくらいでしょうか?
何度もありがとうございました、またよろしくお願いいたします。
堰口 義正 様
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お返事 |
定格内使用で「放熱は少し難」というのはどういう使い方でしょうか?
今回の使い方ではなく、何か別の用途で発熱するような電流値で使用するという事ですね。
発熱させるならその程度によって寿命は縮みます。
何℃に発熱させると何時間縮むなどのデータはありませんから、24時間常時使用で数年以内に劣化の兆候が見られる程度でしょうか。
劣化の程度もその発熱や電流量によって様々ですから、何がどの程度に感じられるのかは使用状況次第です。
半導体は定格の半分(2A品なら1A以下)で使用した場合、寿命はほぼ半永久的です。
半永久的と書くと何千年・何万年使えると勘違いされるといけませんから、普通に使っている限りは10〜20年の連続運使用に耐える程度の寿命はあるでしょう。
SSRを自作されるという事で、SSRを使用する事に関する危険・注意事項などの基本事項は既に勉強されているとは思いますが、改めてメーカーが提示しているSSR商品の注意事項「ソリッドステートリレーの共通の注意事項」は読んでから自作される事をお勧めします。
もちろん、「よく調べて、そんな事十分熟知した上で自作するんです」という事だとは思います。釈迦に説法になりましたら失礼致しました。
定格内で使っている限り、SSRが壊れるよりアルミ電解コンデンサが劣化して使えなくなるほうが早いのではないでしょうか。
アルミ電解コンデンサは標準品の場合約10年で容量が半減する物までは「定格」と認められています。
これも使い方によりますが、わずか数年でパンク・破裂してしまうものから、見た目は変わらずに容量が抜けて働かなくなるもの、また逆に20〜30年経ってもほとんど容量が変わらないものや使い方もあります。
10年位経ってタイマー時間が狂うようでしたら電解コンデンサが最も怪しいですし、蛍光灯の点灯がおかしな場合はSSR部品の劣化を疑って部品交換してください。
お返事 2010/7/4
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投稿 |
すみません、言葉足らずでした。
使用は普通に殺菌灯としての利用ですが、密閉型なので、トライアックはかなり熱が出るようなので、それでどうかな思いまして!
失礼いたしました。
堰口 義正 様
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お返事 |
20W×2本を点灯させるのにそんなに発熱しますか?
うちで同程度の物を動かしてもまったく発熱していませんが・・・・。
何百Wものモーターやヒーターを動かさない限り、放熱板をつけなくても平気なくらいの発熱だと思うのですが、そんなに熱くなりますか。(おかしいなぁ…)
密閉箱の中で、蛍光灯の発熱のほうが箱内の気温を上昇される要因になっていませんか?
そして、箱に手を入れられないような高温でなければ、気温によるトライアックの劣化は無いと思うのですが。
お返事 2010/7/8
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車・2分間ランプをHi入力からLo入力に変える方法?
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先日、FETでリレー駆動出来ますか?で質問させて頂いたT.Yです。
2分間ランプの回路でまた、質問させてもらいます。
この回路では、Hi入力でMOS-FETを遅延OFFさせていますが、Lo入力で遅延OFFさせる場合はどのように回路が変更になりますか?
エンジンOFFで遅延OFFさせたいと思うので…。
よろしくお願いします。
T.Y 様
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お返事 |
Hi入力ではなくLo入力で「充電」、「Lo入力が切れたらそこから一定時間遅延」させたいというご質問ですか?
前後の文章と「Lo入力で遅延OFFさせる場合」という事なのでそれでいいと思うのですが、Lo入力とは車に多い「マイナスコントロール」の事ですよね。
● エンジンがかかっている間はLo入力(マイナスコントロール)されている。
● その間はずっとランプ(出力)は点灯(ON)している
● エンジンが切れるとマイナスコントロールが開放(0Vでも12Vでも無い)される
● エンジンが切れた時から一定時間後にランプ(出力)が消える(OFFになる)
もし違ったら全然違う回路になるので確認です。
お返事 2010/6/28
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投稿 |
お世話になります。
説明不足で申し訳ないです。
エンジンが切れたあと、遅延OFF回路が30秒程度動作するというものです。
できれば、エンジンが掛かっている間はランプはOFF(消える)状態にしたい。
エンジンが切れている時は開放状態です。
エンジンが掛かっている間はHi入力。
自分でも考えていたら解らなくなってきてしまったもので…。
T.Y 様
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お返事 |
>エンジンが掛かっている間はHi入力。
これはAcc電源かどこかから+12Vを貰ってくるのですね。
>エンジンが掛かっている間はランプはOFF
>エンジンが切れたあと、遅延OFF回路が30秒程度動作
エンジンON中はOFFで、切れたらランプがONになって、タイマー動作でしばらく後にOFF。
もしタイマー動作で点灯中にまたエンジンがかかったらOFFする。
という「エンジンを切って車を降りるまでの間にランプを点灯させたい」みたいな使い方ですよね?
それって・・・過去記事の「ルームランプをキーオフ時に数十秒間点灯させたい」と全く同じ内容ではありませんか?
もし何か違うところがあればお教えください。
お返事 2010/6/29
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投稿 7/5 |
どうも返事遅くなりました。
この回路と同じですね。
解りました。
どうもありがとうございます。
T.Y 様
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LED、どちらの方が効率良く光が取り出せるのでしょうか
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いつもお世話になります。
660nm発光のLEDを使って植物育成灯を製作しようと思います。
太陽電池で点灯させたいので、電源はDC12Vになります。
さて、普通のLEDは高輝度タイプで20-30mAのものが多いですが、これらを100個くらい使って6W程度のランプを作るのと、350mAの1WタイプLEDを6個使うのでは、どちらの方が効率良く光が取り出せるのでしょうか。
1WタイプのLEDは必ず放熱器が必要のようですが、逆に電流制限はPWM式のコントローラーが販売されており、一般的な抵抗式より効率が良いような気もします。30mAクラスなら普通は放熱器は要りませんよね。LEDはスペックシートに発光効率が書かれていないので、今一つ良く分かりません。
今、考えているパーツは、
http://www.temkon.com/led/led-3/led-3.htmのCT−1LARCと、
http://www.temkon.com/led/led-2/led-2.htmのSDL−5N3KRです。
ちなみに、30mAの電流制限に抵抗器を使うのと、定電流ダイオードを使うのでは、消費電力に差が出ますか?(同じかも知れませんが)
また詳しくご教示頂ければ幸いです。
かず 様
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お返事 |
残念ながら、私にはその2つのどちらのほうが明るいのかサッパリわかりません。
砲弾型LEDのほうにはルーメン値など「光量(光束)」に関する情報が出ていませんから、果たして何Wの電力を食わせてどれだけのエネルギーが放出されるのか、全然データが無い状態では比較はできません。
カンデラ値は出ていますが、全方位の配光パターングラフ等から精密に計算しないと、LEDから出ている全体の光量・エネルギー量は求められませんよね。
1WなどのパワーLED用の「PWM式のコントローラー」というのもよくわかりません。
DC/DCコンバータ用ICを使って、PFM式(まぁPWMですが…)に降圧して抵抗制限のようなロスぶんを熱に変えてしまう方式よりムダの無い回路というのは有るかもしれませんが、それでも砲弾LEDをたくさんまとめた物に対して同じようなDC/DCコンバータで電流制限してやればいいだけですし、砲弾型LEDだからといって必ず抵抗を使わなければいけないとか、定電流ダイオードで制限しなければいけないとかの決まりは無いですよ。
「PWM式のコントローラー」って、もしかして「明るさを調節できるPWM方式の調光コントローラー」か何かと勘違いをされているという事は無いですよね。
電源が12Vで、赤色LEDの定格Vfが2V程度なら電流検知部で0.6V程度食うシンプルな(熱は出る)定電流回路だとLED 5本直列×20組、20組×30mA(本当に30mA流もすの?)で600mAの定電流回路を繋げばいいだけですよね。
発熱ロスをほとんど無くすためにVrefが1.25VのDC/DCコンバータで定電流回路を作るとすると、LED 4本直列×25組、25組×30mAで750mAのDC/DCコンバータを繋げばほとんどロスなく定電流駆動はできます。
そういう回路例は「自転車ダイナモ発電機で白色LEDをつける」のDC/DCコンバータを使用した定電流回路の項を見て研究してください。
「20組とか25組とか(いやたとえ2組でも)を並列で繋ぐのは絶対に嫌!」という宗教に入られている方、また死んだご先祖様の遺言で「LEDは絶対に並列に繋いじゃなんねぇだ!」という言いつけを絶対に守らなければならないような家訓がある方は、仕方ないのでLED 3本直列+定電流ダイオード(または抵抗)の組を33組か、LED 5本+抵抗の組を20組にしてそれを電源に並列に繋ぐといいですね。一個150円くらいの30mA定電流ダイオードを33個というとかなり贅沢な物量作戦となりますが、まぁお布施と思えばそれでも良い物が作れそうです。またご先祖様にも面目が立ちますね。
抵抗か定電流ダイオードか、どちらがいいかというのも条件次第です。
あくまで電源電圧が変動しない12Vだとすると、電流制限を抵抗にしておいて1組につきLEDを5本、残りの2Vぶんを抵抗で電流制限用に使うと計算すれば最も抵抗でのロスは少なくなります。
車のバッテリーのように電源電圧が変動する12V(10〜15Vの間くらい)で使うのであれば、2Vぶんの設定で抵抗値を計算すると電源変動による抵抗にかかる電圧の変化が大きく、それによって制限電流値も大きく変化してしまうので、できれば抵抗ぶん電圧は5〜6Vとして計算したほうがLEDの明るさが電源変動にあまり影響を受けなくなります。ただそれと引き換えに抵抗でロスする発熱ぶんのムダエネルギーは増えるので目的によるといったところです。
定電流ダイオードを使用する場合は、定電流ダイオードをちゃんと表記通りの電流値が流れるように使おうとすると、定電流ダイオードの端子間電圧を5V程度にしなければなりません。あまり知られていませんが定電流ダイオードはどんな条件でも一定の電流を流してくれる理想的なダイオードでは無いので、データシートを見て端子間電圧によって果たして本当は何mA流すダイオードなのかを計算して使うなら2〜3V程度以上から使えますが、それくらいの端子電圧では表記の電流より少ない電流しか流せません。
という事で、12Vくらいで2〜3V/20〜30mAの砲弾LEDを直列に繋いでそれに抵抗か定電流ダイオードを繋ぐ場合、電源変動に影響されにくいランプを作るなら抵抗でも5V程度のロスを食わせる必要があり、定電流ダイオードも5V程度の端子電圧で正しく使うなら抵抗も定電流ダイオードもどちらもそこでロスするエネルギーは約5V×電流値ですから条件は同じです。
電源電圧に変動が無く必ず12Vで固定されているなら、抵抗を使って抵抗端子間は2V程度の電圧まで少なくすると直列LED数は増やせますから、抵抗部分のロスが減って1組でのLED数も増えたぶん全体の組数が減って総合的な消費電流が減ることになり、かなりエネルギー効率は良くなります。
さて、このへんでどの方法、どの本数を選ばれるかはご自身で決定してください。
その1W LEDを6本と5mm砲弾LEDを100本のどちらが明るいかは・・・・本当に買って作って2つを並べてみないとどちらが良いかはわかりません。
面白いので2つ作って目で見て比べてみてください。
誰かに見せるのなら1W LEDを6本より、5mm砲弾LEDが100個も付いているほうが「なんだかすごい装置」に見えるでしょうね(笑)
植物になるべくまんべんなく光を当てるのにも、6発よりは100発を広く並べたほうがいいような?
※ ライト・ランプ・LED向きの話題ですが、ここに投稿されましたのでここで回答させて頂きました。
お返事 2010/6/28
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タコメーター・回転数パルスの2逓倍回路
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はじめまして。いつも楽しく拝見させていただいております。
自作で攪拌機を作ろうとしております。モーターとドライバーは良いものがあったのですが回転計を取り付けようとしたところモータードライバーからの回転パルスは一回転30パルスなのですが回転計は一回転60パルスのものしか取り付けられず困っています。ドライバーの信号はオープンコレクタで30V,10mAで回転計はオムロンのH7ER-NV1です。モーターの回転数はMAXで2300rpmです。
何か良い方法はあるでしょうか。パルスを増やすには逓倍すると良いと聞きましたが。よろしくお願いいたします。
つるちゃん 様
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お返事 |
確かに、周波数を2倍にする回路は「逓倍(ていばい)回路」というものを使用します。
元のパルス数を2倍にしたいわけですから、右図のような関係で出力パルスを作れればよいわけです。
簡単そうですね。
アナログで主に電波位の高周波を扱う場合は高調波(高い周波数に出る副産物)の中から必要な倍数の周波数のものを増幅して取り出したりする回路が多いですね。
今回の回転数計程度の低い周波数ではほとんど使え(い)ません。
デジタルでは「PLL回路」を使えばn倍の周波数の信号を作ることができますが、ただPLL回路だと同期できる周波数範囲がそれほど広くは取れず、遅い時の回転数パルスの毎秒数個〜数十個程度のパルスから、早い時の毎秒1000個程度までに同期が取れるようなPLLは果たして作れるのか?という感じになります。
今回のようなご希望で難しいのは、そのパルス周波数の範囲が広くその広い幅に対して動作するような物を作るのは大変だという事です。
とてもとても複雑な電子回路で入力されたパルス幅を計り、その半分のパルス幅で2回パルスを出すという理論は簡単に思いつきますが、そのパルス幅をカウントしたり、半分のパルスを生成するようなデジタルカウンタ回路はIC数も多くなりますし、ただ「タコメーターの表示を2倍にしたい」という目的のために作るには大げさすぎます。
それこそ時間計測やその半分の時間のパルスを2回出すようなデジタル処理はPICマイコンのような「計算機」の得意とする分野です。
でも、ここではPICマイコンは使わない方法でなんとかなるか考えましょう。
今回使用されるタコメーター「オムロン H7ER-NV1」は資料によると『1秒カウント式のデジタルカウンタ』であるそうです。
1秒間の入力パルス数をカウントしてそれを液晶に表示します。
60パルス/回転型エンコーダ使用時で最大10000カウントで、入力最大周波数は10KHz、パルス幅は0.05msecと規定されています。
という事は、0.05msec以上のパルス幅の信号であれば読み取ってくれるという事なので、最小0.05msecのパルスをモーターの30パルス/回転型エンコーダの出力から作成して1パルスにつき2パルス出力できれば、H7ER-NV1はただのデジタルカウンタなのでパルス間隔などには関係なく入ったパルスの数だけ数えて表示してくれるはず・・・ということになります。
なら話は簡単で、モーターの回転数パルスから「変化検出回路」でパルスの立ち上がり点と立下り点の二箇所を検出して、それぞれに0.05msecのパルスを発生させれば多分H7ER-NV1タコメーターは読み取ってくれるでしょう。
ただここで問題が。
お使いのモーターの回転数パルスを検出するセンサー/エンコーダがどの程度のデューティ比でパルスを出力しているのかわからないので、もし1回のパルス幅がとても短くて0.05msec未満の場合、図のようにパルスの立ち上がりと立下りの間が0.05msec未満だと出力する2つのパルスに間か無くなって、つながって1つのパルスになってしまうので2倍化ができなくなります。
そこまで極端にヒゲのような短いパルスを出力しているとは思えませんが、一応はその程度でも対応できるようには考えましょう。
また、あくまで希望的観測として「30カウント/回転」という数字から、それは「60カウント/回転のセンサーが入っていて、そのセンサー反応をFFで1/2にしてデューティ50%のとても綺麗なパルスで出力してくれる親切な装置」ではないかと予想してみることができます。
別にそういう深い考えで設計された装置ではなく、ただ30パルス/回転になるように作られただけのセンサーが入っているだけかもしれませんが。
また同じ問題で、回転数が上がれば自ずとパルス一回の時間は短くなりますので、高回転の際にも1パルスが0.05msecに満たない場合は2倍化ができなくなります。
モーターの回転数を上げて行って、ある点から急に回転数表示がガクンと落ちて半分くらいになったら、このようなパルス幅の限界を超えたという事になります。
今回のご希望の最大2300rpm×30/秒でH7ER-NV1に繋ぐという目的であればほぼ問題無い回路を設計しました。
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● 入力部
モーターの回転数パルス出力はオープンコレクタらしいので、無電圧接点用の入力回路にします。
入力パルスが入っている間はLED1が点灯します。
実際はパルスですから点滅していますが、目に見える点滅速度ではありませんのでモーターの回転中は連続して点灯しているように見えます。
もし、モーターが止まっている状態で出力がONになるような場所で止まったら、LEDは点灯しっぱなしになるかもしれません。
● 変化検出・パルス発生回路
変化検出はEX-OR IC 74HC86を使用します。
変化検出の原理は「車のACCに連動してパソコンの電源をON/OFF」で説明していますのでそちらをお読みください。
今回の「変化を検知したら出力するパルス」の時間は約0.01〜0.1msecです。
パルス幅はVR1で調節できます。VRを中央にあわせると約0.05msecになり、今回の使用ではこの中央で大丈夫なはずです。
出力パルスを生成している間はLED2が点灯します。
ただ、0.05msecととても短いパルスのためLEDは薄くぼんやりと光る程度です。明るくは光りませんので明るい所では確認しにくいでしょう。
● 出力部
H7ER-NV1が電圧入力のため、有電圧出力とします。
2倍化されて出力されたパルスで5VをON/OFFします。H7ER-NV1は4.5V以上でHと認識するらしいので大丈夫でしょう。
● テスト用スイッチ
SW1で「2倍化されたパルス」と「入力されたパルス」のどちらを出力するかを切り替えることができます。
組み立てテストと調整で使用します。
● 組み立てと調整
組み立てに間違いが無ければ、入力とモーターのパルス出力を繋いでモーターを回せばLED1が点灯します。
モーターを止めると入力パルスが無くなってLED1は消えるはずですが、センサーがONの位置になる場所でモーターが止まるようなつくりの場合は、LEDがつきっぱなしで止まるかもしれません。
モーターを手でゆっくり回してみてLED1がパラパラと目に見える程度の速さで点滅するか試すのでもいいです。
入力のON/OFFが切り替る瞬間に2倍化用のパルスを生成しますから、手でモーターをゆっくり動かした程度ならLED1がついたり消えたりする瞬間にLED2がパッと一瞬だけ点灯するのを確認することができます。
モーターを普通に回した場合はLED2はうっすらと点灯します。
VR1を左に回すとLED2の明るさが暗くなり、右に回すと少し明るくなります。
この明るさが変れば出力パルス幅を0.01〜0.1msecに変化させる事にも成功しています。(本当に0.01〜0.1msecかはそれだけではわかりませんが)
テストが終われば、VR1は基本は中央に回しておいてください。
ここまでのテストが終われば、出力にH7ER-NV1をつなげばモーターの回転数を表示します。
もし表示しない場合は出力用トランジスタまわりをよく調べてください。
表示が出れば、SW1で「2倍化されたパルス」を選べば本当のモーターの回転数、「入力されたパルス」を選べばその半分の回転数を表示するか確認してください。
この表示が正しく2倍の値を表示できていればOKです。
高い回転数になると2倍ではなく元のパルス数(本当の回転数の半分)しか表示しなくなる場合はVR1を左に回してパルス幅を短くしてみてください。
H7ER-NV1が許容する限りはパルス幅を短くすることができ、入力パルス幅が極端に短いような場合にもある程度は調整して対応することができます。
VR1を中央より右に回しても、最高回転の時に回転数が正しく表示されるようであれば、中央より右で表示を誤らない範囲内でなるべく右側に回しておいたほうが、出力パルス幅が広くなってH7ER-NV1の最短パルス幅より広い目で誤作動などが少なくなると思います。H7ER-NV1の入力には余裕があるはずなので中央でも問題は起きないとは思いますが、少し右に回しても大丈夫なら少し右で使用してください。
入力パルスが綺麗な場合(デューティ比50%に近い)、VR1を左いっぱいに回して出力パルス幅を最も短くすると最高16000rpmくらいまでは2倍化できます。H7ER-NV1は最高10000rpmまでですからこの回路の性能は今回の目的のためには余裕のはずです。
そのモータードライバが手元に無いのでどの程度の状態でパルスが出力されるのか?
H7ER-NV1は最高どの程度のパルス幅まで許容されるのか?
などが確認できませんので、今回はこの程度の回路しか提示できません。
もし、モーターからの出力パルス幅がものすごく短くて、VR1をどこの位置に回しても2倍化されないような場合は、入力部にタイマー回路をつけてパルス時間を延ばして対処するなど、もう少し手を入れる必要があります。
ただそんなに極端なパルスの場合、つなぐ回転数計によっては受け付けなかったり誤表示しかしなかったりする物もでてくるでしょうから、多分そこまで酷いパルスを出力はしていないと思いますが、はたして?
お返事 2010/6/11
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投稿 |
ご回答ありがとうございました!早速部品を集めて作ろうと思います。モーターとドライバーですが日本電産のFY8S25-D3とFYD825PD3です。とても小型で安価です。また可変速モーターとしてはとても使いやすくいろいろと使えそうです。回転パルスはオープンコレクタでパルス幅は0.45ms固定でパルス間隔が回転数によって変化するそうです。完成しましたらまたご連絡します。今回はありがとうございました。
つるちゃん 様
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お返事 |
0.45msecのパルスなら幅的には余裕ですね。
ブラシレスモーターをコントローラーで回しているなら、「手で回して」もパルスは発生しないでしょうから手で回して確認はできませんが、逆にセンサー式の検出法で変な所で止まって入力パルスが立ち上がりっぱなしにもならないので見た目もスマートで良いです。
工作機械用にブラシレスモーター/コントローラーがかなり安く買えるようになっているのですね。
お返事 2010/6/12
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100円アラームクロック連動、2モード・タイマーリレー
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LEDでタコメーター(船外機・機械用)のときは割り込み失礼いたしました。
ただいまノイズ除去に奮闘中です。
今回は別の計画で質問したいと思います。
内容は、1日のうち決まった時間に約2秒間だけONする回路です。決まった時間というのはAM8:00とPM4:00くらいを考えております。動かす機器は3V0.1A程度です。
tekku 様
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お返事 |
「毎日(一日のうち)×時×分に」という事ですと正確な時計が必要で、ロジックICで時計を作ると結構面倒なのでその部分は100円ショップで売られている「液晶アラームクロック」を使用して省力化(手抜き)しましょう。
今回は一日に2回、別々の時間に動作させるという事でアラームクロックは2個使ってそれぞれの時刻を設定します。
アラームクロックを増やせば何回でも動作時刻を増やせますが、あまり時計がずら〜っと並ぶのも異様な光景ですから、一日2〜3回の個別設定を超える場合は「AC100VタイマーをDC12Vタイマーに!」で改造方法を載せているPT50D(14プログラム)を使われたほうが楽ですしシンプルになります。
今回テストしたアラームクロックは、100円ショップキャン・ドゥで購入した写真の2種類。(前から買っていた物)
いずれも電源は電池一個の1.5V。右の四角いほうは単四電池を使用するので電池交換なしで長期間の使用ができそうです。
「ピピピ…」と鳴るブザーには『圧電ブザー』が使用されていて、1.5Vではとても小さな音でしか鳴らないのでコイルを並列に抱かせていて、トランジスタでコイルに電流を流して充電してから電流を遮断した時の誘導起電力で起きる高電圧パルスで圧電ブザーに十分高い電圧をかけて、大きな音を鳴らすしくみです。
今回はここからタイマーで「時間が来た」という信号を取り出します。
圧電ブザーと並列に負荷をつなぐので、「ピピピ…」という音はかなり小さくなります。
「目覚まし」として使うわけではないので、静かな室内で時計の近くに居てやっと聞こえる程度の音量は逆に気にならない程度でよいのではないでしょうか。
それでも「音は不要」という場合は圧電ブザーは外してしまってください。コイルは外さないように!
写真のアラームクロック以外でも、ブザーに圧電ブザーを使用していて、これと同様にコイルで昇圧しているタイプであればどれでも使用できます。
マグネチックスピーカーを使用しているタイプは、今手元に無いのでテストできませんでした。動作するかは不明という事で、もしマグネチックスピーカー使用タイプの時計を使用される場合は各自で実験してください。原理的には動作すると思いますが、動作しなくても知りませんよ(^^;
回路図です。
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● 入力カプラー
圧電ブザー鳴動用のパルス電圧は、フォトカプラTLP521-2で受けます。
TLP521の内部の赤外LEDは約1V程度で光りますので、入力は1V程度以上あれば反応することになります。
コイルで昇圧している信号なのでそれより大きな電圧ですから適宜抵抗を入れて電流制限はしていますが、コイル昇圧していないタイプの時計でも約1V前後の電圧がスピーカーにかかればほぼ反応します。
普通であれば直列にダイオードを入れて逆電圧を防止しますが、元の時計が1.5V前後で動いているので直列にダイオードを入れるとVfぶんのドロップ電圧でフォトカプラにかけられる電圧が下がるのがもったいないので、直列ダイオードは無しで並列に逆電圧を逃がすダイオードを入れて保護としています。
コイルで発生した逆電圧は抵抗とダイオードで逃がされてしまうため大きな音は出なくなりますが、今回の目的ではこのほうが時計の電池がかなり減っても反応するので良いでしょう。
今回はご希望が「一日2回」なので時計を2個接続する予定で、2回路入りのTLP521-2で図示していますが、1回路入りのTLP521-1を2個別々に使うのでも結構です。
また、3回路、4回路と増やしたいのであればTLP521-1を必要回路ぶん用意するか、TLP521-4など更に多くの回路が1つのパッケージに入った品を使うのでも構いません。
● 断続音 → 連続化タイマー
アラーム音は「ピピピ…ピピピ…」という感じの断続音です。
単純にこの音声信号が「有るか/無いか」だけ判定すると「ピ」ごとにスイッチが入ってしまいうまくありません。
そこでワンショットタイマーIC 74HC123(のうち半分)を使用して、「ピ」でタイマーを起動してそこから一定時間は「アラームが鳴っているよ」という信号を連続してONにします。
この「アラームが鳴っているよ」という信号期間を「ピピピ…ピピピ…」の「…」(休み)の部分以上の長さに設定しておけば、「ピピピ…ピピピ…」と鳴っている間はずっと「アラームが鳴っているよ」と関知して鳴り続けている間は信号を出し続けることができます。
この時間はVR1で約0〜10秒で調節できます。
実際には0.5秒以上くらいに設定しておけば問題はありませんが、安定して動作させるために1秒以上程度にしておいたほうがいいでしょう。
「アラームが鳴っているよ」と判定している間はLED1が点灯します。
今回のご希望にはありませんが、この「アラームが鳴っているよ」信号で外部の機器を動作させるモードも用意しました。
アラームが鳴っている間ずっと何か機器を動作させたり、タイマー時間を長くすることで鳴り止んだ後も一定期間機器を動作し続けさせることもできます。
● 関知から一定時間だけ出力を出すタイマー
「アラームが鳴っているよ」という事を関知したら、その瞬間から一定時間だけ出力をONにする為のタイマーです。
時間はVR2で約0〜10秒で調節できます。
タイマーが動作している間はLED2が点灯します。
「機器を2秒だけ動作させたい」という場合は2秒に設定します。
もっと長い時間動かしたい場合、電解コンデンサを100μFから1000μFに変えると時間は10倍の100秒に、VRを100KΩから1MΩに変えるとやはり時間は10倍の100秒に、両方変えると100倍の約16分まで長くすることができます。
● モード切替スイッチ
上側に切り替えておくと【短動作】として、アラーム鳴動開始の瞬間からVR2で設定した時間だけ出力をONにします。(今回のご希望の場合こちらのモード)
下側に切り替えておくと【長動作】として、アラームが鳴っている間はずっと出力をONにし、鳴り止んでからVR1で設定した時間が経過したら出力がOFFになります。
● 自動ON/OFFスイッチ
アラームクロックで機器を動かすかどうかをON/OFFできるスイッチです。
タイマーで機器を動作させたくない時にOFFにします。ふだんはONにしてタイマーで機器を動作させます。
たいていのアラームクロックでは、時計のボタン操作をすると「ピッ」と確認音が出ます。
その確認音でも本回路はアラーム音が鳴ったと反応してしまいますから、時計合わせを行う操作などをする時にはその音で機器が動いてしまわないよう、出力をカットしてください。
● 手動ONスイッチ
タイマー時間に関係なく、機器を動かしたい時に押すと電圧が出力される手動スイッチです。
特にそういう必要が無い場合はつけなくても構いません。
● 出力トランジスタ
出力の機器は小電流らしいので、トランジスタ2SC2120でスイッチングします。
3Vで200〜300mA程度までなら大丈夫です。(最大500mA程度まで、但し電源が乾電池では・・・)
大きな負荷を接続する場合や、AC100V機器を動かす場合はリレー(DC 3V)やSSRを繋いでください。
● 電源
ご希望の負荷が3V 0.1Aという事で、回路の電源も乾電池2本の3Vとしています。
出力OFFの場合、この回路の消費電流は約60μA程度と非常に小電流しか消費しません。負荷も一日2回2秒間とほとんど一日中動いていないので、乾電池でも何ヶ月も動作し続けます。
● 組み立てと調整
組み立てたら、負荷機器は繋がないか「自動ON/OFF」スイッチを切った状態で動作テストします。
VR1とVR2の両方をいちばん左に回しておきます。
この状態では「アラームが鳴っているよ」と判定するタイマーは一瞬なので、「ピ」音が鳴っている瞬間に対応してLED1が点滅します。それとほぼ同じ状態でLED2も点滅します。
実際にアラームクロックのアラームを設定して、タイマー時間になって圧電ブザーが小さな音で「ピピピ…」と鳴ったら、それに同期してLED1が点滅すると入力部と「アラームが鳴っているよ」回路は動作しています。
VR1を右に回してゆくと、LED1が点灯する時間が徐々に長くなってゆき、0.5秒設定あたりから先は「ピピピ…」と鳴っている間ずっと点灯しっぱなしとなります。
この時間を長くすると、アラームが鳴り止んでもしばらくはLED1が点灯し続けて、遅れて消灯するようになります。
1秒程度以上に設定してください。
次に、アラーム時刻が来て、アラームが鳴り続けている間はLED1が点灯し続ける状態で、LED1が点灯開始する瞬間に同時にLED2が点灯し、すぐに(一瞬で)消える事を確認してください。
VR2を右に回してゆくと、LED2が点灯する時間が徐々に長くなり、右側いっぱいで約10秒程度になることを確認してください。
確認できたら、お好みの時間に設定してください。
タイマー動作の確認とお好みの時間の設定ができれば、負荷に目的の機器を繋いでタイマー動作でちゃんと動くか確認してください。
アラーム音と連動してのテストの際、今回の写真のアラームクロック2機種では「ボタン2個を同時に押すとテストモードになり、押している間液晶が全表示になると共にアラーム音も出続ける」ということがわかりました。
いちいちタイマーを設定して、その時刻になるまで待たなくてもいいのでとても便利です!(^^;
100円では済みませんが、写真のうよな「電波時計」がホームセンター等で980円程度で売られています。
(電池が切れたので表示が出ていません・・・)
100円ショップのアラームクロックだと月差が数十秒以上もある製品も多く、数ヶ月使っていると時計の狂いが気になって時刻合わせをしなければならないかもしれません。
もちろんこの装置の用途が時計が数分程度狂っていても問題無い用途であれば100円時計でもいいのですが、もしある程度は時計の狂いを気にする用途であれば安い電波時計を使うのも手ですね。
用途が書かれていませんが、一日2回で朝と夕方となると・・・「観賞魚の水槽の自動餌やり装置」のモーターを回す用途のような物かもしれません。犬や猫用にもそういう装置があるようですね。
そういう用途であれば、時計が数分くらい狂っていても全然問題無いですね。
テストしていて気付いたのですが、時計を「時報ブザーON」にしておくと、毎時0分に「ピッ」と鳴る信号を受けてこの回路が働きます。
毎時0分(または時計をずらしておいて任意の毎時XX分)に何かの装置を動かしたり、メロディ回路と組み合わせて時報のかわりに電子オルゴールを鳴らしたり、「1時間に一回何かをする」のにも使えそうです。
お返事 2010/6/9
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投稿 |
なるほど!!100均の時計ですか、これは思いつきませんでした。
これなら時計2個→OR→ラッチで長時間タイマーも作れますね。
いつもすばらしいアイデアとご回答の早さには、ただただ驚くばかりです。で少し気になったのですがこの回路、時計のアラームが30秒くらい鳴り続けるとその間もトリガーが掛かり30秒以上動作するような・・・間違っていたらすみません、ご説明いただけると幸いです。
tekku 様
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お返事 |
※ 非公開とのご指定でしたが、内容が内容だけに公開で回答させて頂きます
>時計のアラームが30秒くらい鳴り続けるとその間もトリガーが掛かり30秒以上動作する
えーと、「ワンショットタイマー」の動作をよくご理解されていないのだと思います。
回路図の中にこんな 記号が入っていませんか?
これは「エッジ動作」(矢印が上向きなので正論理のエッジ動作)を表すものです。
「エッジ」とはそのまま「端」の意味で、この場合は入力の論理(値)が負(L)から正(H)に変わった瞬間がこの回路にとって意味を成すことをあらわし、その後ずっと正論理(H)になりっぱなしでもそれは意味を成しません。
タイマーで言えば「クロックがHになった瞬間にスタート、後はHになりっぱなしでもタイマーには影響しない。」という事です。
フリップフロップやラッチで言えば、「クロック(ストローブ)がHになった瞬間に、入力端子に入力されていた論理(値)を読み込んで、それ以降は入力の値がどんなに変っても出力は既に読み込んだデータが出力されつづけて変わらない、入力の変化は影響しない。」という動作になります。
それに対して、エッジ型ではなくただのON/OFFになる「イネーブル(許可)型」の制御入力では、入力が許可論理の場合は入力の値が出力につつぬけになり、入力が許可論理から不許可論理に変わった最後の瞬間のデータがホールドされます。
以前の投稿で74HC595を所持しておられると仰っていましたが、74HC595を使用する時にも必要な考え方ですし、近い番号のICで「8ビットのデータを保持する」という目的は同じで74HC577と74HC580がありますが、それぞれ中身はD-FFで出来ているのとラッチで出来ている物で、まさにこの違いで見た目はほとんど同じICでも働きには大きな違いがあります。
これはフリップフロップやラッチを制御するに於たいへん重要な論理で、これを理解していないと多くの論理回路の設計はできません。
回路図中でICの部分をロジック機能で表す場合は「エッジ」や「負論理」などそれぞれ「>」「○」で表す必要がありますが、今回の回路図のように「ただの配線図」として書く場合はICはただの四角い箱で、ピン番号さえ書いていればいいという決まりになっています。何の意味のピンかさえ書く必要はありませんが、私は何の意味のピンかくらいは分かるように信号名は書き入れています。
「エッジ動作」についてご理解して頂ければ、このタイマーのお望みの出力が
>時計のアラームが30秒くらい鳴り続けるとその間もトリガーが掛かり30秒以上動作する
という事は無いという事は理解できますか?
「断続 → 連続化」用のタイマー(仮にTIMER-1)はあなたの考える通りにピピピと鳴っている間はずっと断続するパルス状のトリガー信号で正論理のトリガーが何十回・何百回とかかり続け「再延長」され、鳴っている間はずっとONです。(これは74HC123が再トリガ可能なワンショットタイマーである機能を利用しています)
それに対して「2秒間だけ機器を動かしたい」という目的の「一定時間だけ出力をONにするタイマー」(仮にTIMER-2)は、TIMER-1の出力をトリガー入力に使っているので、TIMER-1が働きつづけている間には、その働きつづけているという状況は全く無意味で、働きはじめる最初のたった一回(一瞬)しかトリガーがかからないはずなのです。
論理を図にするとこうなります。
この働きを、回路図の説明で文章でしているわけですが・・・・わかりませんでしたか?
モード切替スイッチで
上側に切り替えておくと【短動作】として、アラーム鳴動開始の瞬間からVR2で設定した時間だけ出力をONにします。(今回のご希望の場合こちらのモード)
下側に切り替えておくと【長動作】として、アラームが鳴っている間はずっと出力をONにし、鳴り止んでからVR1で設定した時間が経過したら出力がOFFになります。
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の二種類の動作を選べるとも書いていますが、それなのにどちらを選んでも「アラームが鳴っている間はずっと出力をON」だと思われる理由はなんなのでしょうか?
回路を組み立てて、調整方法のとおりにVRを調節して各LEDの点灯状況など動作を目で見て確かめれば、そういう不安も出ないと思います。
お返事 2010/6/10
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投稿 |
すみません、再トリガの動作が解っていませんでした。
555タイマーじゃなく74HC123を使っている時点で気づくべきでした。
早速部品の手配に掛かろうと思います。
初歩的な質問で申し訳ありませんでした。
tekku 様
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お返事 |
全く同じピン配置・機能表示で74HC123と74HC221ではリトリガブルかどうかの機能が違うなど、回路図や機能図の見た目では判断できないICの機能の違いも多々ありますから、そのあたりはよく注意してください。
お返事 2010/6/11
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車・電波時計に同期したシグナルツリー
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DC12V入力のLED緑(3.5V 20mA)2灯・LED赤(2.4V 70mA)5灯のシグナルツリーを製作したいのですが、(1灯あたりのLED数は4発になります)
起動はプッシュボタン(自動戻り型で、2系統必要です)
1系統・点灯開始(一連のシーケンススタート)
2系統・中止(シーケンス作動中のみで、信号入力時に全表示OFF)
シーケンスですが、作動させた際の次の正分が基準になります
(表示は目標の正分に対する−・+秒で書かせていただきます)できたら時計(電波時計等)と連動させて表示したいのですが、野外で使用するので、組み込めるものがあるのか、この辺は勉強不足で分かりません。(将来的には現在時間(秒まで)をLED表示できるような拡張も持たせたいと思っています)
なので、シーケンサー使用も考えたのですが、今後の拡張性を考えると厳しい(一番なのはシーケンサーに電波時計が組み込まれているものなのでしょうが・・・・・)かな、とおもいまして。
作動表示は
1・-30sec〜赤4灯同時点灯
2・-15sec〜赤3灯同時点灯
3・-10sec〜赤2灯同時点灯
4・-5sec〜赤1灯点灯から0secまで、1sec毎に赤1灯を点灯
(-1secで赤5灯全点灯になります)
5・0secで赤全消灯+緑2灯点灯(緑点灯は+20secまで点灯)
6・omronの光電管を使用して赤表示作動シーケンス中に光電管作動時は赤全灯点滅表示(フライング)(緑点灯とは別になります、緑は点灯で、赤全灯点滅表示になります)※この際は作動OFFスイッチ連動です
コレくらいの仕様で分かりますでしょうか?
よろしくお願いいたします
たけのすけ 様
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お返事 |
すみません、いくつか質問があります。
[問.1]
冒頭の「DC12V入力のLED緑…」というのは、「12Vで点灯するLEDが有るのでそれを使う、但し各LEDは内部ではxxV xxmAの定格らしい」という意味でしょうか?
それとも、「回路の電源は12V」「LED緑は定格3.5V 20mAを4本でランプ1灯、それを2灯使用」「LED赤は定格2.4V 70mAを4本でランプ1灯、それを5灯使用」という感じに、「DC12V入力の」「の」というのは後の文章全部にかかっていて、句読点が抜けている程度という意味でしょうか?
[問.2]
シーケンスは下の表の通りでよろしいですか?
絶対秒 |
相対秒 |
表 示 |
そ の 他 |
〜 29 |
〜 -31 |
●● ●●●●● |
スタートボタンを押せる |
30 〜 44 |
-30 〜 -14 |
●● ●●●●● |
この間、光電管が反応 するとフライング
・OFFスイッチで中断 |
45 〜 49 |
-15 〜 -11 |
●● ●●●●● |
50 〜 54 |
-10 〜 -6 |
●● ●●●●● |
55 |
-5 |
●● ●●●●● |
56 |
-4 |
●● ●●●●● |
57 |
-3 |
●● ●●●●● |
58 |
-2 |
●● ●●●●● |
59 |
-1 |
●● ●●●●● |
60 〜 79 |
00〜19 |
●● ●●●●● |
20秒間グリーン |
80 〜 |
20 〜 |
●● ●●●●● |
待機状態に戻る |
フライング表示 |
●● ★★★★★
★=赤は点滅 |
・自動待機はしない ・OFFスイッチで待機 |
|
(ランプの並べ方は仮に一列にしています)
[問.3]
タイムが00になって、緑表示になっている間(00〜19秒)に「OFFスイッチ」を押して緑表示を消す機能は必要ですか?
20秒たって自動で消えるまでは操作を受け付けないほうがよいですか?
[問.4]
待機中にスタートスイッチを押された時、秒針が-30秒を越えていた場合(既に赤を点灯させるような時間に食い込んでいる)、ボタンを押したという事は記憶しておいて(ボタンのところには押されたというLED表示をつける)、次の分の-30秒になったら赤表示を開始するのか?
それとも、待機中でスタート不可の時間帯にはボタン操作を受け付けないのか。
[問.5]
そもそも、このシグナルツリーはどのような競技に使用されるのですか?
あまり聞いた事が無い点灯パターンですが…。
それと、電波時計に合わせてまできっかり00分にスタートしなければならないルールとは、どんな競技なのでしょうか?
[問.6]
完成したら、完成形と実際に使用されている現場の写真(デジカメ写真)をお送りいただけますか?
今までいくつかシグナルの回路図を書きましたが、実際に使っているところを見せてくれた方はいらっしゃいません。
簡単な回路なら別にいいのですが、結構複雑なシーケンスの回路図を書いた物ではそれが立派に動いているところを見てみたいのですが。
ここからは完全に余談ですが、これくらいの複雑なパターンになるとPIC等のマイコンで作ったほうがずっとスマートですよね(^^;
電波時計と連動にさせたり、電波時計の機能そのものをこのシグナルを制御するマイコンのプログラムで作ったり・・・。
PIC等のマイコンのプログラムが出来ないと意味無いですけど。
今回はもちろんロジックICばかりで設計する予定です。
お返事 2010/6/8
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投稿 |
大人数の参加するマラソン競技などで全員同時にスタートライン通過が出来ない事への配慮から、少人数の複数グループに分けて毎分毎にスタートさせるという用途では?…と推測。
フライングしたらUターンして最終グループで再スタートとし、ゴールタイムは電波時計で直接記録し、スタートの組×分を差し引けば公式(?)記録の出来上がり。
学校の運動会や記録会なら有り得る…と思い浮かびましたが。
横レス失敬 様
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投稿 |
かなり、依頼内容が簡素化すぎたようですので、お詫びいたします
答5・電波時計と連動させる必要があると言うのは、自動車競技で使用(ラリーフィールド)するものだからです。
野外使用前提の(場合により雨天でも使用しますので、安定性が求められます)物です。
10分の1秒まで計測する場合があるので、(スタートとゴール間の計測器は連動しないため)電波時計で管理する必要があると、判断しているからです。スタートは正時になりますので、フライングがなければ問題なし(よーい。ドンの要領ですね)ということになります。
点灯シーケンスはこれで、問題ありません(競技運営規定に沿った内容ですので、特にカウントダウン部分が違いますと、選手が混乱してしまいます。フライング発生表示は自由裁量になります)
完成したらもちろん(回路図は別ですが)使用状況を公開いたします!
たけのすけ 様
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お返事 |
>横レス失敬 様
都市マラソンのような感じですか。
都市マラソンのように何千人・何万人も参加すると大変ですね。
スタート時間はスタートピストルを撃った瞬間だけで何千人でも全員が一斉にスタートする方法だと、グロスタイムで計測すると前のほうの人と後ろのほうの人の差は並んだ位置で物凄く変わりますね。
大きな大会のようにICチップを全員に持たせて、それで通過タイム(ネットタイム)を計れればいいのですが、そういう設備を使える大会も少ないでしょう。
数十人〜数百人のグループに分けてスタート時間をずらすわけですね。
学校などでの記録会ならそういう風にして、少数グループや個人ごとにスタート時間を分けるのはアリかと思います。
>たけのすけ 様
今回の用途はラリーですか。
ラリーのシグナルがそういう点灯順だったとは知りませんでした。勉強不足で申し訳ございません。
確かに、スタート地点とゴール(または通過チェック)地点が何キロも離れているので、正確にタイムを計るには事前にあわせた基準時計か、あわせる必要の無い電波時計が必要ですね。
「スタートは正時」という事は、あるグループは一回の正時シグナルで全車一斉にスタートし、次のグループのスタートは1時間後とか、複数回スタートする場合はそういう感じで1時間ほどの長時間の間が開くという事ですか。
もしフライングしたらやりなおし?、の為に正時以外でもいつでも正分にスタートできるように、ボタンを押した次の正分でスタートするように赤シグナルが点灯すればよいと。
とりあえず、使えそうな電波時計(秋月の電波時計キット Ver2)は存在しますが自分では持っていないので、仮に電波時計の代わりになる(擬似的な)正秒・正分信号を発生させる回路から作って、シグナル全体の設計に進まないといけません。
複雑な回路なので多少のお時間を頂きます。少し気長にお待ちください。
ちょっとネットで調べたところ2008年のJAFの資料に載っているラリーシグナルの仕様と違いますが、本当にいいんですよね?
JAFの資料では短くなっていった赤シグナルと反対側から5秒前の赤が伸びてきています。
実質は5秒前から1秒ごとの赤シグナルと00秒での緑シグナルに切り替れば、それ以前の-30秒-15秒-10秒はどちらから消灯していってもいいとか、特にこの部分には公式の規定は無いとかですか?
-30秒-15秒-10秒の表示が無いただの5秒カウントのシグナルの製品が多くみつかります。
特にこのパターンでいいという事でも、他の方が作られる場合に(あるのか?)JAFの資料のとおりの順番に点灯させたいというご希望もあるかもしれませんので、ちょっと回路の方針を変更してどちらのパターンにも対応できるようにしておきましょうか。
どちらのパターンにも対応とは言っても、スイッチ1つでパチンとパターンを変えられるのではなく、基板上で部品を配線する時にどちらかのパターンで組み立ててしまうという方法ですが。
今回のパターンで固定のロジック回路で設計して発表して、別の方から「JAFパターンで使いたいので設計し直してください」なんてご希望が出たら、私のほうが面倒ですから(^^;
お返事 2010/6/9
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投稿 |
縦型でも横でも構いません。
要は、赤シグナル部分がきちんと点灯シーケンスをたどれば問題ありません。点灯順に関しては、配線上で対処する予定です(制御部分をユニットにして万が一の時にユニット交換で対処するようにします)。
正分とは1分毎に1台のスタートになりますので、入力受付がフリーで可能になっていますと助かります。(競技車が指定時間に遅れてきた場合とかは、数分とか間隔が空きますが)
資料のものは縦型省スペース型です。(世界選手権とかは現在時間(秒まで)表示つきの横型になります)
JAF規定は赤の部分(秒での点灯個数のみ)の規定があるのみで、点灯(上か下かとか)順序は細かい規定はないのです。
ですので、将来的に現在時間表示の7セグLEDの時計を拡張できるようにしたいと考えているわけです。
たけのすけ 様
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お返事 |
いや誰も縦とか横とかは論じていないわけですが・・・。
あなたのご希望から私が推測して書いたシーケンス図がこれで、
相対秒 |
表 示 |
-30 〜 -14 |
●● ●●●●● |
-15 〜 -11 |
●● ●●●●● |
-10 〜 -6 |
●● ●●●●● |
-5 |
●● ●●●●● |
-4 |
●● ●●●●● |
-3 |
●● ●●●●● |
-2 |
●● ●●●●● |
-1 |
●● ●●●●● |
00〜19 |
●● ●●●●● |
|
JAFの仕様にある図がこれ。
相対秒 |
表 示 |
-30 〜 -14 |
●● ●●●●● |
-15 〜 -11 |
●● ●●●●● |
-10 〜 -6 |
●● ●●●●● |
-5 |
●● ●●●●● |
-4 |
●● ●●●●● |
-3 |
●● ●●●●● |
-2 |
●● ●●●●● |
-1 |
●● ●●●●● |
00〜19 |
●● ●●●●● |
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ほら、見た目が全然違うでしょ?
※ 但し、緑色が一個とか二個とか、赤色に対してどちら側に有るとかはこの際無意味です。「緑は上に置くから」とか言い出されると困ります。
(この画面では横向きですが、別に現場では縦でも同じで意味的に)こういう並べ方や、
こういう並べ方、
はたまた、
こんな並べ方でも、それは設置者の考え方次第です。
あなたのご希望では-30秒から赤色が順に消えていって、次に-5秒からの1秒毎に増えてゆくパターンに変更になる際に、減って残った1灯がそのまま点灯してそこから増えてゆくのか、JAFの表示のように反対側の1灯に切り替って、そちらから順に増えてくるのか、「方向」などについては全く触れられていないので、それが競技会規則として定義されているのであれば、競技者の方々は規則通りのシグナルに慣れていて、もし5秒前からのシグナルが慣れているものと反対側からニョキッと伸び出したら戸惑うのでは無いか?(しかもスタート直前の緊張している時に・・・)という点を確認したわけです。
>JAF規定は赤の部分(秒での点灯個数のみ)の規定があるのみで、点灯(上か下かとか)順序は細かい規定はないのです。
という言葉を信じて、-30秒から減っていったランプが最後に残った物からまた元に戻る、今回私が提示したシーケンス固定(JAFの表示方法には改造できない)の回路図で別に問題は無いと確信してよろしいのでしょうか。
単に言葉で「5秒前から順に1灯ずつ赤色が点灯してゆき、00秒で緑に変わる」と文字で書かれているだけ(でどのような配置でもいい)なのですね。
-30秒-15秒-10秒の表示も、5秒前からの点灯ランプに対してどの方向から点灯・消灯とは競技会規則では決められていないし、JAFのレースでの点灯方向がよくレースで見られていてデファクトスタンダードになっているという事も無く、レース主催者またはシグナル製作者のほうで自由に作って構わないのですね。
それなら安心しました。
ご希望の点灯シーケンスだけの回路方式のほうが楽ならそうしますし、たけのすけ様方式とJAF方式のどちらでも好きに組み立てできる方式のほうが部品数や配線が楽ならそちらで発表します。
お返事 2010/6/10
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投稿 |
シグナルツリー使用時は各イベントの特別規則で点灯順序を記載してあればOKという、JAF規定です。
なので、数字で記載した部分が重要なので、点灯順は本文記載の通りで結構です。
よろしくお願いいたします
たけのすけ 様
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お返事 |
わかりました。
今週はあまり時間が取れないので、あと少しお待ちください。
お返事 2010/6/15
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お返事 |
お待たせ致しました。回路図です。
▼クリックすると拡大表示
※ IEなどではクリックしても縮小表示されます。拡大操作をしてください
● 電波時計
電波時計には、秋月通商の「PIC16F873使用 電波時計キット Ver.2 [K-00559]」を使用してください。
このキットには電波時計の基本機能やタイマー機能のほかに、本回路に必要な「正秒」「正分」の信号がオープンコレクタで取り出せます。
※ 組み立て・信号の取り出し方はキットの説明書をお読みください。
● 電波時計からの信号 → タイミング信号変換 回路
電波時計から出力される「正秒」「正分」信号を元に、本回路中では1分だけの時計回路を持ちます。
但し1分時計といっても60秒の1秒間隔時計ではなく、今回のご希望の状態推移が5秒おきのため内部時計は5秒ごとの時計とします。
BCD(10進)カウンタIC 74HC390を使用して「正秒」入力を1/5に分周して5秒間隔時計の基準クロックを作り、そこから4ビットの「5秒間隔時計」信号を出力します。
と、同時に「5秒のうち0秒」信号も作り、後でそれと「正秒」信号をANDして「5秒間のはじめの100mSecの瞬間だけ出力パルスが出る」後の各LED制御回路を動かす基準となるクロック信号を作成します。
74HC390で作った4ビットの「5秒ごと時計」信号を4to16デコーダIC 74HC154でバイナリから単ビットの出力に置き換えます。バイナリ状態よりは単ビットになっているほうが色々使うのに便利です。
そして、色々使う回路の説明をする前に、先に「スタート予約」や「赤点灯」制御回路について説明します。
● スタート制御回路
スタート制御といっても、実際にスタートさせるのは「-30秒信号」で、ここは正しくは「スタート予約回路」です。
D-FF ICの 74HC74を使用して、SW1「スタート予約」スイッチが押されたかどうかを記憶します。
スイッチが押されてFFがセットされるとLED1「予約」ランプが点灯します。
後に書きますが、外部に「予約・次走行車スタンバイ(STAND-BY)」ランプを設置した場合にはそのランプも点灯して次走行車のドライバーも間もなく自分にスタートの合図が出ることを確認できます。
SW1「スタート予約」スイッチはフライング表示中以外であればいつでも押せます。赤や緑のシグナルが進行中で今スタート位置に居る車に対してのシグナル動作中でも、次の車のスタート予約として押せば予約機能が働きます。
スタート予約中に「-30秒」パルスが来ると、赤動作FFがセットされ赤シグナルの動作が開始されます。
赤シグナルの動作が開始されると、スタート予約FFはリセットされ予約は解除されます。(予約は実行されたのですからあたりまえです…)
もし「-30秒」パルスが来ても、スタート予約されていなければ何も起こりません。
スタート予約はSW2「中止・リセット」スイッチを押すことでいつでも予約キャンセルすることができます。
またこのスイッチで点灯中の赤・緑のシグナルを中止することや、フライング検知状態のリセットも行えます。
● 赤パターン発生回路 (1)
赤パターン発生回路 (1)では、-30秒〜-5秒までの
相対秒 |
表 示 |
-30 〜 -14 |
●● ●●●●● |
-15 〜 -11 |
●● ●●●●● |
-10 〜 -6 |
●● ●●●●● |
|
を表示するパターンを発生させます。
-30秒になった時点で予約されていれば、赤動作信号がHになります。
それと同時に「-30秒」パルスが来ますので、ANDをとってシフトレジスタのクロック端子にパルスを入れてやればシフトレジスタは1回ぶんの動作をします。
ここで使用する74HC195は4ビットのシフトレジスタで、パラレル入力端子を備えています。
「リセット状態では全出力=L」「動作開始時には全出力=H」「以後1クロックごとに端から順にLになる」という点灯パターンを作るには、普通のシリアル入力だけのシフトレジスタではだめで、パラレル入力機能のあるシフトレジスタを使って動作開始時の状態をパラレル入力から読み込ませる必要があります。
シフトレジスタに対して「パラレル入力から読み込め」という信号端子があるもの(非同期型)もありますが、この74HC195はパラレル読み込み動作もクロック信号に同期して行う同期型のため簡単な配線ではゆかず、クロック入力があったときに「シフト動作をするか?/パラレル入力からデータを読み込むか?」を選択する信号を操作してやる必要があります。
そこで思いつく論理は「リセット状態では各出力はL」「初期状態では各データはH(になるはず)」なので、出力データのうちいずれかを選択入力端子に入れてやれば「リセットされていて出力がLの時にはデータ読み込み動作をさせろ」とシフトレジスタが自分で自分に命令するようなしくみが成立します。
実際にはクロック動作の前後で制御端子を変化させてはいけない時間(守らないと誤作動する)というものが規定されているので、CRによる遅延回路でほんの少しだけ遅延させて正しく動作するようにしています。
これでリセット状態では全出力がOFFで、予約されている状態で-30秒になったら最初のロード動作で●●●●に、その後-15,-10秒の各パルスでは端から順に消す(Lデータをシリアル入力から読み込んで順次Lにしてゆく)動作が実現できます。
この回路では、もしそのまま次々とクロックが入力されると、最後に全部の出力がLになってしまったら・・・それはリセット状態と同じなのでその次のクロックでまたデータをパラレル入力から読み込むフェーズからやりなおしになります。
LEDを全部(このICの場合4個)点灯させ、順次消灯して、全部消灯したらまた全部点灯させる・・・なんていうイルミレーションに使える回路ですが、今回は-10秒より後にはクロック信号は入ってきませんので●●○○の状態から●○○○へは変化しません。
次に何か変化するのは「-5秒」パルスがクリア端子に入力された時で、-5秒にはリセットされ○○○○状態に戻ります。
ほか、この回路が点灯中でも手動でSW2「中止・リセット」スイッチを押すとリセットできます。
● 赤パターン発生回路 (2)
赤パターン発生回路 (2)では、-5秒〜00秒までの
相対秒 |
表 示 |
-5 |
●● ●●●●● |
-4 |
●● ●●●●● |
-3 |
●● ●●●●● |
-2 |
●● ●●●●● |
-1 |
●● ●●●●● |
|
を表示するパターンを発生させます。
赤パターン発生回路 (1)と似ていますが、こちらは「リセット状態では全出力=L」「クロックが入るごとに端からHにしてゆく」という単純な動作のため、シリアル入力・パラレル出力タイプの構造の簡単なシフトレジスタIC 74HC164を使用することができます。
赤動作FFがセットされている状態で「-5秒」パルスが来ると、一回目のクロック信号を入れてシフト動作をさせ、データ入力からH信号を取り込んで端から1つHにします。
この後「-4秒」「-3秒」「-2秒」「-1秒」と1秒ごとにクロック信号が来ればいいのですが、時計部を5秒ごとに信号を発生させる回路としているためにそのような-4〜-1秒の信号は存在しません。
そこでこのシフトレジスタが動作中には「正秒」パルスでもクロックが動作するように自分自身の1番目の出力信号をイネーブル信号とみなして、「自分が出力(動作)中は1秒ごとに1回クロック動作する」という回路にして1秒ごとに点灯するランプが1個ずつ増えてゆく動作を実験します。
さて、その回路にした場合この74HC195は8ビットのシフトレジスタで、一度表示をはじめたら8秒後に全部の出力がHになったらそれ以上は何も変化しなくなってしまいます。
もちろん今回表示に使っているのは5ビットぶんですから、赤ランプが5つ点灯したら以後はそのまま赤が全部点灯したままになってしまいます。
ですから、「00秒」パルスでシフトレジスタをリセットして00秒で赤表示を全部消しています。
この回路が点灯中でも手動でSW2「中止・リセット」スイッチを押すとリセットできます。
● 緑・制御回路
緑の制御の場合、赤とは違いパターンは変化しませんので単純にD-FFで「緑を点灯させるかどうか」を制御します。
赤動作FFがセットされている状態で「00秒」パルスが来ると、「緑点灯(GO!)」とみなしてD-FFはセットされます。
「20秒」パルスが来るとD-FFはリセットされ、緑シグナルは消灯します。
緑シグナルが点灯中でも手動でSW2「中止・リセット」スイッチを押すとリセットできます。
● フライング判定
赤動作FFがセットされている状態(つまり赤のシグナルが進行中の場合のみ)で、外部に繋いだ通過センサーの接点がONになるとフライング検出用のD-FFがセットされます。
もちろん緑点灯中や、シグナルを出していない待機中にはフライングD-FFは動作しません。
フライングD-FFは自動的には解除されません。
必ず手動でSW2「中止・リセット」スイッチを押してリセットしなければ、フライング表示のままです。
フライング状態ではシグナルをフライング表示にする為、データセレクタIC 74HC157で通常の赤・緑のシグナル回路からフライング状態の表示回路に切り替えます。
フライング表示中の赤シグナル全灯の点滅はタイマーIC 555で発振させた信号で点滅させます。
点滅の速さはVR1で約2〜6Hz程度の間で調節できます。4Hz(毎秒4回)くらいが見ていてちようど良いスピードだと思います。
フライングを検出した場合、赤や緑の点灯回路は全てリセットします。
また予約FFもリセットして、もし予約スイッチが押されて予約が入っていても一旦SW2「中止・リセット」スイッチを押すまでは予約することはできません。
● ランプドライバ&シグナルツリー
ランプドライバにはトランジスタアレイの TD62083を使用します。
各CH最大500mAまで流せます。
今回は40〜70mA程度と少ないので全然問題は無いですが、将来ランプ数を増やしたり、ランプ一個のLED数を増やすなどした時に対応できるようにしておきます。
LEDランプは電源電圧の12Vで点灯させることとし、右図のような構成になります。
ご希望の通り緑は3.5V/20mAを4本、赤は2.4V/70mAを4本です。
● 電源回路
74HCxxシリーズの電源電圧は2〜6Vですから、TTL標準の5Vで使います。
三端子レギュレータで5Vを作って回路用の電源にします。
● 組み立てと調整
調整といっても、フライング表示の点滅スピードを決めるVR1くらいしかありません。
VR1を回してLED12の点滅スピードをお好みのフライング表示の点滅スピードに調節してください。
後は、秋月の電波時計キットの組み立ても間違いが無ければ、電波時計から出力される「正分」「正秒」パルスに従ってLED1,LED2がピカッ…ピカッ…と点灯します。
SW1「スタート予約」スイッチを押すとLED3が点灯します。
「予約」受付がされていて、LED3が点灯している状態で「-30秒」になれば赤シグナルが動作をしはじめるはずです。
そのままシグナルが進んで「00秒」になると緑シグナル、「20秒」になると緑消灯と進めばOKです。
赤シグナル動作がはじまると予約状態が解除される事や、赤点灯中にフライング入力があればフライング表示に切り替ることも確認してみてください。
なにしろ動作が複雑で、部品数や配線数も多いので間違いやすいところはたくさんあります。
フライング表示用の発振回路以外は全てデジタル回路ですから、配線ミスさえ無ければ間違いなく動作するはずです。
赤や緑のシグナル制御をするところは前の動作回路から次の動作回路へと動作を引き継ぐのではなく、赤(1)・赤(2)・緑とそれぞれが単独で「時間パルス」によって点灯を開始し、また時間パルスによってリセットされる構成をとっているため、各ランプの表示がおかしければ各表示用の回路の中での配線ミスになります。
もちろん、基準となる5秒おき時計部をミスしていると・・・・動作がむちゃくちゃになるでしょう。
最後に、今回は特に必要は無いと思いますが、パターン選択用の配線を変えれば赤シグナルの点灯・消灯する順番を左右(図では左右です、シグナルを縦に置けば上下です)入れ替えることができます。
お返事 2010/6/30
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投稿 |
>完成したらもちろん(回路図は別ですが)使用状況を公開いたします!
今までに非公開で投稿もしくは連絡あったのでしょうか。
その後が気になっています。
toms 様
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お返事 |
公開・非公開いずれでも、ご連絡はいただいていません。
過去の例をとっても、「車」関係で質問をされる方は回答を載せたらそれっきりで、お返事もご連絡も何も無くなる人が多いので、今回もそういう人では無いかと。
もちろん、お返事を頂いたり、ここを参考に回路を作られて実用にされている方も多いとは思うのですが、ここまで「車」関係の人のあまりうれしくない対応が続くと、そろそろ車関係のご質問にはお答えをお断りしようかと考えているところです。
お返事 2010/7/30
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投稿 |
うーむ、残念ですね…。
まあ忘れたころにひょっこり投稿される方も居るようですが^^;
以前反応が少ない(?)と嘆かれていた時、返答率を直近1ヶ月程で調べたことがあります。(車に限らずで調査しましたが)
その際は投げっぱなしの無反応はライト・ランプ・LED掲示板以外でいずれもおよそ半分くらいでした。
なぜかライトのみ結構返答率が高かったと記憶しています。(偶然?)
1割とかならある程度理解もできますが、
約半分の人が質問しておいて無反応ってのもなんだかなーと思った記憶があります。
toms 様
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お返事 |
ライト関係は、ライトが好きで疑問を持ったから質問した人も多いからではないでしょうか。
しかもそれを聞いてその後は何か自分で作るという工程が無く、知識や情報として知ることができれば完了という話が多いと思います。
電気回路の場合、回路図を提示したら次はそれを作らなければなりません。
「●●は作っているのですが、▲▲はわかりません」という人の場合、▲▲の回路図を提示すれば「わかりました!」とそれをお作りになられるパターンは多いでしょう。
元から回路図も読めるし、ある程度は製作も経験されているのでここで提示する情報でじゅうぶんな方です。
それに対して「車で××したい」などの質問をされる方は、電子回路を組み立てたことすら無い方も比率で言えば多いのではないでしょうか。
回路図は提示されたが、どんな部品を買えばいいのかわからず部品を買い集めることができなかったとか、部品を買っても実際に基板の上でどう並べてどう配線すればいいのか分からないので放置したとか。
「作ってはみたけど動かなかった」という、電子工作では必ず通る峠で頓挫している人も多いと思います。
ICが4〜5個以上くらいの回路になると、ご自分のご希望される装置の内容とそれに必要な部品数や回路規模も質問される時点では想像できていなくて、いざ回路図を提示したら「なんだこの複雑な物は!、素人にこんな物が作れるわけ無いだろ、ふざけるな!」という風に思われる方も大勢いらっしゃることでしょう。
質問者ご本人様でなくても、そういうご意見で突っかかってこられた通りがかりの方もいらっしゃいましたよね。
お返事の無い方の半分くらいは提示した回路を作れなかった方、もう半分は「作っても作らなくても返事をするという礼儀を知らないような人」だと思っています。
後はとても稀にですがメールアドレスを未記入の方で、質問して1日程度で回答が掲載されなかったから「ボツになった」と思われて、それから一ヶ月以上は見に来ていいなかった、後で見て回答されていてびっくりした。なんて人も居ました。
回路図を求められた場合、回答したらメールでお知らせしているのですが、この質問をされた方もメールは受け取っているでしょうが返答が無いという事は返事をしたくない何かがあるのでしょうね。
お返事 2010/8/4
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投稿 |
連絡が遅くなり申し訳ありません
このところイベントが多くあり、こちらの方には手を付けられなかったので・・・・・・・
いよいよ部品の購入が済みまして。
これから試作1号機の着手にかかるところです。
趣味の域からなので、本業の合間に作ることになりますが、製作記の方は、ある程度形になったら公開します。
今はまだ検品中ですので。。。。
頑張って作ります!
パーツ関係ですが、いざ回路図をみたら「げ・・・・予算たりねぇ・・・・」となりまして、ちびちび1号機用のパーツを買い集めていたのが真相でした(いろいろ憶測を呼んだようですが)
今はじっくり読みこんだ回路図を実装図に変換しているところです。
(思ったよりサイズがデカい物もありまして)
基板作成にかかった時点からブログにアップしようかなと思っていますURLはみんカラの http://minkara.carview.co.jp/userid/505320/
になりますが、「整備手帳」にアップしていく予定にしております。よろしくお願いいたします
たけのすけ 様
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お返事 |
メールで近況をお尋ねしたら、上記のお返事投稿をいただきました。
やはり回路が複雑なのでなかなか製作が進んでおられないようですね。
ある程度形になったら公開されるご予定の、製作記を皆さん楽しみにしていますよ!
お返事 2010/8/26
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車のコンピューターからの5Vの信号でリレーを動かせますか?
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車のコンピューターからの5Vの信号で12Vの電動ファン回したいのですが5Vリレーとかで単純回せるでしょうか?
しん 様
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お返事 |
それはやらないほうがいいと思います。
車のコンピューターを壊して、修理に数万円以上の出費につながります。
一応、車のコンピューター信号では使用してはいけない回路図ですが、単純に5Vで12V機器を(USB等の5Vで12V電源を)ON/OFFするようなリレーを使用する回路図の例を示してから説明します。
「USB連動コンセント」等にも応用できますが、その場合はUSB 5Vが親機の電源に連動してON/OFFされる場合だけです。最近のパソコンのように「USB電源は出力しっぱなし」のような場合にはパソコンの電源に連動してON/OFFはできません。
【5V信号で12VをON/OFF】 (リレー使用/USB 5Vで12VをON/OFFなど)
コンピューター等のデジタル回路の5VはデジタルICやコンピュータ部品の間でデジタル信号を伝達するための電気信号で、コンピューターやICの出力は(普通は)リレーや電球等を直接動かせるような電流を流せません。
もしデジタル信号の配線にリレー等をつないでしまったら・・・・コンピュータ部品が壊れてしまいます。
デジタル信号の5Vでリレー等を動かす場合には必ず「スイッチング回路」「リレードライブ回路」などの大電流を流せるものに信号を変換する回路が必要です。
普通はトランジスタと複数の部品を組み合わせて作りますが、専用の電子部品も売られています。
車の中で12Vファンを回す程度であれば、リレーが無くてもトランジスタやFETを使ったスイッチング回路だけでファンを回すことができますから、今回のご希望であればパワーMOS FETでバッファ回路を作るのが楽です。
【5V信号で12VをON/OFF】 (FET 2SK2232/マイナスコントロール版)
このままでも10A程度までなら余裕で制御できますが、もっと大きな電流を制御したい場合には12Vファンのかわりに自動車用品店で売られている12Vリレーを繋いで、そのリレーの接点で大きな電流をON/OFFしても構いません。
(もっと大電流用のFETにすればいい話ですが、車の人はリレーがお好きな方が多いので)
お返事 2010/6/8
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投稿 |
さっそくのお返事ありがとうございました。この回路図を参考に頑張ってみます。
しん 様
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お返事 |
リレー一個のように簡単にはゆきませんが、部品数個ですからつなぎ方さえ間違わなければ各自に動作します。
チャレンジしてみてください。
お返事 2010/6/9
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投稿 |
ありがとうございます。ただ、さっそく試してみたのですが、12Vの電源を入れただけで5Vの信号を入れなくても11,2Vくらい流れてしうまうのですが、何が間違ってるのでしょうか?
しん 様
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お返事 |
FETの足を間違えていませんか?
2SK2232の場合、文字が読める状態で左からG(ゲート)・D(ドレイン)・S(ソース)です。
DとSを逆につなぐと、FETの中に入っている逆接破壊防止用の保護ダイオードに電流が流れて、FETはS→D方向に電流を流しっぱなしになりますから、スイッチは入りっぱなしになります。
もし足を間違えていないのでしたら、テスターでG(テスターのプラス側)とS(テスターのマイナス側)の間の電圧を計ってみてください。
5Vの信号線を繋いでいない状態であればほぼ0Vです。
何か電圧がかかっているとおかしいです。
お返事 2010/6/10
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投稿 |
何度もありがとうございます。成功しました。ただ、回路を駆動した後しばらく、ファンに行く12Vの電源に0,2Vほど残るのですが、許容範囲でしょうか?
しん 様
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お返事 |
本当に0.2Vも残りますか!?
たとえば、デジタル表示のテスターで計っていて、本当は12Vから0Vになっているのに、テスターの動作が遅くて0.2Vくらいから0Vになるまではじらくパラパラと数字が出てしまうような事を見誤っているとかは無いですよね?
テスターを単純に12Vにつないで12V表示にして、テスト棒を離した時には一瞬で電圧が0になりますか?、それともパラパラとしばらく時間をかけて0に戻りますか?
とりあえず、こちらで計った限りでは、この回路で5V信号を切ると一瞬で1mV以下まで下がりますからじゅうぶんにFETで切り離されています。
それか、お使いの12Vファンの中にノイズ防止用のコンデンサが入っていて、そのコンデンサが放電されないのでしばらく電圧が残るとかの理由ではありませんか?
ファンは繋がずに、この回路の出力にテスターを当てただけの状態で電圧を計っても、やはり0.2V程度がしばらく残りますか?
また、ファンを直接12V電源に繋いで、その接続を切り離した時にファンの+と−の線の電圧に(中のコンデンサから)0.2Vの電圧がファンからしばらくは発生しているということはありませんか?
まさかとは思いますが、5V信号のほうが完全に0Vにならずに、しばらくは少しだけ電圧が残っているとかいうオチではないですよね?
どの実験も、もしお使いのテスターがかなりゆっくりと0Vに戻るタイプだと、電気が切れた瞬間からしばらくは正しく0Vを測定はできないわけですが・・・。
しばらく(数秒〜数十秒)は0.2Vくらい残っても、0.2Vでファンが回るわけでもなく、別に問題は無いのですが・・・。
開放時の静電気保護・誤作動保護のために入れている470Kを100Kや47Kまで小さくしてFETのGS間残容量を少なくするよう試してみるとか(5V信号が正常な場合は470Kでじゅうでん正常動作しますが…)、もっと0.01Vでも電圧が出るのは嫌!というくらいの潔癖症の方でしたら、この回路図のファンのところに12Vリレーを入れて、リレーの接点でファンをON/OFFするようになれば0.001Vでも漏れ電圧はなくなりますね。
お返事 2010/6/11
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投稿 |
本当にありがとうございました。完璧です。これで、かなりチューニングのハバが広がります。あと最後に質問なんですが、この回路は結構長時間の連続使用でも大丈夫でしょうか?
しん 様
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お返事 |
FETが発熱していない限り、数万〜数十万時間程度は連続で使用しても何も壊れません。
使用中にFETに触ってみて、熱くなければそのままでも大丈夫ですし、熱くなっているほどの大電流を流しているなら適宜放熱板をつけて温度を下げてください。
触れないほど熱くなっていたら寿命はあっというまに縮まります。
それと、1つ質問なのですが、車のコンピュータから出ている信号線でファンを回す用途とは、コンピュータからどのような信号が出ているのですか?
最近の車載コンピュータは車の様々な状態を検知して複雑な処理をしているようですが、どこかの温度を測って一定温度を越えると5V信号が出るような機能がある車種なのでしょうか。5V信号という事は、何か純正のオプションがそこに繋がる用途でコネクタが出ているとかでしょうか。
後学の為に、よろしければどんな状況になったら信号が出るようなシステムでファンを繋いでお使いなのかお教えください。
お返事 2010/6/15
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投稿 |
はい。僕の場合は、純正のメインコンピューターではなく、サブコンで、コントロールします。そのサブコンが、すごく賢くて、出力ポートが何系統かあって、12Vで出る出力もあるのですが、5Vでしか出せないポートもあって、僕の場合12Vの出力ポートを使いきってしまい、どうしても、5V出力を使うしかなくなってしまい相談させて頂きました。直接の温度センサーなどで、コントロールすることもできるのですが、あれこれ、バラバラで制御するより、サブコンで管理できる方がスマートでトラブルシュートもしやすいかと。ポートに関しては、ほぼ自分の出力したい時を選べます。この回路のおかげで、かなり、はばが、広がり本当に助かりました。また宜しくお願い致します。
しん 様
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お返事 |
色々な設定ができる高機能なサブコンを増設しているのですね。
ポートを使い切っているとは・・・・かなりのチューンをされているのですね、なかなかすごそうです(^^;
お返事 2010/6/21
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いろいろお世話に成っております。質問ですがこの回路を2SJ334で作る事が出来ますか?、作るとしたらどう配線すれば出来るでしょうか?よろしくお願いします。
ごましお 様
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お返事 |
そのままFETを変えてもだめなので、トランジスタで位相を逆転させます。
【5V電源で12VをON/OFF】 (FET 2SJ334/プラスコントロール版)
お返事 2010/6/28
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投稿 6/29 |
ありがとうございました、たいへん助かりました、またよろしくお願いいたします。
ごましお 様
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制御信号OFFから遅延して切れるSSR
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はじめまして、お世話になります。
遅れて切れる回路を教えてください。
本回路から補助回路へのDC電源供給(6V〜8V)部分を利用して、別の機器の電源(100V)を連動させたいと考えました。
補助回路は複数のLEDが点灯だけの回路です。
そこで、SSRキットを利用して100Vの電源を駆動させようと考えました。
補助回路への電源供給部分を分岐して、そこにSSRキットを追加することで実現できました。
┌────┐ ┌────┐
│ 本回路 ├───┬──┤補助回路│
│ ├──┬───┤ │※複数のLEDが点灯する回路
└────┘ ││ └────┘
││
┌┴┴┐
│SSR │
AC100V━━━┥ ┝━━━別の機器
└──┘
ところが、本回路は補助回路に常時電源を供給している訳でなかったため、別の機器の電源が頻繁に入切するようになりました。
そこで、本回路から補助回路への電源(6V〜8V)がONとなり、その後その電源がOFFになっても、SSRキットには5〜10分間は電源が供給されるようにしたいのですが、ごのような回路を組めばいいのでしょうか?
是非、ご教示頂けますとあり難いです。よろしくお願い致します。
猫 様
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お返事 |
補助回路への電源供給が切れても、本回路のほうの電源が入ったままで、その電源で新規に作成する遅延回路が動くのであれば簡単なタイマー回路で済みます。
問い合わせしましたら、本回路からはDC 5Vの電源が取れるようですので、タイマー部分は6〜8Vで時間を決める回路にして、シュミット回路やSSRの制御は常時電源が必要ですから本機からもらうDC 5Vで動くようにして全体を簡素化しましょう。
それほど精度が必要な目的では無さそうですし、タイマーICを使う方法もありますが今回はCRを用いる方法です。
▼クリックすると拡大表示
● タイマー部分
外部制御用の電圧(6〜8V)をもらって、C1を充電します。
外部制御用の電圧が出ている間はC1は満充電されっぱなしです。
外部制御用の電圧が出ている間はLED1が点灯します。
外部制御用の電圧が切れると、C1に溜まった電荷はR2とVR1を通じて放電します。
放電にかかる時間はVR1で調節でき、最大で約15分(6V)/約18分(8V)程度まで遅延できます。
今回のタイマー時間は外部制御用の電圧に依存します。
電圧が変るとタイマー時間も変わりますのでご注意ください。
コンデンサC1の電圧はFET1のゲート電圧として与えられ、約1V程度まで下がるまでFETをONにします。
● シュミットゲートとSSRのON/OFF
R3でプルアップされているFET1のドレイン(D)電圧は、FETがONの時は0V、FETがOFFの時は5Vに変化するのですが、ゲート電圧が約1V程度を通過する際にはFETの増幅作用でゲート電圧はアナログ的に0V→5Vと変化します。
タイマー時間が短く、この通過時間も短い場合はあまり問題にはならないのですが、今回のように数分〜15分ものタイマー回路にすると約1V程度を通過するのに数十秒ほどかかり、ドレイン電圧が中間的な電圧の期間がかなり長くなります。
ですので今回のタイマー回路ではFETの出力で直接SSRのフォトカプラ(フォトトライアック)を動作させるとON/OFFの変化中に不安定になり、接続した機器にダメージを与える可能性があるので、FETの出力をシュミットゲートを使用してきっちりとONとOFFの状態に切り替えます。
その為に使用するのがシュミットNANDゲートIC 74HC14です。
シュミットゲートを通った後のデジタル信号はきっちりしたON/OFF信号になりますから、それでSSRを動作させてAC100V機器の電源をON/OFFします。
SSRをONにしている間はLED2が点灯します。
● 外部制御が出っぱなしに見える場合
この回路を繋いで、外部制御電圧が切れている(外部につけているLED列が点灯していない)はずなのにLED1が点灯しっぱなしの場合、外部制御電圧が6〜8Vのプラス側をON/OFFしている電圧出力ではなく、マイナス側をON/OFFしている可能性があります。機器の中でNPNトランジスタ等でON/OFFをしている場合などがそれです。
マイナス側をカットしている場合には、この回路の入力は常時プラス側(6〜8V)に繋がることになるので、機器の電源が入っている間は常に「動作中」とみなしてしまいます。
待機中(TVをリモコン等で電源を切ったような状態で、機器内の一部が動作している)も機器電源(5V)は出ているそうなので、もし待機中にも外部制御電圧用の電源回路も活きているなら機器電源を切ったつもりでも常時タイマーはONになりっぱなしになります。
もしそうなら・・・・、入力をフォトカプラにしてプラス側・マイナス側どちらをカットされていても問題無いようにして、ついでにタイマーもタイマーICで作る別の回路にしたほうがよさそうです。
万が一、機器の電源を(見た目は)切ってもLED1が点灯しっぱなしの場合は再度ご連絡ください。
お返事 2010/6/5
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投稿 |
素早い回答を頂き、誠に有難うございます。
早速、制作に取り掛かります。
製作後に動作を確認したところで、ご報告したいと思います。
猫 様
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お返事 |
テストするのはR1とELD1だけでいいので、他の部品は買わなくてもいいです。
もし別の回路に変えるとすると、この回路の部品が無駄になりますから、R1とLED1だけで外部制御電圧がプラス側でON/OFFされているのか調べたほうがムダが無くてよいと思います。
お返事 2010/6/6
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有難うございます。早速、テスト回路にて試してみました。
結果ですが、お察しの通り、本回路の電源を切ってもLED1は点灯しっぱなしとなりました。
テスト回路の中はR1とLED1だけで、機器電源+5Vには何も接続していません。
外部制御電圧入力(+6〜8V)と機器電源のマイナス側の接続です。
度々申し訳ございませんが、よろしくお願い致します。
猫 様
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お返事 |
はぁ・・・。GND側を切るタイプですか。(二度手間ですね・・・)
それではこちらの回路で。
▼クリックすると拡大表示
外部制御用の電圧はフォトカプラTLP521-1で受けます。その後にシュミットNANDゲートIC 74HC132で波形整形します。
電圧入力はプラス・マイナスのどちらで切られていてもいいですし、本体GNDから分離していますから全く別の機器・電源でも構いません。
「車で使いたい」ような需要もあるかもしれませんから、12V入力ではR1は1KΩにしてください。(もちろん回路の電源は三端子レギュレータ等で5Vを作って)
外部制御用の電圧があるうちはそれを検知してSSRをONにします。
外部制御用の電圧で動作している間はLED1が点灯します。
外部制御用の電圧が無くなると、74HC123のワンショットタイマーが動作を開始して、タイマー動作中もSSRのONは続きます。
タイマーで動作している間はLED2が点灯します。
時間はVR1で約10秒〜20分の間で設定できます。
タイマー動作中にまた外部制御用の電圧が入るとそちらを検知した理由でSSRをONしている事としLED1が点灯します。タイマーが動作中でもLED2は消灯します。
タイマー動作中に外部制御用の電圧が入って、また短時間に切れてもその瞬間にタイマーは再延長されますから、外部制御用の電圧が切れた瞬間にタイマーはリセット・スタートして必ず設定時間はSSRがONし続けて外部に繋いだ機器は一定時間動作します。
お返事 2010/6/8
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投稿 |
お世話になっております。
> はぁ・・・。GND側を切るタイプですか。(二度手間ですね・・・)
ほうとうに申し訳ございません。もっと事前に調べるべきでした。
分かりやすい解説ですごく有り難いです。読んでいるだけで楽しくなってしまいます。
早速ですが、パーツを集めて製作に取り掛かりたいと思います。
お手数をおかけしました。有難うございました。
猫 様
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お返事 |
単に「電圧が出ている」といっても中の回路は様々ですから・・・。
無事外部機器が不意に止まらずに、動き続けるといいですね。
お返事 2010/6/9
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投稿 6/12 |
結果を報告させて頂きます。
無事に安定して動作しています。想定した動作になり、すごく嬉しいです。
この度は、ほんとうに有難うございました。
猫 様
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AC100VタイマーをDC12Vタイマーに!
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初めまして、電気初心者なので参考にさせてもらっております。
AC100VタイマーをDC12Vタイマーに!
自動車用の空気清浄機(12V3W)をプログラムタイマーで作動できないものかと考えています。
DCタイマーを探していましたが、高価なものや筐体のないものが多く、AC100Vタイマー(REVEXのPT50DでON/OFFが14プログラムで1400円前後)と12Vリレーを使って動かせるのでは?。
と考えました。
ご教授の程、宜しくお願いします。
小野寺 様
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お返事 |
状況がよく飲み込めないので、2つのパターンに分けて考えます。
(1) 使用環境はAC100Vで!
空気清浄機はDC12Vだが、使っている場所は家の中などで、AC100VからACアダプター等を使用して動かしている。
そのままタイマーでACアダプタをON/OFFすればいいだけですよね・・・。
こんな質問は出しませんよね?
(2) 使用環境はDC12Vで!
車の中など、DC12V電源しか無い場所で使っている。
100V用タイマーの中身を改造したい!?
多分、そのタイマーを分解して100V用の電源回路を切り離して、回路の定格電圧(不明ですが12Vと同じか12Vよりは低いでしょう)の電源をDC12Vから与えてやればタイマーは動作します。
AC出力は15A取れるみたいですから、半導体によるソリッドステートリレーになっているか、パワーリレーが入っているでしょうから、パワーリレーならそのまま使ってDC12VをON/OFFできるでしょうし、ソリッドステートリレーになっていればその制御信号から外部のDC12Vリレーを動かすリレードライバを自作してつければDC12VをON/OFFできますね。
※ 但しタイマー装置がAC同期方式でコンセントの50/60Hzを基準に時間を計測している場合は、AC電源で動作させないとタイマーが動作しません
そういう改造はご自分でそのタイマー装置を分解して、基板のパターンから回路図を書いてどのような回路になっているのか、どこをどう改造すれば目的のような動作をさせられるのか、等を全てご自分で解析・設計・改造できる方でないと実行できません。
もちろん私はPT50Dを持っていませんからどこをどう改造すればいいとはお教えできません。
そういう改造が出来ない方は市販の機器を買ってきて組み合わせて目的を達成するしか手はありません。
PT50Dタイマー以外に、DC12VからAC100Vを供給できるようにする「DC/ACインバーター」(カー用品ショップで売っています)、そしてタイマーのAC100V出力で動く「AC100Vリレー(たとえばこれ)」の2つを追加購入してください。リレーをタイマーにつなぐためのAC100V用コンセントプラグも要りますね、合計3つの追加ですか。
DC12V → [DC/ACインバータ] → [PT50Dタイマー] → [AC100Vリレー]
の順に接続し、AC100Vリレーの接点でDC12V機器(空気清浄機)をON/OFFします。
DC/ACインバータはタイマーとリレーを一個動かせればいいので、車のシガーソケットに刺すタイプのプラグ型の小型のもの程度でじゅうぶんです。100Wとか大電力が取れる大きな物でなくてもいいので、安い物を選びましょう。
※ 但しPT50DタイマーがDC/ACインバータの矩形波や擬似正弦波交流で正常に動作する保証はありません。自己責任で実験してください。
使用環境が全く書かれていないので、適当に想像してお答えしました。
もしこれらの状況とは違う、なかなか想像し難い環境でお使いでしたらまたお知らせください。
お返事 2010/5/30
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お返事 |
非公開に切り替えられましたのでメールでやりとり致しましたが、結局ご本人様の手には負えなかったようで・・・・。
別の用事でヨドバシカメラに立ち寄ったら、リーベックス デジタルプログラムタイマーU PT50D (REVEX PT50DW/PT50DG)が1680円(ポイント10%)で売られていたので、家で明るさセンサー連動にしている玄関灯をタイマー式にするのにいいか〜と思い1つ買ってみました。
従来から売られていた「リーベックス デジタルプログラムタイマー」より2/3程度に小型化され、コンセントに挿してもあまり気にならないサイズになっていますね。
AC100VのON/OFFはリレー式で、動作時に「カチッ」と音がします。
表面真ん中下にある穴の中に青色LEDがついていて、動作時にはかなり明るく光ります。
余談ですが、相談者様が購入された物の基板写真を送って頂きましたが、私が購入した物とLEDの制限抵抗が2倍ほど抵抗値が違いました。
私のほうが抵抗値が少なく、そのぶん発熱するのでワット数の大きな抵抗が使われています。
私の買った個体はまぶしいほどに青色LEDが光りますが、抵抗値の大きな個体はそれほどまぶしくは無いかもしれません。
同時期に購入で、基板自体の番号は同じでしたが・・・。
ネジを外してフタを開けると、中は「電源・リレー基板」と「タイマー基板」に分かれます。
2つの基板間は3ピンのピンヘッダー・コネクターで接続されていて、フタを開けるとそのコネクターが抜けて外れます。このコネクターから電源を供給されているタイマー基板への電源も絶たれますから、セットしたタイマー時間などは全部消滅してしまいます。
ネットで検索して見つけた分解写真ではこの部分がフラットケーブルで接続されていて、分解しても電源が切れないようになっていました。
多少の部品違い、配線方法の違いなどでPT50Dには数バージョン存在するようです。(回路自体は違わないと思いますが…)
電源部はよくあるコンデンサ降圧方式のトランスレス。触ると感電します(笑)
リレーをなるべく少ない電流で動かしたいのか、こういう回路では比較的電圧が高い目のDC24Vリレーが使われています。
でも、タイマー基板のほうは1.2V(1.5V)動作のようです。
ボタン電池一個で動く液晶デジタル時計やキッチンタイマー等と同じく、低電圧動作の専用ICが使用されていてほとんど電気を使わないくらいの小電力で動きます。
この時計を本機をコンセントから抜いている間も動作し続けさせ、時計も止まらずタイマーのメモリーも消去されないように、電源基板には1.2V 400mAhのNi-MH充電池が一個載っています。充電は複雑な充電回路というような物は無く、満充電や過充電にならない電圧でのフロート充電です。
そういう風に同じ機器の中に24Vが必要な系統と1.2Vが必要な系統の2系統の回路が入っているので、AC100Vから一旦DC25Vに降圧した後に、もう一段降圧電源回路を入れてタイマー用の1.2Vを作っています。
既に書いたように、電源はAC100V→DC25Vの一次電源、DC25V→DC1.2Vの二次電源の2つです。
DC24Vリレーは小型のMOS FETでドライブしています。
ふだん(タイマーOFF時)はタイマー基板の出力がLでFETの動作を禁止、ON時はHでFETはバイアス抵抗からの電圧で動作します。
さて、この回路をDC12Vで動かしたいとすると・・・。
リレーの交換以外には何も改造は必要無いですね。
(スイッチ動作だけでなくLEDも光らせたいならLEDの配線変えは必要)
元の一次電源がDC25Vに設計されているのはリレーがDC24V品だからであって、もしDC12Vのリレーを使うならこの装置の電源はDC12Vでいいのです。もし5Vリレーを使うなら電源は5VでOK。
DC12Vを【A】点に直接突っ込んでやれば何も問題はありません。
AC100Vからの降圧回路にはダイオードブリッジが入っているので、ここに突っ込んだDC12VがAC100V側の部品に逆流することも無いですし、わざわざAC100V系の部品を外す必要も無いですね。
二次電源は親電源(一次電源)がDC25Vでなくても、DC12VでもDC5Vでも問題無いです。DC1.2V(少しだけ下がります)が作れればいいので、親電源がそれ以上の電圧があればいいので二次側も何も加工する必要はありません。
次に、交換するリレーがこの基板についているリレーと全く同メーカーの同形式で動作電圧だけがDC24VからDC12Vに変わるだけなら、基板についているリレーを外してかわりにDC12Vリレーを同じ場所に載せればいいだけですが・・・・そんな都合の良いリレーを持っていたり買えるとは、神様もそこまでサービスはしてくれないでしょう。
交換するリレーはPT50Dの外に置くか、この基板上のリレーを取り外して開いたスペースに詰め込む(置くだけ)ことにはなると思いますので、元のリレーの取り扱いには注意しましょう。
別にそのままでもいいですが、そのままにしておくとDC12Vリレーと並列にDC24Vリレーも繋がったままになるので、DC24Vリレーは動作しないのにコイルに電流だけは流れる状態になり、ムダに電力を消費しますからなるべくリレーは取り外してしまいましょう。
リレーと基板の間にはハンダてんこ盛りなので、このハンダを吸い取って取り除くのが面倒であれば、リレーは取り外さずにコイル配線だけパターンカットして電流が流れなくするだけでもいいです。
リレーの交換。または外付け以外は元の基板の必要なヶ所にリード線をハンダづけするだけです。
DC12Vリレーを外付けするとして、配線は右の図の通りです。
「車のキーをONにして電源を入れている間は常に機器は動作」がご希望のようですので、ダイオードを一本入れてAccから機器に電源供給をします。
ダイオードが一本あれば、車の電源がOFFの間のタイマー動作中に機器側からAcc側への逆流はありません。
但し使用されるダイオードの容量により使える電流は制限されます。Accから電源を取るので何百ワットもの大電力装置は繋ぐことはできませんし、1〜3A程度のダイオードを使えばたいていの小型機器になら問題無く電源供給ができるはずです。
1N4001(または後述の1N4007)で1Aまで、10W程度までの小型機器なら大丈夫です。
もっと大電力の機器をAcc連動で動かしたいのであれば、ご提示いただいた通り車屋さんがよく使うリレーを使ったAcc連動逆流防止リレーで電源供給してやってください。
ただ、エンジンを切って停車中の車内でタイマーで機器を動かしたいという事ですから、あまり大きな電流を消費するとバッテリーが上がってしまうでしょう。今回のご希望は数Wなので大丈夫ですが・・・。
ダイオードをわざわざ買わなくても、電源基板上でブリッジを作っている4本の整流用ダイオード(1N4007)や、LED点灯用に直列に入っている整流用ダイオード(1N4007)は不要になりますから、それを一本外して流用してしまえば0円です。
本体のLEDはAC100Vで点灯させる回路になっていますから、そのままではDC12V化したら全く光りません。
もしLEDが必要でしたら、追加・改造したDC12VリレーがONになった時に光るようにしてください。1KΩの抵抗は追加購入する必要があります。
尚、本体内のAC100Vコンセントになっているパーツなどは不要ですから外してしまって、コンセント穴のところからリード線を外に出すなどすればボディに余計な穴を空けずに配線できますね。
今回購入したバージョンでの改造(?)ポイントです。
これ以外のバージョンの基板、または部品に変わることもあるかと思います。
もしバージョン違いの品を買われて改造したい場合は、ご自分で回路・基板をよく調べてどこをどうしたらいいのかお調べください。
尚、市販品の改造にあたっては全て自己責任で、改造に失敗しても、壊れても、事故が起きても全てご自分で責任を取って、笑って済ませられる方以外は改造には手を出さないでください。
DC12V化やDC5V化など低電圧化では比較的安全ですが(それでもショートすると発火などの危険性はあります)、この製品は元々はAC100V仕様ですから100Vのままで使用する場合は危険ですから絶対に改造しないでください。
お返事 2010/6/8
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投稿 |
ご回答、ありがとうございます。
電気初心者の私にとって、ただただ驚くばかりです。
どうしても車の場合を考えると、ヘッドライトやクラクションでバッテリーの近くに設置するようなリレーを使って、逆流防止を考えてしまうのですが、小電流の場合にダイオードで制御できるのですね。
自分なりに、テスターを当ててみたり、つたない回路を描いてみたりしたのですが、ダイオードのブリッジで全波整流されていたのですか・・・。黄色い部分が何か分からずにいましたが、降圧方式コンデンサだったのですか、触らなくて良かったと思っています。また、同じ品番のタイマーでも、結構違うところがあるのですね。まず、ケースの色が購入した物は、表面(白)背面(ダークグレー)。黄降圧方式のコンデンサー印刷部分が逆向き。LEDの抵抗が、小さいなど。さっそく、12Vリレーと抵抗を買ってきて、加工してみます。それと、100Vの時にリレー起動の+−間にダイオードがありますが、12Vの場合にも付けていた方が良いのでしょうか。
小野寺 様
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お返事 |
リレーのコイルのところについているサージ吸収用ダイオードは、上の手順通りに改造するとそのままついたままになります。外さないでください。
ここに掲載しているほかの回路図で、トランジスタやFETでリレーを動かしている物には全てサージ吸収用ダイオードをつけています。
コイルは電気を流すと磁力を発生しますが、同時に電力を磁力に変えたエネルギーは磁力がある間はその磁力のぶんだけ保持しています。
電流を切った瞬間に電磁誘導でその蓄えられていた磁力エネルギーが電気に戻って一気に逆流します。
その時間はあまりに短いため、元の電圧よりはるかに高い高圧パルスが発生するのですが、そんな高圧パルスがそのまま低電圧用のトランジスタやFET等の電子部品に流れると電子部品は破壊されてしまいます。(パワー用途のFETには内部に逆電圧を逃がすための保護ダイオードが入っている物も多いです、コイルにつけるダイオードとはまた別のものです)
ですので、電流を切った時にコイルに発生する逆方向の高電圧パルスを逃がしてしまう(ショートさせて高い電圧は発生できなくしてしまう)ために、電子部品で電流を断続するコイルには必ず保護用に逆方向にダイオードを入れておく必要があります。
これは電子回路でコイルを使う上での絶対のお約束です。
車でAcc連動リレーを使うような場合は特にダイオードはつけないことが多いと思います。
それはAcc連動リレーのコイルをON/OFFするのがAccスイッチや配線盤内のリレー接点など電子部品で無いからで、そのスイッチ・リレーの接点はパルスで壊れないからです。
しかしながら、最近の車はメインのコンピュータをはじめオーディオやその他LED系のランプアクセサリーまで、電子部品の塊と化しています。
走る電子の要塞です。
リレーのコイルが直接そういう電子回路とつながっていなくても、電源ラインからリレーの高圧パルスがノイズとして他の回路に回りこんで悪さをする場合がありますから、最近の車用に売られているリレーは中に保護用ダイオードが入っている商品もあるようです。
自作で車にリレーをとりつける場合も、そういうノイズ対策としてコイルの端子間には動作電圧とは逆方向にダイオードを入れたほうがベターです。
更に0.1〜0.01μFのセラミックコンデンサでも並列につけてやるとノイズ対策としては強力になります。
お返事 2010/6/9
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バッテリー充電・放電状態LED表示器
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はじめまして、いつもいろいろと勉強させていもらっています。
このたび、簡単なDC の電流計の作成を考えています。
構成としては、ニッケル水素電池の電源と6V、これにつながる負荷MAX 1A があり、充電に太陽電池を利用しています。
この時、電池からの充放電をLEDを使って、充電中であれば青、放電中であれば赤と入った動きをする電流計回路を簡単に作成できるかというものなのですが、
一般的なアナログなら何のことはなかったのですが、比較的簡単にデジタル式のDC 電流計を作ることは可能なのでしょうか。
可能であれば、小型化できると嬉しいです。
お忙しいと思いますが、お知恵を拝借したく投稿いたしました。
PIKA1 様
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お返事 |
PIKA1様はじめまして。
ご要望の中の「LEDを使ったデジタル式の電流計」というものが、そのものズバリ!7セグLEDを3〜4桁使って数字で電流を表示するデジタルテスターのようなもので数字表示部の色が青と赤に変わるものなのか(工業用の制御盤関係の装置には7セグの色が変わる物が多いですね)、単に「充電中」「放電中」のどちらかの状態を知ることができるように青と赤のLEDを一個ずつ光らせればいいのか・・・。謎です。
私は「青・赤の2色で発光させられる7セグLED表示器」という物はあいにくと部品屋さんで見たことがありません。
共立には「黄緑・赤の2色で発光させられる7セグLED表示器」は売られているので、これを使ってPICなどでコントロールすれば充電時と放電時で2色に色が変わるデジタル電流計という物も作れなくはないと思います。
工業製品ではカラー液晶を使っているか、透過型モノクロ液晶のバックライトの色を変える方法で赤と緑などに文字の色を変えているものが多いようです。まぁお値段も数万円〜数十万円もするような特殊用途の装置ですから、いろいろと贅沢な部品が使われています。
ただ・・・このコーナーではPICを使った装置のプログラムの開発はお引き受けしていませんので、そういう装置をご希望の場合はほかを当たってください。
バラの部品を使って、7セグLEDまたは青・赤のLEDを並べて電子回路でそれらに電流値を表示する電流計回路というものも、とても回路規模が大きくなりますのでこのコーナーでは取り扱いはできません。
細かなご希望が不明で、尚且つメールアドレスが無記入の問い合わせ先不明の方からの投稿ですので、掲載まで少し時間が空きましたがその間にメールでお問い合わせする事もできませんでした。(もちろん今日掲載した事をお知らせする「掲載お知らせメール」もお送りできないわけで・・・メールアドレスを記入していない方は損をしていますよ)
今回は6〜12Vのバッテリーで使用できる簡易型の「単純に充電しているか放電しているかをLED(単発)でお知らせする回路」の提示に留めたいと思います。
▼クリックすると拡大表示
※ 関知電流値を可変可能にした回路図が↓のほうにあります
バッテリーが充電されているのか、放電しているのかは電流検出用の微小抵抗をバッテリーに直列に接続して、その両端電圧を測定すれば調べることができます。電流計の原理そのものです。
電流検出用抵抗の両端電圧がバッテリー側が大きくなる状態では電流はバッテリーから負荷の方向に流れ出ていますので、放電と判断します。
逆に電流検出用抵抗の両端電圧が負荷・太陽電池側が大きくなる状態では電流は太陽電池からバッテリーの方向に流れ込んでいますので、充電と判断します。
電流検出用抵抗の両端電圧が「等しい」場合、どちらにも電流が流れていないニュートラルの状態と判断できます。
電圧比較はオペアンプ LM324 で行うとして、電流検出用抵抗まわりはちょっと考えないといけません。
LM324にはクセがあり、入力電圧は電源電圧付近の高い電圧では使用できません。
従って、測定したいバッテリーでこの回路も動作するようにした場合には、電流検出用抵抗の両端電圧(もろに電源電圧)を計れないので一旦抵抗で分圧して半分の電圧に落としてから比較します。
それでも0.1Ωの抵抗の両端で表れる電位差は微弱なものなので、そのままオペアンプで比較しても電流が流れていない時には「同じ電圧」になるのでそういう状態は「電流が流れていない」と判断し、ある程度の電位差以上にならないと「電流が流れている」判断させる回路が必要となります。
ふだんの電圧比較なら「ヒステリシスを持たせてある程度以上にならないとONとは判断しない回路」を作るのですが、ヒステリシスつきの比較回路の場合は復旧電圧の設計が微妙なところで、今回のような比較ではうまく電圧差が0電圧に近いところで復旧してくれるよう計算するのはちょっと面倒です。
そこで思いついたのは「元の比較電圧自体を、電流が流れていない時にはオペアンプの入力+と−で少しだけ電位差(オフセット)を持たせてやる」という方法です。
分圧抵抗の真ん中に少ない抵抗値の抵抗を挟み、その上側と下側の電圧差を利用して負荷に電流が流れていない時には比較回路には少しだけマイナスと判定される電圧を与えて0V直近での誤作動を抑え、また復帰時にも電流が無くなれば(少しマイナスと判断するので)確実に「電流は流れていない」と判定することができます。
ちょっとトリックっぽい(?)オフセットつき電圧発生回路を使用するおかげで、オペアンプによる電圧比較部はとてもシンプルな回路ですみました。
余談ですが、大きな会社で設計をしているとこんな感じのアイデアが出たら全部特許申請用紙を書かされます(笑)
本来の開発の仕事より、そういう書類や仕様書を書いている時間のほうが長いのは困ったものです。
今回の思いつきも、既に誰か(どこかの会社?)が特許を持っているかもしれませんね。
電流が流れていない状態での不安を解消しましたので、オペアンプで電圧比較回路を2組用意してそれぞれ「充電」「放電」を検出する回路、そしてLEDを点灯する回路とします。
判定する感度はだいたい100〜150mA程度流れると「電流が流れている」と判定しLEDを点灯します。(最大1A程度流れる物のようなので、この程度で大丈夫でしょう)
分圧部の100KΩ抵抗に精度の高い物を使用し、51Ωをもう少し小さな値に変えれば数十mAでの判定も可能だとは思いますが、2組の分圧抵抗の抵抗値の誤差が如実に判定精度に影響を及ぼしますので、ご自分でそのあたりを実験して楽しまれるのもいいかとは思いますが、あまり詳しく無い方は回路図の数値のままで製作されることをお勧めします。多少の部品誤差があっても誤作動しないほぼギリギリの精度まで追い込んであります。
本回路の消費電流は、充電も放電もしていなくてLEDが消灯している場合約60μA(6V時)とほとんどバッテリーの電気を消費することはありません。LED点灯中は10〜20mA程度です。
やっぱりデジタル表示で数字が見れるデジタル電流計が欲しい!という方は、秋月電子通商などで売られているデジタル表示の電流計に使えるパネルメーターを購入して数字はそれで表示させるなど・・・ごまかしはだめですか?
デジタル表示の電流計の横に、本回路の表示LEDをつければ「充電」「放電」はパッと見た目の色で判断でき、詳しい数字を知りたければパネルメーターのデジタル表示を見ると。
液晶タイプのパネルメーターや電圧計キットを加工して、LEDをバックライト風に仕込んでバックライトの色を変えられるようにすると、それっぽい物もできそうな気がしますが・・・はたして。
お返事 2010/5/28
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横から割り込んですみません。
電流を検出したい場所のシャント抵抗の電位が、検出回路の電源電圧付近とかそれより上の場合に困ってました。
こんな方法があったんですね。ものすごく参考になりました。ありがとうございます。
ラジオペンチ 様
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お返事 |
今までいくつか載せている「電圧が××になったらLED点灯」や「過放電防止回路」なども、電源をその電圧から取っている場合は検出したい電圧がオペアンプの電源電圧そのものか近く
のめたにそのまま入力することはできません。(ヘッドルームの無いオペアンプの場合は電源電圧まで使用できます)
ですから抵抗で分圧してオペアンプの入力可能電圧の範囲にしています。
この考え方はオペアンプを使用する上での基礎で、ほかの様々な使用用途に応用できますから知っておけば活用できますね。
お返事 2010/5/28
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ご回答有りがとうございます。お返事遅れましてすみません。
このような考え方があるとは、すごい発想でビックししました。
また、Mailアドレスの未記入すみませんでした。
この回路の考え方他にも使えないかと思っております。
丁寧な図までアップしていただきありがとうございました。
PIKA1 様
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お返事 |
デジタル表示でなくても大丈夫でしたか?
このような状態だけの表示でもお役に立てるのでしたら良かったです。
ちなみに、「関知電流変更可」版の回路図はこちらです。
▼クリックすると拡大表示
VR1,VR2でLEDを点灯させる電流値を設定できます。
● 調節方法
充電も放電もしていない状態(電池だけつなぎ、負荷側は開放)VR1,VR2を左に回しきるとLEDが点灯しっぱなしになりますから、そこから右に回してゆき、LEDが消える点が検知回路が電流0と判定する点です。
その点で感度は約1mA程度(多少の誤差はあります)で最高感度ですが、その点では完全に0点なので電流が流れた後に電流が0に戻ったときLEDが点灯したままになるかもしれませんから、0点で使用する場合はほんの少し右に回してください。
もっと右に回すと、最大で100〜150mA程度で点灯するように設定できます。
1mAはさすがに0に戻った時に不安定なので約5〜10mA程度以上が実用的だと思います。
LEDが一個点灯する程度の電流値で反応しますから、かなり微小な負荷または充電電流でも関知します。
お返事 2010/5/31
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サーボ信号でLEDなどをON/OFFする装置
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ラジコンの受信機の3CH4CHでLEDランプをON・OFFしたい。
プロポ側にてスロットルかステアリングかの切替が出来るので、変動する0.3Vほどの電圧の変動を感知してLEDをON/OFFしたいのですが可能でしょうか?
あき 様
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お返事 |
えーと、今までサーボ関係の記事で書いてきているのですが、ラジコン受信機などで使われているサーボ信号はパルス幅変調の矩形波(デジタル)信号で、言われているような0.3Vほどのアナログ信号ではありません。
たぶんサーボ信号のところにテスターを当てて電圧を計ってみて「0.3V位だ」と思われているのでしょうけど・・・。
サーボ信号は20msec毎に一発のパルスが連続して次々と送出されていて、一回のパルス幅は1.5msecを中心に±0.5msec(90度サーボの場合)と決められています。ニュートラルで1.5msecのパルス幅で、スロットルやハンドルを回すとマイナス側で1msecまで、プラス側で2msecまで変化します。
そのパルス幅情報を検出して(ステアリング・スロットルが)「ある位置よりマイナスの場合は出力OFF」「ある位置よりプラスの場合は出力ON」という回路を組めばサーボ信号から何らかのスイッチを作れます。
▼クリックすると拡大表示
使用するICの関係で2チャンネルぶんの回路になります。
「3CH,4CHを使用したい」というご希望なので、そのまま各チャンネル信号を入力して2系統のLEDなどが制御できます。
入力されたサーボ信号の立ち上がりで74HC221のワンショットタイマーを起動して、1.5msecの基準信号を作成します。
基準信号の時間はVR1,VR2で調節でき、VRを中央で約1.5msec、左いっぱいで約1msec、右いっぱいで約2msecとほぼプロポのステアリングなどと同じような感じで調節できるようになっています。
お好きな位置に調節してください。(普通は中心です)
サーボ信号が入力されるとLED1,LED3が点灯します。これは基準信号パルスと同じ幅で基準信号が発生している期間だけ点灯しますので、少し暗いです。
基準信号が終了した時点でのサーボ信号の状態(結果)はD-FF IC 74HC74に読み込まれます。
入力されたサーボ信号が基準信号より長いとLED2,LED4が点灯し、同時にトランジスタをONにして外部に繋いだLEDなどに5Vを供給します。
外部のLEDには5Vで 正しく点灯するよう電流制限抵抗をつけるか、ラジコン用の受信機電源の5Vから点灯させるような商品を使用してください。
今回は基本動作部分のみの説明として、パワーオンリセット回路は図示していません。
電源投入からサーボ信号を受信するまでの間、出力は不定です。
必ずOFFにしたい場合はFFにパワーオンリセット回路をとりつけてください。
お返事 2010/5/27
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投稿 5/28 |
回答いただきありがとうございます。
度素人の質問で、大変申し訳ありませんでした。
早速、制作にかかりたいと思います。
この度は、ありがとうございました。
あき 様
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LEDでタコメーター(船外機・機械用)
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過熱防止LED温度計とLED燃料残量計では、お世話になりました。
大変便利で、量産?と言っても数個ですが、計画しています。
新たにお願いしたいことがあります。
船外機を所有しています。2サイクル2気筒です。
燃費の良い回転数をキープするために、LEDでタコメーターを作りたいですが、設計をお願いできますでしょうか?
クランクシャフト1回転で2回点火です。4サイクルの4気筒と同じです。
海で使うため、車やバイク用はケースがすぐにボロボロになり、中が腐食してしまいます。また振動で針がよく落ちます。
液晶タイプも使ってみましたが、船に屋根が無いのでよく見えないし、液晶がよく壊れます。
当然、船舶用ではないので、壊れるのは仕方がないと思っていました。
船舶用は高価ですし、最近のLEDは明るく色も豊富なので走行中でも見やすし、壊れても自分で修理できたらと思い投稿させていただきました。
8000rpmくらいまで、500rpmごとにLEDが点灯するタイプがあれば便利だとと思います。
回路が複雑で部品が高価になるようでしたら、1000rpmごとにLEDが点灯するタイプでもいいかと思います。
バッテリーは車用の12Vです。走行中は電圧が上がります。
よろしくおねがいします。
punta 様
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お返事 |
回路というより
(1) 回転数センサーは何をつかわれますか?
(2) 防水対策は大丈夫ですか?
という2つの疑問があります。
その船外機には回転数センサーの類は元から付いていますか。それは5V〜12V程度の電子回路用の電圧出力か、無電圧接点出力かで電子的なタコメーターを繋ぐ用意はありますか。
それとも過去に繋いだ何かの電子タコメーターの電子的回転数センサーが既に付けたまま放置されているとか、もし回転数センサーを今からつけるとしたら「自作」するしかないので、そういう物をエンジン内(シャフトとその脇)にとりつけることができるのか。
※ エンジン回転数を得る情報として「プラグの点火電圧(但し一次側の低電圧)を計る」という方法が一般的にありますが、当方はその船外機を所持していませんので実機で電圧測定や波形測定などができません。従って点火回路から点火タイミナグを得る方法では回路を設計できませんので、予めご了承ください。 あ・・・そこから電気信号を取り出して、安全に電子回路と繋ぐことができるセンサー回路を既にとりつけられているならそれを使いますよ。それなら仕様をお教えください。
LED表示のタコメーターを電子回路で作ったとして、防水ケースなどのご用意はできますか。(台所用のタッパー等でいいですが)
それと、もしご自分で回転数センサーなどをエンジン内部に取り付けるとして、そこは防水ですか、それとも水は入るがご自分で防水処理をすることはできますか。
とりあえず、これらがわからないと設計もできませんので、お教えください。
あと、PICマイコンなどを使ってパルス時間計測や数値計算ができる回路なら車のLEDタコメーターのようにほぼタイムラグなしに回転数表示が更新されますが、ロジックICで回転数を計測するようなデジタル回路方式だとメーターの更新は1秒間に1〜2回程度です。
スロットルを握ってエンジンをふかしても、グーンとタコメーターが変化するのではなく、1秒に1〜2回の更新でパッ…パッ…と表示が切り替るような感じですよ。
設計はそれでもいいなら・・・という事になりますが、いかがでしょうか。
お返事 2010/5/8
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投稿 |
早速のご返答ありがとうございます。
回転数センサーですが、社外品の外付けは、点火コイルの一次側から取り出していました。
点火コイルは、CDIからつながれています。
オリジナルは、整備マニュアルを取り寄せて見た結果、フライホイール内のライティングコイル1個からタコメーター用の配線が出ていました。
このタコメーター用の配線が出ているライティングコイル1個は、レクチファイヤーレギュレーターにつながれているのでバッテリー充電用ですが、2本しか配線が無く同じ色なので、単相のようです。タコメーター用の配線はこの1本が二股になっています。
他に2個コイルがありますが、これらはCDIにつながっています。
このライティングコイルは、充電専用と思っても良いようです。
回転を検知するとしたら、これしかないようですが、よろしいでしょうか?
エンジンの回転を測定するテスターは持っていますので、微調節はこちらでできると思います。
防水加工ですが、使わなくなったカメラ用の水中ハウジングがありますし、アクリル板を加工、積層して、見栄えの良いものを作ろうかとも考えています。
配線もOリングが入っているカプラーなどもあるので、問題ないと思います。
それではよろしくおねがいします。
punta 様
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お返事 |
タコメーター用にと発電コイルから配線が出ているのならそれがそのまま使えますね。
(サービスマニュアルやオーナーズマニュアルで配線図をお持ちの方は話が早くて助かります)
もしできれば、そのタコメーター用の配線とGNDの間で約12Vの交流が出ているかどうか、テスターの交流電圧レンジで計ってみてください。
そしてもし・・・お使いのテスターがDMM(デジタルテスター)で、「周波数」測定機能があればその配線から出ている交流電圧の周波数も計ってみてください。
フライホイールの回転一回で交流一回ぶんの発電をしているなら、1000rpmで16.667Hzの周波数になります。(2000rpmなら33.333と比例)
周波数測定機能のテスターをお持ちでない場合は測定をされなくても結構ですが、基本的にはそういう一回転=1周期の発電コイルからの電圧としてそれを数える回路を設計します。
今週末は少し忙しいので週が開けた月曜・火曜以降に取り掛かりますので、もし測定をされて一回転で2度交流波形が出るような発電機を搭載しているとか、設計に根本的に関わる何かが発見できればお早めにお教えください。
お返事 2010/5/8
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投稿 |
お忙しいところ、お世話をかけます。
ちょうど今年に入って買ったデジタルテスターに、周波数測定機能が付いていたので使ってみました。
エンジンが古いのか、テスターの感度が良すぎるのか、なかなか安定せず、正確な周波数は計測できませんでしたが、以下のとおりです。±30Hz以上の変動があります。
タコメーター用の配線とGNDの間の周波数は、2000rpmで100Hz前後、4000rpmで200Hz前後でした。
電圧は4000rpmで6V前後でした。
ちなみに、ライティングコイルから出ている配線2本間は、2000rpmで50Hz前後、4000rpmで100Hz前後でした。
電圧は4000rpmで12V前後でした。
ライティングコイルは、いわゆるドックボーンスタイルで、コイルが横に向いているタイプです。
フライホイール内の永久磁石は、4個付いています。
それでは、よろしくおねがいします。
punta 様
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お返事 |
2000rpmで100Hzですか・・・。それで磁石4個?
磁石3個なら納得できる数字ですが、そのエンジンのフライホイールはエンジン回転とは別に何かギヤで回転数を変えているとか、そういう特殊な物なのでしょうか。
点火系がCDIらしいので、(点火タイミングは別の軸のカムか何かで得られる?ので)別に発電機のサイクルがエンジン回転と同期している必要は無いですし、そういうエンジンもあるということですね。
なにしろ船外機用のエンジンという物は見たことがないので、船舶関係は普通の車や工作機械用とはまた違うしくみがあるのですね。
とりあえず、磁石3個と同じ感じで1回転で3発、2000rpmで100Hzという事で設計を進めます。
お返事 2010/5/9
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投稿 |
お世話かけます。
テスターで計測中、周波数は、100Hzを境に、70〜130Hzを行ったり来たりしていました。
私が思うに、実際は、2000rpmで33.333×磁石4個=133.332Hzではないかと思います。
何しろ2サイクルの古いエンジンなので、回転数が安定せず、この計測値は、かなり大まかだと思います。
実際、回転計(デジタル)の数字も安定していませんでした。
現物は、コイルが1個、磁石が4個なので、1回転の4発でいいと思いますがどうでしょうか?
エンジンはとてもシンプルで、2サイクル2気筒のオートバイと考えてもらってもいいとお思います。
ただ、排気量がバイクと比べると大きいので(800CC)無負荷では回転が安定しないのではないかと思います。
punta 様
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お返事 |
それでは、磁石4個で1回転で4発、2000rpmで133.33Hzという事で設計を進めます。
磁石1個、2個、4個くらいの切り替えはできるようにはしたいと思います。(3個は面倒なので今回は対応しない方向で)
お返事 2010/5/10
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投稿 |
楽しみにしています!
punta 様
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お返事 |
やっと時間が取れましたので作ってみました。
・ LED16点で500/1000/1500…7000/7500/8000rpm表示
・ パルス入力は×1/×2/×4/×8/×16に対応
・ 毎秒3回更新 (6回に変更可)
です。
▼クリックすると拡大表示
※ IEなどではクリックしても縮小表示されます。拡大操作をしてください
※ ICを減らした"最新版"回路図が↓のほうにあります
● クロック発振回路
いつものようにタイマーIC 555で666.666Hzのクロック信号を作成します。
このクロックが狂っていると正しい表示になりませんから、TP1に周波数カウンタ/周波数の計れるデジタルテスター等を当てて正確に666.666Hzに調節してください。
周波数カウンタ/周波数の計れるデジタルテスター等をお持ちでない方はVR1をほぼ中央に回しておいてください。
VR1でだいたい630〜690Hz程度の範囲で調節できます。
どうしても電解コンデンサの容量のバラつき(最大約20%)などで必ずVR1の中央でぴったり666.666Hzとならない場合があります。少しくらいズレていても元からエンジン回転数がある程度の範囲でフラついたりしているので、実用上はあまり問題は無いと思います。
● クロック切り替えジャンパー
JP1(333Hz)とJP2(666Hz)の2つのジャンパーがありますが、通常はJP1(333Hz)のほうをジャンパーピンで接続しておきます。
後述の毎秒6回更新型に変更する場合に切り替えます。
※ 切り替えたりしない場合は、最初からジャンパー無しで必要なほうだけ配線してください。
● システム制御
ここでは各測定・表示回路で必要なタイミング信号を生成します。
基本タイミング(クロック)信号幅は最低解像度である500rpmを検出するのに必要な時間です。
500rpmでパルスが入力された場合、パルス周波数は8.333Hzでパルス間隔は0.12秒です。
今回の回路ではこれを「2回数えた場合に最低限のパルス入力が成立」とみなすため、2倍の0.24秒が一回の測定時間になり、タイミング信号生成回路では8スロットで一回の測定とするためにクロック信号は0.24秒 ÷ 8= 0.03秒/pulse、周波数では33.333Hzが必要ということになります。
クロックは555で発振させた後10進BCDカウンタIC 74HC390で1/20に分周するので、555ででは666.666Hzの信号を発振させています。
33.333Hzの動作クロック信号で10進ジョンソンカウンタIC 74HC4017のQ0〜Q9出力を次々と切り替えて選択することで、測定回路・LED表示回路に必要な制御信号を生成します。
COUNT |
動 作 |
0 |
【リセット】 カウンター/シフトレジスタをリセット |
1 |
【計測】 0.03秒×8スロットの間、0.24秒間の パルス数を計測する。
※ 入力2パルスで500rpm |
2 |
3 |
4 |
5 |
6 |
7 |
8 |
9 |
【表示更新】 シフトレジスタの情報をラッチに読み込む |
|
動作確認用にLED1をQ8につけています。(回路の動作には影響しません)
LED1は一回の測定動作で一回パッと(0.03秒)光ります。パッと光ったら(実際は消えたら)回転数を示すLED表示が更新されます。
● 入力パルス変換
回転数検知用のパルス電圧信号を受信して、本回路のデジタル回路部に伝えます。
パルス電圧は3〜15V程度のパルス、または交流電圧に対応します。
タコメーター用信号線、または発電機の発電電圧(交流)を使用できます。
パルスの入力があるかどうかはLED2で確認できます。
入力電圧がある場合は入力状態に応じて点灯します。
エンジン回転が遅い時にはパラパラと点滅しているように見え、少し回転数が上がるとほぼ連続点灯しているように見えるでしょう。
● プリスケーラ
回転数パルスが一回転で一回ではなく、一回転で2パルス、4パルスなどセンサーの反応数が多い場合はここで分周して一回転に一回相当のパルスにします。
×2、×4などパルス数が多いほど分周処理で平均化されるので、誤差やノイズに対して良好になります。
SW1でパルス数の分周値を選択できます。ご使用のセンサー・パルス出力の仕様にあわせてスイッチを切り替えてください。
※ 最初から固定で使い切り替えたりしない場合は、スイッチ無しで必要な配線だけしてください。
● 500rpm毎パルス生成
プリスケーラで一回転ごとに1パルスに整形された回転数パルスを「2パルスで500rpmとしてLEDを1つ点灯させる信号を発生する」ようにして、それ未満のパルス数ではLEDを点灯させないようにします。
今回のカウント表示回路が入力パルスと非同期で計測するため、こうしておかないともし「0.12秒の間に1回でもパルスがあれば500rpmカウントアップ」と判定させると、500rpm未満の回転数の場合にもパルスを拾うのでパラパラと500rpmLEDが点滅します。
またこれは回路が簡易版のため、500rpm以上の回転数の場合でもエンジンの回転数が次のLEDの表示数に近い場合、カウントの関係で1つ次のLEDがパラパラと点滅する場合があります。このような表示の場合は実際の回転数が2つの表示の中間くらいの回転数にあるとお考えください。
500rpm COUNT UP 信号は一回の計測期間0.24秒の間に、回転数が500rpm程度であれば1回、1000rpm程度では2回というふうに回転数に比例した数のパルスを発生します。
● LEDバーグラフ点灯回路
バーグラフを表示するため、LEDの光り方に相当するデジタル信号を作るのにシフトレジスタIC 74HC164を使用します。一個で8ビットなので2個カスケード接続をして16ビットぶん用意します。
システム制御信号のRESET信号でシフトレジスタの各レジスタはリセットされ出力は全部Lになります。
スロットが1〜8に進む間はリセットが解除されていて、500rpm毎パルス生成回路からのLED点灯信号が入るたびに1つビットを上の桁にシフトします。
いちばん下のレジスタの入力はHに接続していますので、リセット状態では全てのビットがL、一回シフトクロックパルスが入ると一番下のビットには入力が読み込まれてHがセットされ、以降シフトクロックパルスが入るたびに順番にHになっている出力が上に増えてゆく仕掛けです。
放っておくと全部のビットがHになってそれ以降は何も変化が無い(実際にはデータはシフトされているが、全部Hなので見た目は全然変わらない)状態になりますが、すぐに来る次のRESET信号でリセットされてしまうのでオーバーフローしたら何か検知したり対応する回路は無くてもなんら問題はありません。
もしこのまま、シフトレジスタの出力ビットでLEDを点灯させると(電流容量が足りないのでだめですよ)、0.33秒ごとにLEDが下から上へとニョキニョキ伸びてゆく面白い表示になります。
でも、それでは最大どこまで伸びたのかは0.33秒ごとに消えて無くなるので、タコメーターの表示としては実用になりません。
そこで0.24秒の計測時間が経ったら、その時点でのシフトレジスタの出力状態をラッチIC 74HC574に読み込ませて記憶し、記憶したデータでLEDを光らせます。(これもICの出力に全部LEDは繋ぐことはできません)
この読み込み・記憶はシステム制御信号のLOAD信号の立ち上がり(の瞬間)で行われます。
一度読み込まれたら、それ以降まだシフトレジスタのビットが移動しても表示には関係無いので、シフトレジスタ側はリセットされるまで放置しています。
本当は読み込み前後の一定期間は入力を変化させてはいけないので、読み込む直前にパルスカウントを止めないといけないのですが、読み込みタイミングの瞬間(数千ぶんの一秒くらい)にシフトレジスタのデータが動いても、その変化した1ビットの表示がつくかつかないか程度の差なので特別にはICのタイミング規定とおりの保護策は取っていません。
C-MOS ICに数個程度であればLEDを直接(抵抗はつけて)つないで点灯させることはできますが、今回のようにIC一個に8個ものLEDを繋ぐような場合は別途LEDドライバを用意してやる必要があります。
今回はトランジスタアレイの TD62083APを使用します。
LED表示部はこんな感じです。
余談になりますが、[シフトレジスタ] → [ラッチ] → [電流ドライバ] と、計数して表示LEDを点灯させるだけで3種類のIC・アレイが必要なので部品数が多くなります。
こういう使い方はよくするものなので「専用でワンチップに入ってしまっているICは無いのか?」と探したところ、秋月電子に「8ビットシリアル−パラレル変換IC NJU3711」(12ビット版 NJU3714)というたいへん便利そうなICが売られていました。(速攻でいくつかまとめて購入しました)
しかし・・・今回の回路とほぼ同じ内容なのですがNJU3711/NJU3714にはシフトレジスタ部にリセット入力がありません。今回リセットしたいのはシフトレジスタのほうでラッチではありません。
残念ながら3個のICを一個でまとめてしまう作戦には使えません。確かに、マイコンの外部I/Oの拡張用ならラッチをリセットすることはあっても、シフトレジストにはマイコンから常に新しいデータをシフトしてからラッチさせるので、わざわざシフトレジスタ側をリセットする必要なんか無いわけで・・・。用途が違うので仕方ありません。
ほし他に何か[シフトレジスタ/ラッチ/電流ドライバ]がまとめて1つに入ったICがあって、簡単に購入できて代用可能であれば、そういう物をご存知の方はどうぞ便利な物を使ってください。
※ 74HC595が入手可能だとわかりましたので、HC595を使用してICを減らした回路図を↓のほうに追加掲載しました。
● 電源
今回の回路は5Vで動作します。
三端子レギュレータで5Vを作って利用します。
555の発振周波数を安定させる為でもありますので、電源がフラつくことのないように注意してください。
● 組み立てと調整
結構部品数も配線も多いので、間違わないようにしてください。
デジタル回路ですから、配線さえ間違っていなくて、とんでもないノイズ源の近くで動作させるなど悲惨な環境でなければ、組み立てに間違いが無ければちゃんと動作します。
電源を入れると、LED1が1秒間に3回、パッパッと点滅します。(光る時間は0.03秒ととても短いです)
TP1に周波数カウンタ/周波数の計れるデジタルテスター等を当てて正確に666.666Hzに調節してください。
周波数カウンタ/周波数の計れるデジタルテスター等をお持ちでない方はVR1をほぼ中央に回しておいてください。
ジャンパーはJP1(333Hz)を接続、「パルス数/回転 選択スイッチ」を×16に切り替えして、TP1と回転数パルス入力端子をリード線か何かでつなぎます。
これで回転数パルスとして666.666Hzが与えられたことになり、×16モードなので2500rpm相当の信号として計測され、LEDバーグラフは2500rpmを示すはずです。(多少はチラチラする場合があります)
スイッチを切り替えて×8モードにすると5000rpmを表示します。
×4モード以下に切り替えると、10000rpm以上になるので全部のLEDが点灯して8000rpm以上の表示となります。
ここまで正常に動けば、回路の組み立ては完了です。
TP1につないだテスト用のリード線を外し、スイッチは実際の入力パルス数の設定にしてください。
エンジンの回転数パルス信号線と回転数パルス入力を接続し、エンジンを回すとパルスの入力に応じてLED2がチラチラ光ったり、ほぼ連続して点灯しているように見えます。
と同時に、LEDバーグラフが回転数に応じて伸びるはずです。
TP2に周波数カウンタ/周波数の計れるデジタルテスター等を当てれば、入力されているパルスの周波数を測定でき、実際のエンジン回転との間で大きな違いがなければ大丈夫です。
メンテナンス用のエンジン回転数計をお持ちのようなので、そちらの表示と見比べて、多少はVR1で微調整しなけれはならないかもしれません。
パルスカウントのしくみの関係やエンジンまわりからパルス信号に乗るノイズなどで少し多い目にカウントして、表示もLED1つくらいは多い目に表示するかもしれません。適宜VR1を調節してみてください。
● パルス数の多いセンサーの場合の応用 (倍速モード)
一回転に一回だけのパルスではなく、一回転で2,4,8,16パルスなど出力パルスが多いタイプのセンサー・出力電圧をご使用の場合は、システムクロックを333.333Hzではなく666.666Hzに変更することで、更新周期を1秒間に3回から6回に増やすことができます。
1秒間に3回の更新では少し遅いと感じるようであれば、ジャンパーをJP1(333Hz)は開放、JP2(666Hz)を接続に切り替えてください。
倍速モード(666Hz)の場合、パルス数/回転 選択スイッチは一段隣の接点となります。(回路図中の記述に注意)
倍速モードでは表示がかなり滑らかになり、見やすくなるでしよう。
お返事 2010/5/27
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投稿 5/28 |
お忙しいところ、ありがとうございました。
早速製作にかかりたいと思います。
punta 様
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投稿 |
突然すみません。
私もバーグラフ表示のタコに挑戦していました。
が、いろいろ調べてもみなさんマイコン仕様でロジックで組んでいる方を見つけることが出来ませんでした。
なのでこの回路は目から鱗です。
そこで少し質問なのですがこの回路でプラグコードに巻きつけて信号を取ることは可能ですか?(エンジンは2サイクル50ccです)
ちなみに74HC595(シフトレジスタ+ラッチ)があるので使用できればありがたいのですが。
tekku 様
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お返事 |
74HC595をお持ちですか。
手元のTTl-IC規格表に「×入荷未定」と記入してあるので、以前店に買いに行った時に品切れで買えなかった物でした。「入荷未定」「廃品種(今は在庫はあっても無くなったらもう買えなくなる…)」と記入したICはなるべく使わないようにしているので、今回の設計の時も入手困難品として設計から排除したICです。(今はネット通販でも買えますね…)
▼クリックすると拡大表示
※ IEなどではクリックしても縮小表示されます。拡大操作をしてください
ICが2個減るので少し製作が楽になります。
プラグコードに巻きつけて信号を取ることは電気的には可能ですが、その信号をこの回路に入れて動くかどうかはわかりません。
なにしろ、私はエンジンを持っていないので、果たしてプラグの高圧線にコードを巻くだけで何V程度の電圧が得られるのか、点火パルスのパルス幅でじゅうぶんカウントパルスとして認識するのかのテストはできません。
電圧がじゅうぶん足りていれば(3〜12V程度)この回路にそのまま入れてやれば動作するかもしれませんし、足りなければオペアンプなどで増幅する回路を追加しなければならないでしょう。
そのあたりは、実際にエンジンをお持ちの方の計測と自作にお任せいたします。
同様の理由で実物のエンジン・車で検証ができないため、今回の記事中では『エンジン回転数を得る情報として「プラグの点火電圧(但し一次側の低電圧)を計る」という方法が一般的にありますが、当方はその船外機を所持していませんので実機で電圧測定や波形測定などができません。従って点火回路から点火タイミナグを得る方法では回路を設計できませんので、予めご了承ください。』としています。
私が車やバイク、船を持っていないのが悪いのですが、ご容赦ください。
お返事 2010/5/31
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投稿 |
早速のご回答ありがとうございます。
とりあえずパルス変換回路までを作ってオシロで測ってみることにします。74HC595使えるんですね^^
この度は横から失礼しました。
tekku 様
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お返事 |
オシロをお持ちとは頼もしい!
良い結果が出たらぜひ教えて下さいね。
お返事 2010/6/1
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投稿 |
[LEDでタコメーター]の回路は素晴らしいですね!!質問なのですが74HC595を5個連結しバーグラフLED[10連]を4個繋ぎ8000rpmまで表示させたいのですがそれだとLED1個あたり200rpmで表示させる事になるのですが発振回路または74HC393をどの様に変更すれば良いでしょうか?どうぞ宜しくお願いいたします。
ビールマン 様
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お返事 |
最低解像度が500rpmから200rpmになると、最低解像度時に1個LEDを点灯させるだけでカウンタ(シフトレジスタ)をリセットさせるタイミングは500/200で2.5倍になり、計測間隔は0.24秒 × 2.5 = 0.6秒となります。
最も簡単に変更できるのはタイマーIC 555の発振周波数で、現在の666.666Hz発振を266.666Hz発振にするだけです。
VR1を500Ωに、R2を2KΩに変更することで、発振周波数は約240〜262Hzに。VRが200Ωの点(中央より少し少ない目)で目的の266.666Hzです。
※ VRを使用せずに、R2を2.2KΩとすることでひったり266.66Hzの発振回路になりますが、コンデンサ等の誤差で最大10%程度の周波数誤差が発生します。
更新周期が0.6秒と少し長い目になりますが、この回路の目的の船外機での使用ならほとんど問題は無いでしょう。(そんなに急激に回転数を変える装置では無いですしね)
もし入力パルスが×2以上のレートであれば、製作説明の通りに計測速度を2倍速に変更(JP2側使用)すれば、この周波数改造でも0.3秒ごとの更新になるので元の更新周期0.24秒と大差なく表示することもできます。
×4以上なら、プリスケーラで分周する分周比を落として、更新周波数を上げることで更に更新周期を短くすることもできるのですが、果たしてどのような入力パルス比なのかわかりませんから、そのあたりは基本回路図通りで作るのが良いでしょう。
お返事 2012/6/20
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投稿 |
デジタルタコメーターの質問でのお返事ありがとうございました。
もう一つ質問なのですが2てい倍回路にて入力パルスを倍にして(現在一回転2パルス)1回転4パルスとして1回転1パルスのところに入力して前回教えていただいた266.666Hzの発振周波数を533.333Hzとすれば更新時間は0.15秒となり軽快なタコメーターとなると思うのですが間違いありませんでしょうか?間違いないとして533Hzを555 ICで発振させる場合は抵抗値はどの様に変更すれば良いものでしょうか?宜しく御指導お願いいたします。
ビールマン 様
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お返事 |
「過去ログへの質問に対しては返事はしない」という決まりを破って回答した私がバカでした。
図に乗って更に質問を続けて来るとは・・・。
もう二度と親切心を起こして決まりを破ったりはしません。
どうか自分で解決してください。
お返事 2012/6/27
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録音機器用簡易型無停電電源について質問
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はじめまして、いろいろ調べ悩んだあげくこちらへたどりつきました。
簡易型無停電電源を作りたいと思っています。
仕事のとき屋外で録音機材を使用する事が多いのですが、車用バッテリー2個を順番に、無くなりしだいその都度バッテリーを入れ替えて使っています。また屋内などでACを使える時にはそれぞれのACアダプターをつなぎ直して使います。
この作業が面倒くさいのと、バッテリーの過放電が心配で、出来る事なら自動的にバッテリーの切り替えと、ACを使えるときは簡単な充電が出来て、かつ不安定な AC (ゼネレーターなど) の使用時にとつぜん AC が落ちても、無停電でバッテリーに切り替わるようなシステムを考えてみました。
過放電保護と電気二重層コンデンサでリレー切り替え時の瞬間停電補償でなんとかいけないかなと思い、図面を作ってみたのですが、なにぶん素人で電気に強い知り合いも無く自信がないので、アドバイスを頂きたいと思っています。
バッテリーは5時間率40Ah程度を使用して、使用する録音機器の電流値の合計が 5,6A 程度です。
AC 使用時の充電電流を抵抗で 1A 程度 (根拠なし)に使用と思っています。
なるべく低消費電力 (ACを除く)としたいのですが、パワーリレーを使う方法しか思いつきませんでした。
AC は海外でも使用する事が有るため、ユニバーサル電源としたいと思うのですが、100-240VのACリレーが見つからなかったので、省電力の100-240VACアダプターをばらして使おうと考えています。
DC-DCを使う理由としては、放電による電圧降下時も安定して12Vを供給するためです。
また、DC-DCの容量が5Aしか無い為、重要な機材以外はDC-DCの前から供給しようと思っています。
:図面 (PDF)
以上よろしくお願い致します。
martan 様
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お返事 |
切り替え回路はおおむね問題無いと思います。
電気二重層コンデンサが4直ですが、耐圧が2.5Vでは4直で10Vしかなく、バッテリーの最大電圧が13.5Vくらい、平常時でも12Vあれば過電圧でコンデンサが破壊されます。
できれば5V品×3直以上にするか、2.5V品では6直で使用してください。
充電抵抗はバッテリーが10Vで充電開始として、AC/DCの出力を13.5Vに設定してあれば差3.5Vで、最大時1Aで充電するなら3.5Ω/5Wくらいのセメント抵抗でよいのではないでしょうか。
100Ω/3.5Wの可変抵抗で、電流計を見ながら調節するおつもりだと思いますが、1A流すには3.5Ωですからほとんど0Ω側に回さないといけないので調節が難しいと思います。
1Aと決め撃ちせずに、実際に使用してみて「もう少し電流をへらそう」などと考えた時に対応できるように可変抵抗を使われているのかもしれません。
そういう時に回し間違って0ΩにするとAC/DCの能力にもよりますが過大な電流が流れるかもしれませんから、できれば可変抵抗と直列に2〜3Ω/10Wくらいのセメント抵抗を直列に入れておいたほうが、誤操作や、自分で知らないうちに可変抵抗が回ってしまっていた時の破損に対する保護になります。
お返事 2010/5/1
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投稿 |
お返事ありがとうございます。
まず最初にご指摘のコンデンサの耐圧ですが、これは図面の表記ミスです。5.5V1Fを使用しています。すみません。
やはり適当に考えただけあって大きな落とし穴がありました。
肝心のバッテリー切り替え時に瞬停がありました。これは合成容量1Fでは足りないということなのでしょうか?
そもそも根拠があって1Fという値にした訳ではなく、具体的な計算がわからずに、このくらいでどうだろう?といった具合のお粗末な設定値なのです。
あくまで見た目での判断なんですが、負荷の値を小さくしても(200mA程度)コンデンサ全体を外しても瞬停の時間は変わらないように見えました。
ACの充電でもやはりご指摘の問題が現れ、対処に悩んでいた所です。
早速今回教えていただいた方法を試してみたいと思います。
今回自分なりにやってみましたが、無停電という目標がクリア出来てないので残念でなりません。
お忙しいと存じますが、問題の解決にむけてご指導いただけたらありがたいと思っています。
martan 様
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お返事 |
まず先にコンデンサで瞬断(瞬停)の補償ができるかについて。
1Fという容量は「1Aの電流を1秒間流すことができる容量」と定められています。
ですので、たとえば(今回の用途のように)負荷に5Aの電流が流れる使い方の場合、「5ぶんの一になって、0.2秒間は1Aの電流を流すことができる」・・・という単純なものではありません。
コンデンサの放電カーブは右図のような形で、一定電圧を水平に保ってからストンと落ちるような理想的な電池みたいな放電ではなく、固定抵抗値に近い負荷だと物理的エネルギーの放出原理に基づいたカーブを描くので放電開始から短時間でストンと電圧が落ちて、一気に電圧が下がった後にはじわじわと長時間放電が続くというあまり嬉しく無い特性になっています。
1Fで数Aも消費するような負荷が繋がっていたら、それこそ一瞬で電圧が下がって機器は動きません。
更に考えて頂きたいのは、バッテリー電圧が下がって過放電になる前の段階でカットしようとする電圧でバッテリーを切り離すわけですから、その時点ではコンデンサにはバッテリー切れ前の低い電圧しか蓄えられていません。
多分12Vをずっと下回って10Vに近い電圧に設定されていると思いますが、そんな低い電圧しか蓄えていないコンデンサだけから給電すると、放電開始電圧はもうヘロヘロ。そしてそこから一気に電圧が下がるので本当に一瞬しか機器を正常に動作させられる電圧を供給することができないかもしれません。
リレーが切り替る間の短時間の補償用として考えれば1F程度でもじゅうぶんかと思いましたが、足りませんか。
普通は機器の電源回路には電解コンデンサ(電気二重層コンデンサよりずっと小さい容量です)などが入っていて、ほんの一瞬リレーが切り替る程度の時間であれば瞬断しても機器の電源は落ちないはずです。
ご使用の機器がよほど電源に余裕が無いのか、ほかに何か原因があるのかわかりませんが、リレーの切り替る間くらいの時間の停電でだめなのは問題ですね。
ただ回路図で気になるのは、過放電防止用のリレー(仮にBAT1 low V cut用をRY-1,BAT2用はRY-2とする)が働いて、そのリレーの接点でバッテリー切り替え<用のリレー(RY-3とする)を切り替えるように二段階になっている点と、RY-3の電源はコンデンサになっている点。
時系列で考えると、もしバッテリー1で稼動していてバッテリー切れ電圧になった場合、まずRY-1がメーク接点側に切り替ってバッテリーからの電力供給が無くなってから(RY-1のもう1組の接点で)RY-3にコンデンサの電力を供給してコイルを動かそうとするという順番であるので、まず1つ目はこの時点でどちらのバッテリーからも電力供給していない時間が生まれているという弱点。2つ目にはRY-3のコイルを動かす電力が、最初から弱くてしかも負荷に電力を吸い取られながら一気に電圧が下がりつつあるコンデンサから供給されるので、コイルにじゅうぶんな磁力を発生させられずにRY-3の動作が遅くなる(最悪は切り替らない)という不具合が発生している可能性が高いのです。
バッテリー2で稼動していてバッテリー切れ電圧になった場合には、やはりRY-2が働いてからRY-3が切り替るまで一段階のタイムラグはありますが、こちらの場合はRY-3のコイルの電流をカットするだけなので、コンデンサの電圧が足りなくてもリレーはすぐに切り替りますし、電圧不足で切り替らないという事もないですね。
あくまでリレーが切り替る程度の間なら(コンデンサも入れているし)機器が保ってくれるだろうと予測していたのが甘かったようですので、ここはちゃんと無停電になるようなしくみを作らなければなりません。
一瞬でも電源が切れずに無停電で動作するには、今のように「バッテリーをカットする」→「バッテリー切り替えるリレーを切り替える」という手順で間に電源断の時間を作るのではなく、「バッテリー切れを関知する」→「両方のバッテリーから電力供給する」→「低電圧になったバッテリーのほうを切り離す」という手順で、切り替えの過渡期には両方が切れるのではなく両方が繋がっている状態を作ります。
色々と方法は考えられますが、今回は今ある回路に沿って近い回路で済むような方法で、改良部分だけ書いてみます。
▼クリックすると拡大表示
RY-1,RY-2のあたりに供給スイッチ用のRY-11,RY-21を追加します。RY-1,RY-2の接点で切っていた供給線はこちらのリレーの接点を通します。
あわせて、RY-3で切り替えていたバッテリー切り替えはやはりRY-3の接点では直接行いません。RY-3は追加した新リレーのどちらを働かせるかの切り替えになります。
ここでポイントは、RY-11,RY-21のコイルには電解コンデンサが並列に接続されていて、カットされてもほんの少しだけはONになったまま、切れるのが遅延します。これでバッテリーが切り替る一瞬(数秒?)の間両方のバッテリーが接続された状態になり瞬断は起こりません。
もちろん本当はショットキーバリアダイオードを噛んでいますので、電圧の高い側のバッテリーからしか電流は流れませんが。
果たして何秒ほど遅延するのかはリレーの消費電流と電解コンデンサの容量で決まりますので、こちらではどんなリレーをお使いかわかりませんので何秒かはここでは書けません。
実際に作ってみて、時間が短ければコンデンサの容量を増やしてみてください。1秒もあればじゅうぶん実用的だと思います。
図では「供給」LEDを追加していますので、バッテリーが切り替る時に遅延時間の間だけ両方の供給LEDが点灯します。遅延の動作を目で確認できます。
この遅延リレーのおかげで無停電回路となり電力供給が途絶えることはありませんので、電気二重層コンデンサは不要になります。
別についていても不備にはならないので、既に購入されて組み込まれているならそのままにしておいてもいいですね。
あと、たいした事ではありませんが、この回路(元の回路でも)の場合はバッテリー1がカットされる電圧でバッテリー2は使える状態で電源スイッチを入れた場合(AC100Vは無し)、どうあがいてもRY-3のコイルを動かす電圧は与えられないので、せっかくバッテリー2に電圧があっても電力は永久に供給できません。バッテリー1をじゅうぶんに充電し直すか、AC100Vをつなぐか・・・。
あ、もちろんバッテリー1とバッテリー2を交換すれば起動できるようになりますが、そんな面倒な事はやってられないと思うので、バッテリー1がカット電圧でバッテリー2にしか電気が無い時でもシステムを起動できるように、RY-3のかわりにスイッチでRY-21に選択信号2を流せるようにしてやりましょう。
その為につけているのが「バッテリー2から起動」スイッチです。
スイッチをつけるのはブサイクだと考える場合、RY-3を動かしている接点群の所に12Vを供給するのを出力点から取るのではなく、バッテリー1とバッテリー2からそれぞれダイオードを経由してここに電圧を供給するようにすると、スイッチ不要になります。
お返事 2010/5/1
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投稿 5/2 |
早速の解答ありがとうございました。
負荷が大きいときのコンデンサの振る舞いよく判りました。
ご指摘の通り、なんとかいけるんじゃないか?という考えがまさに甘かったのだと思います。
無停電の解決方法のご提示ありがとうございました。
さらに今有る既存の回路をベースに考えていただいて恐縮です。
これなら初めから作り直さず目的を達成出来そうです。
いろいろと方法は考えられると有りましたが、管理人さまだったらもっとスマートな回路を構築するんでしょうね。
もうちょっと勉強します。
今回は本当にありがとうございました。
martan 様
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投稿 |
おかげさまで無事?なんとかできました。
今回実用上問題ないのですが、いろいろ宿題が残りました。
例えば、徐々に無くなるんじゃなくてバッテリーコードをはずしたら切り替わらないとか、過放電保護の復帰電圧を設定出来ないとか、バッテリーの端子電圧を常に監視したいのに、機器内の電圧計のオフセットを調節してもその時々の負荷の量に応じて電圧値が変化してしまう問題など、実際に作ってみなければ解らない問題があって勉強になりました。
改良版を作る時またご相談させてもらいたいと思います。
ありがとうございました。
martan 様
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お返事 |
バッテリーが無くなったら自動で切り替るという趣旨の装置でしたので「まだバッテリーがあるうちに引き抜く」というのは実際にあるかもしれませんが・・・想定外です。
結局その場合は、低電圧を検知して切り替え動作をさせようとする作用リレーのRY-1,RY-2のコイル電源が、その自分自身のバッテリーから電圧をもらって動作するような回路のため、バッテリーを引き抜けばRY-1,RY-2は動作するはずも無いので、自動的に切り替る回路は働きませんよね。
先に書きましたように、
>スイッチをつけるのはブサイクだと考える場合、RY-3を動かしている接点群の所に12Vを供給するのを出力点から取るのではなく、バッテリー1とバッテリー2からそれぞれダイオードを経由してここに電圧を供給するようにすると、スイッチ不要になります。
という考え方で、低電圧の監視回路や、リレーを動かす電源をそれぞれ別々のバッテリーから個々に取るのではなく、どんな時でも電圧がある、電子回路を動かす為の電源(システム電源)という考えで電源回路を組み込まないと、供給中のバッテリーから電源を取るという方法ではそのバッテリーが切れた時に電源が供給されなくなり不都合が起こります。
ヒントは出しておいたので、将来そういう風に組替えられる宿題が残ったわけですので、ここでは回路図は伏せておきます。
解答を見たい場合はクリックして改良回路図を開いてください。
まだ供給中のバッテリーを引き抜く際には、先にバッテリー取り外しスイッチを操作して、バッテリーを取りはすずことを通知して別のバッテリーに切り替え、その後にバッテリーを取り外せば電源が切れることはありませんよね。
復帰電圧の調節可能にする方法も解答に入れています。
電圧計の問題は、バッテリーとはそのように負荷に電流を流せば電圧降下を起こす物なので、「バッテリーの電圧を計る」という意味ではそれで正常です。
使用中に開放電圧を計りたいのであれば、やはりバッテリー取り外しスイッチを操作して別バッテリーに切り替えて、電源供給しなくなったバッテリーの電圧を計るようにするしかないですね。
お返事 2010/5/7
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投稿 |
お返事ありがとうございます。
パズルが解けなくて我慢出来ず答えを見てしまうような敗北感を感じながら 《 たとえばこういう回路 》 を見てしまいました...
ため息をつきながら己の設計(やっていて楽しい)の未熟さを痛感しました。
しかし色々助けていただいてなんとか実用の域に達しましたので、今回はこれでやってみようと思います。(実はすでに海外に発送してしまいました。)
来週からタイのジャングルの撮影現場で2ヶ月間で使ってみます。
無事問題なかったら経過報告したいと思います。
大丈夫かなぁ...
martan 様
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お返事 |
タイのジャングルですか。バッテリーが必須ですね(^^;
いってらっしゃい!
・・・ていうか、これからだと雨季のジャングル!?
お返事 2010/5/8
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無線機で遠隔リモコン、トーン発信機/トーン検出装置
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「明るい場所でも動作する遮光センサー」の折は大変お世話に成りました、今では色々な物にも応用して大変役立っております、ありがとうございました。
今回またお願いに上がったのは、遠隔地の機器の電源モニターの事なんですが、遠隔地にある野生動物避けの電柵のバッテリーの消耗を少なくするために断線式のスイッチにして、動物が線に触れセンサーの線が断線した時に電柵のスイッチが入るようにしました。
その作動モニターとして特定小電力トランシーバーを使い、電柵の電源が入るとトランシーバーの電源とPTTスイッチも作動し3秒間電波を送信し、家にあるトランシーバーの受信モニターLEDにセンサーを付けてラッチ回路でLEDが点滅し続ける装置にしましたが、昨年同じチャンネルを使い電波が出ているようで誤作動をたびたびしました。
そこで今年はトーンを入れて・・・と素人考えでやり始めてL567CPというIC?も入手しましたが、オシロスコープも無く難しくてそこまでで頓挫してしまいました。出来ましたら送信機のマイク端子に入れるトーン発信機と、受信機のイヤホーン端子からのトーン入りの入力で作動するスイッチの回路が有りましたら教えていただけないでしょうか?、また他に良い案がありましたら教えてください、TC4584BP、TC4011UBP、74HC14、74HC132、が手元に有りますが使えないでしょうか?、すみませんがよろしくお願いします。
ごましお 様
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お返事 |
色々と作られていますね。
しかも趣味の品ではなく、実用品という事で感服いたします。
NE567は昔からたいへんよく使われているトーン検出用ICで、セカンドソースでLM567、NJM567(日本語PDF)など各社から製品化されています。
数個のコンデンサと抵抗をつけるだけで、音声入力の中から特定の1つのトーンを検出することができます。
今回のご希望のようにリモコン信号としてトーン音を使い離れた所と有線・無線で結んで何かをON/OFFしたり、カセットテープに録音された朗読などの途中にトーンを入れてそのトーンを検出するとスライド等の上映を次の画面に進める装置、バスの中で流れる次の停留所案内のテープにトーンを入れておいて料金表を一段階値上げさせる装置、そして鉄道ファンの間では鉄道無線受信向けの「空線信号キャンセラー」に使ったり、昔から幅広く使われてきました。
特に無線家の間では「空線信号キャンセラー」のように無線機・受信機に繋いでトーンを検出する回路はかなり有名で、色々なHP様で製作方法が公開されています。
NE567はかなり素直なICで、データシート通りの計算式で計算して抵抗値・コンデンサ容量を決めればほとんど間違いなく動作します。
そういう計算ができなくても・・・・今回の回路図通りに組み立てればほぼ確実に動作します。
無線機でトーン信号を送信するには、「マイク端子にマイクレベルのトーン信号を入れてやれば、トーン音が電波に乗って送信される」と単純にはゆきません。
※ 今はどうやってPTTを押しているのでしょう。もしかして何かを当ててテープでぐるぐる巻きにしているとか・・・。いや、ちゃんと外部マイク端子に正しい回路を繋いで送信していればいいんですけど。
特定小電力トランシーバーをお使いとの事なので、アマチュア無線の固定機のような千差万別な外部マイク端子では無いのはホッとしていますが、ハンディ無線機で「外部マイクを使って音声信号を入力しつつ、送信をする(PTTを押下する)」には一定の作法があり、各社のマイク端子・PTT端子がどのようになっているかを理解していないと回路が作れません。
大きく分けて2種類ありますので、どちらの機種をお使いかわかりませんので無線機への接続図は2種類用意します。
▼クリックすると拡大表示
■ 送信側・トーン発振
● トーン発振回路
シュミットNOTゲートICの74HC14を使用した矩形波発振回路でトーン信号を生成します。
発振周波数は約2KHzで、VR1で約1.8〜2.38KHzの間で調節できます。
トーン信号として矩形波は固くてちょっと気持ち良く無い・・・やはりSIN波がいい!という方もいらっしゃるかもしれませんが、矩形波でもNE567はちゃんと検出してくれるので、製作が楽な矩形波発振回路を使用します。
● マイク端子へのカップリング回路
TTLレベル(5V)で発振した矩形波信号を抵抗でマイクレベル(数十mV)まで落として、電解コンデンサでカップリングして無線機の外部マイク端子と接続します。
無線機の外部マイク端子はエレクトレット・コンデンサ・マイク用にバイアスされています。
VR2でトーン信号の大きさ(マイク音量)を調節できます。
● PTT回路
ケンウッド(KENWOOD)の無線機の場合、PTT信号線は独立していますので、単純にPTT信号線をGNDに落とすだけで送信状態になります。
ただケンウッド機ではGNDがイヤホン/外部スピーカ端子である2.5mmプラグ側にしか無いので、マイク関連の配線(3.5mm側)を使おうとするとイヤホン側の2.5mmプラグも必要になります。
またアイコム等(ICOM/YAESU/STANDARD/ALINCO…ほか)用などはマイク配線がPTT信号線を兼用していて、「オープンか、GNDと電気的に繋がるか」で外部PTTが押されたかどうかの判定を行います。
ですから送信しない時にはオープン(何も繋がない)、送信する時には抵抗でGNDに落とす、という切り替えが必要です。
※ YAESUとSTANDARDは今は合併してVertex Standardになっています
どちらの機種の場合も、回路図中にはそれぞれのPTTシステムを理解するためにPTTスイッチを記入していますが、今回のご希望では送信したい時には3秒間だけ電源が入る回路を既にお作りですので、こちらの送信回路ではPTTを操作する必要は無く、常にPTTはONと考えてスイッチは無くしてそのまま直結で結構です。
本回路を接続する場合、もし無線機本体のPTTスイッチを固定して押しているのであれば、そういう仕掛けは不要です。(いや逆に本体側はなにもしないでください)
● 電源回路
74HC14の発振回路は電源電圧により発振周波数が変ります。
必ず、三端子レギュレータなどで安定化させた5Vを使用してください。
■ 受信側・トーン検出
● 無線機から音声入力へ
本回路の音声入力端子に、無線機の外部スピーカー/イヤホン端子から受信音を入力します。
これも無線機のメーカーごとに配線が違います。回路図では省略していますが、送信側の図を参考にイヤホン/外部スピーカーへの信号とGNDをそれぞれ接続してください。
音声入力レベル調節用のボリュームはありません。無線機本体のボリュームで音量は調節します。
● トーン検出回路
NE567を使用した単一トーンの検出回路です。
検出周波数は約2KHzで、VR1で約1.9〜2.26KHzの間で調節できます。
特定の信号を検出した場合、出力端子がLになります。(オープンコレクタ)
ノイズ、他の無線機からの混信で誤作動しにくくするため、反応時間は約0.2秒程度連続して特定トーンを検出しないと確定しないようにしています。
● LED表示回路
NANDゲートICの74HC00でRSフリップフロップを作り、トーンを検出したことを記憶してLEDを点灯させます。
特定トーンを検出するとLEDは点灯し、トーンが消えてもLEDは点灯し続けます。
リセットスイッチを押すと消灯します。
回路図ではNANDゲートが2個余っていますので、これでLEDの点滅回路を作るとより目立ちますね。
4011Bをお持ちのようですので、この部分は4011Bに置き換えてもいいです。4011Bはピン配置が違いますのでくれぐれもご注意ください。
● 電源回路
こちらの受信回路もNE567の発振周波数を安定に保つため、必ず三端子レギュレータなどで安定化させた5Vを使用してください。
■ 組み立てと調節
● 送信側の調節
オシロスコープや周波数カウンタがあれば動作を容易に測定できますが、無い場合は直接無線機と接続して動作確認を行います。
送信側無線機(A)と接続して電源を入れると、PTTがONの状態になり送信を開始します。
受信側無線機(B)はチャンネルを合わせて電波を受信できる状態にし、スピーカーから「ピー」という発振音が聞こえれば回路は正常に動作しています。
VR1を回して「ピー」音の音程が変化することを確かめてください。
VR2を回して、音を小さなほうから大きなほうに音量を上げていって、音割れがしない点で止めます。
● 受信側の調節
無線機に繋いでテストをしてもいいのですが、まずは基板上の回路の動作をテストします。
送信回路と送信側無線機(A)との接続は外しておいて構いません。(繋いでおいてもいいですが・・・)
送信回路のTEST OUTと受信回路の音声入力(+)を接続します。
送信回路と受信回路のGND同士も接続してください。
これで無線機なしで、送信と受信のトーン周波数をあわせる調節ができるようになります。
送信回路・受信回路の両方のVR1を中央に回します。(送信側はほんの少し左寄りのほうが周波数が等しくなります)
これで両方の回路の周波数は約2KHzになりますので、受信側がトーンが合致したことを検出してLED1「検出」が点灯するはずです。
点灯しない場合は、まずは送信側のVR1を左右に回してみてください。どこかで周波数が合ってLEDが点灯するはずです。それでも点灯しない場合はこんどは受信側のVR1も含めていろいろな位置関係になるよう回してテストしてみてください。
LED1「検出」が点灯すると同時にLED2「動作」も点灯します。
※ 電源ON時に一瞬だけNE567の出力がONになりますので、LED2「動作」が点灯したまま保持します。先にリセットスイッチを押して消しておいてください。
送信側・受信側のVR1を回してみて、位置が変るとトーン周波数が変ってLED1「検出」が消灯することを確認してください。
ここまでが正常でしたら、NE567は正常にトーン検出を行っています。
なるべく両方のVR1が中央に近い位置で、周波数が合ってLEDが点灯する位置を見定めて調節してください。
● 無線機と接続しての調節
テスト用に繋いだTEST OUTと受信回路の音声入力(+)の配線、GND同士の配線は外します。
送信側回路と送信側無線機(A)、受信側回路と受信側無線機(B)、それぞれ実際の使用状態で接続します。
受信側無線機(B)のボリュームは最大にしておきます。
それぞれ電源を入れて、送信側無線機(A)は送信を開始し、受信側無線機(B)はその電波を受信した状態になれば・・・LED1「検出」が点灯するはずです。
もし点灯しない場合、受信側無線機(B)に挿しているイヤホン/外部スピーカー用のプラグを抜いて、本体スピーカーから「ピー」音が聞こえているか確かめてください。
接続した状態で受信側無線機(B)のボリュームを回して音量を変えてみて、反応しないか確認してみてください。
また、受信回路の音声入力端子に並列に8〜16Ω程度のスピーカー、またはイヤホン・ヘッドホンなどを接続して、ちゃんと音が来ているか確かめてみる方法もとってみてください。
音が来ているのにLED1「検出」が点灯しない場合は、送信側のVR1を少し左右に動かしてみて、発振周波数を変えてみてください。もしそれで反応すれば、反応する範囲の中央にあわせてください。
電源電圧の変動、激しい温度変動などが無ければ発振周波数はほとんどズレませんから、安定して動作します。
この回路ではNE567の検知範囲として、指定の周波数から約±50Hzの範囲であれば検知してPLLロックします。
● 受信側無線機の設定
送信側装置の電源がONになる時間が3秒ということで、本装置がトーンを検出する遅延時間も考慮すると「受信側無線機(B)のパワーセーブ機能」は必ずOFFで使用してください。
パワーセーブ機能がONで受信側無線機(B)が一定間隔でしか受信していない場合、タイミングによっては送信開始直後の短時間は休んでいて受信できず、結果的には3秒の送信のうち最後のほうの少しだけしか受信できない場合があります。
そういう短時間しか受信できない状態が発生した場合、トーンを正しく検知できずに終わってしまう可能性があります。
パワーセーブを使わないか、もしくは送信側の電源タイマーを変更して10秒程度は送信し続けるようにするとより安定した動作が期待できます。
● 拡張とか
先にも書きましたように、余っているNANDゲートでLEDの点滅回路を作れば動作確認用LEDをピカピカ点滅させることができます。
音声入力端子に並列にスピーカーを接続しておけば、動物が来て装置が動作した時にスピーカーから「ピー」音が鳴って、音でも動作を確認できます。
ただその場合は無線機の「グループ機能」を使って特定のグループ番号同士の音しか出さない設定にしておかないと、今の誤作動の原因になっている別の人が使っている通話の音が丸々聞こえてしまって不便ですね。
音を出すのに他にもNE567の出力ピンがLになる信号から電子ブザー回路を動かすように回路を作れば、NE567がトーン検出をした時だけブザーか他の何かを動かすこともできるでしょう。
この回路を複数作って(多少はVR1の抵抗値の拡張変更は必要)、送信機1は1.8KHz、送信機2は2.0KHz、送信機3は2.2KHz、と別々のトーン信号を送信(無線のチャンネルは同一)するようにし、受信側は無線機は一台でNE567によるトーン検出とLED点灯回路を1.8KHz用、2.0KHz用、2.2KHz用と3回路並べれば、3ヶ所の別々の動物センサー・動物避け装置の動作を個別にLED表示することもできますね。(全く同時にセンサーは反応しないという条件はありますが、別々の場所に仕掛けて動物相手ではまず同時送信は無いでしょう)
お返事 2010/4/30
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投稿 |
早速のお返事ありがとうございます、無線機はICOM製です。PTTは無線機を固定してリレーとプッシュソレノイドを使って無線機の電源ONの後ソレノイドがPTTを3秒間押して電源が切れる回路です。教えていただいた回路だとソレノイドを使わなくても外部マイク端子を使ってリレーでPTTスイッチは作れますね!送信も10秒程度に伸ばします、色々ありがとうございます、早速製作して見ます。
ごましお 様
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お返事 |
ソレノイドで・・・・それは力技ですね。
外部マイク端子を使えばPTTのON/OFFも電子回路で操作できますから、無線機を固定したりソレノイドで押したりする機械構造は無くなるので、故障も少なくなるでしょう。
お返事 2010/4/30
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投稿 |
製作して試験をしました、調整もご指導の通りにしたらすべて完璧です!!ありがとうございました、うれしくてたまりません。
ソレノイドはモグラの罠のトリガーに使った残りが有ったので使いましたが、一度使って成功すると同じような物を作るものですね人間は(笑)。LEDは元のように点滅にしました、音が出ると真夜中だと困りますから、ブザーは防犯用の通報機にするなら良いですね。今回もすばらしいお知恵を拝借できて心より感謝します、ありがとうございました。
ごましお 様
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お返事 |
動物避け電気柵にスズメバチ避け電撃、モグラの罠・・・凄い装置が沢山ある農園を想像してしまいます(^^;
そういう農業向けの工作をまとめて紹介するHPなどを作られてはいかがですか。作り方やアイデアを日本じゅうで必要とされていると思います。
ニュースでしばしば農作物の盗難事件なども報じられている嫌な世の中ですが、夜間などの盗難防止警報装置として断線センサーや人関知センサーと組み合わせて、現場では警報を鳴らしたりライトをつけ、無線で家に通報するシステムなどに応用すると夜でも安心して寝ていられるかもしれませんね。
お返事 2010/5/2
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投稿 5/2 |
色々な装置の電子回路はオリジナルもありますが、このHPを多数参考にさせていただいております、電子工作を楽しみながら役に立つ物を作れてうれしいです。
防犯や防御に役立つ物が安価に作れて普及すれば良いですね、私の作った物を参考にしていただけるようなHPも良いかも知れません?考えて見ます!笑われるかも知れませんが何かのアイデアに繋がるかも知れませんね。
色々とありがとうございました。
ごましお 様
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DC12V→AC12V、擬似正弦波インバータ
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AC12V(50/60Hz)10W仕様の噴水ポンプをDC12Vで駆動したいのですが、疑似正弦波で駆動できる回路をご教示ください。
現状、矩形波で動作させていますが、どうも消費電力が大きく、モーターの振動も大きく余り良い状態でないようです。適当なモーター駆動用ICを探してみたのですが無いようです。そもそもAC12V仕様のモーターが一般的でないようですが、DC仕様のポンプに較べ遥かに長寿命のようです。(今まではACアダプターで駆動、今回はソーラーと連動させたい)
かず 様
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お返事 |
ACモーターは、DCモーターのようなブラシ・コミュテータ等の機械的な接触・摩擦部品が無いので、機械的には軸の磨耗以外に部品接点が消耗しないのが長寿命で利点です。
その反面「交流を与えないと回らない」のでバッテリー等では直接回すことはできず、普通はAC100Vのコンセントなどから交流電源を取れる機器で使用されます。
そういうACモーターをDC電源で回そうとすると「直流→交流に変換するインバータ」が必要になり、アナログ・デジタル方式で色々なインバータ回路があります。
既に製作されている矩形波で駆動するという物は、デジタル発振回路で50Hzの商用周波数で発振する回路を作って、それで「Hブリッジ」などのモーター駆動回路でDC電源の極性を切り替えて擬似交流を作って使っていらっしゃるのだと思います。
確かに矩形波でもACモーターは回るかもしれませんが、電圧が0〜100%の間で正弦波で変化するAC電圧にくらべると、常に100%の電流を流そうとする矩形波では無駄に電力を消耗するでしょうし、そのデジタルパルスの切り替り点でいきなり極性が転換してしまうのもノイズ・振動の源になります。
そこでモーター・コイルなどを使ったAC機器を静かに使う、またなるべく正しく使用するにはインバータの出力波形を通常の交流と同じく「正弦波(SIN波)」で変化するようにしてやらなければなりません。
ところが、インバータの波形を正弦波で変化させる回路はそう簡単にゆくものではなく、たいていのインバータは「擬似正弦波」というデジタル信号の矩形波を少し拡張したものでごまかしているのが一般的です。
初期の頃の擬似正弦波では、矩形波ではプラス側とマイナス側に交互に常に電圧が出ているのに対して、極性が切り替るタイミングで0Vの期間を作り、いきなりプラスマイナスが切り替るような乱暴な交流では無くしている点が矩形波からの改良点です。
もう少し複雑な回路を使う擬似正弦波では図のように矩形波のデジタル信号を時間軸で数段階に分けて、それぞれに正弦波に近い電圧を持たせることで、デジタル波形ですが正弦波に近い電圧の変化を得られるようにしたものです。
よく見かける市販機器では、車のDC12VからAC100Vを作るインバータなどでこの技術は身近に使われていて、そういう機器では出た当初は単純な擬似正弦波(いや全然正弦波に近くは無いですが…)から、最近の製品ではマイコン制御で10〜16段階程度の段階を持ったかなり滑らかなものまであるようです。
もちろん、PWM技術などを使ったちゃんとした正弦波を出力できるインバータも発売されていますね。
自作でもPICマイコンなどで作ってしまえばかなり滑らかな物が作れますがここはそういうコーナーではありませんので、やはり入手が容易なデジタル部品などを使って製作する方針で考えます。
単に矩形波で100%の電源電圧を切り替えるたけではなく、ちょっと高級に波形の電圧制御をするには交流電圧を生成するのに出力電圧を自由に変化させられるトランジスタやFETでできた「モータードライバ」が必要です。
もちろんバラバラにトランジスタなどを集めて作ることができますが、そういう用途用の部品が売られていますのでそれを使う事にします。
・・・というか、そういう便利なモータードライバが存在するという前提で回路を設計します。
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● クロック発振回路
いつものようにタイマーIC 555で発振回路を作ります。
目的の発振周波数は1000Hzまたは1200Hzです。
これは最終的な交流の出力周波数である50Hzまたは60Hzの20倍の周波数です。(後で分周して使うので)
VR1で約900〜1600Hz[出力は約45Hz〜80Hz]の間で調節できます。
VR1を中央にしておくと、だいたい1100Hzで出力は55Hzとなりますので、通常の50Hz/60Hz用モーターなら問題無く回るはずです。
● 擬似正弦波発生回路
今回の回路の心臓部です!(^^;
10進デコーダつきカウンターIC 4017Bを使用して、順次出力が切り替る機能を「シーケンス回路」として使い、各出力端子に抵抗で分圧する回路(D/Aコンバータ)を繋いでその抵抗値を出力端子ごとに変えることで時間軸に対して順次電圧が変る「擬似正弦波」を生成します。
4017の出力は10段階ですので、正弦波の半周期(片方の波)を時間軸で10分割した各時点の電圧をそれぞれの出力ピンに割り当てます。
但し正弦波は前半と後半は同じ形なので抵抗などの回路は前半半分だけぶんつくり、後半は既に前半で作っている同じ電圧を作る回路に接続します。この際に前半信号と後半信号はダイオードORを取ります。(でないとH出力とL主力がショートしますよね)
さてこれで4017が0〜9までカウントする間に、順次正弦波に相当する電圧を生成することができ、その電圧が後にモーターに与える擬似制限波を形作る制御電圧になります。
● 積分回路
そのまま4017で作った擬似正弦波で交流電圧を作っても、時間を10分割で作っているのでかなり交流波形に近い物になっていてモーターを回したりするのにはじゅうぶんです。
いや、ちょっと豪華すぎてじゅうぶんすぎるかもしれません。
でも、この階段状のデジタル信号で交流をそのまま作るのではなく、更にちょっと捻ってもう少し正弦波に近い波形にしておきましょう。
D/A変換された階段状にカクカク変化している信号を、コンデンサと抵抗の積分回路を通して形をなまらせます。
完璧な正弦波になるはずはありませんが、カクカクが取れてかなり滑らかな正弦波に近くなります。
この信号で目的の交流の電圧変化を作ります。
● 極性反転信号発生回路
上の「擬似正弦波発生回路」で作った擬似正弦波は半周期だけです。
擬似正弦波発生回路からは半周期の山形電圧の波形が繰り返し出力されるだけです。
交流はプラス側とマイナス側に山型の電圧が交互に出力されるものですから、出力はそういう風に電圧が出るようにする必要があります。
そこで4017のCARRY OUT信号(桁上がり信号)を使用して、「1回の山が終わった」ことを知ることができますので、その一回の山ごとに出力の位相を反転させる回路を用意します。
D-FF(D・フリップフロップ)ICである4013Bを使用します。
4013に2個入っているうちの1つのD-FFを「反転FF(T-FF)」として使用し、一回の入力パルス(4017からのCO信号)ごとにD-FFの出力が反転するようにします。
D-FFには出力ピンが「正・出力(Q)」と「反転出力(^Q)」の2つあり、QがHの場合は^QはL、QがLの場合は^QはHとそれぞれ反対の出力状態になりますので、これを「交流出力のプラス・マイナスを切り替える」信号として使用します。
● モータードライバ回路
先の回路で作った「擬似正弦波信号」「位相制御信号」から、実際にモーターに与える交流電圧を作ります。
ここで使うのは TA7291P というモータードライバです。
あまりに有名なICのため、ほとんどの電子部品店で購入することができます。
※ 記事掲載時(2010年)には流通在庫が潤沢でしたが、 2019年現在では 製造中止品のため入手困難かもしれません。 代替に使える? → TA7288P
モーターを正転・反転の両方向に回す為のHブリッジ回路が入っていて、直流電源でモーターに正方向・逆方向の両方の電圧をかける制御ができます。
(ほかに今回は使いませんがブレーキ制御とか)
そして普通のモータードライバにはあまり無くTA7291にある特別な機能として、「電圧制御ピンに与える電圧で、出力電圧を制御することができる」という可変電圧機能を持っています。
Hブリッジ式のモータードライバは普通はマイコン制御で使用して、モーターのスピードを変える場合にはPWM制御などでパルス制御をするのが一般的です。使用するモーターももちろん直流モーターです。
でも、「電流の方向を正・逆に切り替えできる」「電圧をアナログで自由にコントロールできる」という2つの機能が入ったこのICは今回の目的である「交流を作る」という回路には実にぴったりなのです。
このICが無ければ複数のパワートランジスタや他の部品で交流ドライバを作らなければならないので、今回のご依頼には簡単にはお答えできなかったでしょう。
TA7291のVref端子(出力電圧制御用端子)には「擬似正弦波信号」を入力して、出力電圧を正弦波っぽく可変します。
TA7291のIN1,IN2端子(出力方向制御用端子)には「位相制御信号」を入力します。
IN1=H,IN2=Lの場合正方向に、IN1=L,IN2=Hの場合逆方向に交流電圧が出るようになります。
このTA7291の方向制御入力がIN1とIN2が逆になる2相の信号を必要とするため、位相制御信号の発生には4013のような正・反転出力を持ったFFがとても適していたというわけです。
TA7291は平均(通常)で最大1Aまでの電流で使用できます。だいたいAC12V/12W以下の負荷(モーター)を使用してください。ピークは2Aですのでモーター起動時の突入電流などにもある程度は対応できます。
温度保護回路も入っていますので異常過熱した場合にも保護回路が働いて出力をカットしてくれる・・・はずです。
出力電圧の制御をPWMのようなパルス制御ではなく、Vref端子を利用した電圧制御にした場合、電圧を下げている期間はTA7291内部のトランジスタが抵抗として働いて電流を絞って電圧を下げるように働きますので、TA7291がその差の電力を消費して熱に変換しますから、発熱します。
適当な大きさの放熱板をつけてやらないと、TA7291に付いている放熱フィンだけでは放熱が追いつかないかもしれません。
発熱が大きく、でも放熱板などをつけるのが嫌・・・という場合には、擬似正弦波の説明の図に載せている「単純」タイプの擬似正弦波でこの回路を駆動する方法に変更することも可能です。
本回路の擬似正弦波発生回路部分をこの変更図のようにすれば、アナログ波形での制御ではなく、単純にQ2〜Q7の期間だけ電圧をフルで出力するような、単純な擬似正弦波での出力に変更できます。
TA7291内での抵抗はごくわずかになるので発熱は少なくなりますが、やはり波形が乱暴なためにモーターのノイズや振動などは少し抑えられる程度になります。
ダイオードで出力タイミングを選択する部分を変えて、もう少し出力幅を短くするとか、お好みにあわせて変更も可能です。
本当はこういう単純波形でHブリッジを制御するなら、Vref端子に与える電圧で制御するのではなく、IN1,IN2端子に与える交互信号をこの時間軸の単純波形用制御信号でANDをとって与えるのが正攻法ですが・・・、今回の場合はTA7291を使用しているのでVref端子でのコントロールが可能ですし、なによりAND回路のICを一個追加しなくてもいいので部品が削減できます(^^;
● 電源回路
今回使用している555や4013/4017はそのままDC12Vで動作しますので、電源部分は平滑用・ノイズ除去用のコンデンサのみです。
使用するモーターもACモーターなのでノイズをほとんど出さないのでモーターノイズでこの回路が誤作動する可能性は低いと思います。
もしノイズで誤作動する場合は電源部にノイズフィルターを追加するなど、必要に応じて改良してください。
● 組み立てと調整
調整個所はVR1の一箇所だけです。
組み立てに間違いが無ければVR1を中央に回しておくと、出力はだいたい55Hzとなります。
555の発振周波数が約1KHz前後と、動作モニター用にLEDをつけても人間の目で見て点滅しているかどうかは絶対に見えませんので、動作確認用のLEDなどはつけていません。
交流出力にLEDをつけても、やはり50〜60Hzでは点滅しているように見えませんので出力にもつけていません。
交流出力にテスターを繋いで、交流電圧レンジで測定してちゃんと交流12Vが測定できれば大丈夫です。
最近のデジタルテスターには「周波数測定機能」がついている物が多いので、そういうテスターで計れば555のクロック発振や、4017や4013が動作しているかも測定できます。
今回の回路は擬似正弦波生成回路としてはかなり本物の正弦波に近い波形を作れるもののうちに入ると思います。
最初からアナログ発振回路で正弦波を作って、そこからモータードライバを操作できるコントロール回路を作るという方法もありますが、そこまでしなくても入手性の良いポピュラーなC-MOS ICを使ったデジタル回路で擬似正弦波を作ってもこれくらいはできるというケースとして考えてみました。
お返事 2010/4/26
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投稿 |
ご回答ありがとうございます。
以前、東芝のTAシリーズを使った事がありますがバイポーラのため消費電力が大きいようでした。MOS構造のBD6222HFPがTA7291に近いと思われますが、代替可能でしょうか?
また、分周ステップをもう少し細かくする事は可能でしょうか?
かず 様
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お返事 |
BD6222HFPは便利そうですが、近所の店で売っていないのでこちらでは使ったことがありません。
データシートだけ見ればほぼ同じように使えそうですが、PWMでパワーコントロールをするのと、交流波形のかわりに使うのとでは多少の違いもありますから、完全に同じように使えるかどうかはBD6222HFPをお持ちでしたら実際に作ってお確かめください。
10段階を越えて分解能を細かくするのはロジックICで複雑な回路を作れば可能ですが、具体的にどの程度の分解能をご希望なのでしょうか?
(とても簡単に4017を一個だけで作れる10段階とは違い、11段階以上では部品数もかなり増えますが、それ相応の結果が得られるとは思えないので10段階以内に考えています)
お返事 2010/4/26
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投稿 |
ご回答ありがとうございます。感謝致します。
ご教示の回路にて、一点だけ気になるのが、TA7291のVrefを変えてモーター電圧をアナログ的に変えている部分です。B級アンプと同じでロスが多いと思います。
当初の質問の意味は、太陽電池で駆動=消費電力を減らしたい意図があります。電圧を変化させるのではなく、パルス駆動で何とかならないのか?と考えておりました。
モーター用ICではなく、パワーMOSアレイのMP4212を使えば、ハイサイドの駆動回路も不要になり、ご教示の回路を少し変えるだけで簡単にできそうにも思えますが…。
かず 様
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お返事 |
MP4212も生まれてこのかた・・・買ったことが無いので、手元でテストはできません。
すごく基本的なHブリッジ素子なので、使用方法は簡単で今回のような用途には適していると思います。(BD6222HFPのようなハーフピッチでもありませんし)
>ご教示の回路を少し変えるだけで簡単にできそうにも思えますが…
というのは、既にロジック回路などを使ったMP4212の駆動方法には思い至っているというお話でよろしいでしょうか? (それでMP4212は問題無いかというご質問)
MP4212の制御はHブリッジの基本ですから、それほど難しくは無いと思います。
ただ一点だけ、本回路の位相制御信号(2本)と「単純な擬似正弦波方式に変更」のデジタルパルス信号波形をANDをとってMP4212のFETのゲートに与えるだけ(ハイサイドとローサイドの分離制御が無い)ではいけませんね。
位相信号=全部L = FET1(6)=L, FET2(8)=L, FET3(2)=L, FET4(4)=L
そうするとパルスがOFFで擬似交流波形を0Vにしたい期間にはHブリッジの機能の「ブレーキ」がかかり、0V期間はモーターを止めようとするとんでもないモーター駆動方式になります。
MP4212を使用するなら
0V = FET1(6)=H, FET2(8)=H, FET3(2)=L, FET4(4)=L (全FET開放)
+ = FET1(6)=L, FET2(8)=H, FET3(2)=L, FET4(4)=H (電流1→4)
− = FET1(6)=H, FET2(8)=L, FET3(2)=H, FET4(4)=L (電流2→3)
の3つの位相を切り替えなければなりません。
0Vで休止時にはH/H/L/Lを定位とし、+側電圧にしたい時にはFET1とFET4の制御信号を反転、−側電圧にしたい時にはFET2とFET3の制御信号を反転。
とまぁこういうHブリッジの方向転換と休止ができる基礎回路をロジックICで組むだけなので、この程度のロジック回路の追加設計が「簡単にできそう」と考えられているのでしたら大丈夫ですね。
ただこのようにHブリッジを正攻法で制御する場合、「ハイサイドの駆動回路も不要になり」という事にはならず、ハイサイド・ローサイド共に今書いたような方向制御のために個別に信号を与えてやる必要があるので・・・ハイサイド側を制御しなくてもいいという発想はどういう回路をお考えなのかちょっとわかりません。
(1) 4013から出力される位相信号[1]と、4017で「単純な擬似正弦波方式に変更」方式で出力したパルス幅制御信号[2]のANDをとり、実際に電圧出力をする+期間と−期間にだけHになるON期間位相制御信号[3]を作る。
(2) そのON期間位相制御信号[3]から、Hブリッジの4つのFETを正しく駆動するためのロジック信号[4]を作る。
という手順で考えられてはいると思いますので、制御ロジックを間違わないように製作してみてください。
「単純な擬似正弦波方式に変更」方式ですとあまり振動対策などにはならないかもしれませんが、そのあたりはダイオードで選択している出力パルス幅を変えてみるなどして、最も音が静かでかつモーターのパワーもあまり減らない点を探し出すのが楽しい作業になると思います。(このあたりが自作の醍醐味!)
欲を言えば、前半の回路でSIN波のアナログ波形を作って、「電源ONから数秒間だけ点灯する回路(じわ〜と点灯/消灯)」などでご紹介しているPWM波形の生成回路を通じてSIN波をPWMパルスに変換し、それとANDを取ればMP4212でもBD6222HFPと同じようにPWMでSIN波形での交流信号を作れますね。
PWM周波数を数KHz〜数十KHzに上げてやればうまく動くのではないでしょうか。
また、やはり電圧をPWMで制御する(まじめにSIN波形を出す)方法はあきらめて、555と4017で「単純な擬似正弦波方式に変更」のようなデジタルパルスを作る場合、これもオペアンプでPWM波形を作る回路で100/120Hz程度に発振させてその周期中でのON時間をVRでアナログ的に変化させられるような回路にすれば、先に書いたようにパルス幅を調節してモーターに最適に合わせるのにダイオードの組み合わせなんか変更しなくても、VRを回すだけで出力デューティ比を自由に調節できますから、ソーラー電源からの電流値とモーターパワーを見比べながらVRを回してより最適なモーター駆動比が得られるのではないでしょうか。
もちろんパルス駆動ですから、気にされているモータードライバでの熱損失などもありません。
などなど、回路の組み合わせや応用は考えればきりがありません。
別に今回提示した回路図のまま作られる必要はどこにもありません。
モータードライバ用素子など、最近の製品で良さそうなものを探してこられて回路図をお考えになられているようですので、いくつかここで出ている過去の回路図も参考に、よりご自分の目的に合ったものをお作りください。
お返事 2010/4/28
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お返事 |
4/28のお返事を掲載してから、一日程悩みました。
その結果、相手が単純なACモーターであれば逆起電力や回生電力は発生しないと断定すれば、モータードライバがブレーキ動作をしてもモーターには停止力は発生しないので、面倒なブレーキ解除用ロジック回路を組まなくてもブレーキ有りで作って、ハイサイド側の制御をローサイド側と同じ処理にしてやってもいいのではないかと結論づけました。
手元にそういうモータードライバやHブリッジはありませんし、そもそも12VのACモーターを持ち合わせていないので、そういう回路にした場合にモーター側がどのような挙動になるのか測定できません。
かず様がそういうACモーターの特性まで全て熟慮の上で「簡単にできそう」と仰られていたのであれば、もう私の出る幕ではありませんね。
既に回路方針もお考えの上でのご発言とお見受け致しますので、ぜひその回路で製作されて、できましたらモーターの挙動など実際の測定結果をお教え願えると勉強になります。
お返事 2010/4/29
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投稿 |
いろいろと親身に考えて頂きありがとうございます。
位相の反転した2つの矩形波→TLP250→MP4212で現在はACモーターを駆動しております。特にMP4212側の発熱も無く、単にモーターの振動と消費電力が多いのが気になっています。ブレーキの話は余り考えなくとも良いような気がします。
連休中に仰せの「前半の回路でSIN波のアナログ波形を作って、「電源ONから数秒間だけ点灯する回路(じわ〜と点灯/消灯)」のPWM波形の生成回路を通じてSIN波をPWMパルスに変換し、それとANDを取りPWMでSIN波形での交流信号を作る。PWM周波数を上げてやる。」を参考にて作りましたところ、上手く動作しております。(少々回路が複雑でしたが)モーターも滑らかに動いているようです。
いろいろとアドバイス頂きありがとうございました。
かず 様
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お返事 |
SIN→PWMの変換回路を作成して試されたのですね。
それでうまく動いているなら(動作原理の試験は大丈夫だったという事で)、PWM制御の部分は自作しなくてもBD6222HFPを使えば部品数も減って良さそうですね。
試作やテストの結果をお教えいただきまして本当にありがとうございます。
部品数が多くなる点は、今風の回路で作るなら、位相制御やPWM波形の発生源にPICマイコンなどを使ってプログラムで処理すれば、IC一個で済みますね。
もしPICなどの開発環境をお持ちでしたら、今回作られたハードウェアをマイコンで作成してみられるのも面白いですね。
お返事 2010/5/7
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電源ONから数秒間だけ点灯する回路(じわ〜と点灯/消灯)
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自動車用のEL発光メーターパネルについてです。
インバーターのDC12V電源入力を2SDのTRで制御しています。
ルームランプ等がじわ〜と点く信号を2SAのTRで拾って、ELパネルがじわ〜と消えるところまでは出来ております。
今回、エンジンスタート時のイベントとして、2秒程度で消灯からフル発光までじわ〜と点灯させて、また、じわ〜と消灯させたいと思っています。
コンデンサーと抵抗の回路では、パッと点いてしまうようです。
PWM回路は555のIC等で作れることは判ったのですが、どのような回路にすればじわ〜と点灯させて、また、じわ〜と消灯させるPWM回路が出来るでしょうか?
ご指導の程、よろしくお願いいたします。
子持ち親父 様
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お返事 |
うーん、EL用インバータを他のランプの「じわ〜」電源から連動させるのにどうしてトランジスタが必要なのかよくわかりませんが、それでCR回路では一瞬で点灯や消灯してしまうのは、トランジスタの増幅作用でCRの電圧・電流の変化のうちごく一部の境界点を通る時間にサクッと状態が変るだけでしょう。そこをもっとゆっくりにすれば・・・と言っても・・・・それだけでは2秒で点灯してまた2秒で消灯とはゆきませんね。
車に元からついている「じわ〜」と消えるランプと繋いで、それでELパネルもじわ〜と明るさが変るのであれば、車のじわ〜制御はPWMで行われているのでしょうね。電流制限ではCRを使った場合と同じで突然パッと消えてしまうでしよう。
タイマーIC 555でもPWM(PPM)制御などはできますが(過去に回路図も載せています)、555は回路中の半固定抵抗やボリュームで明るさを調節するには使えますが、外部からの信号で明るさを変えるには面倒な回路を色々と追加してやらなればならないので(555回路自体もPPM回路として作る)、今回のご希望のように時間で自動的に変化させるような向きではあまり使いません。
オペアンプでPWM制御回路やタイマー回路を作れば目的は達成できますし、今回の目的の回路では使うICも一個だけで済むので組み立てなどが楽チン(死語)です。
なるべく使う部品は少なくして、製作を楽にしましょう。
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● タイマー回路
電源ONから充電されるCR回路(積分回路)のコンデンサ(C2)に充電される電圧をオペアンプLM324で一定電圧(今回は電源電圧の1/2)と比較して、その電圧に達するまでの時間を計るタイマー回路を作成します。
C2の電圧が0Vから1/2Vccまで上がる間、出力はHレベルになり、後の遅延用の積分回路のコンデンサ(C3)を充電します。
C2の電圧が1/2Vccに達したら、出力はLレベルになり、後の遅延用の積分回路のコンデンサ(C3)を放電します。
C2の電圧は最終的にはVccの電圧まで充電されます。比較している1/2Vccよりずっと高いですが、これはじゅうぶん差のある電圧にすることで電源の変動やノイズなどによる誤作動を防止するためです。
VR1で充電電流を調節でき、タイマー時間は約1〜5秒でお好きなように調節できます。
ただし、これは「じわ〜」と点灯する時間(変化をする為の時間)ではありません。
「じわ〜」と点灯する時間は後述の遅延回路のほうで作成します。
VR1で調節できる時間は「じわ〜と点灯する時間」プラス「その後時間をおいてじわ〜と消灯をはじめるまでの時間」の合計時間です。
VR1で設定した時間内に「じわ〜」と点灯する変化時間が満たない場合、フル発光までゆかずに途中でじわ〜と暗くなる場合があります。
● 遅延(じわ〜)回路
実際にじわ〜と明るさを変化させる信号を作るのはこの部分です。
タイマー回路のオペアンプの動作で書いたように、C3は電源ONと同時に充電が開始され、タイマー切れになると放電が開始されます。
その変化する速度(時間)はVR2で可変でき、約0〜5秒の間で設定可能です。
もし遅延時間(じわ〜時間)を5秒に設定して、タイマー時間を2秒にしたら、5秒かかって明るくなる前に2秒目で暗くなり始めますから注意が必要です。
タイマーを2秒・遅延時間を2秒などほぼ同じ時間か、タイマーを5秒・遅延時間を2秒など必ずタイマー時間のほうを遅延時間より長く設定しておかないと、フル発光せず明るくなりません。
タイマー時間と遅延時間をそれぞれ別々に調整できるような回路にしているのは・・・・製作される個人のお好みで色々と時間や比率が調節できないと、一意に決めてしまうとそこからの変更・応用・改造は面倒になるからです。
● PWM制御回路
遅延回路のコンデンサ(C3)の電圧で、PWMのデューティ比をコントロールします。
三角波発生回路で作った約1KHz〜1.5KHz程度の三角波と、コンデンサ(C3)の電圧を比較してコンデンサ(C3)の電圧のほうが高い場合は出力をHに、そうでない場合はLにする事で周波数は一定でデューティ比がコンデンサ(C3)の電圧により変化するPWM波形を生成することができます。
PWM周波数は固定です。(変えても人間の目に見えないから・・・)
● 出力回路
生成したPWM信号でパワーMOS-FET(2SK2232)をコントロールして、LED・電球などのランプをじわ〜と点灯や消灯させます。
出力はGNDに落とす「マイナスコントロール」です。
ルームランプなどと同じですから、この出力をルームランプ等で動作している機器につないでやればその機器の光量をコントロールできます。
● 電源回路
LM324は3〜32Vの範囲で使用できますから、車の12V電源(10〜15V)で問題無く動作します。
特に三端子レギュレータなどを入れて降圧した電源を用意しなくても大丈夫です。
何か車の中にすごいノイズ源があり誤作動するようでしたら、多少のノイズ対策は必要かもしれません。
● 組み立てと調整
回路図とおりに間違いが無く組み立てたら、VR1とVR2をそれぞれ真ん中くらいに調節して電源(12V)を接続します。
この際まだ出力にELなどは繋がないでいいです、基板のみのテストです。
タイマー動作を表すLED1が点灯し、ほぼ同時にLED2がじわ〜と点灯しはじめます。
LED2は2〜3秒でフル発光になります。
開始から5秒ほどするとLED1が消灯し、LED2がじわ〜と暗くなりはじめ、やはり2〜3秒でゆっくり消灯します。
この確認ができ、VR1を回せばタイマー時間が、VR2を回せばじわーと変化する時間が変われば完成です。
尚、電源を切るとタイマーはリセットされますが、タイマー用などのコンデンサの放電の為に完全にリセットされるまで数秒〜数十秒かかります。
実際に車の中のACC電源などに繋いだ場合は他にACC電源に接続されている機器などが電源OFFと同時に電源配線の電圧を下げてくれるので、この回路のリセットも早い(ほぼ一瞬で済む)です。
この基板単体でDC12V電源だけ繋いでテストをする場合には、電源を切ってもすぐにはコンデンサが放電されず、数十秒以内に次に電源を入れた時にはタイマー時間が少し短くなるなど、実験中は時間に誤差が生じる場合があります。
それが嫌な場合には、テスト中はこの基板と並列に何か12Vの電球などを繋いで電源が切れた時にコンデンサの電圧を消費してくれるようにしてみてください。
基板単体てのテストが終了すれば、出力に実際のLEDランプ・電球などを繋ぐとLED2とほぼ同調して明るさが変化するはずです。
電球などが点灯しない場合や、点灯しっぱなしになる場合はパワーMOS FETまわりを調べてください。
● ELのインバータの場合
ELパネルを発光させる高電圧を発生させるインバータはそれ自体が発振回路になっている為に、与える電源をPWMで制御しても期待通りの明るさ調節ができないことも考えられます。
一応、車に元からついているじわ〜と暗くなる回路に繋いでELもじわ〜と消えているようなので多分この回路を繋いでも動作はすると思いますが、ELの現物が無いのでこちらではテストができません。
(通常の電球やLEDではテストをしています)
ひと口にELのインバータと言っても回路の設計・実際の動作は種種雑多なので、実物につないでみないと明るさ調節できるかは確約できませんので、予めご了承ください。
お返事 2010/4/25
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うわー、素早いご回答と詳しい回路説明ありがとうございました。
PWM回路ってPICでプログラムとか敷居が高すぎる!と、思っていましたが、LM324、1つでもこんな事まで出来ちゃうんですね。もっと、複雑な回路になってしまうのかなあ?と想像していました。
この回路への質問ですが、
1.PWM信号はLM324の7番ピンへ、+12Vと0Vのパルス信号。
2.2SK2232は放熱さえしっかりすればDC25Aまでコントロールできる。
との、理解でよろしいでしょうか?
早速部品調達してテストしてみたいと思います。
ELメーターを連動させるのにTRを使っているか?ですが、
ルームランプではすべてのドアの開閉に反応してしまいます。運転席のドアオープンだけに連動させるに、キーイルミに目を付けたのですが、これは小さな豆球だけでした。
最近の自動車ではキーイルミ等のジワッと点灯回路もすべて車載コンピューターに繋がっているそうで、へたなことをすると、数万円オーダーで車載コンピューターがお釈迦になります。
キーイルミでどれだけ電流が取れるか?判らないため、車両の既存回路にダメージをかけないように、出来るだけ少ない電流で信号を取ろうと考えたためです。
子持ち親父 様
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お返事 |
PWM信号はLM324の(7)ピンから出ています。振幅は約GND-Vcc間の12V振っています。
2SK2232は直流で最大25A(パルスで最大100A)、但し損失(発熱)が35W以内で使用した場合です。
今回のPWMでのスイッチングではON時にはD-S間電圧が1V以上になることはありませんが、PWNでコントロールしている間のON/OFFの切り替え時に非常に短い時間は0V〜12Vの中間状態になるのでその間は発熱します。
その点を考慮しても発熱量が35Wを越えることは無いはずですので、適宜放熱してやれば定格いっぱいまでの範囲内であれば使用できます。
と、書くときっとメーカーで設計されている方から「半導体や発熱する部品は、定格の1/2以下で使用するのがまともな考え方、定格いっぱいまで使えると考えるのは素人の考え」という突っ込みも入るでしょう。
ですので、商業製品(家電製品)のように故障した場合のメーカー責任問題もあり、数十年は壊れずに働く装置として製作する場合には定格の半分以下(12A以下くらいまで)で使用するように心がけてください。
車のキーを回した時から数秒間だけ働かせて、それが一日のうち数回以内、という風なこの回路の目的通りの使い方であれば、多分発熱してもすぐに壊れるような温度には達しませんから、放熱板を付けてあれば100年以上は使えるのではないでしょうか。(それより先に車のほうが寿命になると思います)
キーイルミは運転席のドア開閉にだけ連動して光るのですか。
それは勉強になりました。ありがとうございます。
キーイルミが付いているような車には乗ったことが無いので(^^;
最近の車はドアスイッチからランプに直結されている物が減って、中央のコンピュータユニットにみんな繋がるようになっている車種が増えているようですね。
そこまでしなくてもいいと思うのですが、最低価格帯の普及車種でもルームランプのじわ〜と消灯機能などが一般的になってどの車種でも共通のコンピュータユニットにしたほうが、結局は量産効果で安くつくのでしょうね。
お返事 2010/4/26
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過熱防止LED温度計
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LED燃料残量計の設計ありがとうございました。
LM339の値段を調べたら、6個入りで100円!
ちょうど4個くらい作る予定だったのですが、あまりにも安いので、ついでに何か購入しようと思い、再投稿させてください。
当方の作業機械には水温計が付いていましたが、新たに付けても劣悪な環境なのですぐに壊れるし、消して安いとは言えないので、今は無い状態です。
シリンダーヘッドの上部には、80度以上になるとランプが付き70度以下になると消える仕組みの、オーバーヒート警告の温度センサーが付いています。炎天下で作業のときには、たまに警告ランプが付いてしまい、作業が中断してしまいます。
そこで、80度を頂点に、3〜4個のLEDで段階的に温度上昇を知らせてくれる簡単な回路はできないでしょうか? 正確な温度表示が無くても、だいたいの温度状態がわかれば、仕事の配分やペースをコントールできるようになります。
お忙しいと思いますがよろしくお願いします。
punta 様
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お返事 |
「ついでに」という所にはちょっと心に引っかかるものがありますが、LED燃料残量計の回路とほとんど変らずに温度計はできますので回路図を示します。
燃料計と基本は変りませんから、こちらの回路では詳しい説明は省略します。
(この回路図は実物部品でテストは行っていません)
▼クリックすると拡大表示
違っているのはセンサーに「サーミスタ」を使用する点と、各コンパレータにはヒステリシスを持たせるためのフィードバック抵抗が増えています。
燃料計ではスイッチの動作で抵抗値がきっちり切り替りましたので、比較する電圧にヒステリシスを持たせる必要はありまのせんでしたが、温度計ではサーミスタの抵抗値が温度によりリニアに変化しますし、出力電圧がゆっくりリニアに変化するぶん閾値ぎりぎりの際にLEDがぼ〜っと点灯または消灯するのでそれが気持ち悪いと思われるかもしれません。ですのでヒステリシスを持たせてなるべくきっちり点灯・消灯するようにしています。
サーミスタは石塚電子の「JTサーミスタ」10KΩタイプ (-50〜90℃)を使用するものとして回路の定数を計算しています。(「石塚 103JT」または「103JT-025」などで検索するとネット通販店がたくさん出てきます)
熱いところにサーミスタを置く必要があるので、リード線は「耐熱電線」などを利用して熱で被覆のビニールが溶けてショートしたりしないよう、じゅうぶんに注意してください。
「断線警告」は無しにして、温度を4段階のLED表示としています。
だいたいこの程度の表示があれば、機械(のエンジン)が過熱する前に60〜70℃の間でペースを落とすなど、作業を止めないように気をつけることはできると思います。
● 組み立てと調整
この回路には調整個所はありません。
組み立てに間違いがなければちゃんと動作します。
作業機械にとりつけずに机の上で動作テストをする場合には、サーミスタにドライヤーの温風を当てるなどして加熱してみて、温度が上がるとLEDが順次点灯するか確かめてください。
サーミスタのかわりに5〜10KΩのボリュームか半固定抵抗をつないで、ツマミを回して抵抗値を変えてもテストをすることができます。
サーミスタに他社製品、または石塚の製品での別シリーズの物などを使った場合、回路図中の温度区分では正しくLEDが点灯しない場合があります。
他社製品などを使用される場合や、この回路図で温度区分を変えて使いたいなど、この通り以外の使い方をされたい方は、ご自分で分圧抵抗値を計算するなどしてご希望のサーミスタ・温度区分などに変更してお使いください。
この回路図はLED燃料残量計のオマケ程度に考えたもので、ブレッドボード上で実物を製作してテストもしていませんし、あまり重きを置いていません。この回路図を流用しようと思った方が違う使い方をしたいけれども「抵抗値が計算で きません」などのご質問はご遠慮ください。
お返事 2010/4/23
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投稿 4/24 |
同じ、LM339で作れるのは、助かります。
ありがとうございました。
punta 様
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LED燃料残量計
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いつも楽しく拝見させていただいています。
実は、作業機械の燃料計を自作したいのでお教えください。燃料センサーは棒状で、3個のフロートスイッチが付いています。フロートからは2本の線が出ていて、
満タン(3個全部のフロートがON)だと1Ω、
残量が3/4以下(下から2個のフロートがON)だと100Ω、
半分以下(下から1個のフロートがON)だと302Ω、
1/4以下(3個全部のフロートがOFF)だと692Ω
の抵抗値があります。
簡単な回路を使いLEDで残量を示したいのですが、お教え願えますか?
電源は車と同じで、充電中は13V以上になります。
punta 様
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お返事 |
フロートスイッチで抵抗を切り替えるタイプの液量センサー(そういう完成品)ですね。
スイッチが3個入っていて、それぞれに
最上部 100Ω
中間部 200Ω
最下部 390Ω (400Ωは無いので近い物)
と、抵抗値が倍々になるような抵抗が付いていて、液量により0Ω/100Ω/300Ω/700(690)Ωになるような設計だと思います。
全スイッチが入った時の1ΩやスイッチOFF時の2Ω程度の差はは接触抵抗や測定誤差かと。
これで何らかの表示を行うには、その抵抗値を計ればいいので、電流を流してどういう電圧になるかを調べればいいわけです。
フロートスイッチは微弱な電気信号をON/OFFするリードスイッチが使われていますし、中に入れられている抵抗器も小電流用のものが使われているでしょう。
ですのでそういう液量センサーには大きな電流を流せませんから、数十mA程度までの小電流を流して計測する回路にする必要があります。
そこで、12V(前後)の電源から使用するとして、平均10mAくらいの電流で計測する為に1KΩで電流制限するとどうなるか計算します。
(他の抵抗値でも作れますが、数種類計算してみて1Kが適しているようなので…)
液量 |
SW状態 |
抵抗値 |
両端電圧 |
閾値 |
100Ω |
200Ω |
390Ω |
3/4以上 |
ON |
ON |
ON |
0Ω |
0.00 V |
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0.55 V |
1/2以上 |
OFF |
ON |
ON |
100Ω |
1.09 V |
1.93 V |
1/4以上 |
OFF |
OFF |
ON |
300Ω |
2.77 V |
3.83 V |
1/4未満 |
OFF |
OFF |
OFF |
690Ω |
4.90 V |
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12Vで1KΩを経由するとこういう感じに液量に応じて約0V/1V/3V/5Vくらいで区切りのいい感じの電圧が得られそうです。
そういう区切りのいい電圧が得られるということは、判別に使う閾値も区切りのいい電圧、0.5V/2V/4Vくらいで設計できるのでとても計算が楽です(^^;
※ 本当は電源電圧変動型なので「何V」では無く電源の「何%」という考え方なのですが・・・
▼クリックすると拡大表示
● 比較回路
電源電圧から抵抗で分圧して作った閾値と、1KΩを通して電流を流した時の液量センサーの両端電圧を各コンパレータ(比較器)で比較して、センサー電圧が低い場合にそのLEDを点灯させます。
コンパレータは4回路入りのLM339を一個使用します。
電源電圧は2〜35Vで動作しますので、今回の12V前後での使用に問題はありません。
また今回の用途では、固定の基準電圧を作ってセンサー入力電圧を計るような回路ではなく、基準電圧もセンサー(液量スイッチ)に与える電圧も同じ電源電圧を基準に分圧するだけですので、電源電圧の変動はそのまま比較する電圧比にも同一の比率で影響を与えるため、電源がいくら変動しても測定結果には何ら問題はありません。
いつものように電源回路に三端子レギュレータを使用して降圧して安定化させるような必要もなく、工作機械のバッテリー電圧が変動しても大丈夫です。
LEDの電流制限抵抗の値の関係で、回路図中では電源電圧は9〜15Vと限定はしています。
● 液量のLED表示
LED1〜LED3は、液量センサー内の各スイッチに対応していて、
LED1は最上部スイッチ(まで全部)がONの場合点灯 [液量3/4以上]
LED2は中央部スイッチまで2個がONの場合点灯 [液量1/2以上]
LED3は最下部スイッチのみがONの場合点灯 [液量1/4以上]
しますので、LEDを3つ並べると棒グラフのように液量に応じて連続して点灯します。
液量が1/4未満の場合、LED1〜LED3は全部消灯してしまうので、それを検知して車の燃料計のように「給油」サインの赤色LEDでも点灯させようかとも思いましたが今回はそれはせず、「1/4未満」部分の表示は電源が入っている状態では常に点灯する赤色LED一個で済ませます。
1/4未満LEDであるLED4のみの表示になったら、燃料切れ間近ですから給油してください。
● 断線表示
給油サインの表示をしないかわりに、液量センサーの3つのスイッチ状態を調べるだけならLM339の中のコンパレータが一個余ります。
余らせて未使用処理をしてもいいのですが、せっかくあるなら何かに使えないかと思案した結果・・・「断線警告」ランプを設けることにしました。
今回の回路では、液量センサーが壊れたり、配線が断線してしまった場合には入力電圧は12V(電源電圧)となり、表示はLED1〜LED3は全部消灯してしまうので、燃料がいくらタンクに入っていても表示は1/4未満のままです。
もちろん「センサーが壊れた」「断線した」という故障なので液量を表示しなくなるのはそれでいいのですが・・・。
そこでセンサー入力電圧が最大でも4.9V程度までという状況を利用して、それ以上(回路中では6V以上)の入力の場合は「断線した」と判断して「断線警告」ランプLED5を点灯させます。
● 組み立てと調整
この回路には調整個所はありません。
組み立てに間違いがなければちゃんと動作します。
液量センサーをつながずにテストする場合、液量センサーのかわりに1KΩのボリュームか半固定抵抗をつけて、回してみてください。抵抗値が変るとLEDの点灯状態が変ります。
参考図のLED配置のようにLEDを並べていると、棒グラフやレベルメーターのようにLEDが光ります。
センサーやボリュームを繋がないで何も接続しないと・・・断線警告ランプが点灯します。
お返事 2010/4/23
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投稿 4/23 |
本当にありがとうございました。
早速製作にかかります!
punta 様
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「長押し」しないと動作しないスイッチ
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携帯電話の電源SWのように、設定した時間(数秒)押し続けないとONまたはOFFにならない回路を教えてください。
一度押したらONになる回路は幾つもありますが、一瞬の押し間違いでON/OFFしたら困るので、利用者が意図的に数秒間ボタンを押し続けたら動作するようにしたいのです。(TTLレベルで動作する回路が望ましい。PIC等ソフトウェアは不可です)
やまかず 様
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お返事 |
携帯電話や多くの電子機器は中のマイコンなどでスイッチが長時間押されたかどうかを調べて、いつONと判定するかをプログラムで決めています。
そして別にそういうマイコンなどが無くても電子部品数個で同じような機能は実現できます。
デジタル回路で時間を遅らせるには抵抗とコンデンサを使用した積分回路で電気信号の変化を遅らせます。
たとえば最近の回路例では「明るい場所でも動作する遮光センサー」の中に掲載した「タイム・リミッター回路」のように、一定時間信号が続くとそれを判定して定められた動作をするようにすればいいのです。
ほかにも過去の回路例ではたくさんの積分回路が登場しています。
今回の目的であれば、操作するスイッチでON/OFFされる電圧をちょっと変形させた積分回路で遅延させると目的のものができます。
今回の目的では「長押ししないとON(とりあえず74HC14を使用するのでLOW)にならない」機能と、特にご希望には書かれていませんが「スイッチを放したらすぐOFFに戻り、またONにするには長押ししないといけない。」機能を実現しなければなりません。
平常時、スイッチを放している状態では電解コンデンサは充電されていない為に0Vです。
スイッチを押すと、Vcc電圧がダイオードと半固定抵抗(VR)を通じてコンデンサに流れ充電します。
この際には半固定抵抗の抵抗値ぶん電流が制限されますのでゆっくり充電され、電解コンデンサの電圧はゆっくり上昇し、その電圧がシュミットゲートのHI判定電圧まで上がると出力は変化(74HC14ならLOWに)します。
そのままスイッチを押しつづけると、出力はそのままの状態が続きます。
スイッチを放すと、抵抗値の少ないプルダウン抵抗を通じて一気に放電するので、即座にシュミットゲートのLOW電圧以下まで下がるので出力は変化(74HC14ならHIに)します。
一度スイッチを放したら次にまたONにするにはスイッチを規定時間押さなければいけません。
もちろん、規定時間になる前に途中でスイッチを放してしまった場合も時間はリセットされますので、次に押した時には規定時間の間押しつづけないといけません。
コンデンサの充電・放電時に電圧がアナログ的に変化し、途中で通常のロジックのHI/LOW判定電圧の中間を通りますので、この回路の後に繋ぐロジックICは必ずシュミット入力タイプのものを使用してください。
(シュミット入力でなくても無事に動いてくれる場合もありますが…)
VR = 1MΩ、C = 1μF の組み合わせで長押し時間は最大で約1秒強です。(判定に74HC14を使用した場合)
長押し時間をもっと長くしたい場合は C = 4.7μF 程度に変更すると数秒までは延ばせます。
この回路図は「長押しスイッチ」の部分だけですから、必要に応じてこの後ろにスイッチ操作に応じて電子回路をON/OFFするデジタル回路などを接続して使用してください。
お返事 2010/4/21
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この記事・お返事は役に立たなかった |
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スパークキラーの破裂原因は?
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スパークキラーの破裂原因は?
冷凍機器の制御盤に200Vリレー接点保護にスパークキラーが取り付けて有り、先日この部品が破裂し煙を吹き異臭が漂う不具合が発生しました。17年前の機器である事からスパークキラーの劣化と考えまして新しい部品と取替えましたが、1日後にまた破裂してしまいました。とりあえずスパークキラーを外し現在問題なく動いております。スパークキラーが破裂する要因はどの様な事が考えられるでしょうか。アドバイス宜しくお願い致します。
あじさい 様
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お返事 |
ご存知だとは思いますが、スパークキラーは電気接点などを保護するためにとりつける、中身はコンデンサと抵抗が直列になった部品です。
モーターなどの誘導負荷と電源を接続する場合、スイッチを入れて電流を流しはじめる時にはたいへん大きな突入電流が流れますし、スイッチを切った時にはまだ電流が流れ続けようとする性質のためのアーク放電が起きたり、コイルに逆起電力が発生してそれが回り込んだりと様々な原因でスイッチやリレーの接点を傷めることになります。
そういう損傷からスイッチやリレーの接点を守るのがスパークキラーの仕事で、接点と並列につないでスイッチのON/OFFの瞬間に接点間にスパーク(放電・火花)が飛んでその高温で接点を傷めてしまわいなようにスパークキラー内で瞬間的に電流をバイパスさせる働きをします。
誘導起電力から回路を保護する場合は負荷の両端につなぐ使い方もありますが、今回は制御盤内との事なので上記のスイッチまたはリレーの接点保護用に使われていると思われます。
確かに17年も使っていたらスパークキラーの劣化(主にコンデンサの劣化)という事も想像できますが、新品に変えても即座に焼けてしまったという事はスパークキラーが原因では無いようですね。
では、ほかに考えられる原因は・・・・冷凍機器の不良だと思います。
冷凍機器という事は、主な電力消費装置はコンプレッサーであり、コンプレッサーは強力なモーター、すなわち大きな電流を流すコイルでできています。
コンプレッサーが劣化して「動作が重く」なるとモーターに過大な負荷がかかり電気的にも過大な電流が流れるようになり、突入電流など(運転中の消費電流も?)がとても大きくなっている可能性があります。
その過大負荷によるパルス電流などがスパークキラーの定格を越えてしまうと、スパークキラーは過熱・破裂をするでしょう。
スパークキラーを外してしまってもスイッチはON/OFFできますし冷凍機器は動作しているとは思いますが、原因がこのように冷凍機器側にある場合はじきにリレーの接点が焼けて動作しなくなったりONのまま止まらなくなったり、時々ニュースに出てくる「魚市場の冷蔵庫から出火、市場を全焼」みたいな大事件に発展する可能性があります。
制御盤のスイッチ・リレーの接点が劣化して異常な断続が起きて、それが原因でコンプレッサーに異常電流が流れてリレー接点に過負荷がかかっているという可能性もぬぐえません。
スパークキラーが焼けたのはそういう大事故の予告ととらえて、早い目に冷凍機器メーカーとそこの制御盤の製造を請け負った電気工事会社に連絡して、調査とメンテナンスをしたほうがいいでしょうね。
くれぐれも、「スパークキラーを外したままで動いているからいいや!」や「今より定格の大きなスパークキラーに交換したら焼けないだろう」みたいな処置は行わないでくださいね(^^;
お返事 2010/4/15
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車・断線警告を消す
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どなたか教えてください。17系クラウンのハイマウントストップランプをLEDに交換しましたが、断線警告灯が点きますが解決方法を教えて頂けませんか?
シゲキ 様
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お返事 |
断線警告は、電球が切れて電流が流れなくなったことを検知して点灯するものです。
LEDは電球にくらべてごくわずかしか電流を流さない物ですから、断線警告回路は「電球が切れた」と判断します。
そのままで支障が無いのでしたら、そのまま走行されてはいかがでしょうか?
他の「本物のブレーキ灯」が電球でその電球が切れたときに検知できなくなって困るのであれば、LEDと並列に12V/5W程度の電球を車屋系用語で言う「隠し球」としてどこかに入れてしまえば警告灯は消えます。
電球以外には30Ω/10Wくらいのセメント抵抗を使っても構いませんが、電球にしろセメント抵抗にしろ5W程度の発熱があるので、燃えないような処理をして安全なところに(隠して)入れないと車が丸焼けになってしまってはたまりませんね。
尚、「LEDは省電力だから」という理由で交換されたのでしたら、断線警告を消す為に隠し球などを入れて結局は点灯時に電力を消費させないと警告灯が点灯してしまうので、全然省電力化にはなりません。
お返事 2010/4/10
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投稿 4/11 |
お忙しいなか、的確なご回答頂き、非常に参考に参考になりました。有難う御座いました。
シゲキ 様
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複数の質問
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いつも楽しくワクワクする記事、有り難く拝見しております。(NiMH放電器などバリバリ活躍しています☆)
電池寄りの初歩的な話題なのですが、いちおう回路と言えば回路?という判断で、こちらへ投稿させていただきたく…。
気が向いた時にお返事いただけますと幸いです。
■状況
現在、シルクの100円「単三2本→USB5V出力機」を、家に余っている18650Li-ionセル(max4.2V-typ3.7V)で運用しております。
負荷からの要求が500mA近くなっても堅調に5V出力を維持できており、この点は大いに満足、理想的に使用できています。
一方で、一部機器にて使用した際に「目的の6割ほどで電源の18650が力尽きてしまう」という状況があります。
自作のケースにはまだスペースがあり、ちょうど18650がもう一本入るかな〜という塩梅でして、電源として18650を2本並列で駆動し、ランタイムを延長できれば万々歳なのですが、、、
■ご質問
この場合、単純に18650を並列に組み込んで良いものなのでしょうか?
と申しますのも、2本のセルは「なるべく腕力・持久力の近いもの」を用いたいと考えておりますものの、どうしても電圧の差異から組み相手のセルに電流が流れてしまい、劣化の促進・偏りが発生するのでは?
と気にした次第です。
これを回避するため、「それぞれのセルに電圧降下のなるべく少ないダイオードをペアにしてあげて保護すべき」なのか、あるいは、「それではダイオードでの電圧降下分のロスが逆に大いに無駄となるので、気にせずそのまま並列」がベターなのか、はたまた、「並列はやめて直列2本を電源に、同100円シガソケコンバータで5Vへ降下させて使うのが吉」なのか、いやいや、「こうするのが常識!」「これがよろしい!」という策がありましたら、是非お聞かせください。m(_,_)m
cholera 様
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お返事 |
「目的の6割ほどで電源の18650が力尽きてしまう」というのは、目的の機器を18650一本では充電できないという事でしょうか。
それなら単純に18650を並列にするだけですね。
もちろん仰る通りに性能や充電状態の揃った2本を並列に。
たとえば、ノートパソコンのバッテリーパックの中では多数のLi-ion充電池が並列+直列に組み合わさっていて、「並列使用はあたりまえ」という使い方をされています。
並列にすると片方が性能が高くてもう片方が性能が低い場合・・・という心配はあると思いますが、果たして何Vの電位差が生まれた時に何Aの電流が電池から電池に流れるかご存知でしょうか?
多分その値をご存知の方なら電池を並列に繋いだ時に何が起きるのかは想像がつくと思います。そしてその起きた「何か」がどの程度電池に対して有害か無害かも。
それは実際の機器でLi-ion充電池が並列で使用されている事実からも想像はできるのではないでしょうか。
「並列で使うか」「直列で降圧コンバータを使うか」どちらが良いのかは、使用されるそれぞれのコンバータの効率がどちらが良いかによって決まるでしょう。
DC/DCコンバータの変換効率は電源電圧や取り出したい電流値で大きく変りますから、たとえ製品を名指しされてもそれを何でどう使うかでその場その場で「どちらが良い」かは現場次第だと思います。
極端にいずれかの装置の性能・効率がとても悪くて「こんな製品で変換したらほとんどがロスで捨てられてしまう!」というような場合を除いて、似通った変換器では目的にあわせて実際に変換効率を測定してみないことにはどちらが良いとは想像だけでは判別できません。
お返事 2010/3/26
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投稿 |
早速のお返事をいただき、ありがとうございます!
なるほど、市販の精密機器(ノートPC等)でも並列使用で世の中動き倒しているという現状、大いに納得です。
あえて「これが常識!」というのなら、「自分の設計した機器で、望む結果に最も近いものが得られるタイプを、実験・計測して見極めるのが常識!」といったところでしょうか。
この際折角なので、直列(降圧)タイプも試して楽しんでみたいと思います〜
重ね重ね、アドバイスいただきありがとうございましたっ!
cholera 様
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お返事 |
定格がはっきりしている製品とか、部品単位でデータシートを見れば性能がわかる品ならその情報である程度は判断できるでしょうが、完成品で販売されていて中身についての性能が特に公表されていないものを比べるなら、やはり実際に使ってみたり測定してはじめて良い悪いや適しているかどうかは分かるものです。
100円ショップの製品なら安いので気軽に使ってみて、だめもとでもおサイフへのダメージも少ないのでいろいろと遊んでみてください。
お返事 2010/3/27
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ソーラー電池と単三電池の両方で使える電卓の構造
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こんにちは。いつも利用させていただいております。
こちらへの投稿で宜しいのか解りませんが質問させて頂きます。
ソーラー電池と単三電池の両方で使える電卓の構造について管理人様の説明を仰ぎたくお願いいたします。
どうして2つの電源で動作するのかとても不思議です。
中にICなんか入ってるのでしょうか?
お時間の許す時にお返事頂けると幸いです。
青色 様
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お返事 |
別に複雑な機構は入っていないですよ。
確かに「IC」の中の回路ではありますが・・・。
別々の電源からダイオードを一個ずつ通して、電圧の高いほうから電源が供給されるように繋がっているだけです。
光を当てて太陽電池が中の乾電池より高い電圧を発生させている間は、太陽電池からダイオードを通じてICに電源が供給されるますが、その際に乾電池電圧はICの中の電源電圧より低いので乾電池側のダイオードに「ICの中→乾電池」の方向に逆向きに電流が流れようとするので、ダイオードの働きで電流は流れずに乾電池は消費も充電(?)もされません。
光が当たっていない時には逆で、乾電池の電圧が太陽電池の発電電圧より高いので乾電池からICへ電流は流れますが、太陽電池へは逆流も何もしません。
実際のICの中ではダイオードは市販の個別の部品のような0.6Vも順方向電圧があるような物ではなく、ICの電子回路を作っているシリコン回路上に電位差がごくわずかな電圧で済むような部品として形成されています。
でないと乾電池一本の1.5Vで動くような電卓だと、ダイオードで0.6Vも電圧が下がってしまったらとても中の電子回路が動きませんからね。
お返事 2010/3/20
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投稿 3/20 |
管理人様
お忙しい中でのお返事誠にありがとうございました。
とてもわかりやすい説明、回路図
本当にありがとうございました。
今後も宜しくお願いいたします。ありがとうございました。
青色 様
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コンデンサに貯めた電圧を計る
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いつもお世話になっております。車のバッテリー寿命の判断材料として、毎朝エンジン始動前のバッテリー電圧をアクセサリーの電圧計で確認してからエンジンを始動したいと思っているのですが、確認するのをよく忘れてしまいます。そこで始動から5〜10秒間くらい自動でエンジン始動前のバッテリー電圧を表示させたいと思い、キーを回すと同時にワンショット・タイマーとリレーで100μFのコンデンサーをバッテリーから切り離してコンデンサーの電圧を表示させるようにしたのですが、すぐに電圧が下がってしまって確認用としては役にたちませんでした。手持ちに大容量のコンデンサーがないので大容量化実験はしていません。エンジン始動前のバッテリー電圧を表示させるいい方法があれば教えてください。よろしくお願いします。
とっちん 様
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お返事 |
使われている電圧計はデジタル方式ですか?
デジタル電圧計なら入力インピーダンスも高く、100μF程度でも10秒ほどなら0.1Vも下がらないので目視で電圧を確認するだけなら問題は無いと思います。
もしアナログ電圧計でそれなりにコイル電流を消費するような物なら、コンデンサの電荷を消費してするすると電圧が下がるでしょう。
いずれにせよ、10秒程度でいいのであればコンデンサの容量を増やして現状での電圧計の消費電流程度ではすぐに電圧が落ちないようにする事が最も手軽で安上がりではないでしょうか。
電子回路で何か・・といってもその電子回路を動かす電圧が車のバッテリーから取られているので、キーを回してONにした時にはエンジンがまだ回っていないのでキーを回す前より低くなって、そんな電源電圧では電源電圧以上の電圧を出力することもできず、使用されている電圧計が車用で10〜15Vを表示するものならとても正常な電圧で表示することはできません。(エンジンをかければ電圧は上がるでしょうけど・・・)
普通は電子回路で何か組むなら、起動前の電圧を保持しているコンデンサの電圧は電源電圧の1/2程度にしておいて、起動後に供給れさる電圧が下がってもその電源電圧未満の信号を取り扱うようにするものですが、もしそうしても電圧計が10〜15V入力の物ではやはり役に立ちません。「半分の電圧を入力してやったら2倍の電圧値を表示する電圧計」なんて便利な物が売られていたらそう言うものを使えばいいのですが、PICで自作するとかならすぐ作れますがなかなか市販品では手に入りませんよね。
そのあたりを解決すには、たとえば電圧計に出力する電圧を1/10にして低い電源電圧の時でも出力電圧に電源の影響が無いようにしておいて、電圧計は1〜1.5Vを正しく表示できるもの(目的の1/10の電圧用)を使ってメーターの表示を10倍に読み替えれば(レンジ可変のデジタルパネルメーターなら少数点の点灯位置を変えるだけとか…)、長時間は起動前の電圧を一定に表示し続けるような回路もできるでしょうが、今回は今お使いの電圧計の情報もありませんし、特にそんな回路を作って対処する必要も無いと思われます。
今回の目的であれば、4700μFとか…その前後の大容量な電解コンデンサに変更するだけで多分問題は解決しますよ。
お返事 2010/3/20
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最大100LED・流星フラッシャー回路
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いつもお世話になっております。
今回も少しお知恵を拝借いたしたくお伺いさせて下さい。
TC4040BP等を使って20連灯以上の走るLEDを作りたいのです。
昔トラック野郎のデコトラにあった電飾が走るモノを子供のプラモデルトラックに付けてやろうと思い、チップLEDと手持ちのカウンタデコーダHC4017と新たに購入したバイナリカウンタTC4040BPで作ろうと思うのですが、4017で10回、4040は出力が12有るので12回の巡回しかできません。4017を二つ使っても一巡すると次の4017が一つ点くと言うことしか出来ないようです。何とか12連灯以上の走る電飾を作る事は出来ないでしょうか?
40過ぎの初心者 様
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お返事 |
まずはじめに、4017と4040は全く機能の違うICなのですが、それを混同して考えられているようなのでその点だけ。
4017は5ステージ(5bit)の「10進カウンタ」機能と、その出力からQ0〜Q9の10本の10進個別出力をON/OFFする「10進デコーダ」機能の2つの機能が入ったICです。
「10進デコーダ」機能のおかげで、中のカウンタで数えた0〜9の数値の結果がQ0〜Q9のどれか一本の出力ピンをHになるように出力しますから、LEDを繋げばどれか一個のLEDが点灯することになります。
4040は12ステージ(12bit)の「バイナリ(2進)カウンタ」機能のみのICなので、カウントできる数値は0〜4095までの4096カウント、出力は2進数表記(バイナリ)でカウント数値が出力されますから、そこにLEDを繋ぐとバイナリ表記の各ビットに対応したLEDが点灯して、素人目にはなにがなんだかわからない表示になりますよ。
とても「4040は出力が12有るので12回の巡回」なんて働きはしないのですが・・・。
もし4040の出力(0〜4095)でLEDを一個点灯させたいのであれば、「バイナリ→必要LED本数のデコーダ回路」が4040とは別に必要で、使用するLED本数に対応した面倒な回路を設計してやらなければなりません。
そんな事をしていると、もしあなたに「LED20個用の回路図」を示したとして、後から別の方から「30個に増やしたいんですが、どうしたらいいですか?」とかいう自分でロジック回路を書けない人からの質問などが出たらまた一からデコーダ回路を書かなければならないのでとても面倒な事が起きる可能性があります。
それに使用するICの数もかなり増えて、それだけでもとても面倒です。
もちろん、用途によればそちらのほうが適している場合もありますが、今回のラジコンの電飾用くらいならそこまでICの数を増やして面倒な回路を作る必要は無いでしょう。
4017を2個使って桁上がりにまで考えが至っているのであれば、そのままでLED表示をマトリックス化するだけで済む問題なのでそういう方針で回路を設計します。
マトリックス回路は多数の素子やスイッチをクロスする選択配線で縦横に接続して、配線数を少なくする技術です。パソコンのキーボードのように多くのスイッチを少ないポートでスキャンしたり、液晶ディスプレイの膨大な数のドットも縦横に配線されたマトリックス回路で制御されています。
今回4017を2個使って縦10×横10で最大100LEDもの数の流星フラッシャーが作れます。もちろんLEDは縦横に並べるのではなく、一列に並べて20個や30個…100個のLEDに対して1つの光の点が流れて行くように設置します。
但し、基本部分を4017で作って、それを拡張する回路なので増やせるLEDは10個単位です。「16個でループするようにしたい」等は受け付けませんので念のため。(ロジック判定をするリセット回路を追加すれば可能です、必要な方はご自分で設計してください)
▼クリックすると拡大表示
● クロック発振回路
いつものようにタイマーIC 555で発振回路を作ります。
発振周波数はVR1で約6〜46Hzの間で調節できます。
LED1でクロック発振のようすが確認できます。
● カウンタ・LEDドライバ回路
555で発生させたクロック信号でまずIC2の4017をカウントアップさせます。
これは10個のLEDを順次点灯させてゆく基本部分です。
IC2のCARRY OUT (桁上げ) 信号はIC3のクロック入力に接続して、IC3はIC2が10カウント終了して0に戻った時に1つカウントアップするように桁上がりをします。
この10カウントごとに1つ上がるカウントは十の桁ですから、LEDを一の桁のぶん10個で1グループとしたものを複数IC2の出力に繋いでおいて、それらのコモン線を十の桁のカウントで電源(今回はGND)に繋がるグループを1つだけ切り替えてやれば、全てのLEDの中から一の桁と十の桁で選ばれた1つだけが点灯します。
今回掲載している回路図では十の桁の列ドライバは2組にして合計20LEDの流星フラッシャーとしています。
一の桁が4017で10個のLEDを切り替える仕様ですから、1列につき10個のLEDずつ列を増やしてゆけば、30LED…40LED…50LED…、と10個単位で最大で100LEDまで増やせます。
列を増やす場合はIC3からリセット回路に接続するQxは実際に使用するQnより1つ多い数字の出力のQ(n+1)を接続します。
100LEDの場合は途中でリセットする必要は無いのでIC3からリセット回路への出力は何も接続しません。
少し違う使用方法として、リセット信号をQ(n+1)ではなく更に先のQ(n+2)やQ(n+3)から接続した場合、無接続にしたQ(n+1)列(や更にQ(n+2)列)にもLEDがあるように十の桁カウンタは振舞いますが実際はLEDは存在しないため、見た目では全てのLEDが点灯し終わった後はしばらくは全てのLEDが消灯しているように見えます。一度最後まで光が流れたら、回路で無接続にしている10個のLEDぶんは休憩してからまたLED00から点灯が始まるように少し休みが入った流星フラッシャーとしても使用できます。
● 電源
この回路図は5V用です。
各抵抗値などは5V用に設計しています。
もし自動車の電源12Vなどで使用される場合は、回路図中に書いているように電解コンデンサの耐圧や各抵抗値を変更すれば、それ以外はそのままで使用できます。
ただICは74HC4017は最大6Vまでしか使用できませんから、18Vまで使用できる4017Bを必ず使用してください。
既に購入されているのが74HC4017のようですから電源は5Vで製作してください。
他の方が自動車の12V電源でも使用したいというご希望が出る可能性が高いので一応注意書きは入れておきましたが、自動車の場合は過去の例でも自動車が発生するノイズでICが誤作動して正常に動かない場合もありますので、できれば三端子レギュレータなどで電源を5Vにして、このままの回路図のまま使用されることをお勧めします。
お返事 2010/3/11
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投稿 |
今回も大変有難うございます。それにしても素人の早合点でよく調べもせずにTC4040BPを多量購入してしまい無駄銭を使ってしまいました・・・。
何かTC4040BPで作れるモノを探さないと・・・。
「マトリックス回路」は聞いた事があったのですがどんなモノか解りませんでした。今回教えて戴き理解する事が出来ました。・。あと、クロック発振は555が無い場合HC04等でもいいのでしょうか?
40過ぎの初心者 様
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お返事 |
クロック発振回路はお好きな物でどうぞ。
今回はクロックを何か制御したり、止めたりする必要はありませんから。
お返事 2010/3/12
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投稿 |
有難うございました。今回御教授いただいた回路を基本に流星往復も出来ると思いますのでアレンジして工夫してみたいと思います。さすがにPICのように流星点灯した後、全点灯・点滅は出来ないと思いますが・・・。今後とも宜敷お願いいたします。
40過ぎの初心者 様
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お返事 |
そういう複雑なことをされたいのであれば、PICマイコンのような物を使われたほうがいいですね。
ICを増やせばご希望は叶うと思いますが、回路が大規模になる割には結果がそれほどの回路を作ってまで実現しなければならない物では無さそうですし。
お返事 2010/3/15
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マイクアンプにハイパスフィルター機能
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お世話になります。
すごい情報量で圧倒され、早速ブックマークさせていただきました。
全てを拝見しておらず、初歩的な質問ですがお許しください。
質問の内容ですが、オートバイで無線を行うために2SC1815を使用したマイクアンプにコンデンサーマイクでヘッドセットを製作しました。
マイクが風切音を非常に強く拾い交信に支障があるので、ローカットフィルターを追加しようと検討しておりますが、よく判りません。
現在のマイクアンプの仕様等は、Vccが3.3Vで、コレクタ抵抗が1KΩ、エミッタ抵抗が200Ω半固定、ベース抵抗が100KΩで、コンデンサーマイクはVccから2.2KΩの抵抗経由で電源をとり、とアンプ間に1μの電解コンデンサーを入れて製作しております。
カットオフ周波数は300Hzで設計したいと考えております。
RCフィルター回路という言葉までは調べましたが、どのように設計すべきかがよく判りません。
宜しくご教示願います。
風民 様
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お返事 |
現在使われているマイクアンプの回路はこのようなものでしょうか?
トランジスタによる固定バイアス増幅回路と電流帰還増幅回路の相の子みたいな珍しい回路ですね(^^;
電流帰還増幅回路の原理でエミッタ抵抗Reを変化させてゲイン(増幅率)を変えて音量ボリュームにしようとしているようですが、そこが後でちょっとした問題に・・・。
それはとりあえず後に置いておいて・・・。
風切音を少なくしたい「ローカットフィルター」をつけるには、確かにCRによる「ハイパスフィルター」回路を使用します。
電子回路の世界ではあまり「ローカットフィルター」という言い方はせず、「ハイパスフィルター」や逆の働きの「ローパスフィルター」のように通すほうの信号についての名前で呼びます。
これがCRを使用したハイパスフィルターの回路で、カットオフ周波数は fc = 1/(2πRC) で求められます。
CRによるハイパスフィルターの原理は、コンデンサは交流を通し直流は通さない性質がありますから、出力側につけた抵抗のインピーダンスとコンデンサの特性が組み合わさるとある一定の周波数以上の交流信号に対してはほとんど抵抗値の無い状態で信号が通過し、ある周波数以下の交流信号には周波数が低いほど通過しにくくなるフィルターとして働くようになります。
アンプの出力と信号を受ける側の機器(無線機)の間にこういうハイパスフィルター回路を入れてやればいいのですが、そうは簡単にはゆきません。
このままのコンデンサと抵抗をアンプと無線機の間に入れるなら、無線機側の入力インピーダンスが判明していなければ設計ができないのです。
このCR回路を無線機に繋ぐと、抵抗Rと無線機内部に存在する抵抗Rxが並列に繋がることになり、その値を知っていて並列抵抗の計算をしてやれば目的の周波数でカットするフィルターになるように的確なコンデンサ容量を計算できますが、無線機側の抵抗値などが判明しないと計算できません。
CRフィルターの後に更にコンデンサを追加するとか、無線機側のマイク入力回路にコンデンサが真っ先にあるとか、色々と可能性はありますが今回はこのマイクアンプの出力側に単純にCRフィルターを追加する方法は使わないようにしましょう。
そこで次に「トランジスタ一石のハイパスフィルター回路」に考えを進めます。
オペアンプを使ったハイパスフィルター回路など電子回路では色々と他の方法でも作れますが、今回はトランジスタ一石で作れるハイパスフィルターに話を進めます。
右の回路図のようにトランジスタ一個に数個の部品で電流帰還型のアンプを構成し、入力にコンデンサをつける事で基本的なCRを使用したハイパスフィルター同様、コンデンサの周波数特性を利用して特定の周波数以下は減衰させるアンプになっています。
基本的なCRによるハイパスフィルターとは少し違い、インピーダンス成分RがRb1とRb2の合成抵抗値になる点と、トランジスタのベース電流がエミッタに流れる点もインピーダンスに影響する点が違いますが、ベース電流ぶんは微小なので無視するとして右図のような計算式で設計します。
但しこの回路にも今回のご質問に当てはめられるかどうかの疑問が湧いてきます。
このフィルター回路は電流帰還増幅回路を基本としていて、ベースへのバイアス電圧はRb1とRb2で電源電圧を分圧してシリコントランジスタの動作点約0.6Vになるように設計します。
この電源を分圧して必要な電圧を得ているという点が問題で、「電源電圧がある程度高く」て、かつ「電源電圧があまり変動しない」という条件が必要になります。ちょっと電源電圧が変化しただけで適切な動作点を外れ、トランジスタの増幅機能が働かなくなります。
たとえば乾電池2本用に3Vで動作するように設計すると、電池が減って2.5V程度まで下がるともう動作しなくなり、逆に2〜2.5V程度で動作するように設計すると約3Vでは全く動作しません。
従って今回のお話の「電源は3.3V」というのがもっと高い電圧から3.3Vの三端子レギュレータか何かを使って安定した3.3Vが供給されているならこの回路図で設計してやれば適切な回路が作れますが、その情報が無いのでこれもちょっと今はあきらめましょう。(乾電池2本使用では使えないため)
ちなみに、最初のマイクアンプの回路は固定バイアス増幅回路のため、電源電圧が1V程度まで下がってもトランジスタは増幅動作をするような原理が使われていて(細かい説明は省略しますが)、主に乾電池1〜2本などの低い電圧で、かつ電池が減ったら電圧が下がりその差も結構大きなものになるような不安定な機器で主に使用するものです。
さてここで最初の現在使用中のマイクアンプの回路図をもう一度見てください。
上のハイパスフィルター回路とほとんど同じに見えませんか?
ベース抵抗は固定バイアス増幅回路のためRb一個ですが、トランジスタのベース電流が流れるためにこれはこの回路では無視できないファクターとなり、そのあたりも含めて交流信号が通る通り道に関してはハイパスフィルター回路となっています。
本来C1はエレクトレットコンデンサマイクの出力電圧(これは直流で2.4Vくらい)とトランジスタのベース電圧の間の差を取り除き、音声信号である交流信号だけ通す働きをするカップリングコンデンサの働きをさせる為にとりつけられているのですが、回路図上はその働きと同時にハイパスフィルターにもなっています。
ゲイン調節用のVR Reをどのへんに回しているか(またトランジスタのランク等)でベース電流による等価インピーダンスも変化するのでバシッと数値を決めて計算できないのがちょっと残念なのですが、回路図の通りに作っていれば(実測で)元から約300〜500Hzあたりでカットオフするハイパスフィルターになっていますよ!
だいたい約300〜500Hz以上(3KHzまで測定)でフラット。150Hzでは-6dbほど減衰していましたから、ボコボコという感じの風切音だともっと低い周波数なのでかなり減衰しているはずです。
ですので、「カットオフ周波数300Hzのローカットフィルターを付けたい!」という今回のご希望は既に叶えられているという事なのですが・・・(^^;
多分いきなりこの答えだけ書いても意味がわからないのではないかと思い、疑問をもたれているCRフィルター回路の説明などくどくどと順を追って説明してきましたが、なんとなにもしなくてもいいという回答に至ったご質問はこれまでで初めてですね(笑)
もっと低周波をカットしたいのであれば、コンデンサを1μFから0.47μFや0.22μF、0.1μF程度まで交換してみてどのようになるか実験してみられるとよいのではないでしょうか。(これ以上小さくしすぎると音声帯域でも減衰しすぎて音が小さくなってしまいます)
それぞれカットオフ周波数は高くなりますが、それ以上に耳で聞く感覚的には低周波成分を通さなくなる性質は高くなりますので、お好みの結果が得られるかもしれません。
逆に言うと・・・一般的なマイクアンプだとそのコンデンサは低音をあまりカットしないように10μFあたりを使っているのが普通なのですが(^^;
最初からハイパスフィルターが(偶然にも)入ったマイクアンプを使用していて風切音が耳障りな場合は、マイクの風防のほうをうまく加工されたほうが改善されるかもしれませんね。
既に風防は付けられているとは思いますが、スポンジの量や大きさを増やしてみるとか、直接風が来る方向にはカバーをかけてスポンジ内に風が大量に吹き込まないようにするとか、電子回路側で低減するように考えるよりノイズ源をなるべく弱くする改良も一緒に検討してみてください。
お返事 2010/3/3
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投稿 |
早速のご教示ありがとうございます。
回路図の貼り付けのの仕方が判らずお手数をおかけしました。
当方の回路は1番目の図のとおりです。(「C2※」は10μFです。)
まさに当方が悩んでいる付近の解説ありがとうございます。
ハイパスフィルターの抵抗は3番目の図のようにC1からグランドに落とすものと理解しており、そうであるとした場合には、ベース抵抗Rb1との合成抵抗地を計算し、Rb2を決定した上で、「fc=1/(2πRC)」にfc=300を代入してC1の値を決めれば良いのか・・と考え悩んでおりました。
図1の回路ではRb2がないのでフィルター効果がないものと理解しておりましたことも大変参考になりました。
回路の検討は一旦保留し、お教えいただいたとおりコンデンサを1μFから0.47μF〜0.1μFで交換して試してみながら、マイクのノイズ対策又はダイナミックマイクでも試してみたいと思います。
大変ご丁寧にご教示いただき感激しております。
また「迷った」時にはご相談いたしますので、宜しくお付き合いください。(笑)
ボランタリズムで膨大な回答をされてお見えのようです。
無償でこのような情報に触れることができ大変すばらしいと重ねてお礼申し上げます。
風民 様
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お返事 |
今回のように回路の「インピーダンス」という物が関係してくる場合、基本の理論図のようにGNDと接続する回路だけが該当するものではなく、電流が流れるところ全てに抵抗値(インピーダンス)があると考えれば、その電気信号が電源のプラス側にも(から?)流れる場合もそこにインピーダンス成分があると考えて計算するという事です。
また先に書きました通り、トランジスタのベース−エミッタ間でも電流が流れる限りは信号源から見れば抵抗値がある経路に見えるわけです。
まぁ、そういう細かな事は置いておいて、今回の回路では入力部のカップリングコンデンサを変えるだけで色々と試せるのは(手抜きみたいですが)オイシイですね(^^;
トランジスタで増幅回路を作ったりするときには、各抵抗値を決めるのに沢山計算する必要があるので頭を使うのであまり好きではありません(笑)
オーディオ回路はふだんの仕事でもほとんど扱わないようにしていますで、ご質問は程ほどにお願いします(^^;
放電器の記事の時にも書きましたが「トランジスタ道場」みたいな計算や設計ノウハウ等の話や、今回の話題から発展して「フィルター回路の上手い設計」みたいな話になると、それこそいつもの口癖の「本が一冊書けてしまう」ような大量で込み入った話になってしまいますので、ここのような一問一答で回路を示して疑問にお答えするようなコーナーではとても取り扱えないレベルの話になってしまいます。
お返事 2010/3/4
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明るい場所でも動作する遮光センサー
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はじめまして、色々な物を作る時このHPを参考にさせていただいております、大変ためになり感謝しております。
早速ですが、趣味で日本ミツバチを飼っております、昨年秋大スズメバチに巣を襲われて壊滅的な打撃を受けてしまいました。
防御として自動車のイグナイタとフォトトランジスタTPS601A(F)とLEDを使った遮光センサでオオスズメバチがミツバチのゲート付近に近づくとスパークして撃退する物を作り設置してそれなりに成果を挙げたのですが、如何せん素人に毛の生えたくらいの電気的知識しかなくセンサーの誤作動(太陽光による)スイッチが入らない事がたびたび有ったようです。
そこでセンサーの筒をあまり伸ばさなくても日中誤作動の少ない遮光センサを教えていただきたいと思い投稿しました、よろしくお願いします。
ごましお 様
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お返事 |
フォトトランジスタTPS601Aを受光部に使用して、Cdsとトランジスタ等で作るような一般的な遮光センサー回路を作ったという事ですね。
単純な明るさセンサーだと、室内などの比較的暗かったり明るさの変動が少ない場所では有効ですが、屋外では時間によって太陽の位置が変ってセンサー周辺の明るさもかなりの差で変化してしまうので、仰る通り長い筒で太陽の光をなるべくセンサー部に直接入れないような囲いを作らないといけませんね。
それでも反射などで入る光の量も多いのでなかなか苦労すると思います。
普通、屋外などで使用する光センサーは単純にセンサーに当たる光の明るさを検出するのではなく、当てる光自体に特定の周波数を持たせてそれを受光側でもフィルタリングして、特定の送信機から発光された光だけに反応するセンサー回路を用いるのが一般的です。
原理は、ラジオやテレビを想像してみてください。
大気中には様々な送信所から送信された電波がごちゃまぜに飛び交っています。テレビ・ラジオだけではなく各種の無線や携帯電話など恐ろしいほどの数の電波が一度に送信されていて、空は電波に満ち溢れています。
しかしテレビやラジオはチャンネルを合わすと特定の放送局の電波だけを受信して番組を視聴することができますよね。
これは各局の送信する電波の周波数がある特定の周波数に決められていて、ラジオやテレビの受信回路には「同調回路」という回路があって、人間がチャンネルを選ぶ操作で実はこの同調回路にある一定の周波数を指示することで、受信回路はそま周波数の信号だけを取り出すことができるようになっています。
光センサーでも特定の周波数の光だけを使えば似たことができますが、光の周波数というのはとても高くてそう簡単に電子回路で操作することはできません。
そこで「赤色の光だけを使う」とか「赤外線だけを使う」という方法であれば、赤色LEDと赤色だけに反応する光センサー、赤外線LEDと赤外線フォトトランジスタなど、特定の「光の波長」だけ発光する素子とそれにだけ反応する受光素子を使えば似たことはできるでしょう。
屋内では照明などは可視光線の範囲の光を出していて、赤外線はあまり無いので赤外線を使用することが多いです。テレビのリモコンとかはほとんどが赤外線方式ですね。
ただ、その方法だと屋外で使うと太陽光には赤外線から紫外線までほぼ全ての波長の光が含まれているため、やはり太陽光が当たるとその明るさで妨害されてしまって常に光が当たりっぱなしと誤判断してしまうことになります。
室内でも窓から太陽光が差し込みますから、太陽光中の赤外線成分は無視することができません。
という事で、光を使ったセンサー回路では光そのものの周波数に関して検出するのではなく、更にその光に変調をかけて特定の電気信号を作ることでその電気信号を検出する方法をとって信号検出を確実なものにします。
光は赤外線を使うとして、その赤外線を一定の周波数で変調(点滅)してやると、空間に様々な飛び交っている赤外線の中からその特定の変調がかかった赤外線信号のみを抽出して、その信号が有るか無いかの判別ができます。
変調する周波数はなんでもよく、耳に聞こえるくらいの低周波から、赤外線LEDやフォトトランジスタが反応するぎりぎりの高周波までの間で好きな値を選んで、その周波数にあわせた発振回路と同調回路を作ってやればいいだけです。
いいだけです・・・と言っても実は同調回路を作るとなると結構複雑な回路が必要になり、部品数も多く調節も面倒なので「そういった回路が全部入っている部品」というとてもスバラシイ物を使用することにします。
それは、今まで何度か出ている「赤外線リモコン受光モジュール」です。
赤外線のリモコン信号は、単純に赤外線LEDをデジタル信号で点滅させているだけではありません。
実は赤外線LEDを点灯させる期間には38KHz(*)で変調していて、受信側も38KHzで変調された赤外線信号のみを取り出すしくみになっています。
しかも赤外線リモコン受光モジュール内には信号を識別した後に、それを38KHzの発振信号を取り除いた綺麗なデジタル信号として出力するためにデジタル回路でとても使いやすくなります。
※ 38KHzは規格のうちの1つで、ほかの周波数の物もあります。
という事で、赤外線フォトトランジスタと38KHzのフィルタリング・同調回路、デジタル出力回路が全部1つのパッケージに入っている「赤外線リモコン受光モジュール」を使う事で面倒な受信回路のほとんどの部分が部品一個で完成してしまい。後は38KHzで変調された赤外線信号を送信する送信部を作ればいいだけとなります。
実際は受信部はもうちょっとIC等を追加して、正しく遮光センサーとして動作するようにする必要はありますが・・・。
回路図はこちらです。
▼クリックすると拡大表示
● 送信部
シュミット型のNOT回路のC-MOS IC 74HC14を使った発振回路で38KHzのデジタル信号を作ります。
VR1で約30〜46KHzの間で発振周波数を調節できます。
VR1をほぼ中央にすると約38KHzで発振しますが、後の調節方法の項でなるべく正しく調節します。
LED1は赤外線LEDです。(テストで使用した物はL-53F3BT 21円)
電子部品店で売られている「赤外線リモコン用」に使える赤外線LEDならたいていのものが使えます。
赤外線LEDはケーブルを延ばして使用します。
● 受信部
赤外線リモコン受光モジュールはIRM-3638N3を使用します。
秋月電子などで売られている赤外線リモコン受光モジュールでも大丈夫です。(但し受光中の出力がLのもの)
専用の受光モジュールを使用しますが、さすがに直射日光が当たると日光中の赤外線などで飽和して正常に動作しませんから、「筒」または「庇」は付けて直接太陽光が当たらないようにしてください。
それほど長いものは必要無く、直射日光がセンサーに当たらない長さ+α程度で結構です。
設置場所も工夫して、なるべく太陽の側にセンサーを置いて太陽を背中にできるほうがいいですね。
赤外線リモコン受光モジュールの出力は弱いため74HC14のゲートでバッファリングし、C3・R7の積分回路でノイズでの誤作動を防ぎます。
LED2は受光モニター用で、38KHzの信号を受光中は光ります。光を遮ると消えます。
OUT端子は「遮光時にH」ですから、Hアクティブで動作する機器を接続できます。
イグナイダーを駆動(ON/OFF)している回路がどうとかはお話しの中に出ていませんのでOUT端子から先はご自分で設計してください。
光センサー回路を自作されているのですから、このあたりは大丈夫でしょう。
● 電源
赤外線リモコン受光モジュールも74HC14も電源は5Vなので5Vを供給してやってください。
● 調節
基板が完成したら、送信用の赤外線LEDを赤外線リモコン受光モジュールの近くの正面に置き、VR1をほぼ中央にして電源を入れるとLED2が点灯するはずです。
手などで光を遮るとLED2は消灯します。
ここまでの動作を確認したら、VR1を左右両側に回してみて、LED2が消える角度を確認します。
角度を確認できたら、光に反応する角度の範囲のほぼ中央に戻します。
実際に設置する際には、赤外線は目に見えませんから赤外線LEDの光がちゃんと正面に向いていて、受光モジュールに照射光の中心が来ているかどうかを確認するためにLED2の点灯を見ながら位置合わせをしてください。
● 実用範囲
赤外線LEDと赤外線リモコン受光モジュールの間の距離は約1メートル程度までです。
それ以上の距離では使えません。
テレビなどの赤外線リモコンは数メートル程度の距離で使えますが、どうやらIRM-3638N3の内部のフィルタ・同調回路の特性で「光(38KHz)が連続する状態では感度が鈍る」という状態になるようです。(他のメーカーの赤外線リモコン受光モジュールだと多少の違いはあると思います)
今回の遮光センサーでは38KHzの光は出っぱなしですが、リモコンなどではデジタル信号で点滅させているのでそういう信号だともっと通信距離が伸びます。
今回もそういうデータ風に点滅させる回路まで組み込んでしまえばもう少し距離は伸びるでしょうが、多分元の遮光センサーもそれほど距離を伸ばして使用していないだろうと判断して簡易版で部品数を少なくしています。
お返事 2010/2/21
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投稿 |
早速のご返事ありがとうございます。
ICや受光モジュールなど手持ちがありませんので早速購入して製作してみます、結果をご報告します。ちなみに遮光センサーの距離は30cmです。
ごましお 様
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お返事 |
30cmくらいなら大丈夫ですね。
完成したらぜひ教えてください。
お返事 2010/2/22
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投稿 |
先日はありがとうございました、遮光センサー部品が来ましたので早速製作してみました。
(回路図中の74HC14のGNDは8に見えますが7ピンで良かったですよね。)
動きました!。日中外で試験をして見ましたが結果は良好です。
ある程度太陽光が入るように色々向きを変えて試験したのですがちゃんと動きました、完動!感動です!。
筒を付けないでちょうどスズメバチの大きさ以上で作動します、ミツバチの大きさでは作動しませんパーフェクトです。
後はLEDの玉切れとかセンサーに何かが掛かるとかの不具合により連続的に作動しないように「一定時間以上のトリガー感知リレー」を参考にさせてもらってキルスイッチを付けようと思っています。
何せ作動すると2万ボルト以上の電圧が連続して出ますので安全装置です。
昨年はかみ殺されてミツバチの死骸の山が出来ましたが、今年はある程度守ってやれると思います。
お礼に蜂蜜をお送りしたい気持ちです、本当にありがとうございました。
ごましお 様
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お返事 |
74HC14のGNDは7番ピンです。間違っていましたので訂正しました。
LED切れや何かが引っかかって電撃が出っぱなしになるのを防止するには、タイマーIC555または74HC221を使ったワンショットタイマーなどで、遮光されたら一定時間だけイグナイダーを作動させる方法もあるかと思います。
もし「一定時間以上トリガー入力があった時リレー等をONにする回路」をイグナイダーの12V電源系に繋いで、一定時間電源がONになりっぱなしになったらOFFになるリレーとして使用するのであれば、せっかくセンサー回路がIC回路で動作しているのですから、ICを使った「タイム・リミッター回路」を追加されてはいかがでしょうか。
シュミットNANDゲートICの74HC132を一個と少しの部品を使用したリミッターです。
半固定抵抗で制限時間を約0〜12秒で任意の時間に設定できます。
出力が制限時間を越えてONになりっぱなしになろうとすると、リミッターが働いて出力をOFFにします。
一旦遮光センサーがOFFになればリミッターも解除されて、また次に遮光されたら出力をONにすることができます。
LEDは一応パルス点灯で定格内で使用していますが、もし30cmと近距離で使用していてそれほど強力に点灯しなくてもよいのであれば、R4 100Ωをもう少し大きな値(200Ωくらい?)にして電流値を少なくすれば、より長寿命で使用できます。
光を弱くすると太陽光の影響を受けやすくなりますから、このへんは実地でテストしてみて実用範囲を調べて変更してみられるとよいでしょう。
この装置でミツバチの巣箱に入り込もうとするスズメバチ撃退に効果が上がるといいですね。
お返事 2010/2/25
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投稿 2/26 |
重ね重ねお教えいただきありがとうございます。
リセットも効くということでまた安全面とセキュリティーの面でいい物が作れます、早速製作してみます。
うんちくですが、高電圧にしたのはゲートの高さが広く取れる事とゲートより前でショックを与える事が出来る為です。
ちなみにオオスズメバチは短時間の電撃では失神はしますがめったに死にません、とにかくゲートより中に入ってくれさえしなければミツバチの被害は最小限で済みます。
自然界ではスズメバチも大事な役目をしています、必要以上に殺さない事だと思います。
色々とありがとうございました。今後ともよろしくお願いします。
ごましお 様
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秋月超デカEL発光パネルの点滅回路
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はじめまして、点滅回路でぐぐってましたら貴サイトにたどり着き興味深く拝見させていただいております。回路図を見ながらラジオなどのKITを組み立てるレベルですがよろしくお願いします。
先日、店内のPOPとして利用出来ないかと秋月電子通商で超デカEL発光パネル・専用インバータセットを数セット購入しましたが付属しているインバーターは9Vの電池を使って常時点灯なのです。
これを12Vの電源を使って点滅するインバーターを作りたいと思っています。
ELシートはカットして100平方センチほどで使っております。
ひろぼん 様
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お返事 |
秋月の「超デカEL発光パネル・専用インバータセット(白)(赤)(青)」という商品は買ったことが無いので、詳しい情報はわかりませんが、消費電流はどれくらいですか?
ELパネルの面積、電源電圧によって消費電流は大きく変ると思います、100平方センチで電源電圧が6Vの時の消費電流を教えて頂ければ嬉しいのですが、わからない場合は下に示す回路図のままで結構です。
ELセットの商品説明には
◆専用インバータ付(DC5V〜6Vでご使用ください)
※付属の006P電池は点灯実験用です(9Vですが電池の内部抵抗が大きいので点灯させると6Vくらいまで低下します)
とありますが、おっしゃるように「9Vの電池を使って常時点灯」と書かれますと、秋月の注意書きを知らずにそれだけ聞くと9Vで使用できるものと受け取れます。
それとも、秋月の説明のようにインバータは5〜6V電源で使用したいというご希望なのかよくわかりません。
秋月の通販ページでは「4〜25V(最大5A)可変スイッチング定電圧電源キット (K-02190)」の使用を推奨しているようですから、それを使用されるのが良いでしょうね。
ELの消費電流がわずかであれば、そんなにたいそうな電源ユニットは必要とせずもっとお安く作ることができますが、私はその商品を持っていませんので確認ができませんから、誰が作っても間違いが無いように秋月の推奨する電源ユニットを使用して考えることにしましょう。
▼クリックすると拡大表示
● 発振回路
発振回路はお馴染みのタイマーIC 555を使用します。
発振周波数は約0.6〜2.5Hzで調節できます。
● 点滅制御用スイッチ
スイッチ部品にはパワーMOS FETの2SK2232を使用しています。
電源モジュールが最大5Aらしいので、それくらい電流が流れても大丈夫なようにかなり大きな電流容量のFETを使用しています。
● 秋月の商品
「超デカEL発光パネル・専用インバータセット」と「4〜25V(最大5A)可変スイッチング定電圧電源キット」は秋月の商品ですから、組み立てや使用方法は付属する説明書に従ってください。
「4〜25V(最大5A)可変スイッチング定電圧電源キット」の出力電圧調節ボリュームを回して出力を4〜6V程度の間で調節すれば、ELの明るさを調節できます。
ELの消費電流の合計が3A未満程度までであれば、自作回路と「4〜25V(最大5A)可変スイッチング定電圧電源キット」は1組で、ELセットを数セット並列に点灯できると思います。
自作する電子回路部分は部品数も少なく、配線や組み立てもそれほど難しいものではありませんので、完成後もしっかり間違いが無いか確認すればトラブル無く動くでしょう。
お返事 2010/2/13
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投稿 |
お忙しい中、早速に返答していただきありがとうございます。
電源はご指摘の通り6Vの仕様で、006P電池を使わないで12Vの電源を使いたいと言う意味でした。
消費電流は70mAほどですが、今後ELシートのサイズを変更しても使えるほうがいいので、頂いた回路図で製作してみたいと思います。
不景気風が吹き荒れる中、これで少しでも売上が上る事を祈って製作します
ひろぼん 様
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お返事 |
70mA程でしたらかなり沢山繋いでも大丈夫ですね。
目立つディスプレイにして、少しでも売上が上がるといいですね!
お返事 2010/2/14
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投稿 3/6 |
先日はありがとうございました。時期的に確定申告という寝不足になる頃になってしまい作成が遅れましたが本日やっとブレッドボード上ですが点滅させる事ができました。
点滅スピードも任意に決められるので感動してます。
POPの創作意欲もわいてきたので、更に幾つか作りたいと思います。
本当にありがとうございました
ひろぼん 様
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車のACCに連動してパソコンの電源をON/OFF
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はじめまして
実は、自家用車にPC(Windows機)を車載してしまおうと目論んでいまして、12V単一電源PCやその他の機材は揃えたのですが、唯一つ電源について流用できる物が、見当たらないので悩んでいます。
電源そのものについては、車のバックアップ電源に繋いで、PC自体のオン、オフは、PCの電源スイッチから操作出来れば良いのですが・・・PC本体はシート下に設置しますので、PC本体の電源スイッチには手が届きません。
現状では、PCの電源スイッチと平行に配線は外部に引き出して在りますので、アクセサリ電源が入る時に一瞬(1秒程)だけON。
また、アクセサリ電源が切れる時にまた1秒程ONになる様な回路があれば、PC電源の切り忘れ等も防止できるので、良いと思うのですが、身近に流用できるような回路がありません。ご助力頂ければと思い、投稿いたしました。また、説明不足な点もあると思いますが、よろしくお願いいたします。
早川 様
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お返事 |
「何かがONになった事を検出する」「同じ何かがOFFになった事を検出する」という回路は実はものすごく単純なロジック回路で実現できます。
そしてその回路の原理上その働きはタイマー回路も兼ね備えているので、今回のご希望のような「何かの信号がONまたはOFFに転じた時に、一定時間出力をONにするタイマー」という部分はとてもシンプルな回路になります。
その回路で使用するICで他の部分の回路も組んでしまえるように考えるとIC一個で済みました。
それを車に積んでDC12Vで動作する回路とし、出力はPCの電源スイッチ(これはATX電源等と同じリモート用?)を操作できればいいのでそれ用に設計します。
▼クリックすると拡大表示
● 電源と入力カプラー
今回の回路は74HC系のC-MOSロジックICを使用する事とし、電源は5Vで動作します。
車の常時電源(今回はPC側に使用しているバックアップ電源)から12Vをもらって、三端子レギュレータで5Vに落として使用します。
5Vに落として使用するのはノイズ源が多い車の中でこの回路を安定して動作させる目的も兼ねています。
本回路が5V系で動作するため、ACC電源から検知する12V入力はフォトカプラ(TLP-521-1)でカップリングします。
● ACC入力のノイズ対策
ACC入力に細かなノイズが乗っていた場合、それに過敏に反応してはPCの電源がバチバチとON/OFFを繰り返してたいへんな事になります。
そこで約0.1秒程度未満のACCの電圧変化では反応しないように、抵抗(R3)+コンデンサ(C1)の積分回路でノイズを取り除きます。
このノイズ除去回路の動作時間の関係で、PCのスイッチをON/OFFする出力は実際にACCがON/OFFした瞬間から約0.1秒程度遅れますが、実用上は問題はありません。
● ACC変化検知&タイマー回路
ACCがONからOFF、またOFFからONになった事を検出する、本回路のキモはこの部分です。
ここではEX-OR(エクスクルーシブ・オア/排他的OR)という論理回路を使用します。ICは74HC86です。
EX-ORゲートは通常のORゲートと同じく「入力端子のいずれか1つでもHになれば出力をHにする」というORゲートとしての働きを基本として、「排他的」という特殊な機能が加わっていて「入力のどちらか片方だけがHの場合だけ出力をHにする」という働きになります。
言い換えると「2つの入力状態が同じ場合は出力はL」「2つの入力状態が違う場合は出力はH」となります。
このEX-ORの2つの入力端子に、片方は入力信号をそのまま、もう片方には入力信号をCRの遅延回路で遅らせた信号を入力してやれば、入力信号が変化した時だけ出力がHになるという変化点の検出回路が出来上がります。
この遅延回路の時定数がそのまま「出力パルスの時間」となりますから、半固定抵抗VR1でパルス時間を約0〜2秒の間で調節できるようにしておくことで、ご希望の「約1秒」前後で調節していただけます。
● PCの電源を操作する回路
普通のATX電源であれば、「電源スイッチコントロール線(緑色)」をGNDに落とす事でスイッチを押した事を電源装置内部のロジックに伝えるので、その場合はトランジスタでスイッチをプッシュするのと同じようにチョンとGNDに落とせばPCの電源を入れたり切ったりできます。
今回お使いのPCが「12V単電源で動作する」という事で、私はそういう電源で動くPCを見たことが無いので、スイッチがGNDに落とすタイプでは無い可能性がありますのでフォトカプラにより絶縁をして、極性がどのようになっていても+と−さえ繋ぎ間違わなければリモート操作ができるようにしておきます。
フォトカプラを使用したスイッチですので数十mA程度の微弱な信号しかコントロールできません。普通のATX電源などのリモートスイッチ端子であれば問題は無いはずですが、もし大きな電流を流しているスイッチであれば問題が出ますのでお教えください。
● 調整と注意点
組み立てに間違いが無ければ、ACC電源をONしたりOFFしたりすると出力がVR1で調整した時間だけONします。
LED1が光りますので参考にしながらVR1で時間調節してください。
注意点としては、タイマー動作中(出力をONにしている時間中)にACCがまた変化した場合、遅延中の信号と入力信号が合致しますので出力は即OFFになります。必要な時間だけ出力をONにすることができません。
また遅延回路はCRによる積分回路で、ロジックICの閾値の関係でタイマー出力がONまたはOFFになった後もまだ充電・放電が行われています。もしその間(数秒程度)にまたACCが切り替った場合にはやはり出力パルスが設定時間いっぱいで出ない場合があります。
出力を安定して動作させるためには、ACCの操作は5秒以上開けて行ってください。
バチバチとACCがON/OFFするようにキーをガチャガチャとは回さないでください。
お返事 2010/2/9
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投稿 |
早速の回答有り難うございます。
早速回答いただきました回路・・・「ズバリ!」な回答です。
また、一緒に回路の説明もして頂き、大変判り易く拝見いたしました。
何分にも最後に作ったのが、「Z80のワンボードマイコン」の時代で、それ以降遠ざかっていましたので、また一つ楽しみが増えた気分です。
早速、部品の手配もいたしましたので、また判らない事が在りましたら、よろしくお願いいたします。
早川 様
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お返事 |
ご希望に添った基本の動作はすると思います。
上で書いたようにキーをガチャガチャ回した時などに、短いパルスしか出なかったり、本当は2回パルスを出してPCの電源をONしてすぐにOFFしなければならないような時に1回のパルスしか出ていなくてPCが入りっぱなしになったりと、短期間でガチャガチャすると手動スイッチを押さなければならない事になるかもしれません。
(普通はガチャガチャしないでしょうが、念のため)
もしキーのガチャガチャでも完璧に対応させるには、PICマイコンで制御して、PCの電源状態も検知してあたかも人間が判断して操作しているような動作をするインテリジェントなACC連動マイコンスイッチを作ればいいのですが・・・。
将来的にPICマイコンなどの高機能なデジタルICを使う機械があれば、そういう研究をしてみるのも面白いかもしれませんよ(^^;
お返事 2010/2/11
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Li-ion過放電防止回路に警告LEDを追加する
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はじめまして。Ronと申します。
いつも大変楽しく拝見しております。
Li-ion充電池の過放電防止回路を自転車ライトに組み込もうかと考えておりますが突然カットオフされるのも怖いので事前に警告のためLED(赤)が点灯するとうれしいのですが簡単に追加できますでしょうか。
ご教示お願いします。
Li-ion過放電防止回路への警告LED追加についてお願いいたしましたが条件が不足している事に気づきました。
警告灯の点灯電圧ですが過去の記事を拝見しますと水素ニッケル電池でセルあたり1.1v、リチウムイオン電池ですと3.5vあたりから急激に電圧低下をきたすようですのでそのあたりでの点灯するようにお願いしたいと思います。2度手間をおかけし申し訳ありません。
Ron 様
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お返事 |
よく「簡単に追加できますでしょうか」と書かれる方が増えていますが、どの程度が「簡単」なのでしょうか?
まぁいいですけど・・・。
▼クリックすると拡大表示
警告LED側を働かせたい電圧はVR2で調節してください。
こちらはヒステリシスを持たせていますので、LEDは比較的パッとついたり消えたりします。
カット側の回路が働いて出力をカットした場合、連動して警告LEDはつきっぱなしとなります。
カットして電池の電圧が警告電圧より回復してもLEDは点灯したままです。これはカットしたことを表示する為にそうしていますが、もし回復したらLEDを消灯したい場合はD2を無くしてください。
後は「Li-ion充電池の過放電防止回路」の説明のとおりです。
こちらの記事をはじめて読まれる方は、電圧調節の方法などは古い記事に詳しく書いていますからあわせてお読みください。
お返事 2010/1/27
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投稿 1/28 |
早速のご教示有賀というございす。
早速製作してみたいと思います。
まずは御礼まで
Ron 様
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電磁弁・リレー等のON時間を測る?
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初めまして、大変ためになる情報ばかりで役に立っています。
100Vまたは200Vが流れたかを検出したいのです。
OMRON等のタイマーを経由して作動している電磁弁・リレー等のON時間を、所有している秋月電商のDr.DAQで測定したいのですが、良い方法をご教授ください。
Dr.DAQの電圧測定レンジは0〜5Vとなっていますのでその部分を使えればと思っています。
『AC100V、5A〜10Aを外部で検出してリレーON/OFF』を拝見したのですが、使用電流が少ない為、使えるのか不安です。
出来れば、複雑な回路を使用しない方法があればお願い致します。
Kay 様
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お返事 |
単純に「100V(または200V)の機器が動作した時間を測りたい」というだけですか?
それならその機器に並列に100V(または200V)リレーを繋いで、リレーで5VをON/OFFしてDr.DAQの入力に繋ぐだけではだけめなのですか?
複雑なセンサーや増幅回路などを全く使用する必要は無いと思うのですが。
べつに「AC100V、5A〜10Aを外部で検出してリレーON/OFF」の増幅度を上げてやってもいいですし、元から微弱な電流にも対応した「簡易デジタル表示消費電力計」の増幅度を上げてもいいですね。
電磁弁はともかく、リレーって多分とても少ない電力で動作していますから、リレーが一個だけ動いているような配線にカレントセンサーのような物を当てて調べるには、消費電力計の回路のような微弱電流を安定して測定できる回路を組まないと正しく測定できない可能性は高いです。
最初に書いたようにそのリレーに並列に電源が入っているかどうかを調べるためのリレーを一個繋げば何がどうなっていても正確にリレーONを調べることができますので、妙にセンサー回路を繋いで苦労するよりは楽して安く済ませられるのではないですか?
お返事 2010/1/27
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投稿 |
早速の回答ありがとうございます。
単純にリレーでよかったんですね。
難しく考えすぎてました。
手元のリレー(MYミニパワーリレー)のカタログを参照したところ、反応時間は20mS以下と、希望の速度より若干(1/10)?遅めでしたので、SSRで探してみます。
お忙しい中、ありがとうございました。
kay 様
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お返事 |
期待している応答速度は2msec程度ですか?
何の時間を計ろうとされているのかは書かれていませんが、オムロンのタイマーリレーとかそういう制御盤用機器はそんなミリ秒単位では動きませんし、当然のことながらターゲットにされているリレーや電磁弁がミリ秒単位で動作するとも思えません。
いやミリ秒単位で動作時間を計らないと危険な機器も世の中には存在しますから、一概に精度を求めないでいいというわけではありませんね。
たとえば宇宙ロケットのブースター(ロケットエンジン)の噴射時間なんて、1ミリ秒違えば目的地への到達精度が数万キロほど変ってしまうかもしれません。(AC100Vで制御しないでしょうけど・・・)
だいたい、商用電源の交流100Vの装置を測定すると考えれば、50Hz地区で1周期20msec、60Hz地区で1周期16.6msecですから、もしタイマーリレーなどがゼロクロスタイプのSSRを使用していたらそれ以上の解像度で動作しているわけもなく、単純な電磁リレーでコントロールされているのでも交流の原理からして簡単な回路や装置ではそれ以上(約10倍?)の解像度で電流が流れたかどうかを精密に測定するのはかなり大変ですよね。
オムロンのタイマーリレー+リレーとかいう話ですから、「×秒」とか「×分」というスパンで最低解像度は0.1秒程度もあればじゅうぶんな動作時間を計ろうとされているのかと思いましたが、ミリ秒単位でそういう超高速動作機械部品(本当に宇宙用の機器とか?)の動作時間を計る目的だったのですね。
たいへん申し訳ございませんが、「AC100V、5A〜10Aを外部で検出してリレーON/OFF」などの回路ではセンサーで感知した交流を平滑することで安定した電圧出力を得る回路なので、応答速度は数ミリ秒なんて超高速ではありません。
平滑回路を無くして50Hz/60Hzの交流波形をそのまま5V振幅くらいに増幅してやり、それをそのままDr.DAQに入力してやれば、多分ご希望の交流波形のまんまで波形の途中からONされたりOFFされているような波形と時間まで測定できるでしょう。
確かに、数ミリ秒で動作する超高速リレーを使えば、交流波形の途中でも正確に時間を測定できるかもしれません。
普通の交流リレーだとやはり商用電源にあわせて応答時間は16〜20msec程度という物が多いと思います。複雑な回路を使用しなくても反応速度が速ければそこそこ使えると思いますので、いい高速リレーがみつかるといいですね。
お返事 2010/1/27
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投稿 1/29 |
詳しい解説本当にありがとうございます。
50Hzで1周期20msecというのも初めて理解しました。
だから反応速度が20msecなんですね、20msecってそんなに短い時間だったんですね。
普段、何ミリ秒とか意識しないですもんね。
最初に用途をきちんと説明せずに、教えて頂こうとしてすいませんでした。
用途はタイマーの社内キャリブレーションです。
設定時間は0.5secで誤差1%以内という社内規定がある為、5msecの精度が欲しいと単純に思ってしまったのです。通常は各種設備のタイマー(数分〜十数時間の設定)をストップウォッチで測定してるのですが、0.5secなんて到底無理ですから、何回も測定して、たまたま数字があったものを記入してました。
以前、外部入力付きのストップウォッチ的なものを探したのですが見つからずでした。
実際は1%誤差なんて必要ないのですが、規定上しょうがなくやっているのです。
最近、別用途でDr.DAQを購入したのでうまく使えば0.5secのタイマーの校正を『本当に』出来るか?と思い、勉強のためにも、ご相談させて頂きました。
kay 様
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投稿 1/30 |
追記です
本当はタイマー単体にして負荷側で直接接続すればよいのでしょうが、10本位の線が接続されてたりするので面倒なので、負荷と並列で測定できればと思いました。
普通の時間測定ではリレーを使えばよいことが分かりましたので、ありがとうございました。
kay 様
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今あるカメラの映像を電波で飛ばしたい
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今あるカメラの映像を電波で飛ばして受信したいんですが、可能でしょうか?
TAPU 様
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お返事 |
「ビデオトランスミッタ」で検索してみてください。
いくらでも売られています。
お返事 2010/1/27
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パッと暗くなった時のみ点灯するランプ(2分間ランプ改造?)
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2分間ランプを製作して大変便利に使用しています。
追加の機能としてパッと暗くなった時のみ(例えば部屋の電気を消した時)に点灯させるには、どのような回路を追加したら良いでしょうか。お忙しいところ、よろしくお願い致します。
みつはし 様
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お返事 |
「パッと暗くなったら動作」という事は「ゆっくり暗くなったら動作してはいけない」という事ですね。
それを「2分間ランプ」に追加するとなると・・・
・明るさを感知するセンサー回路
・急激に暗くなった事だけを選択する回路
・選択出力が出た時に、2分間ランプ回路のコンデンサにじゅうぶん充電する為の一定時間のパルスを生成する回路
・充電パルスから充電する充電スイッチング回路
が必要になります。
それらを作って2分間ランプに接続しても構わないのですが、追加で作る充電用パルス生成回路はタイマー回路なので、それをそのままランプを点灯させるタイマーに使ってやれば、2分間ランプの回路のほうが必要なくなります。わざわざ接続するのは二度手間で部品もムダです。
という事で、2分間ランプに接続することなく、そのままでパッと暗くなったら一定時間点灯する回路で設計します。
▼クリックすると拡大表示
● 明るさセンサー回路
センサーにはCds(抵抗値80kΩ〜200kΩタイプ)を使用して、トランジスタでスイッチングします。
VR1で感度を調節しますが、明るい時にTP1の電圧がHiになり、暗くするとLowになるよう調節します。
● 「パッと暗くなる」ことを抽出する回路
C1まわりの微分回路で急激な電圧の変化成分だけを抽出します。
「パッと暗くなる」と出力がLowになりますが、「ゆっくり暗くなる」と出力はわずかしか電圧が下がらずに555のトリガーが働かない電圧範囲内で収まり動作しません。
部屋の電気を消したり、センサーを手で覆ったりする程度のスピードで暗くなると動作し、自然に太陽が沈む程度の変化では動作ません。(急に雲がかかるくらいでは動作します)
● タイマー回路
急激な明るさの変化を検出した時だけ、タイマーを動作させます。
タイマーは最もポピュラーなタイマーIC LMC555 (C-MOSタイプ)を使用してワンショットタイマー回路として使用します。
自動点灯だけではなく、元の2分間ランプのように手動でスタートさせるスイッチも併設します。
● ランプドライバ
ランプドライバは、元の2分間ランプにあわせてMOSパワーFET 2SK2231を使用して豆電球を点灯させます。
LMC555の出力でそのまま点灯させていますので、消灯する際にはパッと消えます。
じわっと消したいような場合には、ダイオードや抵抗・電解コンデンサを組み合わせて過去に出ているような感じでじわっと消灯する回路にしてやればいいでしょう。
そのへんはお好みにあわせて、作られる方がご自由に製作してください。
● もしも本当に元の2分間ランプに接続するには
タイマーの動作時間を数秒程度(VR2を使わずに固定でよい)で作って、LMC555の出力で元の回路図の電解コンデンサを充電するように数十Ωの抵抗とダイオードを経由して接続してください。
まぁ、このままの回路図で動作するので、わざわざ部品を足して元の2分間ランプに接続する必要も無いと思います。
● 電池がなくなりますよ!
2分間ランプは待機電力0でしたから、点灯する時以外には電池は消耗しませんので長期間お部屋に置きっぱなしにしても電池はかなり長い期間もつのですが、この回路では明るさセンサー回路で常に数mA程度の電流を消費していますから、単三電池のような小容量電池ではそれほど長い期間電池はもちません。(目安として一ヶ月くらい?)
暗くなったら電池交換をする頻度が上がりますので、電池交換の回数を減らすためには単二や単一電池のような大容量電池を使用するか、ACアダプターを使用するなどしたほうがいいと思います。
お返事 2010/1/25
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投稿 1/27 |
お忙しいところ回答ありがとうございました。
電池の問題は、様子を見ながら考えて見たいと思います。
みつはし 様
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投稿 |
お世話になります。
「パッと暗くなった時のみ点灯するランプ」を便利に使っているのですが、明暗が繰り返されると、反応しなくなってしまいます。
壊れたかと思い、部品をチェックしたところ、機能が復活します。
試行錯誤したら、どうも微分回路のコンデンサが満充電のままになってしまい動作しなくなるような感じです。コンデンサを放電させると、その後数回動作します。
明るくなったら、何らかの方法でコンデンサを放電させる必要はないでしょうか?
スミ 様
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お返事 |
「明暗が繰り返されると反応しなく」というのがよくわかりません。
1分間(程度の間)に何回も明暗が繰り返されると何か起きるのでしょうか?
>どうも微分回路のコンデンサが満充電のままになってしまい
コンデンサが充電されるのはトランジスタが働いて「暗い」と判断している時です。
>明るくなったら、何らかの方法でコンデンサを放電させる必要はないでしょうか?
明るくなったら、充電用のトランジスタが働かなくなり、コンデンサの両端につながっている抵抗を通じてコンデンサは放電されます。
感度調節のVRの調節ミスではありませんか?
回路図中にあるように、TP1の電圧は「明るい時に約6V(電池の電圧)」「暗い時に数mV〜数十mV」になっていますか?
短時間に明暗が繰り返されるとこの電圧の間で行ったり来たりして、その間は当然パッと暗くなる反応はしません。タイマーで一定時間点灯するランプですから、そのタイマー時間中(約2分くらい?)は別に次回の反応をしなくても点灯しているはずですから。
明るい状態が一定時間続くと、コンデンサは放電されて次回のパッと変化した時のための待機状態に戻ります。
しかし
>明るくなったら、何らかの方法でコンデンサを放電させる必要はないでしょうか?
と言われているのだとしたら、明るくなってもコンデンサは放電されていないようですので、その原因は
(1) VRの調節ミスで、明るい時もトランジスタが働いていて、TP1の電圧が電源電圧まで上がらない状態にしてしまっている。
(2) コンデンサまわりのハンダづけミスなどで、抵抗が正しく接続されていない。(放電に数分〜数十分以上かかる)
のようなことが考えられます。
まずは明るい時(たとえば、薄暗くなってもまだ「暗い」と判断させない明るさの時でも)に本当にTP1が6Vであるか確認してください。
あなたが「明るい」と思う明るさの時、ここが6Vであれば明るい時にはコンデンサに電圧が残ることはありません。
お返事 2010/5/22
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投稿 |
余りにも素早いレスで、感謝いたします。こちらの再検証が追いつかないくらいです(汗
ブレッドボードで再現し、各端子の電圧を測ってみました。
TP1の電圧変化は期待通りに変化しています。
コンデンサの+側の電圧は、明→暗→明に変わると、一気に電源電圧の1.5倍近い電圧になるのは正常でしょうか?
明のままだと、この電圧が徐々に下がりますが、↑の(2)の理由で、放電に極端に時間がかかっているのかなと推測されました。
もう一つ気がついたことは、ライトが消灯後、コンデンサの放電が完了していない間は次の反応が起こらないわけですが、ここで反応しないからと、Cdsに明暗を行うと、見た目には分からないのだけど、コンデンサを再び充電させてしまっていることです。これも早合点の原因のようです。
アドバイスありがとうございました。
初歩的な質問で恐縮ですが、コンデンサの放電ですが、R2(10k)とR3(100k)の回路で短絡させて放電していると言う理解でよろしいでしょうか?
スミ 様
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お返事 |
その「(2)の理由で、放電に極端に時間がかかっているのかな」という考えは全くの当て違いです。
コンデンサのマイナス側とプラス側に繋がっている抵抗の値の関係で、もしGNDとコンデンサのプラス極にテスターを当てて電圧を計ったら・・・見た目の電圧は確かにそうなりますが、別にその電圧そのものがコンデンサに貯められているわけではなく、コンデンサには電源電圧ぶんの電圧しか貯められないのでそういう計り方をしたら高い電圧に見えるのはあたりまえで、放電に時間がかかるなんていうのは全く理論上はありえない話です。
すみませんが、先にも書きましたようにこの回路の動作では「明るい状態が一定時間続くと、コンデンサは放電されて次回のパッと変化した時のための待機状態に戻ります。」という動作の部分の「明るい状態が一定時間続くと」の部分、これをご理解頂いていなかったか、誤った認識をお持ちだったようですね。
電解コンデンサの放電には約10秒程度時間がかかる設計になっています。
これは放電を遅くするという意味ではなく、パッと変化したときになるべく正しく反応を示し、ゆっくり変化した時の誤作動を抑えたり、自然の太陽光が流れる雲でゆらゆらと明るさが変化する時などには全く誤作動しなくする為に導き出した適切な時間です。
センサーが暗い状態を関知すると、明るい状態に戻っても約10秒は反応しない「ガードタイム」を設けています。
「明るい状態が一定時間続くと、コンデンサは放電されて」という設計ですから、「もう一つ気がついたことは」で書かれている反応は設計通りです。
ランプが光っている間でも光り終わった後でも、「暗い」と判断したらコンデンサは放電しますから、「暗い」状態が一定期間以上無くなる・・・つまり「明るい」状態が一定時間続くという状態が達成できなければ、途中で暗くなったらガードタイムのタイマー(コンデンサ)もリセットされます。
設計では暗い状態から明るい状態になっても、約10秒はガードタイムとして反応はしません。自然界ではそんな短時間で太陽の明るさが戻ってまた消えるなんてことは無いはずです。
雲の流れなどでの誤作動が起きるかもしれませんが、ガードタイムを短くするには100KΩを10KΩ程度まで小さくしてください。ガードタイムは3〜4秒になります。
お返事 2010/5/25
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投稿 5/30 |
初歩的な質問にも回答いただきありがとうございます。
さらに、ガードタイム短縮の回答策まで教えていただき感謝します。
早速、抵抗値を下げてみたところ、自分のニーズにぴったりのライトになり、感激しています。
スミ 様
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似た記事に
が、あります。
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ペルチェ素子で一定の温度に保つ回路
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はじめまして、
先日、[温度でAC100VをON/OFFする「電子サーモスタット」]を参考に、ペルチェ素子を使った、定温保温庫を作成しました。
大変参考になり、ありがとうございました。
さて、市販品のパーソナル冷温庫では、同じようにペルチェ素子の電極+−をリレーにより入れ替えて、冷却する機能があります。
この冷温庫に使われている回路は8bitマイコンを使って制御しているのですが、マイコンが破損した場合に、部品交換ができないため、冷温庫を買い換えるしか対策はないのです。
そこで、[温度でAC100VをON/OFFする「電子サーモスタット」]のように、オペアンプで構成されたペルチェ素子による冷温サーモスタット回路を考えていただけないでしょうか?
温度センサーのLM35DZ 1個を活用し、オペアンプのLM358を2個、リレーを2個にすれば、たとえば、設定温度28℃として、27以下では加熱、29度以上では冷却等の回路が可能ではないかと思うのですが、いかがでしょうか?
希望の温度動作範囲は4℃〜50℃です。
よろしくお願いいたします。
Nory* 様
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お返事 |
Nory* 様はじめまして。
「温度センサーのLM35DZ 1個を活用し、オペアンプのLM358を2個、リレーを2個にすれば」まで考えられているのであれば、それで完成ではありませんか?
別段ここで質問されなくても、そのまま作られればいいと思うのですが。
参考までに、もし私が作る場合には・・・という形を示しておきます。
▼クリックすると拡大表示
温度判定の部分は、もう1つ同じ判定回路で高温側の判定をします。
オペアンプまわりの回路は全く同じで「高温判定温度より高い場合はOFF」になる回路です。
動作せる温度は、低い側を何℃、高い側を何℃として別々に設定します。
もし、VRによる設定温度は1つだけ(たとえば28℃)で、そこから±何℃の幅(内部で設定はしておく)で自動的に制御されるような回路は全くの別設計となりますから、今回元になっている回路図では無理です。
リレーをドライブするトランジスタでNOT回路を作って×℃より高い場合はリレーをONにするようにします。
これも、元のままでトランジスタ一個で×℃より低い場合はリレーをONでも全然構いません。リレーの接点を逆に使えばいいだけの話なので。
ただ、気持ち悪いからこうしています。部品代を20円くらいケチりたい場合や、リレーが2個同時にONになっている状態が発生して無駄に電気を食っているという気持ち悪い状態が発生していても別に気にしないならわざわざトランジスタ二個にする必要はありません。そのまま元の回路のまま使ってください。
ペルチェ素子はHブリッジで制御します。
単に温度判別部を2つに増やして、リレーも2個に増やしてHブリッジで制御すれば、ペルチェ素子の持つ電流方向の逆転で加熱にも冷却にも使える性質をそのまま引き出すことはできますので、別に難しいことを考えなくてもいいですよ。
お返事 2010/1/23
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投稿 |
早速ご回答頂きましてありがとうございます。
トランジスタによるNOT回路が頭に浮かびませんでした。
温度調節用のボリュームを2連のものにすればよいのかな?と考えています。
おかげさまで、夏は定温冷却庫として使用できそうです。
ありがとうございました。
Nory* 様
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お返事 |
えーと、「夏は定温冷却庫として使用」するだけ(冬は保温庫)であれば、わざわざオペアンプを追加してやらなくてもいいですよね?
市販の冷温庫は「冷蔵(冷却)」「保温(加熱)」の切替スイッチが付いていて、温度設定ダイヤル(またはデジタル温度表示)は1つです。
そして、「温度でAC100VをON/OFFする「電子サーモスタット」」には元からその機能は付いていますから、リレーの「設定温度以上でON」端子と「設定温度以下でON」端子を使ってペルチェ素子につなぐだけで(冷蔵/保温切替スイッチも追加)、一般的な市販の冷温庫と同じになりますよね。
元からある「指定温度範囲以上になったらON」の機能の端子と「指定温度範囲を下回ったらON」の各出力のどちらを使用するかを選択する「冷蔵/保温切替スイッチ」をつければ、電子サーモスタット回路は暖め用にも冷却用にもどちらにでも使えます。
そして「冷蔵/保温切替スイッチ」で同時にペルチェ素子の電流方向を逆転させるようにすれば、電子サーモスタット回路が働いた時にペルチェ素子は発熱するのか吸熱するのかを切り替えられますから、合計3つのスイッチを同時に切り替えできる3回路2接点スイッチを使えば普通の冷温庫のような感じに切り替えができます。
>度調節用のボリュームを2連のものにすればよいのかな?と考えています
という事ですが、それだとオペアンプを2つにした意味がなくなりますよね?
2連ボリュームでどちらのオペアンプにも同じ基準電圧をかけるのでしたら、2回路用意した意味がありません。
2回路用意したのは、上限・下限を同じ温度ではなく別々の温度に設定できるようにして、お好みの温度でそれぞれに復帰温度も可変できるようにするよう、同じ回路を2つ用意したものです。
どちらの回路にも2連ボリュームで同じ基準電圧をかけたら、2つとも同じ温度で動作してしまい全然意味がありませんよ。
冷却温度判定(高い側)には高い基準電圧を与え、加熱温度判定(低い側)には低い電圧を与えないと・・・。
2連ボリュームの各方向に別々にバイアス電圧を変更する抵抗または半固定抵抗を上下につけたりして微妙に電圧差を儲けるなど、結構面倒な改造を行わなければならないと思いませんか?
それより、オペアンプの追加なんてしなくてもこのスイッチを追加するだけの回路で、電子サーモスタットの温度設定をたとえば「判定29℃、復帰27℃」に調節しておけば、「冷却で使用する場合は29℃になったら冷却開始、27℃まで下がったら停止」「保温で使用する場合は27℃になったら加熱開始、29℃まで上がったら停止」という冷温庫の機能が実現できます。
そして復帰温度差の設定は普通は基板を作った時に好みに調節して後は変更しないはずですから、基板上の半固定抵抗にしておいてふだんは一切触りませんよね。
温度調節を100℃と20℃みたいな極端な範囲で変更するなら復帰温度の幅もかなり変りますが、日常的に使う28℃と15℃程度の間であればあまり変りません。上限と下限の温度差は温度設定に関わり無くほぼ同じと考えてよいはずです。(それ以前に人間に果たして1℃程度の誤差がわかるのかどうか・・・)
「判定」と「復帰」という概念で捉えると片方向向きにしか使えないように受け取られがちだと思いますが、それはあくまで基準電圧の設定に関するとりきめなので、たとえば箱の外にボリュームの軸を出してツマミをとりつけるのであれば、そこに温度設定表示を書く際にたとえば復帰温度差を2℃程度に内部で設定しておいたら、ツマミのまわりに書く温度表示は本物の設定温度電圧で決まる温度+1℃を書いておくとあら不思議、「冷却の場合はツマミを回して調節した温度+1度で冷却を開始、設定温度−1℃で停止」「保温の場合はツマミを回して調節した温度−1度で加熱を開始、設定温度+1℃で停止」という風に非常に直感的な操作が可能なのですよ。
いやまぁ、冷やしたいか暖めたいかで「冷蔵/保温切替スイッチ」の操作は必要ですが。
もちろん、オペアンプが2個で別々に温度管理をできる回路であれば「冷蔵/保温切替スイッチ」は無しで年中いつでもスイッチ位置を気にせずに使えるので高機能な冷温庫ではあります。
ただ温度設定ツマミを1つにするために2連ボリュームを使おうとすると、ちょっと面倒なバイアス回路を追加で設計しないとせっかくオペアンプを増やした意味がありませんよ・・・。
まぁご自分で努力をされて、2連ボリュームでうまくゆくような改造をされるのも自作の面白さだと思いますので、研究されて完成度の高い物を設計され、今お使いのものよりグレードアップさせるのも楽しそうですね。
お返事 2010/1/25
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投稿 |
御無沙汰しています。
以前、「ペルチェ素子で一定の温度に保つ回路」で問い合わせさせて頂いたNory*です。本日、お教えいただいた3回路2接点スイッチを使った回路に改修し、調子よく動作しています。
大変役に立ちました。ありがとうございました。
Nory* 様
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ガーデンソーラーライトで7色に変わるLEDが点灯しない
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いつも楽しく拝見させていただいております。
早速ですが、お願いいたします。
ガーデンソーラーライト(太陽電池で電池を充電して、暗くなると、LEDが1個点灯する物で、CDSはない物です)。このLEDを100円ショップの7色に変わるLEDに替えてみたのですが、うまく変色しません。解決方法をご教授お願いいます。
46歳電子少年 様
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お返事 |
それは平滑回路が入っていない昇圧回路を使用したソーラーライトだからではないですか?
白色LEDを点灯させるだけであれば、無平滑で昇圧パルスだけのほうが電圧が高く見た目も明るいので平滑回路無しのソーラーライトは多いです。
それに対して、レインボーLEDや自動点滅LEDは中に点滅用のICが入っていますから、平滑されていないパルス電源では正常に動作するはずもなく・・・。
まずは、お使いのソーラーライトの回路図を書いて、平滑回路が入っているかどうか確認し、もし入っていないのでしたら平滑回路を組み込んでください。
過去の内容で「LMC555で昇圧しても電圧が1.43Vしかありません」あたりが参考になるでしょう。
また、ソーラーライトのような単純な昇圧回路ではレインボーLEDや自動点滅LEDが点灯しないことは「ソーラーパネルの容量?」に書いています。
お返事 2010/1/23
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ピンクノイズ発生回路
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測定用とまでは精度をシビアにしなくても良いのですが、ピンクノズ発信器を作ろうと思い、いろいろ検索しているとここのページ当たりました。
初心者でも、できそうな回路図ってございますでしょうか?
よろしくお願い致します。
ゆきの 様
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お返事 |
ピンクノイズはホワイトノイズを周波数により減衰させて生成します。
ホワイトノイズは全周波数帯域において同じレベルでノイズを発生しているものですね。
簡単な生成回路はツェナーダイオードの発するノイズを増幅して得ることができ、ツェナーダイオードとトランジスタまたはオペアンプ等の増幅回路で簡単に作ることができます。
ピンクノイズを作るにはそうやって作ったホワイトノイズを、3db/oct(1オクターブにつき3db)の減衰フィルターを通せばできますので、今回のご依頼のキモはこの減衰フィルターを設計するところにあります。
オペアンプを使ったローパスフィルターの応用で設計はできるのですが、「気の迷い」では設計した回路は全て実際に組み立てて動作や精度を確認してから公開していますので、音声帯域用のフィルター回路であればその全帯域において減衰特性を測定して、結果のグラフと共に公開するなどしなければなりません。
ところが・・・私はそれらの測定に必要なスペアナ(スペクトラム・アナライザー=周波数帯域についてのレベル等を自動的に測定・表示する計測器)を所有していませんので、専用測定器による測定は無理なのでピンクノイズ発生回路の周波数特性が(だいたいでも)正しく減衰しているのか調べる術がありません。
いや、術が無いわけではなく、全周波数帯域の任意の周波数を発生させる発振回路を別途用意して、20Hzくらいから40KHzくらいまで順にフィルター回路に入力してやって、その時の出力レベルをオシロスコープで測って目で見て手作業でExcelか何かに入力して後でグラフ化すればいいのです。大学の頃の実験ではExcelなんて無かったのでグラフ化までも手作業でグラフ用紙に書いていたわけですが・・・。
今、そこまで大変な作業を自宅ではやりたくないのが実情です。
ですので回路を設計してもそれが(だいたいでも)正しい物であったかの確認を取って公開できませんので、こちらで公開することは困難です。
たいへん申し訳ございませんが、私のほうで設計した回路をお教えすることができませんので、他の方がHPで公開されている回路図を参考にしてください。
ネットでピンクノイズ発生回路について検索しますと、こうちゃん様の『小粋な情報喫茶店』というHPが見つかります。
この方のHPの情報量は物凄く、電子回路に興味を持たれている方にはたいへん有用なページではないでしょうか。
そちらのメニューで[電脳工作室]→[analog circuit]→[1- 5. Pink noise generator(ピンクノイズ発生回路) ]と進めば誰でも簡単に作れるレベルの回路図と、特性を測定したグラフが掲載されています。
(ピンクノイズ発生回路を掲載する場合、こういうグラフが必要ですから…)
ネットで検索すればもっと他にも出てくるでしょうから、作りやすい物を参考にしてみてください。
お返事 2010/1/23
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投稿 |
お返事ありがとうございます。もうひとつアドバイスをお願い致します。
今回投稿された「out」に関しててですが、その先はプリアンプをつなげばよいのでしょうか?
そのままスピーカーでよいのでしょうか?
すいませんよろしくお願い致します。
ゆきの 様
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お返事 |
何が投稿されたのかよくわかりませんが・・・・。
笠原政史さんの回路図のoutであれば、あのようなOPアンプによるフィルター回路が直接スピーカーを駆動できるはずは無いので、プリアンプなりスピーカードライブアンプなり、なんらかの増幅器を通してスピーカーを鳴らしてください。
お返事 2010/1/28
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投稿 1/30 |
大変勉強になりました。
ありがとうございました。
ゆきの 様
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1本の配線に3つのスイッチ
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現在1つのスイッチが付いている配線を利用して、スイッチを3つに増やしてリレー制御を行いたい。
現在1つプッシュスイッチが付いている配線に、追加でプッシュボタン2個程度取り付け、抵抗値変化などで、元の配線を使い各ボタンを押したときに各リレーが作動する回路を考えているのですが、良い案ありましたらお教え下さい。
配線の追加が出来ない所に元の配線を利用して操作を追加したいと考えております。元のスイッチ回路は押すとマイナスに接続されています。機械の電源は12Vです。マイコン等を使わない回路でお願いします。
説明言葉が悪くて申し訳ありません。
fUkUtEk 様
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お返事 |
配線が追加できないところにスイッチ類を追加する場合、最近ではPICマイコンなどでシリアル通信をさせて沢山のボタンを追加できるような回路が主流ですね。
しかしそのようなマイコンのプログラムを開発せずにボタンを追加するとなると、古くからある抵抗値の違いを検出する方法をアナログ回路で作ることになるでしょう。
(今回の回路をアナログではなくPICマイコンで作っても、A/D入力機能のある8ピンのマイコン一個で済むのですが…)
右の図のように3つのスイッチにそれぞれ抵抗をとりつけ、ボタンを押すとスイッチ経路の抵抗値が変るようなスイッチ部にして、そのスイッチ操作で変るVinの電圧を判定回路で判別して押されたボタンに該当するリレーをONにします。
この場合、ボタンを1つだけ押されるとそのボタンに繋がった抵抗値がスイッチ回路の抵抗値になるのですが、もしもボタンを複数個同時に押された場合には抵抗値は押されたボタンの抵抗を並列に接続した時の合成抵抗になりますので、それでも誤作動はしないようにしなければなりません。
本来であれば[Aのみ][Bのみ][Cのみ][A+B同時][A+C同時][B+C同時][A+B+C同時]の全部で7種類(OFFも含めると8種類)の状態を検出してやらなければならず、電圧判定回路がそれだけ必要で回路がたいへん複雑になるので今回は「同時押しの場合の複数ボタンは判別しない=押されている中で、優先順位の高いどれか1つのみ出力する」という条件にして回路は簡略化します。
3つのボタンをそれぞれ押されたときに、Vinに現れる電圧がちょうどVccを4分割したそれぞれの範囲内に収まるようにすれば、後の判定がやりやすくなります。
仮に電源からのバイアス抵抗R1の値を1KΩ(スイッチ配線に流す電流は最大5mA)にした場合には、Ra・Rb・Rcの各抵抗に割り当てられる値は右図のようにRa=0〜333Ω・Rb=333〜1KΩ・Rc=1K〜3KΩの間の抵抗値となります。
たとえばC区間(2.5V〜3.75V)の中心電圧は3.125VなのでRcはVinがその電圧になる抵抗値を取っておけばコンパレータで判別する時に最もセパレーションの良い電圧を出力することができると考えられるので、その場合のRcは1.67KΩ(1K〜3KΩの範囲内)となります。
同様にRbは600Ω、Raは143Ωとなりますが、Raに関しては別に0〜1.25Vの間の電圧を取らなくても、極端な話0Vのほうが他の電圧との差が最も大きくていいので0Ωにします。これは「優先順位が高いもの一個をONにする」という今回のルールがあるから使える手で、もし3つのボタンの全7種類の組み合わせを判別するなら0Ωにはできずに143Ωあたりの抵抗値を持たせなければなりません。
以上の計算上の抵抗値から製品として実在する抵抗値を選び、各ボタンを押した時の電圧のパターンを一覧表にすると次のようになります。
判別範囲 |
スイッチの状態 |
出力状態 |
区間 D 3.75〜5.00V |
スイッチOFF Vin=5.00V |
出力はOFF |
区間 C 2.50〜3.75V |
スイッチCのみ 1.6KΩ 3.08V |
出力CをON |
区間 B 1.25〜2.50V |
スイッチBのみ 620Ω 1.91V |
出力BをON |
スイッチB+C 447Ω 1.54V |
区間 A 0.00〜1.25V |
スイッチAのみ 0Ω 0.00V |
出力AをON |
スイッチA+B 0Ω 0.00V |
スイッチA+C 0Ω 0.00V |
スイッチBとCを同時押しした際の合成抵抗は約447Ωで、その場合のVin電圧は1.54Vで区間Bに属する電圧にじゅうぶん納まっていて、このままで(抵抗値の補正変更などしなくても)区間の分かれ目ギリギリで誤作動はしないでしょう。
(本当はもうちょっと補正して追い込みたいですが、今回はパス)
Raを0Ωにしているので、スイッチAと他のスイッチの同時押しの場合は全て抵抗値は0Ωで電圧も0Vになりわかりやすいようになっていると思います。
抵抗値の計算に時間を割きましたが、今回の回路ではこの抵抗値の計算が設計作業の90%くらいを占めていると言っても過言ではありません。
スイッチ状態を安定して判定できる抵抗値が決まれば、後はそれをコンパレータまたはオペアンプを使用して判別して、リレーを働かせる回路図を書くだけです。
▼クリックすると拡大表示
● スイッチ部
スイッチを押すと上で計算した抵抗値になるようなリモートスイッチです。
優先順位がA > B > Cなので、接続する機器はボタンの同時押しをされた場合にそのような順位でどれか1つがONになって良いような接続を選びます。
● 電圧判別部
オペアンプIC LM324を1個使用します。
LM324にはオペアンプ回路が4個入っていますが、そのうちの3個を使用して1個は余ります。
電源電圧を4つの1KΩで分圧して1.25V/2.50V/3.75Vの3つの閾値を作り、入力電圧がそれより上か下かで3つのコンパレータ回路が判定をします。
各コンパレータ回路の出力は「入力が基準値より高いとLレベル(0V)」「入力が基準値より低いとHレベル(約3.5V)」となります。
入力電圧の値により全部で4つの出力状態になりますが、コンパレータ回路の出力でリレーを直接動かすと複数のリレーがONしてしまうという目的の出力にはなりませんので、「電圧値に応じて、対応した1つのリレーだけがONになる」という論理回路を作ってやらなければなりません。
通常はデジタルICなどを使ってロジック回路で判別回路を作ったりしますが、今回はフォトカプラ TL521-1を使用して上のコンパレータ出力と下のコンパレータ出力の状態が「上がHで下がLの位置(つまりそこに測定電圧範囲がある)」だけフォトカプラ内のLEDに電流が流れてトランジスタがONする判定回路を使用します。
※ TLP521-1を3個ではなく、4回路入りのTLP521-4を使われても構いません
● リレー・ドライバ
使用するリレーはOMRON G5V-1 DC5Vなどコイル電流100mA以下の小型リレーです。
ドライバ用の2SC1815のベースに1μFの電解コンデンサを入れていますが、外来ノイズなどでリレーがONになってしまわないようわずかだけ反応速度を落としています。実操作では遅れは全く感じられない程度です。
● 電源
機械の電源は12Vだそうですが、不安定な場合がありますので三端子レギュレータで5Vに落として安定化して使用します。
スイッチとはいえ電圧の範囲を検出するなど一種のセンサー回路となっていますので、安定した電源で動作させます。
● 調整など
この回路には組み立てた後の調節個所はありません。
組み立てに間違いが無ければそのままで動作します。
もし動かない場合は、各部分の電圧などを回路図中の値と比べてみて、組み立て間違いのある個所を探してください。
オペアンプICにLM324を使用していますので、オペアンプが1回路余っています。なんだかもったいないような気もします(^^;
もう1回路コンパレータ回路を増やして判別を5段階にしてやると、出力は4つのスイッチまで判定できるようになりますね。
また今回の回路のように「複数のスイッチを押されてもどれかリレーが一個だけON」という回路ではなく、「押されたスイッチに対応したリレーが複数個でもちゃんと対応してONになる回路」というのもコンパレータによる電圧判定をもっと細かくして全ての抵抗値パターンに対応できるようにして、その出力から対応したリレーをONにする回路をつけてやれば実現できます。
もし今回の回路よりもっと高度なスイッチ回路が必要な方は、今回の記事中に書きました設計方法を読まれて更に勉強して、ご自分で思うようなスイッチ回路を設計してみてください。
お返事 2010/1/21
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この記事・お返事は役に立たなかった |
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4013の反転FFで、スイッチを押している間出力がONになる?
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大昔 4013を使用して、
1.スイッチをチョイ(短時間)押しすると出力がon
もう1回スイッチをチョイ押しすると出力がoff
スイッチを押す度に出力反転
2.スイッチを長い時間押すと、スイッチを押している間出力がonになる
こんな回路があった記憶がありますが、こんなこっとってきるの?
(匿名希望) 様
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お返事 |
それだけでは条件設定があやふやで情報が足りませんが・・・。
長い時間押した場合、(スイッチは押したんだから)元の状態が反転しても良いなら話は簡単です。
もし「元がOFFで、長い時間押したらFFはONにはならずに、出力だけスイッチを押している間はONになり、手を放したら元のOFFのまま。」なんていう難しい動作だったら4013だけじゃ実現できないのではないでしようか。
チョンと短時間押した時だけ反転用のクロックを出力するような判別タイマー回路が必要になりますよね?
・チョンと押したら出力が反転する
・長い間押している間は出力はFFの状態に関係なくONになりっぱなし
という条件であれば、ダイオードORを取るだけで可能です。
4013のD-FFで作った反転FF(T-FF)の出力と、ボタンを押している間HになるCK入力の信号をダイオードでORをとれば、反転FFの出力Qの状態と共に「スイッチを押している間はQ=H」になります。
スイッチをチョン押しすれば、普通に出力はON→OFFとOFF→ONを繰り返します。
OFFの時に長押しすると、FFの出力はONになりますから出力QはHで出力はHになりますから、長押ししていてもすぐに手を放しても同じ状態(出力=H)です。
ONの時に長押しすると、FFの出力はOFFになりますから出力QはLになりますが、スイッチを長押ししている間はスイッチ経由で出力はHに保たれますから手を放すまで出力はHのままです。「長押ししている間はON」という条件を満たします。
お返事 2010/1/15
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投稿 |
質問させていただいた者です。
早速のご回答ありがとうございました。
条件まとめ直しました。
1.出力がoffのときに
スイッチのチョイ押し(0,5秒以下)では、出力がonします。
2.出力がoffのときに
スイッチを長い時間(0.5秒以上)押すと、
スイッチを押している間出力がonになります。
3.1で出力がonになった後に
もう1回スイッチを押すと、
チョイ押しでも長い時間押した後でも
スイッチを離した瞬間に出力がoffします。
この質問は、約30年前の CQ Ham Radioに、“スマートなPTT回路”として、掲載されていたと記憶していますが、どうしても思い出せずにいます。
あやふやな記憶ですが、
1.スイッチ(入力)は、Lでアクティブ
2.回路は、出力スイッチ用のトランジスタ以外は
4013と数個のコンデンサ・抵抗のみを使用していました。
3.出力Qは、トランジスタへ
反転出力QはCRの遅延回路を通りD入力に接続していました?。
(匿名希望) 様
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お返事 |
お返事ありがとうございます。
「PTT用の回路」であり、そういう操作で使う物という条件をなぜ最初にお書き頂けないのか大変不思議です。
「スイッチLでアクティブ」という条件であれば、4013はHエッジトリガ型ですから「スイッチを放した時に出力条件が変わる」という回路になります。
今回考えている回路と根本的に考え方が違いますので、また一からやりなおしですね。そちらの回路のほうがダイオードORを使わずに済んで部品数も少なくてよりスマートな回路なのかもしれません。
設計をやりなおしますのでお時間を頂戴したいと思います。
先の回答でも書きました通り、もし「元がOFFで、長い時間押したらFFはONにはならずに、出力だけスイッチを押している間はONになり、手を放したら元のOFFのまま。」なんていう回路というのが今回の正解ですよね?
ご質問の中では特にそういう指定は無かったので回答から除外していました。
もし今回提示した回路でご希望の機能を実現するのであれば、コンデンサと抵抗を一個追加するだけでそういう動作になります。
「スイッチを(0.5秒以上)長押しした場合、FFはOFFにする。」という動作条件を満たせばいいので、スイッチONの時間が一定以上長い場合は、そのスイッチ押下の瞬間でFFをONにしていてもOFFにしていても関係無くFFをリセットしてやればいいだけですから、スイッチ信号のHから積分して一定時間遅延させた信号でFFのCLR端子をHレベルにします。
チョン押しでは積分回路の電圧は十分に上がりませんので、単にCK端子のHエッジでFFを反転させるだけです。
長押しすると、長押ししている最中に積分回路が働いてFFをリセットしますから、スイッチを放す前にFFはOFFになっていてスイッチを放した時点では必ず出力はOFFです。
無線機と接続する関係で、外部PTTスイッチのわかりにPTT端子をLに落としたいのでトランジスタを入れていたのでしょうが、今回の回路図では4013部の動作を検証するだけですのでトランジスタは記入していません。悪しからずご了承ください。
お返事 2010/1/18
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車のマップランプをルームランプに連動ざせたいが…?
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初めまして。
車の電装に関しての質問なんですが、ルームランプとマップランプを連動するように配線を考えています。
マップランプ単体でも使用可能するために、マップランプ脇にON-OFF-ONスイッチで連動-OFF-非連動の切り替えをしようと思います。
問題が、
ルームランプに繋がる配線から分岐を考えて導通チェッカーで確認した際、ドアクローズ→チェッカー点灯、ドアオープン→チェッカー消灯になります。
この時、ドアオープンで+12Vが来るようにする配線を教えて下さい。
多少の電気、電子知識はあります。
宜しくお願い致します。
かっち 様
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お返事 |
えーと、その書き方だとドアスイッチからルームランプに繋がっている線に「ドア閉=電気(+12V)が来ている」「ドア開=電気が途切れる」という風な測定結果となっていて、「ドアが開いた時に(ランプを点灯させるのに)電気(+12V)が欲しい」という事のように理解できますが、それで正しいですか?
もしその通りの測定結果だとしたら、それは車としては正しい配線です。
(いや、最初から間違いだとは言っていませんが・・・)
ちょっとイジワルな書き方になりますが、過去にもこちらではルームランプについての回路をいくつか書いていますし、車の電装系では基本中の基本である「ルームランプはマイナスコントロールである!」という点さえご理解されていれば、検電器で測定してみた結果は正しいことがおわかりになりますよね。
そして、マップランプはプラスコントロールで点灯させているようなので、「マイナスコントロール→プラスコントロールの変換を行えば良い」という事はすぐに導き出せると思います。
ここでまず引っかかっているのは、車用の検電器(エーモンのアイテムNo.A49をご使用だそうです)で計った「光る」「光らない」は、そのまま「ランプを点灯させるような電源として電気(+12V)が来ている」「来ていない」にあてはまらないという事です。
車のルームランプの配線は右の図のようになっています。
(ランプのON-OFF-AUTOスイッチや、複数のドアスイッチ等は省略しています)
ほかのランプ等の配線と違い、ランプは+12V側に繋がっていて、スイッチがアースに繋がっています。
これは、複数のドアやランプ部のスイッチでそれぞれどこででもONになるようにする為の策で、各ドアにわざわざ+12Vの電源を回してスイッチを経由して来るには2本の路が必要ですが、ドア側のスイッチの先はアースにしておればドアの金属部に落とすだけで済むので配線が一本減ります。そういう「手抜き」をする為にルームランプのスイッチはマイナスコントロールになっています。
かっち様の計られたようすは右図のような感じです。
ドアが閉じていてルームランプが消えている時には、ドアスイッチはOFFなので回路に電流は流れていませんが、途中の配線に検電器を当てているので+12Vからルームランプ球を通じて検電器に電流が流れてしまい、検電器のLEDが光ります。
回路はOFFなのに途中の配線にはスイッチから電球方向に何か制御用の12Vがかかっているように見えてしまいます。
逆にドアを開けてルームランプが点灯している時には、途中の配線部分はドアスイッチがONでアースに落ちているために検電器には電圧がかからず、LEDは消灯するので一見すると電圧がかかっていないように見えます。
厳密に「電圧がかかっているか?」という点ではLEDの点灯/消灯状態で正しいのですが、実際にはそれは他にその電圧を持って行ってランプを点灯させるような電圧ではなく、電球を通じて+12Vから漏れて来る電圧を、少しの電流でも光るLEDの特性で誤って表示しているのにすぎません。
もし調べられた車がこの通りの回路になっていて、マイナスコントロールであるのであれば次のような簡単な部品の追加だけで済みます。
右図のようにリレーを一個入れるだけでドアオープン時に+12Vをマップランプに供給することができます。
いや本当に、たったこれだけです。
実は、マップランプをマイナスコントロールに改造(配線を変える)してしまうと、リレーなんかなしにそのままこの配線を繋ぐだけでルームランプと連動させてしまえるのですが、そこは「多少の電気、電子知識はあります。」と仰られる方ならここで回路図を示さなくても大丈夫ですよね。
DC12Vリレーは秋葉原などの電子部品店で安い物なら一個50〜100円くらい(今回は大電流用では無いので小型でじゅうぶん)。カー用品店やホームセンターの車用品売り場でよく売られているエーモンのリレーで900〜1000円くらいです。
しくみさえわかってしまえば、リレーのとりつけ方法等はかっち様にはお出来になるでしょうから、配線を延ばしたりどこか車の裏に通したりする工事を含めても1時間くらいでできてしまうでしようね。
お返事 2010/1/14
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投稿 2/8 |
おかげさまで、うまく出来ました。
ありがとうございました。
かっち 様
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車のウインカーリレーをゆっくりにする?
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車のウインカーリレーをゆっくりにしたいんですが…
パッと光って、3秒ぐらい点灯したままで、パッと消えてまたパッと点灯するようにしたいのですが…
出来ますか? もし出来るようならばよろしくお願いします。
沖山 様
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お返事 |
えーと、それは法的にアウトなのでは?
車検に通りませんし、違法改造に関してはこちらではお教えしていません。
お返事 2010/1/14
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投稿 |
どうも。返事、遅くなってすいません。
法的にはアウトですが、切り替えスイッチなどで切り替え式にすることは無理でしょうか?
車屋さんに聞いたところによると、切り替えできるなら問題ないらしいと…。 同でしょうか? やはり無理でしょうか?
沖山 様
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お返事 |
時間がかかったということは、色々なところに問い合わせたり、車関係の各種法律や条令をお調べになられていたのでしょうね。
その車屋さんというのは、暴走族相手に「・・なら大丈夫」と言って不法改造をしているようなお店ですか?(まさかそんなあからさまなお店はなかなか無いと思いますが…)
まともなお店ではそのようなお返事はできないはずなのですが・・・・。
たとえば、近年の法規制でエンジン回転中は常時点灯が義務付けられたバイクのヘッドライトに「ふだんはつけっぱなしにする。法律の及ばない私有地内でのみ消灯したいのでスイッチを付けたい。公道を走る際にはスイッチは必ずONにしておくと約束するから。」というもっともらしい理由でライトを消せるスイッチをつけた場合、「スイッチが付いているだけで違法」と解釈されるわけですが、それと同じで「一定の点滅速度が定められているウインカーに、ふだんはちゃんとした点滅をさせる、特定の条件下でのみ違法点滅にはなるがふだんはスイッチを切っておくから大丈夫。」と言ってスイッチをつけた場合、何らかの警察による検査や、当然のことながら車検で通ることはありませんよね。
※ 最近のLEDイルミ照明(ほとんどが違法品)の普及で、車検の場合に何らかの追加機器や配線に手が加えられている場合、その部分の検査は特に念入りに行われて追加(自作)回路などの場合はそれを動作せて不正なものでないかかなり厳しくチェックされているそうですよ。
もし車屋さんが公式回答として「スイッチを付ければ大丈夫」と言われているのでしたら、その車屋さんから書面(正式に会社名や社印が押されたもの)で「スイッチを付けてウインカーが違法なスピードに切り替る改造を行うのは法的な問題が無い改造なので、当社の責任で改造を行います(行わせます)」というような書類(念書)をもらってきてくださいませんか。
それでその会社と、知り合いの警察官などに問い合わせて改造が大丈夫なら、無知な私の思い違いだったと謝罪もしますし、回路図をお書きします。
お返事 2010/2/4
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投稿 3/13 |
たまたま,ちょっと作ってみたい回路があって,こちらのホームページを発見しました.
いろいろなアイディアを回路図として具現されていて立派だなぁと思った次第ですが,さらに,このような対処をされている事にはビックリ.違法はいけませんよね.
とりあえずの感想です.
なにか,お伺いする事があるかも知れませんが,その節はよろしくお願いいたします.
shoji 様
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3、10、60秒間、振動モーターを回す回路
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タイマーICを使った回路を作りたいと考えています。
現在電池2個(3V)で振動モータを駆動させ使用していますが、勉強不足でわからないので、教えてください。
1)3、10、60秒で振動を停止
2)3、10、60秒で減衰しながら停止
何パターンも必要だと思うのでブレッドボードで抵抗・コンデンサを変えながら使用したいと考えてます。
stsm 様
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お返事 |
回路図です。
▼クリックすると拡大表示
● タイマー
タイマー部はごく一般的なタイマーIC 555によるワンショットタイマーです。
但し、乾電池二本で使用するために、低電圧動作が可能なC-MOSタイプのLMC555を使用します。
時間は半固定抵抗で可変でき、ご希望の3種類の時間用にVR1(0〜12秒)・VR2(0〜25秒)・VR3(0〜120秒)の3個を用意し、スイッチで切り替えて使用します。(べつにブレッドボード上で部品を交換しても構いません…)
● モーター駆動回路
LMC555ではモーターは直接回せませんから、トランジスタによるモータードライバ回路が必要です。
単にタイマーON中にモーターを回すだけならトランジスタ一個で済みますが、今回は「減衰しながら停止」させなければならないので、コンデンサの放電による遅延回路とします。
スローOFFスイッチを入れている状態では約2秒前後(モーターによる)でスローダウンします。
スローOFFスイッチを切っていればタイマーOFFでモーターは即座に停止します。
これもスイッチをつけずに、ブレッドボード上で配線を繋いだり切ったりして頂いても全然構いません。
● ノイズ対策
各部に入っているノイズ対策用のコンデンサなどは必ず付けてください。
ブラシありのDCモーターは回転中はかなりのノイズ源となります。
ノイズで555が誤作動してタイマーが延々と切れなかったり、切れた瞬間にもう一回作動して時間が2倍やそれ以上ONしてしまうなどの誤作動が起きる場合はモーターノイズや電源変動によるトラブルです。
お返事 2010/1/14
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この記事・お返事は役に立たなかった |
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一定の温度と、温度差を検知すると動作するリレー
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いつも、種々の Q&Aにお答えのお手際、感心しきりと拝見させていただいております。今回、有名人に自分が投稿するので、ドキドキします。
さて、私の家ではリビングの天井にサーキュレータを取り付けて夏・冬、体感温度で点けたり消したりしていますが、何とか自動で温調制御したいと思い、御相談です。
天井に温度センサー TH1、床面付近にセンサー TH2を設置して、
[条件T]一定の温度差(例:3℃ -可変)を検知すると、サーキュレータ(以後 M)が ONするようにしたい。
なおかつ、
[条件U]TH2が所定の温度(例:15℃ -可変)を検知するまではONにならないようにしたいのです。
目的は、冬季に対流式の暖房器具を使ったときに、天井付近にある程度暖気がたまってきたら、Mをスタートさせ、以後自動運転させたいのです。 夏季も微風運転による防カビ効果は意外なものがあります。
サーキュレータは、AC 100V 20Wくらいです。温度設定はもちろん自分で決定いたします。制御回路について何とか御教示くださると、まことに助かりますので、何分よろしくお願いいたします。
黒水靺鞨(こくすいまっかつ) 様
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お返事 |
真夏にご質問頂いたものに、こんな冬場まで回答が遅くなりまして申し訳ございません。
天井部と床面近く(人間の居る位置)で温度測定を行い、ご希望の条件で動作する回路です。
▼クリックすると拡大表示
● 温度センサー
温度センサーには、いつものLM35DZを使用します。
高精度で測定温度を電圧出力するICです。
出力電圧は1℃につき10mVです。
マイナス電源を用意すれば0℃以下のマイナス温度も測れますが、今回は5Vの単電源で使用するので0℃以上で、回路設計とオペアンプの規格の関係で約0〜85℃までを今回の回路の測定範囲とします。
LM35DZの出力電圧はオペアンプLMC662で4倍に増幅して、1℃につき40mVにして後の比較回路などで使用します。
天井に設置する温度センサーと床に近い本体との間は距離(2m程度)がありますので、天井部には温度センサーLM35DZだけを置くのではなく、プリアンプをつけて電圧を上げて少しだけノイズなどに強くしておきます。
配線も2〜3線のシールド線を使用して外部の電気的なノイズに強くしてください。(2線の場合はGNDはシールド網線で代用)
● 温度判定回路
「床面の温度がxx℃以上で」の条件を判定する回路はLMC662によるコンパレータ回路で判定します。
比較電圧はVR1で自由に設定でき、約0℃〜85℃の範囲を選択できます。
もし室温の範囲のみで使用される場合(今回のご希望)は、R3を30KΩに変更すると可変範囲は約0℃〜31℃になり、ボリュームの動く範囲がだいたい冷暖房の設定範囲に近くなりますので。より設定が楽になります。
この回路図を見て他の用途に使用される方もいらっしゃるかもしれませんので、基本の回路図中では今回の回路で設定可能な最大範囲の0℃〜85℃で書いています。
床面(本体を置いている位置)の温度が設定温度より高くなるとLED1が点灯します。
● 温度"差"判定回路
「本体温度センサー」と「天井温度センサー」の温度差はLMC662による差動アンプで検出します。
2つのセンサー出力電圧を「引き算」する回路で差を求め、その際に小さな電圧差を後で判定しやすくする為に10倍の電圧に増幅します。
差動アンプの出力は2つのセンサーの温度差 (S2-S1) × 400mVとなります。
もし「3℃以上の差が開いたら(天井側のほうが高い)」という判定を行いたい場合は、3℃×400mV=1.2V以上である事を判別すればよいので、温度差電圧をLMC662によるコンパレータ回路で判別します。
識別する温度差はVR2で自由に設定でき、約0〜6℃の範囲を選択できます。
ご希望例の3℃の場合はVR2をほぼ中央にあわせればご希望の温度差を感知するようになります。
2つのセンサーの温度差が設定差以上になるとLED2が点灯します。
● 出力回路
「温度判定回路」と「温度判定回路」"差"の出力(但し非動作側)をダイオードD1とD2でORをとって、「温度が低い時」または「温度差が小さい時」のいずれかの場合は「出力を動作させてはいけない」条件が成立しますのでTr1をONにして出力用Tr2をOFFにします。
「温度が高い時」かつ「温度差が大きい時」のみ禁止条件が解除され、出力がONになります。
AC100VをON/OFFするのはリレーでもよいのですが、ON/OFF時のノイズのほとんど無いSSR(ソリッドステートリレー/半導体リレー)を使用します。
今回もSSRは部品をバラで集めて作るのではなく、秋月電商で売られているSSRキット(25/20Aタイプ 250円)を使用します。これは安くて完成度が高いので重宝します(^^;
● 電源
電源はDC 5Vです。
ACアダプターなどで安定化された5Vを使用してください。
温度や温度差を判定する部分では電源電圧から分圧して基準電圧(判定電圧)を作っていますので、不安定な電源を使用すると動作が不安定になります。
● シュミット回路
温度判定と温度差判定回路ではシュミット動作をさせています。
一度設定温度になってONになると、温度がわずかに(数℃)下がるまではOFFにはなりません。
これは設定温度ぎりぎりのところで温度がフラついたときにリレー出力がバタつくのを防ぐためです。
同様に温度差判定回路でも差がわずかに(0.数℃)小さくなるまではOFFにはなりません。
この復帰までの温度の幅は今回はあまり可変にする必要性が低いと考えて固定にしています。
もし可変にされたい場合はR4とR15を100K〜1MΩ程度で可変できるように固定抵抗(100K)+半固定抵抗(1M)のような感じにしてください。
● 調節
基本的に、動作させる為の調節という必要はありません。
「温度判定」と「温度差判定」の半固定抵抗(またはボリューム)を回してご希望の温度に設定するだけです。
動作がおかしい場合、各テストポイント(TP)の電圧を計り、実際の温度にあわせて正しい電圧になっているかどうかを調べてみてください。
LED表示は、「温度判定」のLED1と「温度差判定」のLED2の両方が点灯した時に「動作」のLED3も点灯して出力がONになります。
お返事 2010/1/12
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投稿 |
御回答、まことにありがとうございます。
不勉強な者が、苦労して知識を身につけた方にこうやってやすやすと「答え」だけを写させてもらったようで身のすくむ思いです。
先ずこの回路を一生懸命読み込んで、製作と検証を行ってみます。
後日、必ず御報告をいたします。お世話になりました。
お詫び:相談文中、[条件U]のTH2はTH1の間違いでした。
黒水靺鞨(こくすいまっかつ) 様
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お返事 |
全体としては多少複雑な回路でも、各部分々々に分けて考えればたいして難しい物は使っていないので、理解することや、もし動作しなかった時でも原因(配線ミスやハンダ不良)の解明は容易だと思います。
条件2が間違っていたという事ですが、回路図をごらんになられてもうお分かりだとは思いますが、「天井の温度がxx℃以上で」に変更するには、IC1の6番ピン(比較入力)をTP2のところの床面温度電圧ではなく、TP4のとろこの天井温度電圧に接続してください。
お返事 2010/1/13
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似た記事に
が、あります。
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2分間ランプにDC/DCコンバータをつける?
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はじめまして。いつも楽しく拝読しています。提案されているいくつかの回路を見真似で作成し、実用にも供しています。
さて、2分間ライトと携帯充電器を使ったアップコンバータも利用させていただいていますが、これを組み合わせて乾電池2本で利用できるLED化したランタンの2分間ライト化を試みました。
最初、簡単に組み合わせればできるだろうと考えていたところ、携帯コンバータのスイッチとなるA・C接続をオン・オフするのには、別回路が必要になるのでは…ということで、これは能力的に断念し、仕方なく、A・C間は常時接続で、アップコンバータは電源オンのままとしました。待機中の電流をテスターで測ったところ、1.6μAと僅かでした。(au用横型コンバータ利用)
ここで質問とお願い・・・
質問:これもどこかの記事中にあったと思いましたが、これくらいの電流値なら、さほど電池寿命にも影響は少ないのかなと思うのですが、いかがでしょうか?
お願い:お手間でなければ、2分間タイマーのオフで、電源供給源のアップコンバータの電源もオフにする方法をご教示いただければとお願いします。
なお、電池寿命より液漏れが怖いため、マンガン乾電池を使用するつもりです。
スミ 様
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お返事 |
「100円ショップランプ改造 2分間ランプの製作」では乾電池4本タイプの100円ランプをベースにしましたが、これは複雑なタイマー回路を使わずにMOSパワーFETのゲート電圧をコンデンサで遅延させるだけの単純なスイッチ回路を使用するためでした。
MOSパワーFETのゲート電圧は最低2.5V程度は必要なので、コンデンサが放電して電圧が下がってゆく間もじゅうぶんにその電圧以上を維持するためには電源電圧は4〜5V以上は必要です。
もし乾電池2本の3V(電池が減ってきたら2V程度まで)を電源とすると全く動かず、もし乾電池2本用で作るなら低電圧で動作するトランジスタ等を組み合わせて全く違うタイマー回路を作らなければなりません。
100円のランプの改造にそんなに部品を増やしてお金をかけるのは無意味と考えて、MOSパワーFETのスイッチ回路だけで済ませられる安価なものを選んでいるわけです。
スミ様はその電源部に乾電池2本から4.6V(〜5V)に昇圧する「携帯電話充電器をDC-DCコンバータにしよう!」のDCコンバータ基板を使用されたそうですが、確かにDC/DCコンバータ自体の電源をON/OFFさせようとするといろいろ面倒な事になり、負荷(ランプ等)が何も電流を消費しない場合はDC/DCコンバータはほとんど休んでいるので特段にスイッチをつける必要も無いかもしれません。
待機中の消費電流が数マイクロアンペア程度であれば、数ヶ月ほど電池を入れっぱなしにしておいても乾電池が自然に弱るより多少早く電池が減ってしまうくらいで、実用上はほとんど問題になるようなことはありません。
一日に一回以上ランプを点灯させるような使い方だと、待機電力はランプ点灯電力に対してあまりに小さいのでほとんど無視しても良いレベルです。
それでも数マイクロアンペアでも電流が流れているのは気に入らない!という事でしたら、一応電子回路でDC/DCコンバータの電源を切ることはできます。
こんな感じで、ランプをON/OFFさせるMOSパワーFETがちょうどマイナス側スイッチになっているので、DC/DCコンバータ基板のGND側(C端子)をスイッチングしてやることで遅延してランプを点灯している間は自己保持をかけるように接続します。
マイナス側を操作している関係で、タイマーの起動スイッチもDC/DCコンバータのマイナス側を操作できるようにして、電源が切れている状態で起動スイッチを押すとDC/DCコンバータに電流が流れて昇圧動作を開始するような接続となります。
また起動スイッチを押している間はタイマー用のコンデンサに充電しなければなりませんから、起動スイッチがマイナス側に行ってしまったのでスイッチで充電電流を流すことができなくなってしまったので、トランジスタを一個追加して起動スイッチが押されている間はトランジスタが動作してコンデンサに充電するように部品を追加しなければなりません。
これで起動スイッチを押すとDC/DCコンバータが動作して昇圧を開始し、同時にコンデンサに充電してタイマーが作動します。
タイマーが作動しはじめたら、起動スイッチから指を離してもMOSパワーFETが動作してランプを点灯させると同時に、DC/DCコンバータのGNDもマイナス側に落としてやっているのでタイマー時間が切れるまで回路は動作しつづけます。
時間調節は任意の時間に可変できるようにVRを追加しています。
でもここで問題が。
携帯電話充電器のDC/DCコンバータ基板は昇圧能力がそれほど良いものでは無いので、ランプに4.8V/500mAの豆電球を使っていると、負荷が重すぎて起動スイッチを押しても3V未満程度までしか出力が上がらずにランプはほとんど点灯しませんし、コンデンサの電圧もじゅうぶんに上がらないのでMOSパワーFETが動作せずに起動スイッチを放すとすぐにランプが消灯してしまいます。
色々と試しましたが、記事中の携帯電話充電器のDC/DCコンバータ基板を流用するなら出力電流は200mA程度以下で使用しないと正しく起動と保持をしません。
豆電球を4.8V/200mA程度の暗い電球に変えて本末転倒のランプにするか、豆電球の使用はあきらめて白色LEDを10個以内くらいで消費電流200mA未満でそこそこ明るいLED電灯にするなど、ランプ球をじゅうぶんに吟味する必要があります。
また4.0〜4.2V/250mAの負荷電流を取り出した場合、電源側はニッケル水素充電池使用で2.4V/680mA〜700mAも電流を消費しますので、電池はじゅうぶんに大電流使用可能なアルカリ乾電池かニッケル水素充電池を使用しないと、マンガン電池ではすぐに電池が消耗してしまうかもしれません。また電力不足でじゅうぶんに出力電圧が上がらずに正常に動作しないことも考えられます。
自己保持回路を繋がずに、携帯電話DC/DCコンバータ基板だけで4.8V/500mA豆電球を点灯させた場合、入力では2.4V/1300mA以上というとてつもない大電流が流れましたから、常時ONスイッチを入れた状態など最も電流が流れる条件の場合には元の2分間ランプと同じ豆電球ではマンガン乾電池ではとても歯が立ちません(^^;
お返事 2010/1/10
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投稿 1/10 |
早速回答いただき感謝します。
やはり、独力では無理だったことと、特に、この待機電力なら無視できることが分かって、質問した甲斐がありました。
ライト部は、電球は取り除き、100円3LEDライトのLED部を流用して、制限抵抗計算機で算出した制限抵抗をつけて使用していますので、点灯時電流は、60mA程度だと思います。
毎日、就寝時に1回(1分間に短縮)程度使用しています。現在の電源は、100円ライトに入っていたボタン電池を電源にしていますが、若干暗くなってきたようですが、すでに2ヶ月くらいもっています。(それほどの明るさを必要としていません。)
当面、このまま使用するつもりです。ご教示いただいた回路は、ステップアップのための宿題とします。
ありがとうございました。
スミ 様
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階段の蛍光灯をワンプッシュで一定時間だけ点灯させたい
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はじめまして。検索でここに辿り着きました。あまりの情報の多さに目まいを感じつつ質問させていただきます。
勤務先の話しですが、3階建ての階段部分に蛍光灯(30W×2本)がついています。その蛍光灯は各階の壁に設置されたスイッチを使ってON/OFFするようになっています。3階に更衣室Bがあり、3階で着替えて帰宅する際に消し忘れが結構あって困っています。そこで消し忘れ防止のために、スイッチを入れたら一定時間(約5分)点灯した後に自動消灯させたい(スイッチのままでは難しいようならプッシュボタンに交換でもいい)と考えたのですが知識が不足しており、どうやったらいいのかが皆目検討がつきません。
気の迷い ★★ 小ネタ集 ★★に掲載されている「100円ショップランプ改造、2分間ランプの製作」がとても近いように思うのですが、直流・交流の違いもあってお手上げです。
どうやったらいいのでしょうか?
yanz 様
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お返事 |
yanz様はじめまして。
そういう装置を作ることは可能ですが、今回はお教えできません。
階段の蛍光灯に5Vや12V程度の電圧範囲の「リモートコントロール端子」でも付いていれば別ですが(普通は無いです…)、ごく普通に天井(か壁の一部)に蛍光灯がついていて、廊下の壁のところにスイッチが付いているような場合はその配線・スイッチを変更する場合には電気工事士の資格を持った人しかいじることができません。配線の変更・増設・スイッチやコンセントなどの部品の取替えは電気工事にあたり、だれでもしても良いというものではありません。
yanz様のように「どうしたらよいかわからない」というような方が100Vの配線をいじった場合、漏電・火災などの事故につながる恐れがありますから、安全のため国はそういう方が屋内配線をいじることは禁止しています。
また「気の迷い」でも同様の考えで、器具の中や途中にアダプターの形で製作できるAC100V機器用回路(たとえば温度でON/OFFする装置など)であればお教えいたしますが、電気工事の範疇になるもの、また24Vを越えてその製作や配線に危険が伴うものに関しては、ここで質問される方の知識・技術では安全に製作や加工を行って頂ける可能性が低く、事故の責任をこちらに求められるのも嫌ですからお教えしないことにしています。
たいへん申し訳ございませんが、今回のご依頼内容では自作はあきらめて電気店・電気工事店にご相談ください。
タイマーで自動で切れて、尚且つ階段スイッチ特有の上の階でも下の階でもどちらからもスイッチ操作ができるような物は市販の配電部品ではありませんから、何か特注の装置になって工事費込みでものすごい価格になるかもしれません。
ヒントして・・・。今建物にあるスイッチ・配線に1つだけスイッチを交換して、1-2階の階段蛍光灯と2-3階の階段蛍光灯をまとめて1つの蛍光灯とみなして、それを1階・2階・3階の各階のスイッチで一度にON/OFFできるような改造なら電気工事士の方に頼めばすぐにできますね。
1階から2階に行こうと1階でスイッチを入れた時にはムダに2-3階の階段の電気もつきますが、3階で着替えて帰る時には3階(でもどこでも)でスイッチを入れるだけで1-2・2-3階階段灯が全部ついて下まで降りれますし、1階でスイッチを押すだけで全階の蛍光灯が消えるのでここで消しさえすれば消し忘れはありません。
複雑なタイマー装置を電気工事会社の方がとりつけてくださるなら良いのですが、もしそういう装置が無いならすごく基本的な電気工事の教本に出ているこういう階段の蛍光灯まとめてドン!(と勝手に命名)スイッチに配線を変えてもらうだけで消し忘れは防げると思うのですが・・・。
お返事 2010/1/9
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投稿 |
早速のご回答、ありがとうございました。
ご返事の内容は理解致しました。おっしゃられる通りだと思います。
まずは、ヒントの件ですが、回路はすでにそうなっています。蛍光灯ははどこからのスイッチからでも切れますし、入れられようになっております。名前は知りませんが、現在の状態をNOTするスイッチになっています。
それでも消し忘れるから困っております。
言葉足らずで申し訳なかったのですが、実際の工事を自分がやるつもりはありませんでした。会社にも電気工事の資格を持った者がおり、その者に話したところ、簡単にできるいい案が出てこなかったのでご相談した次第です。制御盤+シーケンサーで回路を組めば実現可能でしょうし、ちょっとした機械設備を内製しているのでそれはできます。ただ、おっしゃられるように大仰な装置で部品代だけでも高額になります。もっと簡単にできないかということでした。
環境とあいまって節約が叫ばれる昨今、そしてもったいないということが重要視されるお国柄、取り付けるだけで蛍光灯の自動消灯が実現できる製品があってもおかしくないと思ったのですが、なかなかないものですね。
yanz 様
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お返事 |
確かにエコとか省電力と言われてる割には、配線設備ではそういう物が少ないですね。
市販の物では家庭内使用では「焦電センサー式の人体センサースイッチ」がその役割を担っていると思います。
Panasonic電工からは「かってにスイッチ(熱線センサつきスイッチ)」という物が発売されていて、この中の階段・廊下用では1台の親機に子器を2台まで増設できますので、1階・2階・3階にそれぞれ人感センサー部をとりつけて、1-2階階段灯と2-3階階段灯を同時に自動的に点灯させ、人が居なくなったら指定の時間後に自動で消灯させることができます。
電気工事士の方がいらっしゃるなら、こういう既存の配電用装置を使われると自作回路を作らなくても基本的な電気工事だけで済ませられます。
そしてもしその電気工事士の方が電子部品や工作にも長けている方なら、最初のご希望の中にあるように「各階のスイッチは押しボタンに変更する」ことにして、タイマー装置を蛍光灯のON/OFF用にどこかに設置する案も検討できます。
たとえば、ON/OFF制御にはPanasonic電工の「一時動作スイッチ/遅れ停止スイッチ(窓のあるトイレ用)」を「パターン2」の一回スイッチを押したら一定時間だけONする用途で使い、これを分解してスイッチ部の配線を各階の押しボタンスイッチに延長します。
元々はトイレの換気扇用の製品で、接点容量は小さくて(1.5W〜60W)小電力の物しか繋いではいけませんが、30W×2本程度であればぎりぎりセーフのようです。(突入電流などが不安ならリレーを介するとか…)
ただし取り扱い説明書には「照明・リレー等には接続しないで下さい。換気扇専用です。」としっかりと釘を刺されていますので、そのへんはよく実物を調べて問題が無いようなら流用するなど、あくまで個人の製作物としての「自己責任」の管理をしなければなりません。
もし一ヶ月以上お時間を頂いても良いのでしたら、現在の配線はそのままに蛍光灯器具の内部(または天井裏あたり?)に組み込んでしまう「一定時間以上は点灯しないタイマー」の回路図は提示できると思いますが、現在いちばん長くお待たせしている方で去年の8月に投稿されたご質問への回答がまだ未掲載です。
文章だけで済むと思いご質問をすぐに掲載致しましたが、回路図の提供となると他にお待ち頂いている方の後になりますので、かなりお待ち頂くことになると思います。
それだけ待っても良いと仰られるなら以後の待ち順に入れますので、本記事にレスする形でお知らせください。
お返事 2010/1/12
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20〜30℃で動作する回路
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12Vで駆動する、28℃以上になると冷却ファンを動かし始める回路を教えて下さい。冷却ファンの定格入力は12V 0.08Aです。できれば、温度を20〜30℃の範囲で可変抵抗などで設定できるようにしたいです。マイコンなどは使わない回路でお願いします。
(匿名希望) 様
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お返事 |
指定温度で動作するリレーなどはもう何度も掲載していますが、今回は部品数を少なくして簡便な回路にしてみます。
ただし、オペアンプを使用した温度感知リレーのように何度で動作するかは電圧など直接的な数値では設定できません。温度設定用の半固定抵抗(ボリューム)を回して好みの温度の時に動作するよう調節する必要があります。
▼クリックすると拡大表示
● 温度センサー
温度センサーは「サーミスタ」(TH)を使用します。
サーミスタは温度によって抵抗値が変る素子です。
今回使用するものは定格「10KΩタイプ」のものです。他の抵抗値のものは使用しないでください。
● 温度判定回路
温度が設定温度より低いとVR1+R1の抵抗値とサーミスタTH1で分圧された電圧がトランジスタTr1の動作電圧以上となっていて、Tr1は動作しています。
Tr1が動作しているとTr2のベース電圧は0Vに落とされていてTr2は働かず、リレーも動作しないのでファンは回りません。
温度が高くなるとサーミスタ(TH1)の抵抗値が下がり、トランジスタTr1のベース電圧が下がってTr1はOFFになります。
Tr1がOFFになるとTr2にはR2を通じてベース電流が流れるのでTr2は動作し、リレーのコイルに電流が流れてリレーもONになりファンが回ります。
● ヒステリシス機能
過去に掲載した回路図ではトランジスタやオペアンプなどで閾値判定部分にヒステリシスを持たせて閾値ぎりぎりのところでリレーがバタついたりしないような電子回路によるシュミット回路を作っていましたが、今回の回路にはそのようなものはありません。
シュミット回路・機能が無いと閾値ちょうどあたりの温度のところで温度がゆらゆらするとリレーがバタつきそうですが、そうはなりません。
実は、今回の回路では「リレーのコイルと可動部が持つヒステリシス性質」でシュミット回路と同じような動作を持たせています。
リレーは基本的にはある一定の電圧以上の電圧をかけると中のコイルが接点を動かす鉄片を引きつけてカチッと接点を切り替えるものですが、厳密にはこの可動部が動作(ON)する時の電圧と開放(OFF)される時の電圧には差があります。
ONになる時にはコイルと鉄片の距離が離れているためにある磁力以上にならないと鉄片を引っ張って動かすことができません。
ところが一度引っ張って接点を動かすと、コイルと鉄片の距離はゼロになるので最初に動かした時の磁力より弱い力でその位置を維持しておくことができて、放す時には引きつけた時より弱い磁力まで弱めないと鉄片は離れません。
この差は非常に小さなものですが、コイルに流す電流とリレーの動作にじゅうぶんなヒステリシス性能を持たせることができます。
ですから、今回の回路ではある設定温度に達したらカチッとリレーが働き、設定温度より少しだけ温度が下がらないとリレーは切れないので、温度が設定温度丁度のところでフラフラと0.数℃程度フラついてもリレーがバチバチと暴れることはありません。
もちろん、ヒステリシスの範囲を越える温度で変化した場合は変換あわせてリレーはON/OFFします。
● 感度の安定化
今回の用途では電源はDC12Vらしいので、温度センサー回路の電源は三端子レギュレータ78L05を使用して5Vで動作させます。
ご希望の使用ファンは消費電流が少ないので多分大丈夫だとは思いますが、温度センサー回路の電源をそのまま12Vで動作させると、ファンのON/OFFで電源電圧が変動したり、またこの回路図を見て自動車などの12V電源の場所で使用する何かに流用されようと思われる方もいらっしゃるかと思い、自動車のように約10〜15Vの間で電源電圧が変動するような場所で直接電源を取ってセンサー回路を動作せると、電源の変動で動作の基準電圧が変ってしまって正しく温度判定ができなくなってしまいますので、センサー回路部は安定化させた電源を用意して外部の電源電圧の変動では温度判定が狂わないようにします。
● 動作温度の設定
回路図の通りの抵抗値で製作すれば、VR1を回すことで約20℃〜30℃の間で動作温度を設定できます。
いちばん左に回すと約20℃、中央で約25℃、右いっぱいに回すと約30℃です。
この範囲以外の温度範囲で使用されたい方は、VR1+R1の値がつぎの範囲になるような部品を選定して、ご自分の希望の範囲で使用できるようにしてください。
温度 | VR1+R1 | サーミスタ抵抗値 |
100 ℃ | 6.66KΩ | 816.8Ω |
50 ℃ | 22.5KΩ | 3,893Ω |
0 ℃ | 91.9KΩ | 29,490Ω |
お返事 2010/1/9
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似た記事に
が、あります。
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鉄道模型で、VVVF風の音が出るパワーパックの製作方法
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はじめまして。いつも楽しく拝見しております。
早速ですが、最近鉄道模型の世界ではPICのPWMを使ったパワーパックを作る方が増えているようです。これは某雑誌が取り上げてから増え始めた気がします。Nゲージのモーター自体からVVVFなどの走行音を発生させるというものです。
参考にHEXファイルのダウンロードページを貼って置きます。
http://www.radiolife.com/RL-Online/support/dl/DL.html
最近は各ページで取り上げられていますが、私が気になるページを貼って置きます。
http://kodawaritrain.blogspot.com/
私はPICの初心者です、やっとプログラムが書けるようになってきたレベルです。PICのPWM制御でNゲージのモーターから音を出してみたいなぁと思っているのですが、どんなプログラムを書けば音が出るのかさっぱり分からず、とりあえずは某雑誌のファンコントローラーを作ってみたまでです。
ここから発展させていきたいのですが、どうしたら音が鳴るとかヒントみたいなのをご存知でしたら掲載していただけると助かります。もし興味がおありで、お時間があったらですが…。
では今後とも参考になる記事を楽しみにしております。
よしたけ 様
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お返事 |
まずはじめに、PWMではVVVFのような「ウィ〜ン、ブイ〜ン、ギュイ〜ン…」という風な音は出ません。
そういう音を出せるのはPFMです。
今回は前半で電車から音を出す為の基礎技術について、後半ではちょっとハードルが高いですがより本物っぽくするにはどのような手段が必要かを説明します。
まだPICのプログラムをはじめられたばかりの方という事ですので、前半だけ実現するだけでも大変かもしれませんが、後半は「まぁ本物っぽくするのは大変なんだなぁ」程度にお読みください。
PWMはPulse Width Modulationの略で「パルス幅変調」と呼ばれるパルス制御方式です。
一定周期の矩形波パルスがあり、その中でON時間とOFF時間を変化させて一回のパルス中でのON-OFF時間比をデューティ比として表すことで、モーターなどのパワーをそのデューティ比ぶんの力で制御することができます。
図では一回のパルス幅Twは一定で、ON時間のTonとOFF時間のToffのバランスが変化し、発振周波数は f = 1/Tw (Hz)となりTwは変らないのでfも一定です。
つまりPWMでは、もし発振周波数fが人間の耳に聞こえる周波数だとしても、電車のスピードを変えても同じ音しか聞こえません。
PFMはPulse Frequency Modulationの略で「パルス周波数変調」と呼ばれるパルス制御方式で、確かにパルスの幅を変化させてパワーコントロールを行うことにはPWMと違いはありませんが、PWMと違うのはパルスのON時間は変えずに一回のパルス幅(つまりOFF時間)を変える方法だということです。
図ではTonの時間は一定で、パワーを変化させるにはToffの時間を変化させて一回のパルスのデューティ比を変える様子がご理解頂けるかと思います。
PFMでは一回のパルス幅Twは Tw = Ton + Toff で、そのうちToffは変化しますから結果的にはTwが変化し、発振周波数 f = 1/Tw (Hz)は出力デューティ比を変化させたぶん変化するという事になります。
PFMでは出力が弱い時には周波数が低く音にすると低い音になり、出力が強い時には周波数が高く高い音に聞こえます。但し発振周波数が人間の耳に聞こえる可聴範囲の場合です。それを外れると音として聞こえません。
こうしてPFMでパルス制御してやれば、ゆっくり走っている時には電車から「ヴー」くらいの低い音が聞こえ、速く走っている時には「ビー」くらいの音が聞こえるようなコントロールも可能になるかもしれません。
低い音で50〜100Hz、高い音で700〜800Hz程度になるようにPFMの各パラメータを調節してやれば、VVVFのモーター音の範囲くらいの音に聞こえるでしょう。
ここまでは、パワーパックで電車から音を鳴らず技術の基礎編です。
そしてここから先は応用編。というかかなりハードルの高いお話しです。
もし基礎編の通りにPFMでパワーを制御できる回路をPICで作ったとしましょう。
しかし、電車の動力源のDC12Vを0%〜100%の間のデューティ比(パワー)でコントロールできるようにして、パワーパックの「スピードつまみ」(中身はボリュームでPICのA/D入力に繋がっている)を0%から100%の間で回したときにその回転角にあわせてパワーコントロールするだけの「普通のパワーパック風のスピード調節」にすると、確かに速度が遅い時には低い音が、速度が速い時には高い音がしますが、遅い時から早い時まで一回ぶんの低音〜高音の間の変化が楽しめるだけで、本物のVVVFのようなウィ〜ン、ブイ〜ン、ギュイ〜ン…という感じの途中で途切れて繰り返す数段階のパターン音にはなりません!
(本物の電車にはドレミ音階になるよう設定されたシャレたVVVF装置もありますが)
実は、単純にPFMで制御するだけではVVVFのうちVF(後ろ半分)しか行っていないのです。
VVVFとはVariable Voltage Variable Frequencyの略で「可変電圧・可変周波数制御」と表します。
この後ろ半分のVariable Frequencyの部分がそのままズバリ可変周波数でPWMのことなのです。
では前半のVariable Voltageの部分、可変電圧でもモーターを制御しているので、実際はモーターにかかる電圧も変化させつつPFMによるパルス制御でより細かく電車のパワーをコントロールしているのです。
発車時にはまず電圧を低く設定し(これを電圧1と仮に呼びます)、PFMでデューティ比0%から徐々にパワーをかけてゆき100%付近までパワーアップします。そうして電圧1でデューティ100%、つまり電圧1のフルパワーまで上がったらこんどは電圧を次のステップの電圧2に上げてPFMデューティは0%に落としてまたそこから徐々に100%に向けて上げてゆきます。
こうして電圧1の中で0%→100%、電圧2の中で0%→100%、電圧3の中で0%→100%のようにして電圧とPFM周波数を変えながら制御してゆくVVVF制御の際に聞こえるのが、数回に渡り0%〜100%の間で変化するウィ〜ン、ブイ〜ン、ギュイ〜ン…という音の正体です。
もし自動車免許をお持ちの方なら、マニュアル車でシフトアップしながら加速してゆくのをイメージするとわかりやすいでしょう。(免許の無い方はごめんなさい)
※ 本物の電車では、モーターは三相交流誘導機という交流モーターで、制御ももっと複雑なしくみになっています。
つまり、鉄道模型のパワーパックで厳密に電車からウィ〜ン、ブイ〜ン、ギュイ〜ン…というVVVF音を鳴らしたいのなら、加速にあわせて3〜4段階の電源電圧を切り替える高度な電子回路か、かなり調整が難しいですがPFMのON時間を変えて、基礎トルクを変更することで電圧を変えたような感じの状態を作り、本当のパワー0%〜100%の間を数段階に分断してそれぞれの区分内でデューティ数%〜100%のコントロールを行うような高度なプログラムを作れば、ほぼ本物の電車に近いVVVF音が楽しめます。
もうそろそろ「自分にはダメだぁ〜」と思われているかもしれませんが、更に深い話をして終わりにしましょう。
先に書いたような「回転ツマミの回転角がそのままスピードになる」ような単純なコントローラーだと、必ず電車をフルスピードまで上げてしまうなら発車時にはVVVF音のように聞こえて最後はデューティ100%なのでパルス制御ではなくなり直流になるから全く音がしなくなりますが、鉄道模型の場合はツマミをいっぱいに回してしまってフルスピードで走らせることは稀ですよね。
たいていはフルスピードではなくスケールスピードで本物の電車に見える程度のスピードで走らせているはずですから、速度0Km/hからその程度のスピードまでの間でVVVF音が聞こえるのが最適です。
という事は、PICに繋がっているボリュームの角度0〜適当な位置まででは人間の聞こえる範囲の音になる周波数でPFM制御して、ある一定を越えたらそれ以上は人間の耳に聞こえない高い周波数でPFMかPWM制御をするように切り替えるプログラムにするとか、高度な制御も必要になってくるかもしれません。
でないと、中間くらいの速度で固定して走らせていると、そのあいだじゅうずっと「ヴ〜」とか電車が鳴りっぱなしになりますよ。
そしてこれは本当にプログラム技術が身に付いた後とか、電車の動力制御にくわしくなったら実現するのですが、本物の電車のように「ノッチ制御」ができるようにプログラムをして、加速や減速の時だけVVVF音を出して、ノッチOFFの状態で惰性運転している時には音は全く出さずに、でもちゃんとパルスは与えて電車を一定の速度で走らせる(実際は惰性を表現するために徐々にスピードは落とす)ようなプログラムにすれば、本物の電車を運転しているような感じで鉄道模型を楽しめますよ!
PICでパルス制御するような物ではなく、電圧をアナログ制御するような旧式な方法の時代から、鉄道模型をよりリアルに走らせるノッチ制御タイプのパワーパックは昔からよく作られてきました。
ただそこまで自作できるようになるには、プログラムの技術やモーター制御技術、本物の電車がどのように制御されていてそれを模型でシミュレーションするにはどうするのかを深く研究していただく必要がありますが、もしPICでのスピード制御がうまくいったら、その先にこういう本物っぽい世界が待っているという程度に覚えておいて頂くだけでも結構です。
まずは第一歩として、電車から音が出るPFM制御をPICで作ってみましょう!
お返事 2010/1/6
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投稿 1/7 |
横レス失礼します。
昔作ったページでメンテもしてないので突っ込み所満載ですが、何かの参考になれば幸いです。
VVVFインバータ技術解説
http://www2.jan.ne.jp/~jr7cwk/rail/vvvf/vvvf1.html
インバータ電車のサウンド合成実験
http://www2.jan.ne.jp/~jr7cwk/rail/vvvf/vvvf_syn.html
jr7cwk 様
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投稿 |
詳細な解説ありがとうございました。
とても勉強になります。音の発生原理が理解できました。
PWMではなくPFMという制御になるとは初めて知りました。
原理は理解できましたがこれをPICでプログラムするのは難しそうですね。回路は出来ていますのでまずはVVVFのVF部分だけで車両が加速するかが見てみたいと思っています。
それができればパワーパックのボリウムで段階的な電車の加速ができるかな、と思います。
道のりは長そうですが頑張ってみます。詳しい解説ありがとうございました!!
よしたけ 様
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お返事 |
ハードウェアで既にできているのであれば、後はソフトウェアを入れ替えながら試行錯誤してゆくだけですから、それほど遠くない未来にはVVVF風の音を出しながら目の前で電車が走るようになると思いますよ。
頑張ってみてください。
お返事 2010/1/12
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